39 / 139
二冊目
さんじゅういち•むく
しおりを挟む
がばりと下げた頭を上げられないでいる僕の耳に、宍倉くんの大きなため息が聞こえてきた。
そう~っと頭を上げると、ガックリとうなだれたまま、ベッドに腰掛ける宍倉くんの姿がある。
ああ…、やっぱり呆れられちゃったんだ。
初めて宍倉くんと遊べて、凄く楽しかったのにこんなに迷惑かけちゃって、きっともう僕と遊びたいなんて思ってくれないよね。
僕の馬鹿…、せっかく仲良くなれそうだったのに…。
またじんわり滲んできた涙を袖で拭こうとして、バスローブ姿だった事を思い出す。
そういえば、なんで僕バスローブなんて着てるんだろう?
部屋をキョロキョロ見渡して服を探していたら、いつの間にか傍に宍倉くんが来ていた。
「どうかしたの?」
「あ…僕の服、どこかなって…」
「ああクローゼットに仕舞ってるよ。ちょっと待ってて」
「あ…、自分でやるよっ」
「いいから座って、好きなの冷蔵庫から取ってなにか飲んでなよ。お酒入れちゃったから喉渇いてるでしょ?」
あれ…、宍倉くん…怒ってない…の?こんなに迷惑かけちゃったのに、宍倉くんの態度は全然変わらない。なんて人間が出来た人なんだろう…っ!
ミスターパーフェクト&ジェントルマンの名に相応しい振舞いに感動しまくってたら
『ウ~~ッ!ワワ〇ワン♪』
聞き覚えのあるメロディが部屋に鳴り響いた。
「…河合の携帯かな?」
僕の服を持った宍倉くんが、パーカーのポケットから聞こえる音楽を聴いてる。
きゃああ~!
「そっそれは僕の趣味じゃなくって、にこちゃんが勝手に設定しちゃって…」
思わず言い訳をする僕。
この着うたはにこちゃんの好きな歌手の人ので、何年か前に人気アイドルが主演するリメイク映画が公開されたから、知ってる人も多いから恥ずかしいんだよう~。
この歌手の人の歌は面白くって、僕も大好きなんだけど着うたはやっぱり恥ずかしいの…。でもにこちゃんが変えさせてくれないんだ…、じゃなくてっ。コレ、にこちゃんからの電話だ!
そう~っと頭を上げると、ガックリとうなだれたまま、ベッドに腰掛ける宍倉くんの姿がある。
ああ…、やっぱり呆れられちゃったんだ。
初めて宍倉くんと遊べて、凄く楽しかったのにこんなに迷惑かけちゃって、きっともう僕と遊びたいなんて思ってくれないよね。
僕の馬鹿…、せっかく仲良くなれそうだったのに…。
またじんわり滲んできた涙を袖で拭こうとして、バスローブ姿だった事を思い出す。
そういえば、なんで僕バスローブなんて着てるんだろう?
部屋をキョロキョロ見渡して服を探していたら、いつの間にか傍に宍倉くんが来ていた。
「どうかしたの?」
「あ…僕の服、どこかなって…」
「ああクローゼットに仕舞ってるよ。ちょっと待ってて」
「あ…、自分でやるよっ」
「いいから座って、好きなの冷蔵庫から取ってなにか飲んでなよ。お酒入れちゃったから喉渇いてるでしょ?」
あれ…、宍倉くん…怒ってない…の?こんなに迷惑かけちゃったのに、宍倉くんの態度は全然変わらない。なんて人間が出来た人なんだろう…っ!
ミスターパーフェクト&ジェントルマンの名に相応しい振舞いに感動しまくってたら
『ウ~~ッ!ワワ〇ワン♪』
聞き覚えのあるメロディが部屋に鳴り響いた。
「…河合の携帯かな?」
僕の服を持った宍倉くんが、パーカーのポケットから聞こえる音楽を聴いてる。
きゃああ~!
「そっそれは僕の趣味じゃなくって、にこちゃんが勝手に設定しちゃって…」
思わず言い訳をする僕。
この着うたはにこちゃんの好きな歌手の人ので、何年か前に人気アイドルが主演するリメイク映画が公開されたから、知ってる人も多いから恥ずかしいんだよう~。
この歌手の人の歌は面白くって、僕も大好きなんだけど着うたはやっぱり恥ずかしいの…。でもにこちゃんが変えさせてくれないんだ…、じゃなくてっ。コレ、にこちゃんからの電話だ!
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
真冬の痛悔
白鳩 唯斗
BL
闇を抱えた王道学園の生徒会長、東雲真冬は、完璧王子と呼ばれ、真面目に日々を送っていた。
ある日、王道転校生が訪れ、真冬の生活は狂っていく。
主人公嫌われでも無ければ、生徒会に裏切られる様な話でもありません。
むしろその逆と言いますか·····逆王道?的な感じです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる