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Part2
* Д.г 根性見せろよ *
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あれから、また新しい春を越え、一年が過ぎ、また次の年が過ぎていった。次の年も過ぎて行った。
そして、『セシル』 は十五歳になる。
超ド田舎のコトレア領に移り住んでから、毎日が目まぐるしいほどに多忙で、収入がなくても、出費だけが嵩み、一年を超すのもやっとというような状況が数年続いていた。
『セシル』 が移住した次の年には冷夏に襲われ、ほぼ、秋の収穫が壊滅状態になり、あの時こそ、もう終わりかも……と、絶望を露わにしたことはなかっただろう。
でも、生き抜いた。
餓死もしなかった。
『セシル』 の政策の一つで、食料維持を推奨する為に作らせたグリーンハウス(現在のビニールハウスのガラス版) で、細々とだが、冬を乗り切るだけの食糧を植えることができた。
あの年は、『セシル』 だって、贅沢な料理も食べず、豪勢な食事もなく、農民や領民と同じものを食べた。それで、草も摘まんだ。味気はなかった。
(かなりまずい) サラダだと思って、我慢した。
ただ、お腹が空いていたから、何でも良かったのだ。ただ、口に入れられるものなら、なんでも入れた。
そうやって、『セシル』 が率先して、生き抜くことを皆に見せつけた。証明してみせた。
それから、『セシル』 の領地開発が始まった。改革が、次々に、行われ始めた。
それでも、領地を潤すほどの収入は、まだない。父のリチャードソンからも、多大な借金を作ってしまった。
コトレア領はヘルバート伯爵領であっても、『セシル』 が無理押しをして出した新政策ばかりなだけに、タダで出資し続けてもらうわけにもいかない。それで、ヘルバート伯爵家を没落させてしまったのなら、それこそ本末転倒だったことだろう。
そのせいで、毎回、毎回、出費がものすごく、その数字を見ているだけで、『セシル』 はクラクラと眩暈がしそうだった。
それでも、父のリチャードソンは、『セシル』 を見捨てず、最後までずっと支えてくれた。
本当に、懐の大きな父である。寛大で、決して『セシル』 を責めず、「荒唐無稽な政策だ」 と思われても仕方がないのに、『セシル』 がいつも政策案を出す度に、父は真剣になって『セシル』 の話を聞いてくれた。
父がいなければ、今、『セシル』 はコトレア領などに残っていられなかったことだろう。全ての計画も策略もオジャンになってしまっていたことだろうから。
苦労のし通しだった。何度だって、我慢の限界を感じたこともある。
でも、その甲斐あってか、やっと、今日この頃では、コトレア領は町らしい領地の形になりつつある。人口も増えた。もう、百人程度の農村ではない。
一応、ちゃんと、“小さな町”って言えるほどには成長したと、『セシル』 は思っている(自己談)。
まだまだ、やることはある。やらなければならないことはある。
やりたいことがそれ以上にあるのだが、今は、まず、最優先課題をこなしていくことを目標に、この五年間、『セシル』 は我武者羅になって生き抜いてきた。
味方になる人材も、もっと見つけて行った。勧誘を何度もした。
最初は、大抵、いつも、「すみませんが……」 と、断られることばかりだ。
だが、『セシル』 は一度だって諦めたことはなく、移住の勧誘を断られても、次の作戦を立て、売りのポイントを掴み、そうやって、何度も交渉を試み、移住してもらうことを説得した。
負けず嫌いの性格が功を為してか、今まで苦労のし通しでも、挫折した、と感じたことはなかった。
むしろ、越えられないチャレンジを叩きつけられて、
「よしっ! 絶対にやってやるぞー!」
と更なる闘志が湧いて来たような感じだった。
まあ、若さがあるからできることだろうけれど。
根性見せるわよ、ってね。
『セシル』 となってしまった体には慣れたつもりでも、この五年間、毎回、鏡で自分の姿を見る度に、ビヨーンと頬っぺたをつねる癖だけは、中々、直らなかった。
つい、顔を引っ張ったら、元の自分の姿が出るんじゃないかしら……? ――なんていう思いが抜け切れなくて、『セシル』 の器に入っている現代人の自分自身が、着ぐるみでも着て動いているような気分だったのだ。
ノーウッド王国内も、結構、色々見て回り、領地開発の資料や情報として、『セシル』 はいつでもどこでも動き回っている。
最初の頃は、シリルがまだとても幼かったので、いきなり姉と離れ離れになることは寂しいことだろうと、仕方なく、シリルを連れて一緒に移動した。
小さなシリルを移動させまくってしまったのに、『セシル』 の愛らしい弟は、いつもにこにこと嬉しそうに、『セシル』 の後をついて回ってくれたのだけが、救いだろう。
新しい母親もできた。
実の母親が亡くなってから二年が経った頃、祖父母や親しい知人からも、父のリチャードソンは再婚を勧められていたのだ。
本人は全く乗り気ではなかったようだが、
「子供達だって、まだあんなに幼いのよ。母親が必要でしょう?」
と言われてしまえば、リチャードソンも拒否ばかりはできなかったようだ。
「セシル……。新しいお母様が来るとしたら、どう思うかい……?」
しんみりと問いてきた父の前で、まだ幼い子供であるはずなのに、親子の会話でも、すでに、同年代の会話に近い相談事も、『セシル』 は父としていた。
「じゃあ、その方に会った時に、どんな方か試してみましょう?」
もし、お父さまが、「まだ亡くなった妻の写真を飾りたい」 と言ったら、どう思うか聞いてみてくださいね、と娘に頼まれたのか(助言されたのか)。
それで、知人の紹介で、未亡人となった相手の夫人とのお目見えで、その質問をしてみたリチャードソンだったのだ。
その質問をされて、相手の夫人も戸惑っていたようだったが、
「あの……、では、わたくしの亡くなった夫の写真も、飾ってみて、良いでしょうか……?」
その返答を聞いて、『セシル』 は父親の再婚を強く勧めてみたのだ。
嘘をつかず、亡くなった旦那さんのことを今でも思っていて、そうやって真面目に質問に答えてくれた女性なら、きっと、父のリチャードソンとも上手くやっていけるだろう、とそんな予感が『セシル』 にはあったのだ。
それで、セシルとシリルには、新たに母親となった女性ができた。
思った通り、新たに母親となったレイナは、セシルとシリルを自分の子供のように大切にしてくれている。
父のリチャードソンとも、お互いにゆっくりと知り合って行き、ゆっくりと愛情を育むように、そういった優しい関係が出来上がって行った。
『セシル』 は、今日も全速力である。
その勢いが止まらず、止まる様子も見せず、猛突進で、『セシル』 の生き様を懸けて、この世界で生き抜いて行っている。
そして、『セシル』 は十五歳になる。
超ド田舎のコトレア領に移り住んでから、毎日が目まぐるしいほどに多忙で、収入がなくても、出費だけが嵩み、一年を超すのもやっとというような状況が数年続いていた。
『セシル』 が移住した次の年には冷夏に襲われ、ほぼ、秋の収穫が壊滅状態になり、あの時こそ、もう終わりかも……と、絶望を露わにしたことはなかっただろう。
でも、生き抜いた。
餓死もしなかった。
『セシル』 の政策の一つで、食料維持を推奨する為に作らせたグリーンハウス(現在のビニールハウスのガラス版) で、細々とだが、冬を乗り切るだけの食糧を植えることができた。
あの年は、『セシル』 だって、贅沢な料理も食べず、豪勢な食事もなく、農民や領民と同じものを食べた。それで、草も摘まんだ。味気はなかった。
(かなりまずい) サラダだと思って、我慢した。
ただ、お腹が空いていたから、何でも良かったのだ。ただ、口に入れられるものなら、なんでも入れた。
そうやって、『セシル』 が率先して、生き抜くことを皆に見せつけた。証明してみせた。
それから、『セシル』 の領地開発が始まった。改革が、次々に、行われ始めた。
それでも、領地を潤すほどの収入は、まだない。父のリチャードソンからも、多大な借金を作ってしまった。
コトレア領はヘルバート伯爵領であっても、『セシル』 が無理押しをして出した新政策ばかりなだけに、タダで出資し続けてもらうわけにもいかない。それで、ヘルバート伯爵家を没落させてしまったのなら、それこそ本末転倒だったことだろう。
そのせいで、毎回、毎回、出費がものすごく、その数字を見ているだけで、『セシル』 はクラクラと眩暈がしそうだった。
それでも、父のリチャードソンは、『セシル』 を見捨てず、最後までずっと支えてくれた。
本当に、懐の大きな父である。寛大で、決して『セシル』 を責めず、「荒唐無稽な政策だ」 と思われても仕方がないのに、『セシル』 がいつも政策案を出す度に、父は真剣になって『セシル』 の話を聞いてくれた。
父がいなければ、今、『セシル』 はコトレア領などに残っていられなかったことだろう。全ての計画も策略もオジャンになってしまっていたことだろうから。
苦労のし通しだった。何度だって、我慢の限界を感じたこともある。
でも、その甲斐あってか、やっと、今日この頃では、コトレア領は町らしい領地の形になりつつある。人口も増えた。もう、百人程度の農村ではない。
一応、ちゃんと、“小さな町”って言えるほどには成長したと、『セシル』 は思っている(自己談)。
まだまだ、やることはある。やらなければならないことはある。
やりたいことがそれ以上にあるのだが、今は、まず、最優先課題をこなしていくことを目標に、この五年間、『セシル』 は我武者羅になって生き抜いてきた。
味方になる人材も、もっと見つけて行った。勧誘を何度もした。
最初は、大抵、いつも、「すみませんが……」 と、断られることばかりだ。
だが、『セシル』 は一度だって諦めたことはなく、移住の勧誘を断られても、次の作戦を立て、売りのポイントを掴み、そうやって、何度も交渉を試み、移住してもらうことを説得した。
負けず嫌いの性格が功を為してか、今まで苦労のし通しでも、挫折した、と感じたことはなかった。
むしろ、越えられないチャレンジを叩きつけられて、
「よしっ! 絶対にやってやるぞー!」
と更なる闘志が湧いて来たような感じだった。
まあ、若さがあるからできることだろうけれど。
根性見せるわよ、ってね。
『セシル』 となってしまった体には慣れたつもりでも、この五年間、毎回、鏡で自分の姿を見る度に、ビヨーンと頬っぺたをつねる癖だけは、中々、直らなかった。
つい、顔を引っ張ったら、元の自分の姿が出るんじゃないかしら……? ――なんていう思いが抜け切れなくて、『セシル』 の器に入っている現代人の自分自身が、着ぐるみでも着て動いているような気分だったのだ。
ノーウッド王国内も、結構、色々見て回り、領地開発の資料や情報として、『セシル』 はいつでもどこでも動き回っている。
最初の頃は、シリルがまだとても幼かったので、いきなり姉と離れ離れになることは寂しいことだろうと、仕方なく、シリルを連れて一緒に移動した。
小さなシリルを移動させまくってしまったのに、『セシル』 の愛らしい弟は、いつもにこにこと嬉しそうに、『セシル』 の後をついて回ってくれたのだけが、救いだろう。
新しい母親もできた。
実の母親が亡くなってから二年が経った頃、祖父母や親しい知人からも、父のリチャードソンは再婚を勧められていたのだ。
本人は全く乗り気ではなかったようだが、
「子供達だって、まだあんなに幼いのよ。母親が必要でしょう?」
と言われてしまえば、リチャードソンも拒否ばかりはできなかったようだ。
「セシル……。新しいお母様が来るとしたら、どう思うかい……?」
しんみりと問いてきた父の前で、まだ幼い子供であるはずなのに、親子の会話でも、すでに、同年代の会話に近い相談事も、『セシル』 は父としていた。
「じゃあ、その方に会った時に、どんな方か試してみましょう?」
もし、お父さまが、「まだ亡くなった妻の写真を飾りたい」 と言ったら、どう思うか聞いてみてくださいね、と娘に頼まれたのか(助言されたのか)。
それで、知人の紹介で、未亡人となった相手の夫人とのお目見えで、その質問をしてみたリチャードソンだったのだ。
その質問をされて、相手の夫人も戸惑っていたようだったが、
「あの……、では、わたくしの亡くなった夫の写真も、飾ってみて、良いでしょうか……?」
その返答を聞いて、『セシル』 は父親の再婚を強く勧めてみたのだ。
嘘をつかず、亡くなった旦那さんのことを今でも思っていて、そうやって真面目に質問に答えてくれた女性なら、きっと、父のリチャードソンとも上手くやっていけるだろう、とそんな予感が『セシル』 にはあったのだ。
それで、セシルとシリルには、新たに母親となった女性ができた。
思った通り、新たに母親となったレイナは、セシルとシリルを自分の子供のように大切にしてくれている。
父のリチャードソンとも、お互いにゆっくりと知り合って行き、ゆっくりと愛情を育むように、そういった優しい関係が出来上がって行った。
『セシル』 は、今日も全速力である。
その勢いが止まらず、止まる様子も見せず、猛突進で、『セシル』 の生き様を懸けて、この世界で生き抜いて行っている。
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