中年男が女性の井戸端会議の健康ネタを実践していく話☆

天仕事屋(てしごとや)

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第六章 にわかに信じ難い

第十五話 かかとにある白い縦線

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 ネット広告のサムネイルで
 「これをするとまさかの結果に!」とか
 「〇〇と△△を使うと大変なことになった!」とかが、アンパン〇〇の
 「~そこへバイキン〇〇が来て大変なことに!」の次回予告のセリフに聞こえてならない。
 
 そんな巷では美容系の広告や動画が溢れかえっているが、正直私は男なので化粧をするつもりなどはさらさら無い。高い美容液でお肌をツルツルに、、というほどの興味も無い。
 
 けれど肌は10月の肌寒い気候に合わせて徐々にカサカサと枯れ葉の様に水分がなくなっていく。

 鼻の頭や小鼻や肘、膝、かかと、あちこちに白い粉がふいてくる。
 もちろん仕事柄もあってか手の甲も指先もガッサガサである。

 特に気になるのが、かかとにある白い縦線。

 この足が乾燥しすぎていくら保湿クリームを塗っても全然柔らかくならずに割れてしまった痛々しいかかと。
 これはもう、歳を取ったらどうにもならないものだと思っていたのだ。

 というよりも存在すら忘れて日々を送っていた。

 オマケがつくまでは、。。
 そう、嬉しいオマケが日本人は大好きなのだ。



 _______________と、いうのが去年の予告編である。

 今年の私の肌は、、去年の物とはどうやら違うらしい、、、(ニヤリ)。

 

 始まりは去年の今頃、私のお気に入りの動物動画達で癒やされている時間であった。

 大好きな子猫の動画の下に関連する動画の写真が並ぶ。その中に『ハトムギ化粧水とニベ○クリームを使うと!』みたいなものが目に入る。
 何処が関連?と思いながらもなんの気無しに開いてみた。
 そこにはページの投稿者が低価格で販売されている色んな化粧品やクリームを実際に組み合わせて使ってみて、その結果について詳しく書かれてあった。

 さほど興味は無かったが、何故かその時ハトムギ化粧水は近くのドラッグストアで大容量でワンコイン以内という安さだった為に買っていたものがちょうどうちにあった。
 細やかな保湿にでもなればと自分にとってはなんでも良かったのだ。

 そして、ニベ○クリームというのは丸い青い缶で有名な、宣伝であんなに量付けるの?と毎回少しだけ心配になるあの白いクリームの事である。

 ニベ○はうちには無いけれど、1000円以下で買える低価格な代物で、同じドラッグストアに陳列されているのを知っている。

 
 前々から思ってはいたが、おじさんがクリームを顔に塗るのは些か抵抗がある。
 塗った後にベタベタしてただでさえオイリーな顔を余計にテカテカにしてしまうのではないか、という恐れからである。

 その点が私がニベ○クリームのCMを見て心配になる原因なんだと思う。

 投稿ではそのベタベタ感も含めて詳しく感想が書かれてあった。
 他にもオロ○インとかユー○キンなどドラッグストアの看板商品達が挙げられていた。

 因みに私は、手にはミッ○ィーパッケージのユー○キンをハンドクリームとして使っている。
 あかぎれした時も傷にしみないのと、ベタベタしないところが気に入っている。程よく可愛いし。
 まあそんな事は今はどうでも良くて、ともかくこれからの季節に向けて粉をふく肌を低価格でなんとか出来る代物が欲しかった自分にとっては有力な情報だった。

 翌日早速仕事帰りに近くのドラッグストアでニベ○クリームを購入した。

 この時期はクリスマスなパッケージなのだな。おじさんには少し可愛らしすぎるが嫌いではない。

 それをお風呂上がりに普段カサつくところはタオルで水分を拭かず(←第十話を見て欲しい)、ハトムギ化粧水をたっぷり顔にまぶすと、、一応お伝えしておくとパンイチで行っているので安心して下さい、○○○ますよ。
 まだ手に残っている化粧水を肘、膝かかとにまぶすと程よく手のびしょびしょが取れるのだ。
 その調子で水分を含んだ所にニベ○を伸ばすように塗る。
 乾いた肌より塗りやすくて、顔のついでに肘、膝、かかとにも塗っていたのだ。

 要するにこの時点ではかかとの白い縦線が無くなるなんて、思ってはいないでやっている。
 つまりかかとがツルスベになるのはオマケなのだ。

 一年程、無意識にそれを続けて気が付いたらかかとの割れは勿論のこと白い線やカチカチだったはずのかかとが柔らかくツルスベになったのだ。
 神様、サンタさんは中年の味方ですか?
 こんなおじさんのかかとでも嬉しいことにオマケをつけてくれるだなんて。

 いつの間にかカチカチかかとにバイバイキン。
 、、これが言いたかった。
 でも皆さんも良ければ一年で嬉しいオマケをゲットしてみてはどうかな?と独りごちてみる。

 

    
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