青い鳥の居場所☆

#316 働き盛り

二十代の頃、仕事がハードで出張先を転々とし疲労困憊で一人暮らしのアパートに帰り着いた。
入り口の電気が点かない。
二ヶ月家を空け、電気代を払い忘れて止められた。
水は出るが、お湯は湧かせない。
かろうじて冷たい冷蔵庫に人参があったので、晩ごはんに食べた。
なかなかの誕生日。

二十代半ば、近くで地震があった日は、職場の先輩の家に泊まっていて、
朝帰りしてボロアパートに戻ったら、コンクリートの廊下の床が抜けていた。
部屋を覗くと本棚が沢山倒れていて、ゾッとした。

実家に帰ってバイトを掛け持ちしていた頃は、寝不足で運転中に蛇行してクラクションで目が覚めた。

眠くもないはずなのに、車のブレーキとアクセルを間違えて、目の前に壁があった事もある。

若い頃は本当にやらかしていて、恐らく私は、少なくとも三度は死んだと思っている。
だから今の人生は、確実に生かされている実感しかない。

色々あっても、何とかなるよ。