55 / 530
Part1
* Б.в 王太子殿下 *
しおりを挟む
「王太子殿下、この場に、王国軍の兵士が面会を求めにやってきていますが」
「兵士が? 何用だ?」
大きなテントが張られ、その中ではきちんとした机や椅子が設置され、ここら一体の地図が出され、数人の王国騎士団の指揮官などが集まっていた。
その奥には、豪奢な衝立と、その上を囲う幕が垂れさがり、仕切り代わりとして、その奥の王太子殿下の臥牀を隠している。
指揮官が囲んでいる大きな机とは離れ、王太子殿下用の机も設置され、その奥に座っている王太子殿下が、書類から少し顔を上げた。
「それが、どうやら、その兵士は、ブレッカ南側の国境を護らせていた国王軍の兵士なのですが――」
なにか言葉を濁す騎士を見て、王太子殿下が、微かにだけその眉を動かしたような仕草で、さっさと話しの続きをしろ、と暗黙に促した。
それで頷いた騎士が、
「南側には、すでに部族連合の奇襲が入り、今は、大半の兵士が――瀕死の重傷を負っている、というような報告を、その兵士が持ってきたのです」
「なにっ――?!」
王太子殿下だけではなく、その場に控えていた騎士団の団長、副団長、隊長格など全員が、微かな驚きをみせた。
「どういうことだ?」
「その兵士も、かなりの重傷の様子でして……」
「今すぐこの場に通せ」
「はい、かしこまりました」
ビシッと、一礼を済ませた騎士が、すぐにテントを後にした。
「一体、どういうことだ?」
そんな報告は聞いていない、とあからさまに不服を露わにしている王太子殿下の視線が、大きな机の前で控えている騎士団長のハーキンに向けられた。
「そのような報告は受けておりませんが……」
王宮の方に、ブレッカに賊が侵入した、という急使が飛ばされてきた。その内容が、今回は部族連合の襲撃が予想を超えた数で、ブレッカでは制御しきれない為、大至急、応援を要請する――というようなものだったのだ。
それで、王宮側も、すぐに確認の為、王都からブレッカへ向けて使者を飛ばした。
通常、王都からブレッカまでの移動は、馬車の移動なら、六日は軽くかかってしまう。早馬だろうと、最低でも、三日の距離はある。
ブレッカに使者を飛ばすと並行して、ブレッカに隣接するコロッカル領の領軍の援軍も、念の為に要請していた。
コロッカルにも、かなりの数の領軍が揃っている為、ブレッカの国王軍と共に、部族連合の侵入を防ぐ為に、援軍を要請したのだ。
だが、コロッカル領でも、領軍の戦準備で二日は軽くかかり、それからブレッカに向かい、最初に戦が勃発したという報せから、すでに一週間以上は軽く過ぎてしまったことになる。
コロッカル領の領軍が、ブレッカの南東側の国境に到着した時には、戦勃発から九日目の終わりに差し掛かっていた。
アトレシア大王国の王国軍がかなりの被害を受けている事実が発覚して、それで、コロッカルの領軍が、すぐに国境の配備に携わったのだ。
その間、部族連合の姿は跡形もなく、むしろ、もう戦が終わったような静けさだった。
だが、まだ緊張状態が続き、警戒しているコロッカル領の領軍は、確認が取れるまで、ブレッカに残ることとなった。
そして、その夜、夜も深まりだした頃、また、その襲撃が始まったのだ。
報告の通り、今回は、部族連合も兵を揃え、小規模な徒党を組んで、夜盗のような土地荒らしなどという規模ではなく、部族連合の兵士達が、かなりの数でドッと押し寄せて来たのだ。
数にして、千人近くは引き連れて来たのだろうか。
どうやら、相手も今回は本気で、ブレッカの進軍・侵攻を決めたようだった。ブレッカを侵略されれば、アトレシア大王国の南は、完全に崩れてしまう。
コロッカルからやって来た援軍は、コロッカル領の領地の騎士団ではあったが、二千人近くを引き連れて来たコロッカル領主のおかげで、その夜は、コロッカル軍の猛攻で、絶体絶命の危機だけは免れた。
その急使が王宮に飛ばされて、王宮側でも、王国騎士団の投入が決定された。
その王国騎士団を引き連れ、ブレッカにやって来たのが、現アトレシア大王国の王太子殿下だった。
戦準備と、長距離の移動で、結局は、次の一週間も消えていた。
王太子殿下率いる王国騎士団がブレッカの町に到着したのは、戦勃発から三週間目である。
ブレッカに到着するなり、王太子殿下は、すぐに状況確認と、現状報告を済ませ、コロッカル領の領軍、及び、この地に残っているブレッカの王国軍からの報告も聞いていた。
それで、次なる作戦を立てるべく、騎士団の指揮官たちを集め、その会議がされている場に、先程の急報が届けられたのだ。
今までの報告からしても、南で部族連合に襲撃された事実など、全くなかった。
ブレッカが最初に賊に襲われた時に、南側の王国軍に援軍を要請したが、向こうは向こうで、南の小国ギリトルを警戒しているので、今いる場所を離れることはできない、と援軍は出さなかったらしい。
その程度の報告は聞いたが、すでに襲撃されていたなど、王太子殿下達だって寝耳に水だった。
先程の騎士がテントに戻ってきて、その後ろに、一人の兵士がついてきた。
頭に巻いている包帯は血が滲み、ボロボロになった王国軍の制服も、そこら中が血で滲み、泥で汚れ、びっこを引いた歩き方を見るからに、かなりの重傷だという報告は間違っていなかったようだ。
机に座っている王太子殿下の姿を見て、兵士が深く頭を下げた。
その動きでさえも傷に響くようで、拳を握りしめ、痛さを我慢しているようだった。
「その必要はない。顔を上げよ。――椅子を」
「はい……」
大きな机の方に座っていた指揮官の一人が立ち上がり、兵士の前に椅子を持っていく。
「座りなさい」
「……は、い……」
出された椅子に座る――だけでも無理があったのか、脇腹を押さえ込んだ兵士の額に、脂汗が浮かび上がる。
肩で息をしながら、やっと、兵士が椅子に腰を下ろしていた。
「一体、どういうことだ」
これほどの重傷を負いながら、わざわざ南東側の国境までやってくるなど、余程のことがあったに違いない。
「……王太子、殿下、どうか……我々を、お助け、ください……。どうか……」
兵士は喋ることもままならなくて、血の気を失せた顔からも――かなりの出血で、多量の血を失っている様子がありありだった。
「南側が襲撃を受けたと?」
「……はい……。夜半、遅く、襲われ……。その後も、また……。まだ……あの場に、残っている者達が、いるのです……。どうか、お助け、ください……」
土気色の唇が渇き、兵士が喋る度に、切れた唇から、新たな血が微かに上がってくる。
これほどの重傷を負っているのに、王太子殿下が騎士団を引き連れて来たと聞いて、救援を呼びに来たと言うのだろうか?
「兵士が? 何用だ?」
大きなテントが張られ、その中ではきちんとした机や椅子が設置され、ここら一体の地図が出され、数人の王国騎士団の指揮官などが集まっていた。
その奥には、豪奢な衝立と、その上を囲う幕が垂れさがり、仕切り代わりとして、その奥の王太子殿下の臥牀を隠している。
指揮官が囲んでいる大きな机とは離れ、王太子殿下用の机も設置され、その奥に座っている王太子殿下が、書類から少し顔を上げた。
「それが、どうやら、その兵士は、ブレッカ南側の国境を護らせていた国王軍の兵士なのですが――」
なにか言葉を濁す騎士を見て、王太子殿下が、微かにだけその眉を動かしたような仕草で、さっさと話しの続きをしろ、と暗黙に促した。
それで頷いた騎士が、
「南側には、すでに部族連合の奇襲が入り、今は、大半の兵士が――瀕死の重傷を負っている、というような報告を、その兵士が持ってきたのです」
「なにっ――?!」
王太子殿下だけではなく、その場に控えていた騎士団の団長、副団長、隊長格など全員が、微かな驚きをみせた。
「どういうことだ?」
「その兵士も、かなりの重傷の様子でして……」
「今すぐこの場に通せ」
「はい、かしこまりました」
ビシッと、一礼を済ませた騎士が、すぐにテントを後にした。
「一体、どういうことだ?」
そんな報告は聞いていない、とあからさまに不服を露わにしている王太子殿下の視線が、大きな机の前で控えている騎士団長のハーキンに向けられた。
「そのような報告は受けておりませんが……」
王宮の方に、ブレッカに賊が侵入した、という急使が飛ばされてきた。その内容が、今回は部族連合の襲撃が予想を超えた数で、ブレッカでは制御しきれない為、大至急、応援を要請する――というようなものだったのだ。
それで、王宮側も、すぐに確認の為、王都からブレッカへ向けて使者を飛ばした。
通常、王都からブレッカまでの移動は、馬車の移動なら、六日は軽くかかってしまう。早馬だろうと、最低でも、三日の距離はある。
ブレッカに使者を飛ばすと並行して、ブレッカに隣接するコロッカル領の領軍の援軍も、念の為に要請していた。
コロッカルにも、かなりの数の領軍が揃っている為、ブレッカの国王軍と共に、部族連合の侵入を防ぐ為に、援軍を要請したのだ。
だが、コロッカル領でも、領軍の戦準備で二日は軽くかかり、それからブレッカに向かい、最初に戦が勃発したという報せから、すでに一週間以上は軽く過ぎてしまったことになる。
コロッカル領の領軍が、ブレッカの南東側の国境に到着した時には、戦勃発から九日目の終わりに差し掛かっていた。
アトレシア大王国の王国軍がかなりの被害を受けている事実が発覚して、それで、コロッカルの領軍が、すぐに国境の配備に携わったのだ。
その間、部族連合の姿は跡形もなく、むしろ、もう戦が終わったような静けさだった。
だが、まだ緊張状態が続き、警戒しているコロッカル領の領軍は、確認が取れるまで、ブレッカに残ることとなった。
そして、その夜、夜も深まりだした頃、また、その襲撃が始まったのだ。
報告の通り、今回は、部族連合も兵を揃え、小規模な徒党を組んで、夜盗のような土地荒らしなどという規模ではなく、部族連合の兵士達が、かなりの数でドッと押し寄せて来たのだ。
数にして、千人近くは引き連れて来たのだろうか。
どうやら、相手も今回は本気で、ブレッカの進軍・侵攻を決めたようだった。ブレッカを侵略されれば、アトレシア大王国の南は、完全に崩れてしまう。
コロッカルからやって来た援軍は、コロッカル領の領地の騎士団ではあったが、二千人近くを引き連れて来たコロッカル領主のおかげで、その夜は、コロッカル軍の猛攻で、絶体絶命の危機だけは免れた。
その急使が王宮に飛ばされて、王宮側でも、王国騎士団の投入が決定された。
その王国騎士団を引き連れ、ブレッカにやって来たのが、現アトレシア大王国の王太子殿下だった。
戦準備と、長距離の移動で、結局は、次の一週間も消えていた。
王太子殿下率いる王国騎士団がブレッカの町に到着したのは、戦勃発から三週間目である。
ブレッカに到着するなり、王太子殿下は、すぐに状況確認と、現状報告を済ませ、コロッカル領の領軍、及び、この地に残っているブレッカの王国軍からの報告も聞いていた。
それで、次なる作戦を立てるべく、騎士団の指揮官たちを集め、その会議がされている場に、先程の急報が届けられたのだ。
今までの報告からしても、南で部族連合に襲撃された事実など、全くなかった。
ブレッカが最初に賊に襲われた時に、南側の王国軍に援軍を要請したが、向こうは向こうで、南の小国ギリトルを警戒しているので、今いる場所を離れることはできない、と援軍は出さなかったらしい。
その程度の報告は聞いたが、すでに襲撃されていたなど、王太子殿下達だって寝耳に水だった。
先程の騎士がテントに戻ってきて、その後ろに、一人の兵士がついてきた。
頭に巻いている包帯は血が滲み、ボロボロになった王国軍の制服も、そこら中が血で滲み、泥で汚れ、びっこを引いた歩き方を見るからに、かなりの重傷だという報告は間違っていなかったようだ。
机に座っている王太子殿下の姿を見て、兵士が深く頭を下げた。
その動きでさえも傷に響くようで、拳を握りしめ、痛さを我慢しているようだった。
「その必要はない。顔を上げよ。――椅子を」
「はい……」
大きな机の方に座っていた指揮官の一人が立ち上がり、兵士の前に椅子を持っていく。
「座りなさい」
「……は、い……」
出された椅子に座る――だけでも無理があったのか、脇腹を押さえ込んだ兵士の額に、脂汗が浮かび上がる。
肩で息をしながら、やっと、兵士が椅子に腰を下ろしていた。
「一体、どういうことだ」
これほどの重傷を負いながら、わざわざ南東側の国境までやってくるなど、余程のことがあったに違いない。
「……王太子、殿下、どうか……我々を、お助け、ください……。どうか……」
兵士は喋ることもままならなくて、血の気を失せた顔からも――かなりの出血で、多量の血を失っている様子がありありだった。
「南側が襲撃を受けたと?」
「……はい……。夜半、遅く、襲われ……。その後も、また……。まだ……あの場に、残っている者達が、いるのです……。どうか、お助け、ください……」
土気色の唇が渇き、兵士が喋る度に、切れた唇から、新たな血が微かに上がってくる。
これほどの重傷を負っているのに、王太子殿下が騎士団を引き連れて来たと聞いて、救援を呼びに来たと言うのだろうか?
1
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームで唯一悲惨な過去を持つモブ令嬢に転生しました
雨夜 零
恋愛
ある日...スファルニア公爵家で大事件が起きた
スファルニア公爵家長女のシエル・スファルニア(0歳)が何者かに誘拐されたのだ
この事は、王都でも話題となり公爵家が賞金を賭け大捜索が行われたが一向に見つからなかった...
その12年後彼女は......転生した記憶を取り戻しゆったりスローライフをしていた!?
たまたまその光景を見た兄に連れていかれ学園に入ったことで気づく
ここが...
乙女ゲームの世界だと
これは、乙女ゲームに転生したモブ令嬢と彼女に恋した攻略対象の話
乙女ゲームの世界に転生した!攻略対象興味ないので自分のレベル上げしていたら何故か隠しキャラクターに溺愛されていた
ノアにゃん
恋愛
私、アリスティーネ・スティアート、
侯爵家であるスティアート家の第5子であり第2女です
そして転生者、笹壁 愛里寿(ささかべ ありす)です、
はっきり言ってこの乙女ゲーム楽しかった!
乙女ゲームの名は【熱愛!育ててプリンセス!】
約して【熱プリ】
この乙女ゲームは好感度を上げるだけではなく、
最初に自分好みに設定したり、特化魔法を選べたり、
RPGみたいにヒロインのレベルを上げたりできる、
個人的に最高の乙女ゲームだった!
ちなみにセーブしても一度死んだらやり直しという悲しい設定も有った、
私は熱プリ世界のモブに転生したのでレベルを上げを堪能しますか!
ステータスオープン!
あれ?
アイテムボックスオープン!
あれれ?
メイクボックスオープン!
あれれれれ?
私、前世の熱プリのやり込んだステータスや容姿、アイテム、ある‼
テイム以外すべて引き継いでる、
それにレベルMAX超えてもモンスター狩ってた分のステータス上乗せ、
何故か神々に寵愛されし子、王に寵愛されし子、
あ、この世界MAX99じゃないんだ、、、
あ、チートですわ、、、
※2019/ 7/23 21:00 小説投稿ランキングHOT 8位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 6:00 小説投稿ランキングHOT 4位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 12:00 小説投稿ランキングHOT 3位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 21:00 小説投稿ランキングHOT 2位ありがとうございます‼
お気に入り登録1,000突破ありがとうございます‼
初めてHOT 10位以内入れた!嬉しい‼
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
落ちぶれて捨てられた侯爵令嬢は辺境伯に求愛される~今からは俺の溺愛ターンだから覚悟して~
しましまにゃんこ
恋愛
年若い辺境伯であるアレクシスは、大嫌いな第三王子ダマスから、自分の代わりに婚約破棄したセシルと新たに婚約を結ぶように頼まれる。実はセシルはアレクシスが長年恋焦がれていた令嬢で。アレクシスは突然のことにとまどいつつも、この機会を逃してたまるかとセシルとの婚約を引き受けることに。
とんとん拍子に話はまとまり、二人はロイター辺境で甘く穏やかな日々を過ごす。少しずつ距離は縮まるものの、時折どこか悲し気な表情を見せるセシルの様子が気になるアレクシス。
「セシルは絶対に俺が幸せにしてみせる!」
だがそんなある日、ダマスからセシルに王都に戻るようにと伝令が来て。セシルは一人王都へ旅立ってしまうのだった。
追いかけるアレクシスと頑なな態度を崩さないセシル。二人の恋の行方は?
すれ違いからの溺愛ハッピーエンドストーリーです。
小説家になろう、他サイトでも掲載しています。
麗しすぎるイラストは汐の音様からいただきました!
流星群の落下地点で〜集団転移で私だけ魔力なし判定だったから一般人として生活しようと思っているんですが、もしかして下剋上担当でしたか?〜
古森きり
恋愛
平凡な女子高生、加賀深涼はハロウィンの夜に不思議な男の声を聴く。
疎遠だった幼馴染の真堂刃や、仮装しに集まっていた人たちとともに流星群の落下地点から異世界『エーデルラーム』に召喚された。
他の召喚者が召喚魔法師の才能を発現させる中、涼だけは魔力なしとして殺されかける。
そんな時、助けてくれたのは世界最強最悪の賞金首だった。
一般人生活を送ることになった涼だが、召喚時につけられた首輪と召喚主の青年を巡る争いに巻き込まれていく。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスに掲載。
[お願い]
敵役へのヘイト感想含め、感想欄への書き込みは「不特定多数に見られるものである」とご理解の上、行ってください。
ご自身の人間性と言葉を大切にしてください。
言葉は人格に繋がります。
ご自分を大切にしてください。
処刑直前ですが得意の転移魔法で離脱します~私に罪を被せた公爵令嬢は絶対許しませんので~
インバーターエアコン
恋愛
王宮で働く少女ナナ。王様の誕生日パーティーに普段通りに給仕をしていた彼女だったが、突然第一王子の暗殺未遂事件が起きる。
ナナは最初、それを他人事のように見ていたが……。
「この女よ! 王子を殺そうと毒を盛ったのは!」
「はい?」
叫んだのは第二王子の婚約者であるビリアだった。
王位を巡る争いに巻き込まれ、王子暗殺未遂の罪を着せられるナナだったが、相手が貴族でも、彼女はやられたままで終わる女ではなかった。
(私をドロドロした内争に巻き込んだ罪は贖ってもらいますので……)
得意の転移魔法でその場を離脱し反撃を始める。
相手が悪かったことに、ビリアは間もなく気付くこととなる。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる