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Part2
А.г 関わり合いになりたくないのに - 03
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「今は、皆様の団欒の場でございますから、私の領地のお話などしては――少々、無粋になってしまいますでしょう。そのような些末な話題で、皆様のお食事の場を台無しにしてしまいますのは、心苦しくございます。宰相閣下がお時間のある時にでも、またお話しできれば幸いです」
くっ、と吹き出しかけて、ギルバートがパっと下を向いていた。
それで、吹き出さないように、少しだけ唇を噛んでいる。
まさか、第二王子であるレイフにむかって、声も上げず、態度も変わらず、そして謙虚な様子も崩さず、薄っすらと微笑んだまま、
「食事中に無粋な話をするなど、一体、食事のマナーはどうしたんだ?」
もどき、やんわりと、それでいて、言葉の裏で、しっかりと叱りつけてくるなんて、一体、誰が想像しただろうか。
“無粋”になるのはレイフがそんな話題を持ち出したことで、“些末の話題”は、要は、くだらない話と、暗黙に示唆しているのは間違いない。
食事を台無しにするのも、マナーのなっていないレイフである。
それで、次の機会などないであろうに、暇があったら話をしてやるかもしれない――なんて、ピシャリと、問答無用に叩き落しているではないか。
さすがに、レイフもセシルの言わんとしている裏の意味に気づいて、パチリ、と大きく瞬いた。
アルデーラの口元が、微かに皮肉げに上がっている。
王妃アデラは、何事もなかったかのように食事を続けながら、会話には参加してこない。
「確かに、無粋な話にはなってしまうかもしれませんね。いやはや」
レイフは気にした様子もなく、くつくつと、肩を揺らしている。
ああ、一体、誰が想像しただろうか。
ある意味、最強の偏屈王子と名高いこのレイフに向かって、叱りつけてくる者がいたなんて。
それも年下の令嬢で、態度も変わらず、控えめで、穏やかで、声も荒げず、それでいて、しっかりと、「マナーが悪いぞ!」 などと叱りつけてくるのである。
さすがに、こんな場面を見るとは予想もしていなかったので、ギルバートも下を向いて笑いを堪えているが、なんだか――その肩が微かに震えているのは、気のせいではないだろう。
このレイフに向かって、礼儀がなってないぞ、なんて誰が口にできようものか。
さすが、セシルである。
「では、次の機会を楽しみにしましょう」
珍しく――ものすごーく珍しく、レイフは(暗黙に) 叱りつけられて、この場は引くらしい。
本当に珍しいこともあるものだ――と、アルデーラやギルバートが口に出さずに感心していたのは、セシルも知る由はなし。
(ものすごい)気の重い朝食会はつつがなく進んで行き、王族の男性陣はリラックスした場であるからか、食事中でも軽い会話などが上がっている。
王妃は静かに話を聞いて、相槌を打っている程度で、あまり口を出してこない。
それで、隣に座っている息子の王子殿下の食事がこぼれてしまって、苦笑しながら、ナプキンで拭いてあげている。
食事をしながら(食べている振りをしながら)、あまり視線を動かさずに、テーブル越しの皿を確認するセシルには、王女の皿が、ほとんど手つかずなままであるのを、ちゃんと目撃している。
一口、二口程度で、メインやらサイドやら、一応、皿には手を伸ばすようだったが、それを完食する様子は全くない。
まあ、朝からしっかりとコルセットを締め付けたドレスを着こんでいるのだから、食事だってままならないものだろう。
チラッと、隣を見たら、ギルバートは出された食事を、全部、食べるようだった。
ギルバートはセシルの領地にいた時も、出された食事は、文句を言わず、全部きちんと食べていたから、礼儀として食事を残さなかったにしても、きっと騎士の仕事をしていて体を動かしているから、皿にたくさん乗った食事が出されても問題はないのだろう。
目の前の王女の皿には、ほとんどの料理が残っている以上、セシルだって完食することはできない。
それで、さっきから、メインのお肉料理だけを、(細々と切って) 口に入れている状態だ。
王宮のシェフさん……、丹精込めたお料理を残してしまってゴメンなさい……。
謝罪は言えなくても、胸内でこっそりと溜息をつきながら、謝罪していたセシルだ。
サイドの料理には、一切、手をつけていないから、残り物としても、せめて、使用人達のおかずになることを祈って、フォークで突いた本当に小さな一切れを、最後の食事としていた。
あぁ……、やっと、昨夜、生き延びたと思ったのに、今朝までもこの仕打ち……。
一体、セシルが何をしたと言うのだろうか……?
王族から直接の招待など、滅多にあることではない。
だから、貴族の令嬢なら、飛び上がるほどに嬉しいお誘いで、最上級のお礼にもなるのだろうが、もう、セシルはそういうこと、全然、興味ないんです。
借りを作ったとか、世話になったとか、迷惑をかけたとか、もう、いいんです。
セシルとしては、一切、アトレシア大王国とは、関わり合いになりたくないんですよ。
だから、さっさとセシルを解放してください……。
――なんて、王族の目の前で、そんな不遜で不敬で非礼なことなど、絶対に口に出せるはずもなし。
国王陛下の食事が終わるまで、一体、あとどのくらいなのかしらぁ? ――同じ列に座っていて、お皿の確認ができないので、本当に――苦痛だ。
「そろそろ、よろしいですか?」
ただ、朝食の席で何もすることもなく手を置き、ただ座っていたセシルの隣でも、ギルバートの食事が終えたようだ。
ということは、国王陛下の食事が終えたのだろう。
やっと……。
「はい。このように、お食事に招待していただきまして、ありがとうございました」
ちゃんと礼を返すことも忘れず。
立ち上がってギルバートが椅子を引いてくれるので、セシルもゆっくりと立ち上がった。
そして、ドレスを少し摘まみ、深いお辞儀をする。
「では、失礼させていただきます」
本来なら、国王陛下からの招待なので、国王陛下から退席を命じられるまでは、セシルは動いてはいけない。
だが、今日はギルバートが先に動いてくれたから、セシルも咎められることはなかった。
「ギルバートおじうえ、ぼくもいっしょにいきたいです」
「そうか? 私は、こちらのヘルバート伯爵令嬢を、部屋にお送りするだけなのだが」
「ぼくもいっしょにいきます。ちゃんと、ごはんもたべました!」
叱られる前に、そこをちゃんと強調する可愛らしい王子殿下だ。
「それなら、おいで」
「いいんですか?」
「ああ、いいよ」
「ははうえ、いっしょにいってもいいですか?」
いや、まず、お母様に聞いておくのが先でしょう?
もう、決まったことの後日承諾だが、王妃は王子殿下を止めないようだった。
「そうですか。では、ギルバートさんに迷惑をかけないようにするのですよ」
「はいっ、わかりました」
まだ小さな体で大人の椅子に座らされているオスミンは、必至に椅子から下りて、足並み軽く、ギルバート達の元に駆けよって来た。
「では、失礼します」
ああ……、やっと、この苦痛の場から解放されるようだ……。
こんなに神経を張り詰めた朝食会など、セシルも初めてである。
くっ、と吹き出しかけて、ギルバートがパっと下を向いていた。
それで、吹き出さないように、少しだけ唇を噛んでいる。
まさか、第二王子であるレイフにむかって、声も上げず、態度も変わらず、そして謙虚な様子も崩さず、薄っすらと微笑んだまま、
「食事中に無粋な話をするなど、一体、食事のマナーはどうしたんだ?」
もどき、やんわりと、それでいて、言葉の裏で、しっかりと叱りつけてくるなんて、一体、誰が想像しただろうか。
“無粋”になるのはレイフがそんな話題を持ち出したことで、“些末の話題”は、要は、くだらない話と、暗黙に示唆しているのは間違いない。
食事を台無しにするのも、マナーのなっていないレイフである。
それで、次の機会などないであろうに、暇があったら話をしてやるかもしれない――なんて、ピシャリと、問答無用に叩き落しているではないか。
さすがに、レイフもセシルの言わんとしている裏の意味に気づいて、パチリ、と大きく瞬いた。
アルデーラの口元が、微かに皮肉げに上がっている。
王妃アデラは、何事もなかったかのように食事を続けながら、会話には参加してこない。
「確かに、無粋な話にはなってしまうかもしれませんね。いやはや」
レイフは気にした様子もなく、くつくつと、肩を揺らしている。
ああ、一体、誰が想像しただろうか。
ある意味、最強の偏屈王子と名高いこのレイフに向かって、叱りつけてくる者がいたなんて。
それも年下の令嬢で、態度も変わらず、控えめで、穏やかで、声も荒げず、それでいて、しっかりと、「マナーが悪いぞ!」 などと叱りつけてくるのである。
さすがに、こんな場面を見るとは予想もしていなかったので、ギルバートも下を向いて笑いを堪えているが、なんだか――その肩が微かに震えているのは、気のせいではないだろう。
このレイフに向かって、礼儀がなってないぞ、なんて誰が口にできようものか。
さすが、セシルである。
「では、次の機会を楽しみにしましょう」
珍しく――ものすごーく珍しく、レイフは(暗黙に) 叱りつけられて、この場は引くらしい。
本当に珍しいこともあるものだ――と、アルデーラやギルバートが口に出さずに感心していたのは、セシルも知る由はなし。
(ものすごい)気の重い朝食会はつつがなく進んで行き、王族の男性陣はリラックスした場であるからか、食事中でも軽い会話などが上がっている。
王妃は静かに話を聞いて、相槌を打っている程度で、あまり口を出してこない。
それで、隣に座っている息子の王子殿下の食事がこぼれてしまって、苦笑しながら、ナプキンで拭いてあげている。
食事をしながら(食べている振りをしながら)、あまり視線を動かさずに、テーブル越しの皿を確認するセシルには、王女の皿が、ほとんど手つかずなままであるのを、ちゃんと目撃している。
一口、二口程度で、メインやらサイドやら、一応、皿には手を伸ばすようだったが、それを完食する様子は全くない。
まあ、朝からしっかりとコルセットを締め付けたドレスを着こんでいるのだから、食事だってままならないものだろう。
チラッと、隣を見たら、ギルバートは出された食事を、全部、食べるようだった。
ギルバートはセシルの領地にいた時も、出された食事は、文句を言わず、全部きちんと食べていたから、礼儀として食事を残さなかったにしても、きっと騎士の仕事をしていて体を動かしているから、皿にたくさん乗った食事が出されても問題はないのだろう。
目の前の王女の皿には、ほとんどの料理が残っている以上、セシルだって完食することはできない。
それで、さっきから、メインのお肉料理だけを、(細々と切って) 口に入れている状態だ。
王宮のシェフさん……、丹精込めたお料理を残してしまってゴメンなさい……。
謝罪は言えなくても、胸内でこっそりと溜息をつきながら、謝罪していたセシルだ。
サイドの料理には、一切、手をつけていないから、残り物としても、せめて、使用人達のおかずになることを祈って、フォークで突いた本当に小さな一切れを、最後の食事としていた。
あぁ……、やっと、昨夜、生き延びたと思ったのに、今朝までもこの仕打ち……。
一体、セシルが何をしたと言うのだろうか……?
王族から直接の招待など、滅多にあることではない。
だから、貴族の令嬢なら、飛び上がるほどに嬉しいお誘いで、最上級のお礼にもなるのだろうが、もう、セシルはそういうこと、全然、興味ないんです。
借りを作ったとか、世話になったとか、迷惑をかけたとか、もう、いいんです。
セシルとしては、一切、アトレシア大王国とは、関わり合いになりたくないんですよ。
だから、さっさとセシルを解放してください……。
――なんて、王族の目の前で、そんな不遜で不敬で非礼なことなど、絶対に口に出せるはずもなし。
国王陛下の食事が終わるまで、一体、あとどのくらいなのかしらぁ? ――同じ列に座っていて、お皿の確認ができないので、本当に――苦痛だ。
「そろそろ、よろしいですか?」
ただ、朝食の席で何もすることもなく手を置き、ただ座っていたセシルの隣でも、ギルバートの食事が終えたようだ。
ということは、国王陛下の食事が終えたのだろう。
やっと……。
「はい。このように、お食事に招待していただきまして、ありがとうございました」
ちゃんと礼を返すことも忘れず。
立ち上がってギルバートが椅子を引いてくれるので、セシルもゆっくりと立ち上がった。
そして、ドレスを少し摘まみ、深いお辞儀をする。
「では、失礼させていただきます」
本来なら、国王陛下からの招待なので、国王陛下から退席を命じられるまでは、セシルは動いてはいけない。
だが、今日はギルバートが先に動いてくれたから、セシルも咎められることはなかった。
「ギルバートおじうえ、ぼくもいっしょにいきたいです」
「そうか? 私は、こちらのヘルバート伯爵令嬢を、部屋にお送りするだけなのだが」
「ぼくもいっしょにいきます。ちゃんと、ごはんもたべました!」
叱られる前に、そこをちゃんと強調する可愛らしい王子殿下だ。
「それなら、おいで」
「いいんですか?」
「ああ、いいよ」
「ははうえ、いっしょにいってもいいですか?」
いや、まず、お母様に聞いておくのが先でしょう?
もう、決まったことの後日承諾だが、王妃は王子殿下を止めないようだった。
「そうですか。では、ギルバートさんに迷惑をかけないようにするのですよ」
「はいっ、わかりました」
まだ小さな体で大人の椅子に座らされているオスミンは、必至に椅子から下りて、足並み軽く、ギルバート達の元に駆けよって来た。
「では、失礼します」
ああ……、やっと、この苦痛の場から解放されるようだ……。
こんなに神経を張り詰めた朝食会など、セシルも初めてである。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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