31 / 44
第二章「当世妖怪捕物帳」
第十六話「事件の裏側」
しおりを挟む
虚屋で暗殺者達を捕縛した日の翌日、夢野の住む長屋で宴会が行われていた。宴会の主題はもちろん、江戸を騒がす暗殺者を捕えた事である。
「事件解決を祝って、乾杯!」
「目出てえなあ」
「本当だな、昨日捕まえてなかったら、あいつらが野放しになってたんだから恐ろしい話だぜ」
宴会に参加しているのは、捕縛に直接参加した夢野、綾女、半左達長屋の住人に加え、助っ人として戦った遊び人の遠金である。更に、捕り物の現場である虚屋の主人だ。
「それにしても、そんな恐ろしい連中が私を狙っていたとは、とんでも無い事ですね。何でまた私なんか」
「何ででしょうねえ」
虚屋は自分が刺客に狙われた事に頭を捻っている。虚屋は版元の中では儲けている方だが、豪商と呼ばれる者達と比べたらその財産は大したことがない。しかも、江戸を騒がしていた暗殺者達はどんな大商人を標的にしていても財産には手をつけていなかった。だからこそ、呪いによる死という噂がまことしやかに広まったのだ。
虚屋が狙われたのは、実のところ夢野のせいである。なぜなら、刺客達が狙っていたのは幕府の主流派に従わない者ばかりであった。そのため、虚屋は反幕府の書物を多く出版して人々を先導しているという噂が、刺客達に届く様に夢野は工作していたのだ。刺客の狙いを虚屋に誘導して、罠にはめたのであった。そして元々虚屋は幕府に都合が悪い書物を出版してお叱りを受けていたので、真実味は抜群であった。
なお、虚屋には何の断りも無しにである。
流石にそんな事を正直に言うわけにはいかない。流石に怒られるだろう。
「しかし、あいつら何がしたかったんでしょうねえ」
「さて? 遠金さん、何か聞いてるか?」
半左の疑問を引き取り、夢野は遠金に尋ねた。昨晩刺客達は町奉行所に引き渡したが、それは遠金の伝手を使ってであった。暗殺者が来るから捕り物の準備をしていてくれなどという訴えは、相当な証拠が無ければ聞き届けられるものではない。しかも、現在の月番である南町奉行所の公式見解では、連続殺人事件はそれを呪いによって行っていた教光院了善を捕縛する事により解決しているという事になっていた。そのため、正式な方法で町奉行所に頼ろうとしてもそれは難しかったのである。
無論、呪いによる連続殺人事件など馬鹿馬鹿しい限りである。その様な事は有り得ないのは子供にだってわかる事だ。南町奉行である鳥居は儒学者の家に生まれた者で、怪力乱神を語るのは本来あってはならない事なのだ。
それにも関わらず呪いなどというのを理由に解決した事にしたのは、夢野が教光院を呪詛の祈祷で訴えたからであり、つまりは夢野のせいなのである。そして、南町奉行所の思惑としては解決の糸口が見えない事件であっても、これで解決した事にしてしまえば面目が立つという事である。そしてこれ以上事件が起きなければそれで良し、起きてしまえば別の事件と言う事にすれば、お上の面目は保たれるのだ。
そして南町奉行所にその様な声明を発表させる事で、暗殺者達をおびき出すのが夢野の作戦であったのだ。これは見事に成功した。また、この作戦を立てるにあたり遠金の協力が不可欠であった。南町奉行所は頼るのが難しいため、別の手段を執らねばならない。その様な状況で北町奉行所に伝手があると申し出てくれて、話をつけてくれたのが遠金なのであった。
お陰で月番で無い北町奉行所の同心が捕まえた刺客達を引き取ってくれたのだ。もしも彼らがいなければ、もっと面倒な事になっていただろう。一体この遠金という男、何者なのだろうかと夢野は思った。岡っ引きにしては品が良すぎる。かといって隠密同心の類にも見えない。
「連中は、北町奉行所からもっと別の所に移されたそうだ。何せ殺したのは町人だけでなく、幕府の要職にある旗本もだ。町奉行所で処理し切れる案件じゃない。それに……」
「それに、暗殺者の連中は……ですね」
「ああ、そうだ。多分、裏で始末がつくだろうさ」
はっきりとは言わずとも、夢野と遠金は互いの言いたいことを理解し合っていた。
暗殺者達は、身分を示すものこそ持っていなかったが、皆それぞれ見事な刀を携えていた。明らかに武士であり、服の仕立てからして浪人などではなくれっきとした旗本であろう。それに、犠牲者は皆お上に従わない者ばかりであった。それが示すのは、幕府の中枢から指令を受けていた。もしくは中枢に気に入られようとして行動していたかである。
どちらにせよ、うかつに首を突っ込めばただでは済まない事になるだろう。
「しかし意外だね。そういう汚い仕事は南町奉行の鳥居がやっているものだとばかり思ってたよ」
「どうやら、今回の件は全く知らされていない様だな」
綾女が意外に思うのはもっともな事であった。鳥居は老中水野忠邦の命により、様々な工作を行ってきたことは江戸の町人達も知るところだ。有名なのは、南町奉行の前任者を失脚させるために、弾劾を行った事である。この他にも様々な場において、他者を追い落として来た。
だが、夢野が鳥居を会話して思った印象としては、実のところ彼は裏工作には向いていないという事だ。儒者の生まれ育ちのせいか、他者を追い詰めるのにもこそこそとした手段は用いず、正々堂々と弾劾するのである。もちろんその弾劾には汚いやり口や、常人ではしないような苛烈な手法も用いているのだが、隠密裏の工作ではない。
恐らく、鳥居はこの件にかんして真相を何も聞かされていないのである。だから、呪詛をしていた淫祀邪教を摘発し、連続殺人事件を解決したなどと無邪気にはしゃいでいる。
「もしかしてあたし達、あいつが名を上げる手助けをしちまったんじゃ?」
「かもな、皆呪いなんて馬鹿馬鹿しいと思っているだろうが、実際これで殺人事件は起きなくなるわけだからな」
しかも真相は闇に葬り去られ、表に出る事は無いのだ。となれば、鳥居が主張している様に、南町奉行所の力で事件を解決したと思うより他無いのである。
「ま、多少評判になったとしても、これまでの調子じゃすぐに名を下げるだろうよ」
鳥居はこれまで民の痛みを省みない政策を強行しており、江戸中の町人の恨みを買っている。多少名が上がったとしてもこれまでの悪名を覆す程ではない。しかも、これからもその様な政策は継続するはずだ。
「鳥居に事件解決の評価をあげちまうのは業腹だが、そこは我慢するとしようじゃないか。真相は、俺達が知っていればいい事だ。それに、誰も知らない世界の真実を、俺達だけが知っているなんて面白いじゃないか」
そこまで言った所で、夢野が黙り込んだ。虚空を見つめ、自分の言葉を反芻している様だ。
「世界の闇、誰にも知られず解決、事件の真相……これだ!」
急に叫んで立ち上がった夢野は、宴会のために部屋の隅に片付けてあった紙片を取り出し、何やら筆を走らせ始めた。
「一体どうしちまったんだ?」
「次回作を思いついたんでしょ。いつもの事だから気にしないで」
夢野と知り合ってまだ日が浅い遠金は夢野の奇行に、目を白黒させている。それに対して、幼馴染で付き合いが長い綾女は落ち着いたものだ。
部屋の主が執筆活動をはじめてしまったが、他の者達は宴会を継続する。虚屋は夢野の次回作での儲けを予感して嬉しそうな顔をしているし、綾女は酒を飲みながら新たな作品の挿絵の構想を練っている。
これから夢野が書き始める作品が、新たな事件に巻き込まれるきっかけになろうとは、この場にいる誰もが予想していなかったのであった。
「事件解決を祝って、乾杯!」
「目出てえなあ」
「本当だな、昨日捕まえてなかったら、あいつらが野放しになってたんだから恐ろしい話だぜ」
宴会に参加しているのは、捕縛に直接参加した夢野、綾女、半左達長屋の住人に加え、助っ人として戦った遊び人の遠金である。更に、捕り物の現場である虚屋の主人だ。
「それにしても、そんな恐ろしい連中が私を狙っていたとは、とんでも無い事ですね。何でまた私なんか」
「何ででしょうねえ」
虚屋は自分が刺客に狙われた事に頭を捻っている。虚屋は版元の中では儲けている方だが、豪商と呼ばれる者達と比べたらその財産は大したことがない。しかも、江戸を騒がしていた暗殺者達はどんな大商人を標的にしていても財産には手をつけていなかった。だからこそ、呪いによる死という噂がまことしやかに広まったのだ。
虚屋が狙われたのは、実のところ夢野のせいである。なぜなら、刺客達が狙っていたのは幕府の主流派に従わない者ばかりであった。そのため、虚屋は反幕府の書物を多く出版して人々を先導しているという噂が、刺客達に届く様に夢野は工作していたのだ。刺客の狙いを虚屋に誘導して、罠にはめたのであった。そして元々虚屋は幕府に都合が悪い書物を出版してお叱りを受けていたので、真実味は抜群であった。
なお、虚屋には何の断りも無しにである。
流石にそんな事を正直に言うわけにはいかない。流石に怒られるだろう。
「しかし、あいつら何がしたかったんでしょうねえ」
「さて? 遠金さん、何か聞いてるか?」
半左の疑問を引き取り、夢野は遠金に尋ねた。昨晩刺客達は町奉行所に引き渡したが、それは遠金の伝手を使ってであった。暗殺者が来るから捕り物の準備をしていてくれなどという訴えは、相当な証拠が無ければ聞き届けられるものではない。しかも、現在の月番である南町奉行所の公式見解では、連続殺人事件はそれを呪いによって行っていた教光院了善を捕縛する事により解決しているという事になっていた。そのため、正式な方法で町奉行所に頼ろうとしてもそれは難しかったのである。
無論、呪いによる連続殺人事件など馬鹿馬鹿しい限りである。その様な事は有り得ないのは子供にだってわかる事だ。南町奉行である鳥居は儒学者の家に生まれた者で、怪力乱神を語るのは本来あってはならない事なのだ。
それにも関わらず呪いなどというのを理由に解決した事にしたのは、夢野が教光院を呪詛の祈祷で訴えたからであり、つまりは夢野のせいなのである。そして、南町奉行所の思惑としては解決の糸口が見えない事件であっても、これで解決した事にしてしまえば面目が立つという事である。そしてこれ以上事件が起きなければそれで良し、起きてしまえば別の事件と言う事にすれば、お上の面目は保たれるのだ。
そして南町奉行所にその様な声明を発表させる事で、暗殺者達をおびき出すのが夢野の作戦であったのだ。これは見事に成功した。また、この作戦を立てるにあたり遠金の協力が不可欠であった。南町奉行所は頼るのが難しいため、別の手段を執らねばならない。その様な状況で北町奉行所に伝手があると申し出てくれて、話をつけてくれたのが遠金なのであった。
お陰で月番で無い北町奉行所の同心が捕まえた刺客達を引き取ってくれたのだ。もしも彼らがいなければ、もっと面倒な事になっていただろう。一体この遠金という男、何者なのだろうかと夢野は思った。岡っ引きにしては品が良すぎる。かといって隠密同心の類にも見えない。
「連中は、北町奉行所からもっと別の所に移されたそうだ。何せ殺したのは町人だけでなく、幕府の要職にある旗本もだ。町奉行所で処理し切れる案件じゃない。それに……」
「それに、暗殺者の連中は……ですね」
「ああ、そうだ。多分、裏で始末がつくだろうさ」
はっきりとは言わずとも、夢野と遠金は互いの言いたいことを理解し合っていた。
暗殺者達は、身分を示すものこそ持っていなかったが、皆それぞれ見事な刀を携えていた。明らかに武士であり、服の仕立てからして浪人などではなくれっきとした旗本であろう。それに、犠牲者は皆お上に従わない者ばかりであった。それが示すのは、幕府の中枢から指令を受けていた。もしくは中枢に気に入られようとして行動していたかである。
どちらにせよ、うかつに首を突っ込めばただでは済まない事になるだろう。
「しかし意外だね。そういう汚い仕事は南町奉行の鳥居がやっているものだとばかり思ってたよ」
「どうやら、今回の件は全く知らされていない様だな」
綾女が意外に思うのはもっともな事であった。鳥居は老中水野忠邦の命により、様々な工作を行ってきたことは江戸の町人達も知るところだ。有名なのは、南町奉行の前任者を失脚させるために、弾劾を行った事である。この他にも様々な場において、他者を追い落として来た。
だが、夢野が鳥居を会話して思った印象としては、実のところ彼は裏工作には向いていないという事だ。儒者の生まれ育ちのせいか、他者を追い詰めるのにもこそこそとした手段は用いず、正々堂々と弾劾するのである。もちろんその弾劾には汚いやり口や、常人ではしないような苛烈な手法も用いているのだが、隠密裏の工作ではない。
恐らく、鳥居はこの件にかんして真相を何も聞かされていないのである。だから、呪詛をしていた淫祀邪教を摘発し、連続殺人事件を解決したなどと無邪気にはしゃいでいる。
「もしかしてあたし達、あいつが名を上げる手助けをしちまったんじゃ?」
「かもな、皆呪いなんて馬鹿馬鹿しいと思っているだろうが、実際これで殺人事件は起きなくなるわけだからな」
しかも真相は闇に葬り去られ、表に出る事は無いのだ。となれば、鳥居が主張している様に、南町奉行所の力で事件を解決したと思うより他無いのである。
「ま、多少評判になったとしても、これまでの調子じゃすぐに名を下げるだろうよ」
鳥居はこれまで民の痛みを省みない政策を強行しており、江戸中の町人の恨みを買っている。多少名が上がったとしてもこれまでの悪名を覆す程ではない。しかも、これからもその様な政策は継続するはずだ。
「鳥居に事件解決の評価をあげちまうのは業腹だが、そこは我慢するとしようじゃないか。真相は、俺達が知っていればいい事だ。それに、誰も知らない世界の真実を、俺達だけが知っているなんて面白いじゃないか」
そこまで言った所で、夢野が黙り込んだ。虚空を見つめ、自分の言葉を反芻している様だ。
「世界の闇、誰にも知られず解決、事件の真相……これだ!」
急に叫んで立ち上がった夢野は、宴会のために部屋の隅に片付けてあった紙片を取り出し、何やら筆を走らせ始めた。
「一体どうしちまったんだ?」
「次回作を思いついたんでしょ。いつもの事だから気にしないで」
夢野と知り合ってまだ日が浅い遠金は夢野の奇行に、目を白黒させている。それに対して、幼馴染で付き合いが長い綾女は落ち着いたものだ。
部屋の主が執筆活動をはじめてしまったが、他の者達は宴会を継続する。虚屋は夢野の次回作での儲けを予感して嬉しそうな顔をしているし、綾女は酒を飲みながら新たな作品の挿絵の構想を練っている。
これから夢野が書き始める作品が、新たな事件に巻き込まれるきっかけになろうとは、この場にいる誰もが予想していなかったのであった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
梅すだれ
木花薫
歴史・時代
江戸時代の女の子、お千代の一生の物語。恋に仕事に頑張るお千代は悲しいことも多いけど充実した女の人生を生き抜きます。が、現在お千代の物語から逸れて、九州の隠れキリシタンの話になっています。島原の乱の前後、農民たちがどのように生きていたのか、仏教やキリスト教の世界観も組み込んで書いています。
登場人物の繋がりで主人公がバトンタッチして物語が次々と移っていきます隠れキリシタンの次は戦国時代の姉妹のストーリーとなっていきます。
時代背景は戦国時代から江戸時代初期の歴史とリンクさせてあります。長編時代小説。長々と続きます。
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。

土方歳三ら、西南戦争に参戦す
山家
歴史・時代
榎本艦隊北上せず。
それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。
生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。
また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。
そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。
土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。
そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。
(「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です)
田楽屋のぶの店先日記〜殿ちびちゃん参るの巻〜
皐月なおみ
歴史・時代
わけあり夫婦のところに、わけあり子どもがやってきた!?
冨岡八幡宮の門前町で田楽屋を営む「のぶ」と亭主「安居晃之進」は、奇妙な駆け落ちをして一緒になったわけあり夫婦である。
あれから三年、子ができないこと以外は順調だ。
でもある日、晃之進が見知らぬ幼子「朔太郎」を、連れて帰ってきたからさあ、大変!
『これおかみ、わしに気安くさわるでない』
なんだか殿っぽい喋り方のこの子は何者?
もしかして、晃之進の…?
心穏やかではいられないながらも、一生懸命面倒をみるのぶに朔太郎も心を開くようになる。
『うふふ。わし、かかさまの抱っこだいすきじゃ』
そのうちにのぶは彼の尋常じゃない能力に気がついて…?
近所から『殿ちびちゃん』と呼ばれるようになった朔太郎とともに、田楽屋の店先で次々に起こる事件を解決する。
亭主との関係
子どもたちを振り回す理不尽な出来事に対する怒り
友人への複雑な思い
たくさんの出来事を乗り越えた先に、のぶが辿り着いた答えは…?
※田楽屋を営む主人公が、わけありで預かることになった朔太郎と、次々と起こる事件を解決する物語です!
※歴史・時代小説コンテストエントリー作品です。もしよろしければ応援よろしくお願いします。

おつかわし屋事調べ 山姫様奔る
しきもとえいき
歴史・時代
お市は獣と話せる不思議を使い、今日も人と獣を助けるために直奔る!
戦国が終わって公方様も数えて五代目の世。馬借と宿を営むおつかわし屋の娘お市は、器量もいいが家畜の面倒見がいいことで評判の14歳の元気いっぱいの娘である。美少年の弟藤次郎と見識豊かで指南役の滅法腕の立つ辰吉と共に、今日も商いの修行中。そんな、お市には秘密があった。鳥や獣と話が出来て、言う事を聞かせることが出来るという不思議な力の秘密である。お市はお人好しのお節介焼きで、困っているなら人も獣も手を差し伸べる。そんなお市達が事件に巻き込まれ、持ち前の器量とお市の不思議な力で解決していく、痛快和風ファンタジー
ナポレオンの妊活・立会い出産・子育て
せりもも
歴史・時代
帝国の皇子に必要なのは、高貴なる青き血。40歳を過ぎた皇帝ナポレオンは、早急に子宮と結婚する必要があった。だがその前に、彼は、既婚者だった……。ローマ王(ナポレオン2世 ライヒシュタット公)の両親の結婚から、彼がウィーンへ幽閉されるまでを、史実に忠実に描きます。
カクヨムから、一部転載
不屈の葵
ヌマサン
歴史・時代
戦国乱世、不屈の魂が未来を掴む!
これは三河の弱小国主から天下人へ、不屈の精神で戦国を駆け抜けた男の壮大な物語。
幾多の戦乱を生き抜き、不屈の精神で三河の弱小国衆から天下統一を成し遂げた男、徳川家康。
本作は家康の幼少期から晩年までを壮大なスケールで描き、戦国時代の激動と一人の男の成長物語を鮮やかに描く。
家康の苦悩、決断、そして成功と失敗。様々な人間ドラマを通して、人生とは何かを問いかける。
今川義元、織田信長、羽柴秀吉、武田信玄――家康の波乱万丈な人生を彩る個性豊かな名将たちも続々と登場。
家康との関わりを通して、彼らの生き様も鮮やかに描かれる。
笑いあり、涙ありの壮大なスケールで描く、単なる英雄譚ではなく、一人の人間として苦悩し、成長していく家康の姿を描いた壮大な歴史小説。
戦国時代の風雲児たちの活躍、人間ドラマ、そして家康の不屈の精神が、読者を戦国時代に誘う。
愛、友情、そして裏切り…戦国時代に渦巻く人間ドラマにも要注目!
歴史ファン必読の感動と興奮が止まらない歴史小説『不屈の葵』
ぜひ、手に取って、戦国時代の熱き息吹を感じてください!
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
国を、民を守るために、武田信玄は独裁者を目指す。
独裁国家が民主国家を数で上回っている現代だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 純粋に国を、民を憂う思いが、粛清の嵐を巻き起こす
【第弐章 川中島合戦】 甲斐の虎と越後の龍、激突す
【第参章 戦争の黒幕】 京の都が、二人の英雄を不倶戴天の敵と成す
【第四章 織田信長の愛娘】 清廉潔白な人々が、武器商人への憎悪を燃やす
【最終章 西上作戦】 武田家を滅ぼす策略に抗うべく、信長と家康打倒を決断す
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です))
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる