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note 3 女子中学生 ありさ
第三話 沼川というやつ
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沼川あゆみの家は一言でいうと金持ちで、本人は気が強くて、自信家でプライドも高くて少しの事ですぐに人を攻撃する性格の女だ。
顔立ちは整っているけどツンとしていて性格の悪い優等生だった。
グループでつるんではいるが、それぞれ役割を利用するためだけの仲間に過ぎない感じがする。
トイレに行けば誰かがあゆみの陰口を言っているのだった。
本人もそれに気付いているのか、つるむ相手の弱みを握っては従わせているようだった。
トイレでの恒例の痛めつけが始まる。
あゆみはかよの髪の毛を触りながら、少し束にして引っ張っている。
「ねぇ、かよ。今日の髪型ちょっとおかしいよねぇ。」
「私が直してあげようかぁ?」
「う、うぅん大丈夫だよ。今日ちょっとセットしてないだけだから、、、。」
かよは戸惑いながらあゆみの手を振りほどこうとする。
「えー?何言ってんの?良く聞こえなーい。」
「ここのとことか、跳ねてるから切ってあげるね。」
そう言って強引に髪の毛を引っ張ってハサミを入れる。
「え!?ちょっと何?止めて!痛っ!」
ジャキッ!髪の毛の束が洗面台に落ちる。
一見切られたことが分からないように内側の髪の毛を引っ張って切り落としたのだ。
あゆみはクスクスと嫌な笑いを浮かべて執拗に髪を触ったり引っ張ったりしている。
かよは涙目で俯いて歯を食いしばっている。
何度も切られながら落ちる髪の毛の束を見ていた。
私は以前まで私を苛める側だったかよが今、目の前で私と同じ目にあっている事に自業自得だという思いで見ていた。
けれどそれは数秒で気持ち悪さと憎悪に変わった。
あゆみという女は弱い人間の一番嫌がる事を知っていて、そこを精神的、肉体的に責めてくる最低な人間。
自分の言う事を聞かない人間に使う最低な言葉と目つきと、あの私を痛めつける時のほくそ笑むような歪んだ表情は吐き気がするほど嫌いだった。
こんなに嫌いな人間に取り憑いて私は何をしようというのだろう。
腹の底から憎悪の念が込み上げてくる。
ただこいつを呪うだけでは足りない。
どうにか苦しめて私と同じ思いをさせてやるという一心で私は目の前の女を見つめていた。
顔立ちは整っているけどツンとしていて性格の悪い優等生だった。
グループでつるんではいるが、それぞれ役割を利用するためだけの仲間に過ぎない感じがする。
トイレに行けば誰かがあゆみの陰口を言っているのだった。
本人もそれに気付いているのか、つるむ相手の弱みを握っては従わせているようだった。
トイレでの恒例の痛めつけが始まる。
あゆみはかよの髪の毛を触りながら、少し束にして引っ張っている。
「ねぇ、かよ。今日の髪型ちょっとおかしいよねぇ。」
「私が直してあげようかぁ?」
「う、うぅん大丈夫だよ。今日ちょっとセットしてないだけだから、、、。」
かよは戸惑いながらあゆみの手を振りほどこうとする。
「えー?何言ってんの?良く聞こえなーい。」
「ここのとことか、跳ねてるから切ってあげるね。」
そう言って強引に髪の毛を引っ張ってハサミを入れる。
「え!?ちょっと何?止めて!痛っ!」
ジャキッ!髪の毛の束が洗面台に落ちる。
一見切られたことが分からないように内側の髪の毛を引っ張って切り落としたのだ。
あゆみはクスクスと嫌な笑いを浮かべて執拗に髪を触ったり引っ張ったりしている。
かよは涙目で俯いて歯を食いしばっている。
何度も切られながら落ちる髪の毛の束を見ていた。
私は以前まで私を苛める側だったかよが今、目の前で私と同じ目にあっている事に自業自得だという思いで見ていた。
けれどそれは数秒で気持ち悪さと憎悪に変わった。
あゆみという女は弱い人間の一番嫌がる事を知っていて、そこを精神的、肉体的に責めてくる最低な人間。
自分の言う事を聞かない人間に使う最低な言葉と目つきと、あの私を痛めつける時のほくそ笑むような歪んだ表情は吐き気がするほど嫌いだった。
こんなに嫌いな人間に取り憑いて私は何をしようというのだろう。
腹の底から憎悪の念が込み上げてくる。
ただこいつを呪うだけでは足りない。
どうにか苦しめて私と同じ思いをさせてやるという一心で私は目の前の女を見つめていた。
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