186 / 531
Part2
А.б またアトレシア大王国にて - 05
しおりを挟む
* * *
「毒見なんてしたことあるの?」
「ないよ……」
「だから……、二人とも、そんなことしなくていいのよ……」
だが、セシルのぼやきは、全く無視された。
「まず、スプーンやフォークで突いた分だけで舌に乗せる。食べるんじゃないんだからね。乗せるだけ。分かった?」
「うん、わかった……」
「それで、舌に乗せた時に、痺れるような感触とかあったら、すぐに吐き出して、水で口を洗う。唾も飲み込まない」
「うん、わかった……」
「だから、二人とも、そんなことしなくていいのよ……」
そして、またも、セシルの言葉は、完全に無視された。
豪奢なテーブルに並べられた食事の数々。
全員が、一応、テーブルを囲んで座ってはいるが、フィロとアーシュリンは、ものすごい真剣な様相で――まるで、これから戦にでも出向く戦士のような形相をして――出された料理を睨んでいる。
毒見などしなくていい、と言っているのに、全く耳を貸さない二人だ。
「それで、痺れる感じがなかったら、それは、まあ、問題ないってことだろうけど。次に、野菜や肉を一切れ。口に持って行った時に、ちょっとだけ噛む感じ。全部、食べるんじゃないよ」
「うん、わかった……」
「それで、また痺れるような感じがあったら、すぐに吐き出して口を洗う。まあ、即効性なら、痺れる前に、すぐに死んでるだろうけどさ」
どうして……、そこでもっと怖がらせるようなことを、さらっと、口にだすかな、フィロ君よ。
それで、アーシュリンの顔が青ざめてしまっている。
「二人とも、もういいから」
「良くありません」
「いいの」
「マイレディーは、黙っていてください」
そして、このセシルに、黙れ、などと言いつけてくることができるのは、領地の中でも、フィロ以外、誰一人としていない。
フィロはセシルを無視して、自分の目にある料理の上で、ツンツンと、フォークをついてみる。
それを舌の上に持って行って、それから数秒。
全員が固唾を呑んで、フィロを見守っている。
「これは大丈夫みたい」
それで、はあぁ……と、セシルを除いた全員が、安堵の息を吐き出した。
「フィロ……、やめなさい」
「マイレディーは、黙っていてください」
「――――じゃあ……、私もやるっ」
「アーシュリン、やめなさいっ」
「いえっ。フィロがやったから、私だって、毒見をします」
「……アーシュリン、がんばりなさいね……」
そして、毒見役に応援してなにになるというのか……。
「はい、オルガさん」
なぜ、主であるセシルの言うことを、誰一人、聞かないのか。
おそるおそる、アーシュリンが、フォークで突いた部分を、舌の上に乗せていく。
それで、一応、口を閉じてみたが――痺れるような感じはないのだろうか?
「どうなの? 失神してない所を見ると、大丈夫みたいだけど」
それで、その目玉だけが動いて、アーシュリンがフィロを見る。
「――――……たぶん、大丈夫……」
「ああ、良かった……」
それで、更に安堵の息を吐き出していたオルガだ。
やめなさい、と言っているのに誰一人言うことをきかないのは、一体、どういうことだろうか?
セシルは、これでも一応、領主であるから、全員の主のはずなのに……。
そんなこんなで、必死の形相で毒見を続ける――ある意味、戦場と化した夕食の場で、フィロとアーシュリンの(多大な) 努力のおかげで、全員、皆、平穏無事に食事を済ませることができたのだった。
チャポと、お湯を揺らし、手ですくったお湯が指の間を流れ落ちていく。
それで、お湯に浸かったまま、バスタブの端に頭を乗せて、天井を見上げてみる。
バスタブから上がる湯気が、ほかほかと、天井に上っていく。
一体、誰が考えただろうか。
隣国の、それも王宮で、豪奢なバスタブに浸かって、お風呂に入っている自分がいるなど。
セシルは、元はただの一般市民だ。この世界で言う、平民、だ。
高級ホテルには、数度、泊まった経験があっても、超高級ホテルになど、行った試しがない。
写真やオンラインの広告などは見たことがあっても、「素敵ねぇ……。すごい高そう……」 という感想を上げていた記憶はあるが、実際に泊まったことなどない。
それが、だ。
こんな豪奢なバスルームが寝室の隣に設置されていて、この時代で、湯浴みの準備など容易なことでもないのに、セシルは、今、たっぷりとしたお湯に浸かって、おまけに、お湯の上には、バラがたくさん浮かべられた、花の中に埋もれている状態だ。
ここでは、王宮の侍女達が体を洗ってくれるようだったが、セシルは丁重にお断りしていた。
お風呂くらい、一人でのんびりと浸からせて欲しいものだ。
馬車で閉じ込められていた窮屈な体と筋肉が、ゆっくりと、ほぐれていくかのようだった。
はあぁ……と、極楽の溜息が漏れる。
「信じられないわねぇ……」
このセシルが、王宮の最上級の客室に泊まっているなんて……。
「もう……どうしようかしら……」
絶対、この待遇は、間違っているはずである。
だが、アトレシア大王国側も、今回は、絶対に、セシルに恥を見せないぞ――と、完全な態勢を整え、セシルを扱っているようだ。
「もう……困ったわぁ……」
隣国のセシルのことなど、さっさと忘れてくれればいいものを。
余程、セシルに侮辱されたことが気に障ったのか、気に食わないのか。
随分――しつこく、セシルに関わってくるなんて、やはり……セシルに、それも他国の令嬢にだけは、借りは作っておきたくないという――あの新国王陛下の指示だろうか。
全く、困ったものである……。
でも、久しぶりの、ゆったり、のんびりとしたお風呂は、極楽である。
今夜は、移動と旅の疲れもあって、きっと、熟睡できることだろう。
その点を考えると、こうやって湯浴みをさせてもらっている状態には、感謝しかない。
「マイレディー、お湯加減はいかがですか?」
ドア越しで、向こうに控えているオルガの声が聞こえる。
「ええ、問題ないわ」
「それはよろしゅうございました」
セシル一人だけでお風呂を満喫してしまうのは勿体ないことだが、この時代、侍女やメイドが、主の後で湯浴みやお風呂を使用することなど、絶対に有り得ない。
セシルが気にしないからと、昔は、何度か提案してみたが、そこだけは絶対に譲れないようで、オルガもアーシュリンも、せっかくの温かいお湯を無駄にしてしまうのだろう。
本当に、勿体ないことだ。
スポンジを手に取り、石鹸をなじませる。
さすが、王宮で使用されているだけの石鹸はある。泡立ちも違えば、薔薇の芳香が、お風呂中に広がっているかのようだった。
「毒見なんてしたことあるの?」
「ないよ……」
「だから……、二人とも、そんなことしなくていいのよ……」
だが、セシルのぼやきは、全く無視された。
「まず、スプーンやフォークで突いた分だけで舌に乗せる。食べるんじゃないんだからね。乗せるだけ。分かった?」
「うん、わかった……」
「それで、舌に乗せた時に、痺れるような感触とかあったら、すぐに吐き出して、水で口を洗う。唾も飲み込まない」
「うん、わかった……」
「だから、二人とも、そんなことしなくていいのよ……」
そして、またも、セシルの言葉は、完全に無視された。
豪奢なテーブルに並べられた食事の数々。
全員が、一応、テーブルを囲んで座ってはいるが、フィロとアーシュリンは、ものすごい真剣な様相で――まるで、これから戦にでも出向く戦士のような形相をして――出された料理を睨んでいる。
毒見などしなくていい、と言っているのに、全く耳を貸さない二人だ。
「それで、痺れる感じがなかったら、それは、まあ、問題ないってことだろうけど。次に、野菜や肉を一切れ。口に持って行った時に、ちょっとだけ噛む感じ。全部、食べるんじゃないよ」
「うん、わかった……」
「それで、また痺れるような感じがあったら、すぐに吐き出して口を洗う。まあ、即効性なら、痺れる前に、すぐに死んでるだろうけどさ」
どうして……、そこでもっと怖がらせるようなことを、さらっと、口にだすかな、フィロ君よ。
それで、アーシュリンの顔が青ざめてしまっている。
「二人とも、もういいから」
「良くありません」
「いいの」
「マイレディーは、黙っていてください」
そして、このセシルに、黙れ、などと言いつけてくることができるのは、領地の中でも、フィロ以外、誰一人としていない。
フィロはセシルを無視して、自分の目にある料理の上で、ツンツンと、フォークをついてみる。
それを舌の上に持って行って、それから数秒。
全員が固唾を呑んで、フィロを見守っている。
「これは大丈夫みたい」
それで、はあぁ……と、セシルを除いた全員が、安堵の息を吐き出した。
「フィロ……、やめなさい」
「マイレディーは、黙っていてください」
「――――じゃあ……、私もやるっ」
「アーシュリン、やめなさいっ」
「いえっ。フィロがやったから、私だって、毒見をします」
「……アーシュリン、がんばりなさいね……」
そして、毒見役に応援してなにになるというのか……。
「はい、オルガさん」
なぜ、主であるセシルの言うことを、誰一人、聞かないのか。
おそるおそる、アーシュリンが、フォークで突いた部分を、舌の上に乗せていく。
それで、一応、口を閉じてみたが――痺れるような感じはないのだろうか?
「どうなの? 失神してない所を見ると、大丈夫みたいだけど」
それで、その目玉だけが動いて、アーシュリンがフィロを見る。
「――――……たぶん、大丈夫……」
「ああ、良かった……」
それで、更に安堵の息を吐き出していたオルガだ。
やめなさい、と言っているのに誰一人言うことをきかないのは、一体、どういうことだろうか?
セシルは、これでも一応、領主であるから、全員の主のはずなのに……。
そんなこんなで、必死の形相で毒見を続ける――ある意味、戦場と化した夕食の場で、フィロとアーシュリンの(多大な) 努力のおかげで、全員、皆、平穏無事に食事を済ませることができたのだった。
チャポと、お湯を揺らし、手ですくったお湯が指の間を流れ落ちていく。
それで、お湯に浸かったまま、バスタブの端に頭を乗せて、天井を見上げてみる。
バスタブから上がる湯気が、ほかほかと、天井に上っていく。
一体、誰が考えただろうか。
隣国の、それも王宮で、豪奢なバスタブに浸かって、お風呂に入っている自分がいるなど。
セシルは、元はただの一般市民だ。この世界で言う、平民、だ。
高級ホテルには、数度、泊まった経験があっても、超高級ホテルになど、行った試しがない。
写真やオンラインの広告などは見たことがあっても、「素敵ねぇ……。すごい高そう……」 という感想を上げていた記憶はあるが、実際に泊まったことなどない。
それが、だ。
こんな豪奢なバスルームが寝室の隣に設置されていて、この時代で、湯浴みの準備など容易なことでもないのに、セシルは、今、たっぷりとしたお湯に浸かって、おまけに、お湯の上には、バラがたくさん浮かべられた、花の中に埋もれている状態だ。
ここでは、王宮の侍女達が体を洗ってくれるようだったが、セシルは丁重にお断りしていた。
お風呂くらい、一人でのんびりと浸からせて欲しいものだ。
馬車で閉じ込められていた窮屈な体と筋肉が、ゆっくりと、ほぐれていくかのようだった。
はあぁ……と、極楽の溜息が漏れる。
「信じられないわねぇ……」
このセシルが、王宮の最上級の客室に泊まっているなんて……。
「もう……どうしようかしら……」
絶対、この待遇は、間違っているはずである。
だが、アトレシア大王国側も、今回は、絶対に、セシルに恥を見せないぞ――と、完全な態勢を整え、セシルを扱っているようだ。
「もう……困ったわぁ……」
隣国のセシルのことなど、さっさと忘れてくれればいいものを。
余程、セシルに侮辱されたことが気に障ったのか、気に食わないのか。
随分――しつこく、セシルに関わってくるなんて、やはり……セシルに、それも他国の令嬢にだけは、借りは作っておきたくないという――あの新国王陛下の指示だろうか。
全く、困ったものである……。
でも、久しぶりの、ゆったり、のんびりとしたお風呂は、極楽である。
今夜は、移動と旅の疲れもあって、きっと、熟睡できることだろう。
その点を考えると、こうやって湯浴みをさせてもらっている状態には、感謝しかない。
「マイレディー、お湯加減はいかがですか?」
ドア越しで、向こうに控えているオルガの声が聞こえる。
「ええ、問題ないわ」
「それはよろしゅうございました」
セシル一人だけでお風呂を満喫してしまうのは勿体ないことだが、この時代、侍女やメイドが、主の後で湯浴みやお風呂を使用することなど、絶対に有り得ない。
セシルが気にしないからと、昔は、何度か提案してみたが、そこだけは絶対に譲れないようで、オルガもアーシュリンも、せっかくの温かいお湯を無駄にしてしまうのだろう。
本当に、勿体ないことだ。
スポンジを手に取り、石鹸をなじませる。
さすが、王宮で使用されているだけの石鹸はある。泡立ちも違えば、薔薇の芳香が、お風呂中に広がっているかのようだった。
1
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
前世持ち公爵令嬢のワクワク領地改革! 私、イイ事思いついちゃったぁ~!
Akila
ファンタジー
旧題:前世持ち貧乏公爵令嬢のワクワク領地改革!私、イイ事思いついちゃったぁ〜!
【第2章スタート】【第1章完結約30万字】
王都から馬車で約10日かかる、東北の超田舎街「ロンテーヌ公爵領」。
主人公の公爵令嬢ジェシカ(14歳)は両親の死をきっかけに『異なる世界の記憶』が頭に流れ込む。
それは、54歳主婦の記憶だった。
その前世?の記憶を頼りに、自分の生活をより便利にするため、みんなを巻き込んであーでもないこーでもないと思いつきを次々と形にしていく。はずが。。。
異なる世界の記憶=前世の知識はどこまで通じるのか?知識チート?なのか、はたまたただの雑学なのか。
領地改革とちょっとラブと、友情と、涙と。。。『脱☆貧乏』をスローガンに奮闘する貧乏公爵令嬢のお話です。
1章「ロンテーヌ兄妹」 妹のジェシカが前世あるある知識チートをして領地経営に奮闘します!
2章「魔法使いとストッカー」 ジェシカは貴族学校へ。癖のある?仲間と学校生活を満喫します。乞うご期待。←イマココ
恐らく長編作になるかと思いますが、最後までよろしくお願いします。
<<おいおい、何番煎じだよ!ってごもっとも。しかし、暖かく見守って下さると嬉しいです。>>
乙女ゲームに転生した世界でメイドやってます!毎日大変ですが、瓶底メガネ片手に邁進します!
美月一乃
恋愛
前世で大好きなゲームの世界?に転生した自分の立ち位置はモブ!
でも、自分の人生満喫をと仕事を初めたら
偶然にも大好きなライバルキャラに仕えていますが、毎日がちょっと、いえすっごい大変です!
瓶底メガネと縄を片手に、メイド服で邁進してます。
「ちがいますよ、これは邁進してちゃダメな奴なのにー」
と思いながら
秘密多め令嬢の自由でデンジャラスな生活〜魔力0、超虚弱体質、たまに白い獣で大冒険して、溺愛されてる話
嵐華子
ファンタジー
【旧題】秘密の多い魔力0令嬢の自由ライフ。
【あらすじ】
イケメン魔術師一家の超虚弱体質養女は史上3人目の魔力0人間。
しかし本人はもちろん、通称、魔王と悪魔兄弟(義理家族達)は気にしない。
ついでに魔王と悪魔兄弟は王子達への雷撃も、国王と宰相の頭を燃やしても、凍らせても気にしない。
そんな一家はむしろ互いに愛情過多。
あてられた周りだけ食傷気味。
「でも魔力0だから魔法が使えないって誰が決めたの?」
なんて養女は言う。
今の所、魔法を使った事ないんですけどね。
ただし時々白い獣になって何かしらやらかしている模様。
僕呼びも含めて養女には色々秘密があるけど、令嬢の成長と共に少しずつ明らかになっていく。
一家の望みは表舞台に出る事なく家族でスローライフ……無理じゃないだろうか。
生活にも困らず、むしろ養女はやりたい事をやりたいように、自由に生きているだけで懐が潤いまくり、慰謝料も魔王達がガッポリ回収しては手渡すからか、懐は潤っている。
でもスローなライフは無理っぽい。
__そんなお話。
※お気に入り登録、コメント、その他色々ありがとうございます。
※他サイトでも掲載中。
※1話1600〜2000文字くらいの、下スクロールでサクサク読めるように句読点改行しています。
※主人公は溺愛されまくりですが、一部を除いて恋愛要素は今のところ無い模様。
※サブも含めてタイトルのセンスは壊滅的にありません(自分的にしっくりくるまでちょくちょく変更すると思います)。
悪役令嬢の腰巾着で婚約者に捨てられ断罪される役柄だと聞いたのですが、覚悟していた状況と随分違います。
夏笆(なつは)
恋愛
「ローズマリー、大変なの!わたくしは悪役令嬢で、あなたはその取り巻き。そして、わたくしたち断罪されてしまうのよ!」
ある日、親友の公爵令嬢リリーにそう言われた侯爵令嬢ローズマリーは、自分達が婚約破棄されたうえに断罪されるゲームの登場人物だと説明される。
婚約破棄はともかく、断罪は家の為にも避けなければ。
そう覚悟を決めたローズマリーだったが、物語のヒロインに見向きもしない婚約者にやたらと甘やかされ、かまわれて、もしかして違う覚悟が必要だったのでは、と首を傾げることになる。
このお話は、自分が悪役令嬢の腰巾着の役どころだと思っていた侯爵令嬢ローズマリーが、自身の婚約者に依ってゲームのストーリーの主人公のような扱いを受ける、溺愛ラブコメです。
小説家になろうに掲載しているもの(100話まで)を、加筆修正しています。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
死に戻りの悪役令嬢は、今世は復讐を完遂する。
乞食
恋愛
メディチ家の公爵令嬢プリシラは、かつて誰からも愛される少女だった。しかし、数年前のある事件をきっかけに周囲の人間に虐げられるようになってしまった。
唯一の心の支えは、プリシラを慕う義妹であるロザリーだけ。
だがある日、プリシラは異母妹を苛めていた罪で断罪されてしまう。
プリシラは処刑の日の前日、牢屋を訪れたロザリーに無実の証言を願い出るが、彼女は高らかに笑いながらこう言った。
「ぜーんぶ私が仕組んだことよ!!」
唯一信頼していた義妹に裏切られていたことを知り、プリシラは深い悲しみのまま処刑された。
──はずだった。
目が覚めるとプリシラは、三年前のロザリーがメディチ家に引き取られる前日に、なぜか時間が巻き戻っていて──。
逆行した世界で、プリシラは義妹と、自分を虐げていた人々に復讐することを誓う。
【完結】神様に嫌われた神官でしたが、高位神に愛されました
土広真丘
ファンタジー
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。
神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。
追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。
居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。
小説家になろう、カクヨムでも公開していますが、一部内容が異なります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる