518 / 530
Part 3
Е.д 楽しみ - 02
しおりを挟む
セシルの邸でドレスの仮縫いをしていたアトレシア大王国の仕立屋も、セシルより先にアトレシア大王国に戻っている。本格的なドレスの本縫いが始まるらしい。
メインのアクセサリーを受け持っているカー・サルヴァソンも、仕立屋のグループと一緒に帰っている。そちらも、仕事に専念している、という話を聞いたが、それがどれくらい進展しているのかは、セシルも知らないことだ。
着々と、セシルとギルバートの婚儀の順義は進められている。
王宮では、セシル不在の為、有難いことに、王妃陛下であるアデラが婚儀の準備の指揮を取ってくれている。親切に、その役を買って出てくれたのだ。
感謝しております、王妃陛下――なんて、何度もセシルが感謝して拝んでいたのは、アデラも知る由もなし。
コトレアはセシルの故郷だ。十歳の時からコトレア領にやって来て、ほとんどヘルバート伯爵領に滞在することもなく、子供時代、少女時代、そして、成人してからも、セシルは年の大半以上をコトレアで過ごしてきた。
それが、今度からは、アトレシア大王国の王都が、セシルの帰る場所となるのである。
毎日の生活がアトレシア大王国の王都が基準になって、コトレア領に帰るのは、領地を統治する為の仕事が目的となるはずだ。
そう考えてしまうと、なんだか、不思議な気分である。
まさか、この世界で(現世なのか、前世なのか)、セシルの居住地が変わり、おまけに、隣国に嫁いでいくことになるなんて、一体、誰が想像できただろうか。
“グルクスバーグ侯爵夫人”
未だに、慣れない響きだ。
セシルの旦那様になるのが、元王子殿下で、騎士団の副団長で、新グルクスバーグ侯爵となるギルバートだ。
ふと、ギルバートのことを思い出して、セシルもちょっと口元を緩めていた。
ギルバートから届いた最後の手紙には、
「セシル嬢に会えるのをとても楽しみにしています」
というギルバートの素直な気持ちがこもった一文が、手紙の最後に記されていた。
セシルも――実は、ギルバートに会えるのを楽しみにしている。
ギルバートは、これから、セシルの旦那様になる男性だから。ただの“知り合い”という関係ではなくなる。“夫婦”という新たな絆ができる。
それを考えて、セシルもギルバートに会えるのが楽しみなのだ。
ギルバートと一緒に暮らす生活は、一体、どんなものになるのだろう。
どんな風に、お互いの気持ちが深まって、愛情と変わっていくのだろう。それとも、深く尊敬し合う感情なのだろうか。
どちらにしても、それはセシルが予想できない未来だ。
だから、セシルも楽しみにしている。
セシルの“生”が、どんな風に変わっていくのか。どんな風に輝いていくのか。
セシルの人生に新たな第三者が混ざり、二人で“家族”を作っていく。
不思議な気分でもあるし、楽しみでもある。
予想できないし、知らない経験だから、きっと、アトレシア大王国で、セシルもたくさんのことを知っていくのだろう。色々なことを学んでいくのだろう。
もっと、もっと、セシルの学ぶ意欲が刺激されていく。
ああ、すごく楽しみだ。
* * *
ソワソワ――なんて素振りは見せてはいけないだろう。
それでも、気もそぞろで、仕事なんて手がつかないのは、不思議ではない。
でも、そこまで仕事をサボっている様子を見せたら、叱られてしまうだろう。しっかりしてください、と。
でも、気になってしょうがない。
まだか……、まだか……と、今朝からずっと、そればかり気にしている。
過去の例から考えると、コトレア領からアトレシア大王国の王都まで旅をするのは、五日半ほどだった。
でも、それは、馬車の移動が順調で、休憩だって、あまりに簡単な休憩しか取らなかったからだ。
今回は、大型の荷場車が一緒なだけに、移動が順調だろうと、スピードは落ちてしまうはずだ。
そうなると、早くても六日。または、七日の旅路となる。
今朝、騎士団にやってきたギルバートの前に、セシルを迎えに行った護衛の騎士が二人揃っていた。
セシル達一行は、今日の午後に王都に到着する予定です、という報告と共に。
それを聞いたギルバートが、あまりの嬉しい朗報に、どれほど心を躍らせていたことだろうか。
王都に近づいたら先触れを飛ばすようにと、護衛に向かわせた騎士達には指示を出していたギルバートだ。
王宮での、セシルを出迎える準備があるから。
随分、まともで、正当な理由だ。
でも、ギルバートの心情を理解しているクリストフは、ただ単に、セシルの到着が待ちきれないギルバートが、心配して、心配して、心落ち着かないから、その指示を出したことをよーく知っている。
数か月前までは、コトレアの豊穣祭で、ギルバートだって、毎日、セシルに会っていたのに。
それでも、セシルがアトレシア大王国にやって来るのが待ちきれないのだ。
会いたくて、待ち遠しいのだ。
ソワソワ、ソワソワ。
平常心を保とうとしても、無理があるというものだ。
今日、やっと、セシルに会えるのだから。
セシルがアトレシア大王国にやって来る日にちが近づいてきて、毎日、ギルバートはセシルに会えるその時を楽しみにしていた。
楽しみに待っていた。
~・~・~・~・~・~・~・~・
読んでいただき、ありがとうございます。
O ṣeun tí o ka ìwé yìí.
~・~・~・~・~・~・~・~・
メインのアクセサリーを受け持っているカー・サルヴァソンも、仕立屋のグループと一緒に帰っている。そちらも、仕事に専念している、という話を聞いたが、それがどれくらい進展しているのかは、セシルも知らないことだ。
着々と、セシルとギルバートの婚儀の順義は進められている。
王宮では、セシル不在の為、有難いことに、王妃陛下であるアデラが婚儀の準備の指揮を取ってくれている。親切に、その役を買って出てくれたのだ。
感謝しております、王妃陛下――なんて、何度もセシルが感謝して拝んでいたのは、アデラも知る由もなし。
コトレアはセシルの故郷だ。十歳の時からコトレア領にやって来て、ほとんどヘルバート伯爵領に滞在することもなく、子供時代、少女時代、そして、成人してからも、セシルは年の大半以上をコトレアで過ごしてきた。
それが、今度からは、アトレシア大王国の王都が、セシルの帰る場所となるのである。
毎日の生活がアトレシア大王国の王都が基準になって、コトレア領に帰るのは、領地を統治する為の仕事が目的となるはずだ。
そう考えてしまうと、なんだか、不思議な気分である。
まさか、この世界で(現世なのか、前世なのか)、セシルの居住地が変わり、おまけに、隣国に嫁いでいくことになるなんて、一体、誰が想像できただろうか。
“グルクスバーグ侯爵夫人”
未だに、慣れない響きだ。
セシルの旦那様になるのが、元王子殿下で、騎士団の副団長で、新グルクスバーグ侯爵となるギルバートだ。
ふと、ギルバートのことを思い出して、セシルもちょっと口元を緩めていた。
ギルバートから届いた最後の手紙には、
「セシル嬢に会えるのをとても楽しみにしています」
というギルバートの素直な気持ちがこもった一文が、手紙の最後に記されていた。
セシルも――実は、ギルバートに会えるのを楽しみにしている。
ギルバートは、これから、セシルの旦那様になる男性だから。ただの“知り合い”という関係ではなくなる。“夫婦”という新たな絆ができる。
それを考えて、セシルもギルバートに会えるのが楽しみなのだ。
ギルバートと一緒に暮らす生活は、一体、どんなものになるのだろう。
どんな風に、お互いの気持ちが深まって、愛情と変わっていくのだろう。それとも、深く尊敬し合う感情なのだろうか。
どちらにしても、それはセシルが予想できない未来だ。
だから、セシルも楽しみにしている。
セシルの“生”が、どんな風に変わっていくのか。どんな風に輝いていくのか。
セシルの人生に新たな第三者が混ざり、二人で“家族”を作っていく。
不思議な気分でもあるし、楽しみでもある。
予想できないし、知らない経験だから、きっと、アトレシア大王国で、セシルもたくさんのことを知っていくのだろう。色々なことを学んでいくのだろう。
もっと、もっと、セシルの学ぶ意欲が刺激されていく。
ああ、すごく楽しみだ。
* * *
ソワソワ――なんて素振りは見せてはいけないだろう。
それでも、気もそぞろで、仕事なんて手がつかないのは、不思議ではない。
でも、そこまで仕事をサボっている様子を見せたら、叱られてしまうだろう。しっかりしてください、と。
でも、気になってしょうがない。
まだか……、まだか……と、今朝からずっと、そればかり気にしている。
過去の例から考えると、コトレア領からアトレシア大王国の王都まで旅をするのは、五日半ほどだった。
でも、それは、馬車の移動が順調で、休憩だって、あまりに簡単な休憩しか取らなかったからだ。
今回は、大型の荷場車が一緒なだけに、移動が順調だろうと、スピードは落ちてしまうはずだ。
そうなると、早くても六日。または、七日の旅路となる。
今朝、騎士団にやってきたギルバートの前に、セシルを迎えに行った護衛の騎士が二人揃っていた。
セシル達一行は、今日の午後に王都に到着する予定です、という報告と共に。
それを聞いたギルバートが、あまりの嬉しい朗報に、どれほど心を躍らせていたことだろうか。
王都に近づいたら先触れを飛ばすようにと、護衛に向かわせた騎士達には指示を出していたギルバートだ。
王宮での、セシルを出迎える準備があるから。
随分、まともで、正当な理由だ。
でも、ギルバートの心情を理解しているクリストフは、ただ単に、セシルの到着が待ちきれないギルバートが、心配して、心配して、心落ち着かないから、その指示を出したことをよーく知っている。
数か月前までは、コトレアの豊穣祭で、ギルバートだって、毎日、セシルに会っていたのに。
それでも、セシルがアトレシア大王国にやって来るのが待ちきれないのだ。
会いたくて、待ち遠しいのだ。
ソワソワ、ソワソワ。
平常心を保とうとしても、無理があるというものだ。
今日、やっと、セシルに会えるのだから。
セシルがアトレシア大王国にやって来る日にちが近づいてきて、毎日、ギルバートはセシルに会えるその時を楽しみにしていた。
楽しみに待っていた。
~・~・~・~・~・~・~・~・
読んでいただき、ありがとうございます。
O ṣeun tí o ka ìwé yìí.
~・~・~・~・~・~・~・~・
7
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームで唯一悲惨な過去を持つモブ令嬢に転生しました
雨夜 零
恋愛
ある日...スファルニア公爵家で大事件が起きた
スファルニア公爵家長女のシエル・スファルニア(0歳)が何者かに誘拐されたのだ
この事は、王都でも話題となり公爵家が賞金を賭け大捜索が行われたが一向に見つからなかった...
その12年後彼女は......転生した記憶を取り戻しゆったりスローライフをしていた!?
たまたまその光景を見た兄に連れていかれ学園に入ったことで気づく
ここが...
乙女ゲームの世界だと
これは、乙女ゲームに転生したモブ令嬢と彼女に恋した攻略対象の話
乙女ゲームの世界に転生した!攻略対象興味ないので自分のレベル上げしていたら何故か隠しキャラクターに溺愛されていた
ノアにゃん
恋愛
私、アリスティーネ・スティアート、
侯爵家であるスティアート家の第5子であり第2女です
そして転生者、笹壁 愛里寿(ささかべ ありす)です、
はっきり言ってこの乙女ゲーム楽しかった!
乙女ゲームの名は【熱愛!育ててプリンセス!】
約して【熱プリ】
この乙女ゲームは好感度を上げるだけではなく、
最初に自分好みに設定したり、特化魔法を選べたり、
RPGみたいにヒロインのレベルを上げたりできる、
個人的に最高の乙女ゲームだった!
ちなみにセーブしても一度死んだらやり直しという悲しい設定も有った、
私は熱プリ世界のモブに転生したのでレベルを上げを堪能しますか!
ステータスオープン!
あれ?
アイテムボックスオープン!
あれれ?
メイクボックスオープン!
あれれれれ?
私、前世の熱プリのやり込んだステータスや容姿、アイテム、ある‼
テイム以外すべて引き継いでる、
それにレベルMAX超えてもモンスター狩ってた分のステータス上乗せ、
何故か神々に寵愛されし子、王に寵愛されし子、
あ、この世界MAX99じゃないんだ、、、
あ、チートですわ、、、
※2019/ 7/23 21:00 小説投稿ランキングHOT 8位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 6:00 小説投稿ランキングHOT 4位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 12:00 小説投稿ランキングHOT 3位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 21:00 小説投稿ランキングHOT 2位ありがとうございます‼
お気に入り登録1,000突破ありがとうございます‼
初めてHOT 10位以内入れた!嬉しい‼
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
流星群の落下地点で〜集団転移で私だけ魔力なし判定だったから一般人として生活しようと思っているんですが、もしかして下剋上担当でしたか?〜
古森きり
恋愛
平凡な女子高生、加賀深涼はハロウィンの夜に不思議な男の声を聴く。
疎遠だった幼馴染の真堂刃や、仮装しに集まっていた人たちとともに流星群の落下地点から異世界『エーデルラーム』に召喚された。
他の召喚者が召喚魔法師の才能を発現させる中、涼だけは魔力なしとして殺されかける。
そんな時、助けてくれたのは世界最強最悪の賞金首だった。
一般人生活を送ることになった涼だが、召喚時につけられた首輪と召喚主の青年を巡る争いに巻き込まれていく。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスに掲載。
[お願い]
敵役へのヘイト感想含め、感想欄への書き込みは「不特定多数に見られるものである」とご理解の上、行ってください。
ご自身の人間性と言葉を大切にしてください。
言葉は人格に繋がります。
ご自分を大切にしてください。
落ちぶれて捨てられた侯爵令嬢は辺境伯に求愛される~今からは俺の溺愛ターンだから覚悟して~
しましまにゃんこ
恋愛
年若い辺境伯であるアレクシスは、大嫌いな第三王子ダマスから、自分の代わりに婚約破棄したセシルと新たに婚約を結ぶように頼まれる。実はセシルはアレクシスが長年恋焦がれていた令嬢で。アレクシスは突然のことにとまどいつつも、この機会を逃してたまるかとセシルとの婚約を引き受けることに。
とんとん拍子に話はまとまり、二人はロイター辺境で甘く穏やかな日々を過ごす。少しずつ距離は縮まるものの、時折どこか悲し気な表情を見せるセシルの様子が気になるアレクシス。
「セシルは絶対に俺が幸せにしてみせる!」
だがそんなある日、ダマスからセシルに王都に戻るようにと伝令が来て。セシルは一人王都へ旅立ってしまうのだった。
追いかけるアレクシスと頑なな態度を崩さないセシル。二人の恋の行方は?
すれ違いからの溺愛ハッピーエンドストーリーです。
小説家になろう、他サイトでも掲載しています。
麗しすぎるイラストは汐の音様からいただきました!
姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚
mio
恋愛
ウェルカ・ティー・バーセリクは侯爵家の二女であるが、母亡き後に侯爵家に嫁いできた義母、転がり込んできた義妹に姉と共に邪魔者扱いされていた。
王家へと嫁ぐ姉について王都に移住したウェルカは侯爵家から離れて、実母の実家へと身を寄せることになった。姉が嫁ぐ中、学園に通いながらウェルカは自分の才能を伸ばしていく。
数年後、多少の問題を抱えつつ姉は懐妊。しかし、出産と同時にその命は尽きてしまう。そして残された息子をウェルカは姉に代わって育てる決意をした。そのためにはなんとしても王宮での地位を確立しなければ!
自分でも考えていたよりだいぶ話数が伸びてしまったため、こちらを姉が子を産むまでの前日譚として本編は別に作っていきたいと思います。申し訳ございません。
処刑直前ですが得意の転移魔法で離脱します~私に罪を被せた公爵令嬢は絶対許しませんので~
インバーターエアコン
恋愛
王宮で働く少女ナナ。王様の誕生日パーティーに普段通りに給仕をしていた彼女だったが、突然第一王子の暗殺未遂事件が起きる。
ナナは最初、それを他人事のように見ていたが……。
「この女よ! 王子を殺そうと毒を盛ったのは!」
「はい?」
叫んだのは第二王子の婚約者であるビリアだった。
王位を巡る争いに巻き込まれ、王子暗殺未遂の罪を着せられるナナだったが、相手が貴族でも、彼女はやられたままで終わる女ではなかった。
(私をドロドロした内争に巻き込んだ罪は贖ってもらいますので……)
得意の転移魔法でその場を離脱し反撃を始める。
相手が悪かったことに、ビリアは間もなく気付くこととなる。
転生不憫令嬢は自重しない~愛を知らない令嬢の異世界生活
リョンコ
恋愛
シュタイザー侯爵家の長女『ストロベリー・ディ・シュタイザー』の人生は幼少期から波乱万丈であった。
銀髪&碧眼色の父、金髪&翠眼色の母、両親の色彩を受け継いだ、金髪&碧眼色の実兄。
そんな侯爵家に産まれた待望の長女は、ミルキーピンクの髪の毛にパープルゴールドの眼。
両親どちらにもない色彩だった為、母は不貞を疑われるのを恐れ、産まれたばかりの娘を敷地内の旧侯爵邸へ隔離し、下働きメイドの娘(ハニーブロンドヘア&ヘーゼルアイ)を実娘として育てる事にした。
一方、本当の実娘『ストロベリー』は、産まれたばかりなのに泣きもせず、暴れたりもせず、無表情で一点を見詰めたまま微動だにしなかった……。
そんな赤ん坊の胸中は(クッソババアだな。あれが実母とかやばくね?パパンは何処よ?家庭を顧みないダメ親父か?ヘイゴッド、転生先が悪魔の住処ってこれ如何に?私に恨みでもあるんですか!?)だった。
そして泣きもせず、暴れたりもせず、ずっと無表情だった『ストロベリー』の第一声は、「おぎゃー」でも「うにゃー」でもなく、「くっそはりゃへった……」だった。
その声は、空が茜色に染まってきた頃に薄暗い部屋の中で静かに木霊した……。
※この小説は剣と魔法の世界&乙女ゲームを模した世界なので、バトル有り恋愛有りのファンタジー小説になります。
※ギリギリR15を攻めます。
※残酷描写有りなので苦手な方は注意して下さい。
※主人公は気が強く喧嘩っ早いし口が悪いです。
※色々な加護持ちだけど、平凡なチートです。
※他転生者も登場します。
※毎日1話ずつ更新する予定です。ゆるゆると進みます。
皆様のお気に入り登録やエールをお待ちしております。
※なろう小説でも掲載しています☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる