228 / 530
Part2
Б.г 王国騎士団 - 04
しおりを挟む
「あら、失礼いたしました。以前にも忠告されたのですが、忘れていましたわ」
なにしろ、セシルの元に集まったあの子供達は、本当にゲリラ戦に長けている。
この頃では、それが(この世界でも、セシルの周囲でも) 当たり前になってしまっていたからだ。
「ゲリラ戦ですか? それは何でしょう?」
ギルバートの瞳が輝いて、かなりの興味を引いたようである。
「ゲリラ戦と言うのは、少数、または、小隊で、敵の隙などを伺い、潜んだり、奇襲を繰り返したりと、敵を揺さぶり、かき乱していく戦法の一つです。遊撃戦――遊撃をもって応じる戦法、などは?」
「知りません。ご迷惑でなければ、もっと詳しく、そのゲリラ戦、ユウゲキ戦のことを教えていただけませんか?」
「それは、構いませんけれど……。私は、専門家ではありませんのよ」
「構いません。私には知らない戦法ですので、大まかな説明だけでも、興味があります」
「遊撃戦というのは、あらかじめ、手段や目的を特定せず、機に応じて対応を編み出す戦法。遊撃をもって応じる戦術(by weblio辞書)のことなのです」
臨機応変に対応し、行動し、状況次第で攻撃方法、戦闘方法、戦法を変えていく戦術だ。
ゲリラ戦は、特に、この遊撃戦の特徴を強く生かし、敵を揺さぶり下ろし、敵側の戦隊や戦列などをかき乱して行く。
「予想もしていない場所から、突如現れ、攻撃を仕掛ける、隙を狙った奇襲や夜襲、色々ありますけれど、そういった戦術方法なのです」
へえぇぇと、ギルバートの素直な関心が上がる。
ギルバートとセシルの近くで、気配を殺して、全く口も挟んでこない護衛役のクリストフだって、二人の会話を耳にしながら、ギルバートと同様な、素直な興味が上がっている。
「ゲリラ戦や遊撃戦という戦法や戦術を知らなくても、この手の戦い方は――そうですわね、こう言ってはなんですけれど、スラム街では、日常茶飯事だったと思うのです」
「なる、ほど」
確かに、盗みを働くにも、数人集まって攻撃を仕掛けた方が、目的物を確立できる可能性があがってくる。
誰かが追われてしまったら、隠れている次の子供が邪魔に入ったりと、隙を突いた奇襲も役に立っていただろう。
たとえ、そんな戦法があるとは知らなくとも。
「ですから、あの子たちも、少し、戦法や戦術のヒントを上げたら、すぐに理解していましたわ」
「それはすごい。あの子供達に、一度、ゲリラ戦を教えていただきたいですね」
「――――王国騎士団の騎士のお方にですか?」
「ええ、そうです」
ギルバートの顔は、素直に、なぜそんなことを聞くのだろうか? と、言う顔をしている。
「田舎の領地の騎士に教わって、プライドが傷つきませんの?」
「田舎、って……。あなたの領地は人口が少ないだけで、何度も申しますが、到底、田舎などとは呼べませんよ。それに、その程度で傷つくようなプライドなら、徹底的に、叩き直すしかないでしょう。根性が足りません」
ああぁ……、出たよ、ギルバートの“鬼の副団長”の顔が……。
訓練のことになると、手は抜かないし、抜く気もないし、徹底的に、腐った根性は叩き直すし、ノルマをこなせない騎士は、ギルバートの下で騎士になどなれない水準が出来上がっているほどだ。
きっとまた、ギルバートに、徹底的に訓練を課されてしまう部下達を思い、クリストフも、少々、同情してしまう。
そう言えば、セシルの領地にいた時でも、このギルバートはにこやかなまま、ものすごい量の訓練を騎士達にさせていたのを、セシルも思い出していた。
それで、ゼーゼーと倒れ込みそうな騎士達を前に、ギルバートと言えば、一切、息も乱さず、全く疲れもみせず――ある意味、“スパルタ”という表現が、考えもせずに頭に上がってくるような騎士サマだった。
「あなたの精鋭部隊を、こちらに呼ぶことはできないでしょうか?」
「それは――王国騎士団との訓練、という意味ですか?」
「ええ、そうです。例えば――合同訓練、のようなものでしょうか」
「よろしいのですか? 私達は他国の者ですわよ」
「他国の騎士――見習い、ですか?」
「ええ、今は」
「騎士であるか、見習いであるかはさて置きまして、それでも、そうですねえ――他国の騎士と合同訓練をするというのは、滅多にないかもしれませんね」
たぶん、前代未聞の試みだろう。
「お互いの戦術や戦法を相手にさらけ出してしまい、手の内を明かしてしまう――と、考える者はいるかもしれません。ですが、ノーウッド王国とは、敵対国ではありません。たぶん、これからも――特に、次の数年から十年を考慮しても、隣国であるノーウッド王国と敵対する状況も、思い浮かびませんからね」
「ええ、まあ、そうですわね」
別に、両国は敵同士ではない。
商業の行き来もあるし、王家の催しなら、隣国からの挨拶程度には、互いの顔を知ってもいるだろう。
「互いに競い合うことは、知識を深め、互いの能力を上げていく効果的な方法だと、私は考えています」
「私もそれには賛成です」
「それなら、王国騎士団はゲリラ戦を教わり、ご令嬢の領地の騎士や騎士見習いは、王国騎士団で訓練を受けてみる、というのはどうでしょう? ただ、その場合、訓練は――子供用に変更は、できないかもしれませんが」
「その心配は、必要ありませんわ。子供ですから、体力的に劣っていたとしても、それは仕方のないことです。ですから――こう、無理矢理、無理を押し付ける――というようなことは……」
「それはないです。そんなことをしていては、体を壊してしまうだけではなく、後々に影響してくるかもしれない、怪我や後遺症ができてしまうかもしれませんからね。私は、訓練は厳しいですが、騎士達を奴隷扱いしているのではありません」
「そう、ですか」
「ですから、考えていただけませんか?」
セシルはこれ以上アトレシア大王国とも、王族とも関わり合いにはなりたくないのだ。
ここでサヨナラをしたら、もう二度と会わないであろう状況で、十分に満足なのである。
それと同時に、セシルの元で護衛しているあの子達の、せっかくのチャンスを考えてしまうと、王国騎士団で正規の騎士訓練を受けれるなど、一生に一度のチャンスかもしれないのだ。
どうしようか……迷って、セシルもそこで決めていた。
「三月を終えてからではないと、無理がありまして」
「ああ、そうでしたね。種植えの時期は、お忙しいのでしょう?」
「ええ、そうです」
「私の方も、受け入れる準備がございますから、さすがに、来月では無理かもしれません。四月――五月頃なら、丁度よい季節かもしれません。四月は、雨が降ることが多いので、外での訓練がよく邪魔されるんです」
「そうでしたか。五月――それくらいなら、私の方でも、時間は調整できると思いますわ」
「そうですか。では、その頃を予定として、合同訓練を組み立ててもよろしいですか?」
「では、よろしくお願いいたします」
「いえ、こちらこそ、よろしくお願いいたします。詳しい計画は、まず、第三騎士団の団長とも話し合ってみないことには決められませんので、後程、お知らせする手順でよろしいでしょうか?」
「はい、問題ありません」
それで、どうやら、今回は、二国の騎士団で、合同訓練の約束が出来上がったようだった。
なにしろ、セシルの元に集まったあの子供達は、本当にゲリラ戦に長けている。
この頃では、それが(この世界でも、セシルの周囲でも) 当たり前になってしまっていたからだ。
「ゲリラ戦ですか? それは何でしょう?」
ギルバートの瞳が輝いて、かなりの興味を引いたようである。
「ゲリラ戦と言うのは、少数、または、小隊で、敵の隙などを伺い、潜んだり、奇襲を繰り返したりと、敵を揺さぶり、かき乱していく戦法の一つです。遊撃戦――遊撃をもって応じる戦法、などは?」
「知りません。ご迷惑でなければ、もっと詳しく、そのゲリラ戦、ユウゲキ戦のことを教えていただけませんか?」
「それは、構いませんけれど……。私は、専門家ではありませんのよ」
「構いません。私には知らない戦法ですので、大まかな説明だけでも、興味があります」
「遊撃戦というのは、あらかじめ、手段や目的を特定せず、機に応じて対応を編み出す戦法。遊撃をもって応じる戦術(by weblio辞書)のことなのです」
臨機応変に対応し、行動し、状況次第で攻撃方法、戦闘方法、戦法を変えていく戦術だ。
ゲリラ戦は、特に、この遊撃戦の特徴を強く生かし、敵を揺さぶり下ろし、敵側の戦隊や戦列などをかき乱して行く。
「予想もしていない場所から、突如現れ、攻撃を仕掛ける、隙を狙った奇襲や夜襲、色々ありますけれど、そういった戦術方法なのです」
へえぇぇと、ギルバートの素直な関心が上がる。
ギルバートとセシルの近くで、気配を殺して、全く口も挟んでこない護衛役のクリストフだって、二人の会話を耳にしながら、ギルバートと同様な、素直な興味が上がっている。
「ゲリラ戦や遊撃戦という戦法や戦術を知らなくても、この手の戦い方は――そうですわね、こう言ってはなんですけれど、スラム街では、日常茶飯事だったと思うのです」
「なる、ほど」
確かに、盗みを働くにも、数人集まって攻撃を仕掛けた方が、目的物を確立できる可能性があがってくる。
誰かが追われてしまったら、隠れている次の子供が邪魔に入ったりと、隙を突いた奇襲も役に立っていただろう。
たとえ、そんな戦法があるとは知らなくとも。
「ですから、あの子たちも、少し、戦法や戦術のヒントを上げたら、すぐに理解していましたわ」
「それはすごい。あの子供達に、一度、ゲリラ戦を教えていただきたいですね」
「――――王国騎士団の騎士のお方にですか?」
「ええ、そうです」
ギルバートの顔は、素直に、なぜそんなことを聞くのだろうか? と、言う顔をしている。
「田舎の領地の騎士に教わって、プライドが傷つきませんの?」
「田舎、って……。あなたの領地は人口が少ないだけで、何度も申しますが、到底、田舎などとは呼べませんよ。それに、その程度で傷つくようなプライドなら、徹底的に、叩き直すしかないでしょう。根性が足りません」
ああぁ……、出たよ、ギルバートの“鬼の副団長”の顔が……。
訓練のことになると、手は抜かないし、抜く気もないし、徹底的に、腐った根性は叩き直すし、ノルマをこなせない騎士は、ギルバートの下で騎士になどなれない水準が出来上がっているほどだ。
きっとまた、ギルバートに、徹底的に訓練を課されてしまう部下達を思い、クリストフも、少々、同情してしまう。
そう言えば、セシルの領地にいた時でも、このギルバートはにこやかなまま、ものすごい量の訓練を騎士達にさせていたのを、セシルも思い出していた。
それで、ゼーゼーと倒れ込みそうな騎士達を前に、ギルバートと言えば、一切、息も乱さず、全く疲れもみせず――ある意味、“スパルタ”という表現が、考えもせずに頭に上がってくるような騎士サマだった。
「あなたの精鋭部隊を、こちらに呼ぶことはできないでしょうか?」
「それは――王国騎士団との訓練、という意味ですか?」
「ええ、そうです。例えば――合同訓練、のようなものでしょうか」
「よろしいのですか? 私達は他国の者ですわよ」
「他国の騎士――見習い、ですか?」
「ええ、今は」
「騎士であるか、見習いであるかはさて置きまして、それでも、そうですねえ――他国の騎士と合同訓練をするというのは、滅多にないかもしれませんね」
たぶん、前代未聞の試みだろう。
「お互いの戦術や戦法を相手にさらけ出してしまい、手の内を明かしてしまう――と、考える者はいるかもしれません。ですが、ノーウッド王国とは、敵対国ではありません。たぶん、これからも――特に、次の数年から十年を考慮しても、隣国であるノーウッド王国と敵対する状況も、思い浮かびませんからね」
「ええ、まあ、そうですわね」
別に、両国は敵同士ではない。
商業の行き来もあるし、王家の催しなら、隣国からの挨拶程度には、互いの顔を知ってもいるだろう。
「互いに競い合うことは、知識を深め、互いの能力を上げていく効果的な方法だと、私は考えています」
「私もそれには賛成です」
「それなら、王国騎士団はゲリラ戦を教わり、ご令嬢の領地の騎士や騎士見習いは、王国騎士団で訓練を受けてみる、というのはどうでしょう? ただ、その場合、訓練は――子供用に変更は、できないかもしれませんが」
「その心配は、必要ありませんわ。子供ですから、体力的に劣っていたとしても、それは仕方のないことです。ですから――こう、無理矢理、無理を押し付ける――というようなことは……」
「それはないです。そんなことをしていては、体を壊してしまうだけではなく、後々に影響してくるかもしれない、怪我や後遺症ができてしまうかもしれませんからね。私は、訓練は厳しいですが、騎士達を奴隷扱いしているのではありません」
「そう、ですか」
「ですから、考えていただけませんか?」
セシルはこれ以上アトレシア大王国とも、王族とも関わり合いにはなりたくないのだ。
ここでサヨナラをしたら、もう二度と会わないであろう状況で、十分に満足なのである。
それと同時に、セシルの元で護衛しているあの子達の、せっかくのチャンスを考えてしまうと、王国騎士団で正規の騎士訓練を受けれるなど、一生に一度のチャンスかもしれないのだ。
どうしようか……迷って、セシルもそこで決めていた。
「三月を終えてからではないと、無理がありまして」
「ああ、そうでしたね。種植えの時期は、お忙しいのでしょう?」
「ええ、そうです」
「私の方も、受け入れる準備がございますから、さすがに、来月では無理かもしれません。四月――五月頃なら、丁度よい季節かもしれません。四月は、雨が降ることが多いので、外での訓練がよく邪魔されるんです」
「そうでしたか。五月――それくらいなら、私の方でも、時間は調整できると思いますわ」
「そうですか。では、その頃を予定として、合同訓練を組み立ててもよろしいですか?」
「では、よろしくお願いいたします」
「いえ、こちらこそ、よろしくお願いいたします。詳しい計画は、まず、第三騎士団の団長とも話し合ってみないことには決められませんので、後程、お知らせする手順でよろしいでしょうか?」
「はい、問題ありません」
それで、どうやら、今回は、二国の騎士団で、合同訓練の約束が出来上がったようだった。
1
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
イケメン御曹司、地味子へのストーカー始めました 〜マイナス余命1日〜
和泉杏咲
恋愛
表紙イラストは「帳カオル」様に描いていただきました……!眼福です(´ω`)
https://twitter.com/tobari_kaoru
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は間も無く死ぬ。だから、彼に別れを告げたいのだ。それなのに……
なぜ、私だけがこんな目に遭うのか。
なぜ、私だけにこんなに執着するのか。
私は間も無く死んでしまう。
どうか、私のことは忘れて……。
だから私は、あえて言うの。
バイバイって。
死を覚悟した少女と、彼女を一途(?)に追いかけた少年の追いかけっこの終わりの始まりのお話。
<登場人物>
矢部雪穂:ガリ勉してエリート中学校に入学した努力少女。小説家志望
悠木 清:雪穂のクラスメイト。金持ち&ギフテッドと呼ばれるほどの天才奇人イケメン御曹司
山田:清に仕えるスーパー執事
乙女ゲームで唯一悲惨な過去を持つモブ令嬢に転生しました
雨夜 零
恋愛
ある日...スファルニア公爵家で大事件が起きた
スファルニア公爵家長女のシエル・スファルニア(0歳)が何者かに誘拐されたのだ
この事は、王都でも話題となり公爵家が賞金を賭け大捜索が行われたが一向に見つからなかった...
その12年後彼女は......転生した記憶を取り戻しゆったりスローライフをしていた!?
たまたまその光景を見た兄に連れていかれ学園に入ったことで気づく
ここが...
乙女ゲームの世界だと
これは、乙女ゲームに転生したモブ令嬢と彼女に恋した攻略対象の話
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
転生先が意地悪な王妃でした。うちの子が可愛いので今日から優しいママになります! ~陛下、もしかして一緒に遊びたいのですか?
朱音ゆうひ
恋愛
転生したら、我が子に冷たくする酷い王妃になってしまった!
「お母様、謝るわ。お母様、今日から変わる。あなたを一生懸命愛して、優しくして、幸せにするからね……っ」
王子を抱きしめて誓った私は、その日から愛情をたっぷりと注ぐ。
不仲だった夫(国王)は、そんな私と息子にそわそわと近づいてくる。
もしかして一緒に遊びたいのですか、あなた?
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5296ig/)
一家の恥と言われた令嬢ですが、嫁ぎ先で本領を発揮させていただきます
風見ゆうみ
恋愛
ベイディ公爵家の次女である私、リルーリアは貴族の血を引いているのであれば使えて当たり前だと言われる魔法が使えず、両親だけでなく、姉や兄からも嫌われておりました。
婚約者であるバフュー・エッフエム公爵令息も私を馬鹿にしている一人でした。
お姉様の婚約披露パーティーで、お姉様は現在の婚約者との婚約破棄を発表しただけでなく、バフュー様と婚約すると言い出し、なんと二人の間に出来た子供がいると言うのです。
責任を取るからとバフュー様から婚約破棄された私は「初夜を迎えることができない」という条件で有名な、訳アリの第三王子殿下、ルーラス・アメル様の元に嫁ぐことになります。
実は数万人に一人、存在するかしないかと言われている魔法を使える私ですが、ルーラス様の訳ありには、その魔法がとても効果的で!? そして、その魔法が使える私を手放したことがわかった家族やバフュー様は、私とコンタクトを取りたがるようになり、ルーラス様に想いを寄せている義姉は……。
※レジーナブックス様より書籍発売予定です!
※本編完結しました。番外編や補足話を連載していきます。のんびり更新です。
※作者独自の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
皇帝(実の弟)から悪女になれと言われ、混乱しています!
魚谷
恋愛
片田舎の猟師だった王旬果《おうしゅんか》は
実は先帝の娘なのだと言われ、今上皇帝・は弟だと知らされる。
そしていざ都へ向かい、皇帝であり、腹違いの弟・瑛景《えいけい》と出会う。
そこで今の王朝が貴族の専横に苦しんでいることを知らされ、形の上では弟の妃になり、そして悪女となって現体制を破壊し、再生して欲しいと言われる。
そしてこの国を再生するにはまず、他の皇后候補をどうにかしないといけない訳で…
そんな時に武泰風(ぶたいふう)と名乗る青年に出会う。
彼は狼の魁夷(かいい)で、どうやら旬果とも面識があるようで…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる