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#479 祈り

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下の子が目の前から突然消えた時、
とにかく探し回ってみんなにも協力してもらっても見つからなくて、車や徒歩で思い当たる場所を当たり尽くして、途方にくれて一人で泣きながら歩いて、どうしようもなくてとにかく色んな事を後悔した。
「もう怒りませんから」「夫婦も仲良くしますから」もう悪い事は言わないし、しないからどうかとひたすら祈った。
それから沢山悪い事ばかりが頭をよぎって「あんなに叱らなければ良かった」とか「生きて帰ってくれさえすれば」とか「どうして」とかどうしようもない事ばかり考えた。

結局無事に怪我なく見つかって今に至るけれど、何か泣きそうに気持ちが高ぶる時には毎回思い出してしまう。
そして子ども達二人が楽しそうに笑う度に、涙が出そうになる時がある。


だから多少子供達のデキが悪かろうと、家族で楽しく生きられた方が幸せだと思うのはそういう経験のお陰なのかもしれない。
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