66 / 530
Part1
Б.г 目には目を - 04
しおりを挟む
望遠鏡を顔から外し、ふう、と一度しっかりと息を吐き出した。
「いや、この場で待機だ。マスターは、誰かのテントに運ばれていった。これから治療を受けるのかもしれない。フィロも、待機していろ、と指示を出してきた。きっと、フィロにはフィロなりの考えがあるはずだ」
「そう、かもしれないけど……」
フィロは、いつも、悪巧みを率先して計画する影の参謀役だ。
だから、フィロが、「待機していろ」 と言うのなら、フィロには、なにか、ジャン達が及ばない考えがあるのかもしれなかったが――それでも、セシルの身が心配で、ジッとなどしていられる心境ではなかった。
「ただ、いつでも動ける準備をしておくように。交代でここの見張りをしよう」
「わかりました……」
「ジャール達は、状況が変わったから、このまま解散してくれ」
「いや、この状況だから、確認が取れて、落ち着くまでは、ここに残ってやるよ。次の仕事が、特別、押してるんでもない。それに、あんたらには、大人の数があまりに足りなさ過ぎるからな」
「そうなのだが……」
戦場にやって来ているのに、メンバーのその半数以上が、まだ成人していない子供達など、前代未聞だ。
ここ数年、ジャールも、セシルとは仕事の関係で良く顔を合わせるようになったが、まさか、戦場まで子供を連れてくるとは、ジャールだって考えもしなかったのだ。
おまけに、連れて来た子供達が――全員、武装して、本気で戦で戦う準備ができている子供だなんて、誰が一体想像しただろうか。
あのセシルも、貴族の令嬢なのに、貴族の令嬢らしくない女だと、ジャールも何度も思ったことだが、こんな子供達を護衛として育て上げていたなんて、一体、何を考えているのか。
なににしろ、傷を負い毒を受けたらしいセシルは、当分、動けはしないだろう。
王国騎士団がやって来たことで、この戦況が変わるのか、変わらないのか、それはこれからの騎士団の動き次第だ。
その場で、またも――無理矢理、戦に強制参戦でもさせられたのなら、今、セシルの側に残っているメンバーだけでは、セシルを護り切ることは難しくなってくる。
セシルからは、もうこれ以上動く必要もないし、居残る必要もないので、駐屯地を離れたら解散して良い、とは指示されていたが、状況が状況だけに、今この場を離れるのは得策ではないだろう。
ジャール達が離れてしまえば、この場では、ユーリカ一人だけが大人だ。ユーリカは実戦経験があるようだから、もし、この場でまた戦に巻き込まれても、ある程度は戦えるだろう。
だが、子供達は違う。
まさか、無情に、子供達だけを戦場に残すわけにもいかない。
「まあ、次の指示があるまでは、ここに残ってやるから心配すんな」
「それは、感謝する」
* * *
ベッドに寝かされたセシルは、気絶していてもおかしくはない状況なのに、朦朧と混濁した意識を繋ぎ合わせるかのように、まだ、自分の意識を保っていた。
「……水……を……」
「しかし――――」
はあ、はあ……と、肩で息をしているようなセシルは、必死で意識を繋ぎとめようとしてる。
イシュトールは沈痛な面持ちを隠せないまま、仕方なく、セシルを半分抱き上げながら、セシルの上半身を起こさせた。
大きなベッドの上には、何個もの枕が並んでいるだけに、それを手早くかき集めて、セシルの背中に押し込んでやる。それで、一応は、セシルも枕を背にもたれかかるように、沈んで行った。
ほとんど上半身を枕に沈めていったような形で横になっているセシルの枕元に、すぐにフィロがやってきた。
「マスター、水を」
フィロが皮の水袋をセシルの口元に寄せ、そして、勝手にセシルの唇を押し開けて、口まで開けさせる。
少しセシルの口が開いた場所に、フィロは躊躇(ためら)いもなく水袋の水を流し込んできた。
ゴク、ゴク……と、水がセシルの喉を流れ込んで行く。
意志だけで意識を繋ぎとめているようなセシルは、毒の影響もあって、相当な負担が体に出ているはずだった。
だが、敵の陣中ど真ん中。ここで気を失って、気絶するわけにはいかない緊急事態。
それで、セシルは、きっと、意識を奮い立たせて、気絶しないように意識を保っているのだろう。
セシルの口の端から水が零れ落ちていく。
だが、皮の水袋に入っている水全部を、フィロはセシルに飲ませていた。
「δ、水を」
「ああ」
イシュトールも、自分が背負っている大きなリュックサックを下ろし、その中から水袋を取り出した。
フィロがそれを受け取って、先程と同じ動作を繰り返す。
二人のすぐ後ろでその様子を、ジッと、アルデーラが隙なく観察している。
「…………水が……チャポ、チャポに、なるわね……」
「仕方がありません」
くいっと、いきなり、フィロがアルデーラを振り返った。
「今すぐ、10分以上、沸騰させた水を用意してください」
「飲み水なら他にもある」
「沸騰させて消毒したんですか?」
「――――いや」
「どこぞの得体の知れない水なんか、飲ませられるはずもないでしょう? 沸騰させた水を、今すぐ持ってきてください。必ず、10分以上」
一国の王太子殿下に向かって――命令して来るなど、子供であろうと、不敬罪で首が飛ぶはずだ。
だが、どこまでも冷たい瞳を睨みつけるようにアルデーラに向けているフィロは、そんなくだらないマナーや礼儀なんて、構っていない。
アルデーラが少しハーキンを振り返り、
「水の準備をさせろ」
「わかりました」
後ろに首を振って部下に指示するハーキンの前で、テントに一緒に入って来た指揮官の一人が頷いて、すぐにテントを飛び出していった。
「医師を呼んでくるように」
「わかりました――」
「その必要はないよ」
フィロが二人を遮っていた。
「そんな必要なんかない」
「きちんとした解毒処理をしなければ、後々まで影響が出てくるかもしれぬ。今は、医師にきちんと確認させるべきだ」
だが、フィロは、そんな提案など受け入れる気は毛頭ない。
「信用できないのなら、私が解毒剤でも何でも飲んでやろう」
「殿下っ!」
「今は解毒処理が最優先だ」
「しかし……」
「医師を連れてこい」
アルデーラは一歩も譲る気がなく、どこまでも冷酷なその硬い眼差しが、ハーキンさえも口を挟むことを許さなかった。
「――――わかりました……」
苦々しく、ハーキンはアルデーラに賛成している様子ではなかったが、今のアルデーラに逆らえることもなく、ハーキンが足早にテントを出ていった。
ハーキンは、部下の一人に医師を呼んでくるよう指示すればいいだけだ。数十秒、すぐにまたテントに戻れる――
アルデーラの元を去ることを良しとしないハーキンは、自分で(言い聞かせた) 予想通り、すぐにテントに戻ってきて、アルデーラの後ろで控えている。
呼ばれてやってきた医師の前で、アルデーラが2~3説明をしていたが、医師がベッドに寝ているセシルの方にやって来た。
「診察致します。怪我をした場所を、見せてください」
「マスターを害するなら、即刻で、あなたを殺すことを覚えておいて下さい」
「――――!」
あまりに淡々と、あまりに感情もなく、冷たい眼差しをした――子供が、簡単に、冷酷に、それを言い切っていた。
「いや、この場で待機だ。マスターは、誰かのテントに運ばれていった。これから治療を受けるのかもしれない。フィロも、待機していろ、と指示を出してきた。きっと、フィロにはフィロなりの考えがあるはずだ」
「そう、かもしれないけど……」
フィロは、いつも、悪巧みを率先して計画する影の参謀役だ。
だから、フィロが、「待機していろ」 と言うのなら、フィロには、なにか、ジャン達が及ばない考えがあるのかもしれなかったが――それでも、セシルの身が心配で、ジッとなどしていられる心境ではなかった。
「ただ、いつでも動ける準備をしておくように。交代でここの見張りをしよう」
「わかりました……」
「ジャール達は、状況が変わったから、このまま解散してくれ」
「いや、この状況だから、確認が取れて、落ち着くまでは、ここに残ってやるよ。次の仕事が、特別、押してるんでもない。それに、あんたらには、大人の数があまりに足りなさ過ぎるからな」
「そうなのだが……」
戦場にやって来ているのに、メンバーのその半数以上が、まだ成人していない子供達など、前代未聞だ。
ここ数年、ジャールも、セシルとは仕事の関係で良く顔を合わせるようになったが、まさか、戦場まで子供を連れてくるとは、ジャールだって考えもしなかったのだ。
おまけに、連れて来た子供達が――全員、武装して、本気で戦で戦う準備ができている子供だなんて、誰が一体想像しただろうか。
あのセシルも、貴族の令嬢なのに、貴族の令嬢らしくない女だと、ジャールも何度も思ったことだが、こんな子供達を護衛として育て上げていたなんて、一体、何を考えているのか。
なににしろ、傷を負い毒を受けたらしいセシルは、当分、動けはしないだろう。
王国騎士団がやって来たことで、この戦況が変わるのか、変わらないのか、それはこれからの騎士団の動き次第だ。
その場で、またも――無理矢理、戦に強制参戦でもさせられたのなら、今、セシルの側に残っているメンバーだけでは、セシルを護り切ることは難しくなってくる。
セシルからは、もうこれ以上動く必要もないし、居残る必要もないので、駐屯地を離れたら解散して良い、とは指示されていたが、状況が状況だけに、今この場を離れるのは得策ではないだろう。
ジャール達が離れてしまえば、この場では、ユーリカ一人だけが大人だ。ユーリカは実戦経験があるようだから、もし、この場でまた戦に巻き込まれても、ある程度は戦えるだろう。
だが、子供達は違う。
まさか、無情に、子供達だけを戦場に残すわけにもいかない。
「まあ、次の指示があるまでは、ここに残ってやるから心配すんな」
「それは、感謝する」
* * *
ベッドに寝かされたセシルは、気絶していてもおかしくはない状況なのに、朦朧と混濁した意識を繋ぎ合わせるかのように、まだ、自分の意識を保っていた。
「……水……を……」
「しかし――――」
はあ、はあ……と、肩で息をしているようなセシルは、必死で意識を繋ぎとめようとしてる。
イシュトールは沈痛な面持ちを隠せないまま、仕方なく、セシルを半分抱き上げながら、セシルの上半身を起こさせた。
大きなベッドの上には、何個もの枕が並んでいるだけに、それを手早くかき集めて、セシルの背中に押し込んでやる。それで、一応は、セシルも枕を背にもたれかかるように、沈んで行った。
ほとんど上半身を枕に沈めていったような形で横になっているセシルの枕元に、すぐにフィロがやってきた。
「マスター、水を」
フィロが皮の水袋をセシルの口元に寄せ、そして、勝手にセシルの唇を押し開けて、口まで開けさせる。
少しセシルの口が開いた場所に、フィロは躊躇(ためら)いもなく水袋の水を流し込んできた。
ゴク、ゴク……と、水がセシルの喉を流れ込んで行く。
意志だけで意識を繋ぎとめているようなセシルは、毒の影響もあって、相当な負担が体に出ているはずだった。
だが、敵の陣中ど真ん中。ここで気を失って、気絶するわけにはいかない緊急事態。
それで、セシルは、きっと、意識を奮い立たせて、気絶しないように意識を保っているのだろう。
セシルの口の端から水が零れ落ちていく。
だが、皮の水袋に入っている水全部を、フィロはセシルに飲ませていた。
「δ、水を」
「ああ」
イシュトールも、自分が背負っている大きなリュックサックを下ろし、その中から水袋を取り出した。
フィロがそれを受け取って、先程と同じ動作を繰り返す。
二人のすぐ後ろでその様子を、ジッと、アルデーラが隙なく観察している。
「…………水が……チャポ、チャポに、なるわね……」
「仕方がありません」
くいっと、いきなり、フィロがアルデーラを振り返った。
「今すぐ、10分以上、沸騰させた水を用意してください」
「飲み水なら他にもある」
「沸騰させて消毒したんですか?」
「――――いや」
「どこぞの得体の知れない水なんか、飲ませられるはずもないでしょう? 沸騰させた水を、今すぐ持ってきてください。必ず、10分以上」
一国の王太子殿下に向かって――命令して来るなど、子供であろうと、不敬罪で首が飛ぶはずだ。
だが、どこまでも冷たい瞳を睨みつけるようにアルデーラに向けているフィロは、そんなくだらないマナーや礼儀なんて、構っていない。
アルデーラが少しハーキンを振り返り、
「水の準備をさせろ」
「わかりました」
後ろに首を振って部下に指示するハーキンの前で、テントに一緒に入って来た指揮官の一人が頷いて、すぐにテントを飛び出していった。
「医師を呼んでくるように」
「わかりました――」
「その必要はないよ」
フィロが二人を遮っていた。
「そんな必要なんかない」
「きちんとした解毒処理をしなければ、後々まで影響が出てくるかもしれぬ。今は、医師にきちんと確認させるべきだ」
だが、フィロは、そんな提案など受け入れる気は毛頭ない。
「信用できないのなら、私が解毒剤でも何でも飲んでやろう」
「殿下っ!」
「今は解毒処理が最優先だ」
「しかし……」
「医師を連れてこい」
アルデーラは一歩も譲る気がなく、どこまでも冷酷なその硬い眼差しが、ハーキンさえも口を挟むことを許さなかった。
「――――わかりました……」
苦々しく、ハーキンはアルデーラに賛成している様子ではなかったが、今のアルデーラに逆らえることもなく、ハーキンが足早にテントを出ていった。
ハーキンは、部下の一人に医師を呼んでくるよう指示すればいいだけだ。数十秒、すぐにまたテントに戻れる――
アルデーラの元を去ることを良しとしないハーキンは、自分で(言い聞かせた) 予想通り、すぐにテントに戻ってきて、アルデーラの後ろで控えている。
呼ばれてやってきた医師の前で、アルデーラが2~3説明をしていたが、医師がベッドに寝ているセシルの方にやって来た。
「診察致します。怪我をした場所を、見せてください」
「マスターを害するなら、即刻で、あなたを殺すことを覚えておいて下さい」
「――――!」
あまりに淡々と、あまりに感情もなく、冷たい眼差しをした――子供が、簡単に、冷酷に、それを言い切っていた。
1
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
イケメン御曹司、地味子へのストーカー始めました 〜マイナス余命1日〜
和泉杏咲
恋愛
表紙イラストは「帳カオル」様に描いていただきました……!眼福です(´ω`)
https://twitter.com/tobari_kaoru
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は間も無く死ぬ。だから、彼に別れを告げたいのだ。それなのに……
なぜ、私だけがこんな目に遭うのか。
なぜ、私だけにこんなに執着するのか。
私は間も無く死んでしまう。
どうか、私のことは忘れて……。
だから私は、あえて言うの。
バイバイって。
死を覚悟した少女と、彼女を一途(?)に追いかけた少年の追いかけっこの終わりの始まりのお話。
<登場人物>
矢部雪穂:ガリ勉してエリート中学校に入学した努力少女。小説家志望
悠木 清:雪穂のクラスメイト。金持ち&ギフテッドと呼ばれるほどの天才奇人イケメン御曹司
山田:清に仕えるスーパー執事
乙女ゲームで唯一悲惨な過去を持つモブ令嬢に転生しました
雨夜 零
恋愛
ある日...スファルニア公爵家で大事件が起きた
スファルニア公爵家長女のシエル・スファルニア(0歳)が何者かに誘拐されたのだ
この事は、王都でも話題となり公爵家が賞金を賭け大捜索が行われたが一向に見つからなかった...
その12年後彼女は......転生した記憶を取り戻しゆったりスローライフをしていた!?
たまたまその光景を見た兄に連れていかれ学園に入ったことで気づく
ここが...
乙女ゲームの世界だと
これは、乙女ゲームに転生したモブ令嬢と彼女に恋した攻略対象の話
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
転生先が意地悪な王妃でした。うちの子が可愛いので今日から優しいママになります! ~陛下、もしかして一緒に遊びたいのですか?
朱音ゆうひ
恋愛
転生したら、我が子に冷たくする酷い王妃になってしまった!
「お母様、謝るわ。お母様、今日から変わる。あなたを一生懸命愛して、優しくして、幸せにするからね……っ」
王子を抱きしめて誓った私は、その日から愛情をたっぷりと注ぐ。
不仲だった夫(国王)は、そんな私と息子にそわそわと近づいてくる。
もしかして一緒に遊びたいのですか、あなた?
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5296ig/)
【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
一家の恥と言われた令嬢ですが、嫁ぎ先で本領を発揮させていただきます
風見ゆうみ
恋愛
ベイディ公爵家の次女である私、リルーリアは貴族の血を引いているのであれば使えて当たり前だと言われる魔法が使えず、両親だけでなく、姉や兄からも嫌われておりました。
婚約者であるバフュー・エッフエム公爵令息も私を馬鹿にしている一人でした。
お姉様の婚約披露パーティーで、お姉様は現在の婚約者との婚約破棄を発表しただけでなく、バフュー様と婚約すると言い出し、なんと二人の間に出来た子供がいると言うのです。
責任を取るからとバフュー様から婚約破棄された私は「初夜を迎えることができない」という条件で有名な、訳アリの第三王子殿下、ルーラス・アメル様の元に嫁ぐことになります。
実は数万人に一人、存在するかしないかと言われている魔法を使える私ですが、ルーラス様の訳ありには、その魔法がとても効果的で!? そして、その魔法が使える私を手放したことがわかった家族やバフュー様は、私とコンタクトを取りたがるようになり、ルーラス様に想いを寄せている義姉は……。
※レジーナブックス様より書籍発売予定です!
※本編完結しました。番外編や補足話を連載していきます。のんびり更新です。
※作者独自の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
皇帝(実の弟)から悪女になれと言われ、混乱しています!
魚谷
恋愛
片田舎の猟師だった王旬果《おうしゅんか》は
実は先帝の娘なのだと言われ、今上皇帝・は弟だと知らされる。
そしていざ都へ向かい、皇帝であり、腹違いの弟・瑛景《えいけい》と出会う。
そこで今の王朝が貴族の専横に苦しんでいることを知らされ、形の上では弟の妃になり、そして悪女となって現体制を破壊し、再生して欲しいと言われる。
そしてこの国を再生するにはまず、他の皇后候補をどうにかしないといけない訳で…
そんな時に武泰風(ぶたいふう)と名乗る青年に出会う。
彼は狼の魁夷(かいい)で、どうやら旬果とも面識があるようで…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる