256 / 530
Part2
В.г 再戦 - 03
しおりを挟む
それで、全員の視線が、ジャンに集まる。
毎回、毎回……、必ずと言っていいほど、五人のまとめ役は、ジャンの役割だ。
質問の答え程度、ジャンがしなくたって、残りのメンバーだってできるはずなのに(プンプン)。
「現状把握は、戦いにおいて、定石でしょう?」
「確かに。では、どのように、地理や地形を把握するんだい?」
「それは企業秘密、です」
「企業、秘密? それは?」
「戦法を教えたら、負けをくれてやってると同じでしょう?」
「なるほど。だが、確か、今回は、合同訓練で、我々、王国騎士団が、ゲリラ戦の知識と経験を学ぶこととなっていたはずだが」
正論を持ちかけられて、ジャン達もちょっと嫌そうな顔をする。
そういう目的で、王国に呼ばれたのは知っている。
それで、仕方なさそうに、はあ……と、ジャンが溜息をこぼした。
「私達は、普段から野戦に慣れています。森の中を駆け回って、ゲリラ戦を繰り返していますから。ですから、場所が変われど、森程度なら、大した問題もなく、地理を読めます」
「そうか――。それはすごいな」
そして、目の前の子供が、ちゃんと騎士の態度に変わったことに、すぐに気が付いたナンセンだ。
ナンセンは、去年、セシルに会っている。
あの――衝撃的な出会いを遂げ、王宮を去っていったご令嬢のことは、しっかりと覚えている。
今年、ギルバートが、また、あのご令嬢を、王国に、王宮に連れて来るとは予想もしていなかったが、子供達を連れて、合同訓練だ。
ナンセンは小隊長をまとめる一人で、元は貴族の出身でも、ナンセンは上司であるギルバートに憧れて、騎士団に入団してきた騎士だった。
正確には、ナンセンの直属の上司は、ギルバートの付き人であるクリストフだ。クリストフは――実は、第三騎士団の中隊長の一人なのである。
だが、大抵いつも、第三王子殿下のギルバートの付き添いとして、護衛役として、騎士団とは別に、ギルバートと一緒にいることが多いから、騎士団の中隊長としての仕事を免除されていることが多い。
それでも、クリストフの実家は、王国でも五本の指に入ると有名な、ノード伯爵家だ。いつも、優秀な騎士を輩出することで有名な家系だ。
だから、幼い時から、徹底的に“騎士道”を教え込まれたクリストフは――実は、ここだけの話だが、ギルバートに続く実力者である。
腕だって、ギルバートの次に並ぶと言っても、過言ではないのだ。
だから、中隊長の仕事が免除されていようと、訓練に参加する時の――クリストフは、手を抜かない。
それで、部下達からは、ギルバート同様に、尊敬されている。
その二人が揃って、「為になるから」 と、連れて来た子供達が、ただの子供であるはずもない。
他の騎士達は、まだ、納得していないようでもあるし、ゲリラ戦など――最初に完敗した無様な結果でも、あんな――卑怯な手で勝つなんて、と多少の反感を持っている騎士がいないのではない。
だが、ナンセンは、そんな軟弱な文句を言う為に、騎士になったのではない。
実家からは反対されたのに、それでも、強行して、騎士団に入団してきたのだ。
今は、小隊長を任されるほどにもなった。
合同訓練が必要なら、それはそれでいい。ゲリラ戦が知らないのなら、それもそれでいい。
まずは、ギルバートが学ぶべきだと主張しているのだから、ナンセンは個人的な感情など捨て置いて、子供だろうと、学べることは学ばなければと、(随分) 前向きな態度だった。
子供だろうと、相手が「騎士」 として対応するのなら、ナンセンだって文句はない。
「そう言えば、騎士団にやって来た時は、ノーウッド王国からの騎士達だ、という紹介しかなかったが、名前を知ることは許されていないのかな?」
「いえ」
「では?」
五人が顔を見合わせる。
別に、セシルからは素性を隠せ、とは指示を受けていない。
セシルのことだって、ノーウッド王国の伯爵令嬢だと知られている。そして、子供達は、その領地にいる騎士見習いだとも。
「ジャン・フォルテ。15歳」
「ケルト・フォルテ。15歳」
「フィロ・フォルテ。14歳」
「ハンス・フォルテ。14歳」
「トムソーヤ・フォルテ。13歳」
全員が全員、兄弟だったなど、ナンセンも予想していなかった。
顔つきが似ていない――ことは、そこまで問題にすることもでないのだろうが、驚きである。
おまけに、最年少が13歳だったなんて――そんな小さな子供が、騎士見習いだったなんて、本当に驚きだ……!
「――――改めて、よろしく」
「よろしくお願いします」
遠巻きに、ナンセンが子供達に近づいていくのを視界に入れていたギルバートが、会話が落ち着いた様子を見計らって、近づいてきた。
「ナンセン」
「ギルバート様」
「なにか問題が?」
「いえ。ただ――ここの騎士達に、どのように地理を読んでいるのか、聞いていただけですので」
ちゃんとした質問をしていたと分かって、ギルバートも、少々、驚いていた。
合同訓練と言っても、騎士達の大半が、未だに、まだ子供である騎士見習いをバカにしている風情があるのは、ギルバートも気づいていた。
表立って、そういった態度を示し、訓練を疎かにしているのではないから、ギルバートも、まだ、そういった騎士達を叱ってはいない。
だが、ナンセンは違っていたことに、少しだけ驚いていたのだ。
「彼らは、野戦に慣れているとのことです。ですから、このように、他国にやって来ているのに、問題なく地理を読める、と」
「なるほど」
「それで少し思ったのですが――このままでは、我々は、ゲリラ戦を学ぶことは難しいのでは、と」
「なぜ?」
「彼らはゲリラ戦に慣れています。そう言った訓練が日常ですので、一から順に教わる必要もないのでしょう。ですが、我々は違います。私とて――実戦で、ゲリラ戦に彼らと対戦しても、また同じ結果が出てしまうのではないでしょうか……。力不足で、申し訳ございません」
「いや。ゲリラ戦は、我々にとっても、初めて見る戦法だ。慣れていないだけに、突然、襲い掛かられたら、対応が遅れるのは自然なことだ」
「それで――このままでは、あまり、学べることがないのではないかと……」
「なるほど。それなら、ちょっと待ってくれ」
それで、ギルバートは、すぐ後ろで待っているセシルの方に、走って戻って行ってしまった。
セシルに、今ナンセンが説明した懸念を話しているようで、それで、ギルバートが、今度は、セシルを伴ってやって来た。
毎回、毎回……、必ずと言っていいほど、五人のまとめ役は、ジャンの役割だ。
質問の答え程度、ジャンがしなくたって、残りのメンバーだってできるはずなのに(プンプン)。
「現状把握は、戦いにおいて、定石でしょう?」
「確かに。では、どのように、地理や地形を把握するんだい?」
「それは企業秘密、です」
「企業、秘密? それは?」
「戦法を教えたら、負けをくれてやってると同じでしょう?」
「なるほど。だが、確か、今回は、合同訓練で、我々、王国騎士団が、ゲリラ戦の知識と経験を学ぶこととなっていたはずだが」
正論を持ちかけられて、ジャン達もちょっと嫌そうな顔をする。
そういう目的で、王国に呼ばれたのは知っている。
それで、仕方なさそうに、はあ……と、ジャンが溜息をこぼした。
「私達は、普段から野戦に慣れています。森の中を駆け回って、ゲリラ戦を繰り返していますから。ですから、場所が変われど、森程度なら、大した問題もなく、地理を読めます」
「そうか――。それはすごいな」
そして、目の前の子供が、ちゃんと騎士の態度に変わったことに、すぐに気が付いたナンセンだ。
ナンセンは、去年、セシルに会っている。
あの――衝撃的な出会いを遂げ、王宮を去っていったご令嬢のことは、しっかりと覚えている。
今年、ギルバートが、また、あのご令嬢を、王国に、王宮に連れて来るとは予想もしていなかったが、子供達を連れて、合同訓練だ。
ナンセンは小隊長をまとめる一人で、元は貴族の出身でも、ナンセンは上司であるギルバートに憧れて、騎士団に入団してきた騎士だった。
正確には、ナンセンの直属の上司は、ギルバートの付き人であるクリストフだ。クリストフは――実は、第三騎士団の中隊長の一人なのである。
だが、大抵いつも、第三王子殿下のギルバートの付き添いとして、護衛役として、騎士団とは別に、ギルバートと一緒にいることが多いから、騎士団の中隊長としての仕事を免除されていることが多い。
それでも、クリストフの実家は、王国でも五本の指に入ると有名な、ノード伯爵家だ。いつも、優秀な騎士を輩出することで有名な家系だ。
だから、幼い時から、徹底的に“騎士道”を教え込まれたクリストフは――実は、ここだけの話だが、ギルバートに続く実力者である。
腕だって、ギルバートの次に並ぶと言っても、過言ではないのだ。
だから、中隊長の仕事が免除されていようと、訓練に参加する時の――クリストフは、手を抜かない。
それで、部下達からは、ギルバート同様に、尊敬されている。
その二人が揃って、「為になるから」 と、連れて来た子供達が、ただの子供であるはずもない。
他の騎士達は、まだ、納得していないようでもあるし、ゲリラ戦など――最初に完敗した無様な結果でも、あんな――卑怯な手で勝つなんて、と多少の反感を持っている騎士がいないのではない。
だが、ナンセンは、そんな軟弱な文句を言う為に、騎士になったのではない。
実家からは反対されたのに、それでも、強行して、騎士団に入団してきたのだ。
今は、小隊長を任されるほどにもなった。
合同訓練が必要なら、それはそれでいい。ゲリラ戦が知らないのなら、それもそれでいい。
まずは、ギルバートが学ぶべきだと主張しているのだから、ナンセンは個人的な感情など捨て置いて、子供だろうと、学べることは学ばなければと、(随分) 前向きな態度だった。
子供だろうと、相手が「騎士」 として対応するのなら、ナンセンだって文句はない。
「そう言えば、騎士団にやって来た時は、ノーウッド王国からの騎士達だ、という紹介しかなかったが、名前を知ることは許されていないのかな?」
「いえ」
「では?」
五人が顔を見合わせる。
別に、セシルからは素性を隠せ、とは指示を受けていない。
セシルのことだって、ノーウッド王国の伯爵令嬢だと知られている。そして、子供達は、その領地にいる騎士見習いだとも。
「ジャン・フォルテ。15歳」
「ケルト・フォルテ。15歳」
「フィロ・フォルテ。14歳」
「ハンス・フォルテ。14歳」
「トムソーヤ・フォルテ。13歳」
全員が全員、兄弟だったなど、ナンセンも予想していなかった。
顔つきが似ていない――ことは、そこまで問題にすることもでないのだろうが、驚きである。
おまけに、最年少が13歳だったなんて――そんな小さな子供が、騎士見習いだったなんて、本当に驚きだ……!
「――――改めて、よろしく」
「よろしくお願いします」
遠巻きに、ナンセンが子供達に近づいていくのを視界に入れていたギルバートが、会話が落ち着いた様子を見計らって、近づいてきた。
「ナンセン」
「ギルバート様」
「なにか問題が?」
「いえ。ただ――ここの騎士達に、どのように地理を読んでいるのか、聞いていただけですので」
ちゃんとした質問をしていたと分かって、ギルバートも、少々、驚いていた。
合同訓練と言っても、騎士達の大半が、未だに、まだ子供である騎士見習いをバカにしている風情があるのは、ギルバートも気づいていた。
表立って、そういった態度を示し、訓練を疎かにしているのではないから、ギルバートも、まだ、そういった騎士達を叱ってはいない。
だが、ナンセンは違っていたことに、少しだけ驚いていたのだ。
「彼らは、野戦に慣れているとのことです。ですから、このように、他国にやって来ているのに、問題なく地理を読める、と」
「なるほど」
「それで少し思ったのですが――このままでは、我々は、ゲリラ戦を学ぶことは難しいのでは、と」
「なぜ?」
「彼らはゲリラ戦に慣れています。そう言った訓練が日常ですので、一から順に教わる必要もないのでしょう。ですが、我々は違います。私とて――実戦で、ゲリラ戦に彼らと対戦しても、また同じ結果が出てしまうのではないでしょうか……。力不足で、申し訳ございません」
「いや。ゲリラ戦は、我々にとっても、初めて見る戦法だ。慣れていないだけに、突然、襲い掛かられたら、対応が遅れるのは自然なことだ」
「それで――このままでは、あまり、学べることがないのではないかと……」
「なるほど。それなら、ちょっと待ってくれ」
それで、ギルバートは、すぐ後ろで待っているセシルの方に、走って戻って行ってしまった。
セシルに、今ナンセンが説明した懸念を話しているようで、それで、ギルバートが、今度は、セシルを伴ってやって来た。
1
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームで唯一悲惨な過去を持つモブ令嬢に転生しました
雨夜 零
恋愛
ある日...スファルニア公爵家で大事件が起きた
スファルニア公爵家長女のシエル・スファルニア(0歳)が何者かに誘拐されたのだ
この事は、王都でも話題となり公爵家が賞金を賭け大捜索が行われたが一向に見つからなかった...
その12年後彼女は......転生した記憶を取り戻しゆったりスローライフをしていた!?
たまたまその光景を見た兄に連れていかれ学園に入ったことで気づく
ここが...
乙女ゲームの世界だと
これは、乙女ゲームに転生したモブ令嬢と彼女に恋した攻略対象の話
乙女ゲームの世界に転生した!攻略対象興味ないので自分のレベル上げしていたら何故か隠しキャラクターに溺愛されていた
ノアにゃん
恋愛
私、アリスティーネ・スティアート、
侯爵家であるスティアート家の第5子であり第2女です
そして転生者、笹壁 愛里寿(ささかべ ありす)です、
はっきり言ってこの乙女ゲーム楽しかった!
乙女ゲームの名は【熱愛!育ててプリンセス!】
約して【熱プリ】
この乙女ゲームは好感度を上げるだけではなく、
最初に自分好みに設定したり、特化魔法を選べたり、
RPGみたいにヒロインのレベルを上げたりできる、
個人的に最高の乙女ゲームだった!
ちなみにセーブしても一度死んだらやり直しという悲しい設定も有った、
私は熱プリ世界のモブに転生したのでレベルを上げを堪能しますか!
ステータスオープン!
あれ?
アイテムボックスオープン!
あれれ?
メイクボックスオープン!
あれれれれ?
私、前世の熱プリのやり込んだステータスや容姿、アイテム、ある‼
テイム以外すべて引き継いでる、
それにレベルMAX超えてもモンスター狩ってた分のステータス上乗せ、
何故か神々に寵愛されし子、王に寵愛されし子、
あ、この世界MAX99じゃないんだ、、、
あ、チートですわ、、、
※2019/ 7/23 21:00 小説投稿ランキングHOT 8位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 6:00 小説投稿ランキングHOT 4位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 12:00 小説投稿ランキングHOT 3位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 21:00 小説投稿ランキングHOT 2位ありがとうございます‼
お気に入り登録1,000突破ありがとうございます‼
初めてHOT 10位以内入れた!嬉しい‼
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
落ちぶれて捨てられた侯爵令嬢は辺境伯に求愛される~今からは俺の溺愛ターンだから覚悟して~
しましまにゃんこ
恋愛
年若い辺境伯であるアレクシスは、大嫌いな第三王子ダマスから、自分の代わりに婚約破棄したセシルと新たに婚約を結ぶように頼まれる。実はセシルはアレクシスが長年恋焦がれていた令嬢で。アレクシスは突然のことにとまどいつつも、この機会を逃してたまるかとセシルとの婚約を引き受けることに。
とんとん拍子に話はまとまり、二人はロイター辺境で甘く穏やかな日々を過ごす。少しずつ距離は縮まるものの、時折どこか悲し気な表情を見せるセシルの様子が気になるアレクシス。
「セシルは絶対に俺が幸せにしてみせる!」
だがそんなある日、ダマスからセシルに王都に戻るようにと伝令が来て。セシルは一人王都へ旅立ってしまうのだった。
追いかけるアレクシスと頑なな態度を崩さないセシル。二人の恋の行方は?
すれ違いからの溺愛ハッピーエンドストーリーです。
小説家になろう、他サイトでも掲載しています。
麗しすぎるイラストは汐の音様からいただきました!
流星群の落下地点で〜集団転移で私だけ魔力なし判定だったから一般人として生活しようと思っているんですが、もしかして下剋上担当でしたか?〜
古森きり
恋愛
平凡な女子高生、加賀深涼はハロウィンの夜に不思議な男の声を聴く。
疎遠だった幼馴染の真堂刃や、仮装しに集まっていた人たちとともに流星群の落下地点から異世界『エーデルラーム』に召喚された。
他の召喚者が召喚魔法師の才能を発現させる中、涼だけは魔力なしとして殺されかける。
そんな時、助けてくれたのは世界最強最悪の賞金首だった。
一般人生活を送ることになった涼だが、召喚時につけられた首輪と召喚主の青年を巡る争いに巻き込まれていく。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスに掲載。
[お願い]
敵役へのヘイト感想含め、感想欄への書き込みは「不特定多数に見られるものである」とご理解の上、行ってください。
ご自身の人間性と言葉を大切にしてください。
言葉は人格に繋がります。
ご自分を大切にしてください。
処刑直前ですが得意の転移魔法で離脱します~私に罪を被せた公爵令嬢は絶対許しませんので~
インバーターエアコン
恋愛
王宮で働く少女ナナ。王様の誕生日パーティーに普段通りに給仕をしていた彼女だったが、突然第一王子の暗殺未遂事件が起きる。
ナナは最初、それを他人事のように見ていたが……。
「この女よ! 王子を殺そうと毒を盛ったのは!」
「はい?」
叫んだのは第二王子の婚約者であるビリアだった。
王位を巡る争いに巻き込まれ、王子暗殺未遂の罪を着せられるナナだったが、相手が貴族でも、彼女はやられたままで終わる女ではなかった。
(私をドロドロした内争に巻き込んだ罪は贖ってもらいますので……)
得意の転移魔法でその場を離脱し反撃を始める。
相手が悪かったことに、ビリアは間もなく気付くこととなる。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる