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二冊目
さんじゅういち•むく
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がばりと下げた頭を上げられないでいる僕の耳に、宍倉くんの大きなため息が聞こえてきた。
そう~っと頭を上げると、ガックリとうなだれたまま、ベッドに腰掛ける宍倉くんの姿がある。
ああ…、やっぱり呆れられちゃったんだ。
初めて宍倉くんと遊べて、凄く楽しかったのにこんなに迷惑かけちゃって、きっともう僕と遊びたいなんて思ってくれないよね。
僕の馬鹿…、せっかく仲良くなれそうだったのに…。
またじんわり滲んできた涙を袖で拭こうとして、バスローブ姿だった事を思い出す。
そういえば、なんで僕バスローブなんて着てるんだろう?
部屋をキョロキョロ見渡して服を探していたら、いつの間にか傍に宍倉くんが来ていた。
「どうかしたの?」
「あ…僕の服、どこかなって…」
「ああクローゼットに仕舞ってるよ。ちょっと待ってて」
「あ…、自分でやるよっ」
「いいから座って、好きなの冷蔵庫から取ってなにか飲んでなよ。お酒入れちゃったから喉渇いてるでしょ?」
あれ…、宍倉くん…怒ってない…の?こんなに迷惑かけちゃったのに、宍倉くんの態度は全然変わらない。なんて人間が出来た人なんだろう…っ!
ミスターパーフェクト&ジェントルマンの名に相応しい振舞いに感動しまくってたら
『ウ~~ッ!ワワ〇ワン♪』
聞き覚えのあるメロディが部屋に鳴り響いた。
「…河合の携帯かな?」
僕の服を持った宍倉くんが、パーカーのポケットから聞こえる音楽を聴いてる。
きゃああ~!
「そっそれは僕の趣味じゃなくって、にこちゃんが勝手に設定しちゃって…」
思わず言い訳をする僕。
この着うたはにこちゃんの好きな歌手の人ので、何年か前に人気アイドルが主演するリメイク映画が公開されたから、知ってる人も多いから恥ずかしいんだよう~。
この歌手の人の歌は面白くって、僕も大好きなんだけど着うたはやっぱり恥ずかしいの…。でもにこちゃんが変えさせてくれないんだ…、じゃなくてっ。コレ、にこちゃんからの電話だ!
そう~っと頭を上げると、ガックリとうなだれたまま、ベッドに腰掛ける宍倉くんの姿がある。
ああ…、やっぱり呆れられちゃったんだ。
初めて宍倉くんと遊べて、凄く楽しかったのにこんなに迷惑かけちゃって、きっともう僕と遊びたいなんて思ってくれないよね。
僕の馬鹿…、せっかく仲良くなれそうだったのに…。
またじんわり滲んできた涙を袖で拭こうとして、バスローブ姿だった事を思い出す。
そういえば、なんで僕バスローブなんて着てるんだろう?
部屋をキョロキョロ見渡して服を探していたら、いつの間にか傍に宍倉くんが来ていた。
「どうかしたの?」
「あ…僕の服、どこかなって…」
「ああクローゼットに仕舞ってるよ。ちょっと待ってて」
「あ…、自分でやるよっ」
「いいから座って、好きなの冷蔵庫から取ってなにか飲んでなよ。お酒入れちゃったから喉渇いてるでしょ?」
あれ…、宍倉くん…怒ってない…の?こんなに迷惑かけちゃったのに、宍倉くんの態度は全然変わらない。なんて人間が出来た人なんだろう…っ!
ミスターパーフェクト&ジェントルマンの名に相応しい振舞いに感動しまくってたら
『ウ~~ッ!ワワ〇ワン♪』
聞き覚えのあるメロディが部屋に鳴り響いた。
「…河合の携帯かな?」
僕の服を持った宍倉くんが、パーカーのポケットから聞こえる音楽を聴いてる。
きゃああ~!
「そっそれは僕の趣味じゃなくって、にこちゃんが勝手に設定しちゃって…」
思わず言い訳をする僕。
この着うたはにこちゃんの好きな歌手の人ので、何年か前に人気アイドルが主演するリメイク映画が公開されたから、知ってる人も多いから恥ずかしいんだよう~。
この歌手の人の歌は面白くって、僕も大好きなんだけど着うたはやっぱり恥ずかしいの…。でもにこちゃんが変えさせてくれないんだ…、じゃなくてっ。コレ、にこちゃんからの電話だ!
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