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第五章 復讐その四 アルグレア王国と神の眷属 後編
『天使への階段』探索①
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「っ!? どういうことだ!?」
水門へと来ると、既に水がせき止められており、僕は思わず困惑する。
「と、とにかくこの状況を知らせないと!」
僕は慌ててみんなの元へと戻ると。
「ど、どうされたのですか!?」
僕の様子を見て、ライラ様が心配そうに尋ねた。
「は、はい……実は、地下水路の水門が、何者かによって既にせき止められていたんです……」
「「「ええ!?」」」
三人が一斉に驚きの声を上げる。
「だ、誰かのイタズラ……ってことは考えられません、よね……」
「はい……水門は昨日作ったばかりですし、今朝の時点で僕達以外その存在を知っている者はいない筈です……」
となると、一体誰がこんなことを……………………まさかっ!?
「ソ、ソフィア様! 今すぐ “黄金の旋風”の泊っている宿屋へ向かいましょう!」
「そ、それはどうしてですか?」
「……まだ僕の推測でしかないですが……ひょっとしたら“黄金の旋風”の連中は、僕達を出し抜いて先に『天国への階段』に潜入したのかもしれません……」
「そ、そんな……」
ソフィア様の表情に焦りと困惑が浮かぶ。
「あ、あそこは主神ファルマの元へと導く大切な場所なのですよ!? そんな神聖な場所を荒らすような真似をするなど、神を冒涜する行為です!」
「お、落ち着いてください! まずは宿屋にいるか確認して、その上でこれからどうするか判断しましょう!」
声を荒げるソフィア様を宥め、僕達は急いで大通りにある“黄金の旋風”が寝泊まりしている宿屋へと向かった。
「こ、ここに泊っている“黄金の旋風”……いや、男女四人組の冒険者は!?」
宿屋に飛び込むなり、ここの主人に尋ねる。
「ん? ……そういや、今日は朝からまだ一度も見てないな……」
「っ! ちょっと上がらせてもらいますよ!」
「あ、ああ……」
僕は階段を駆け上がり、突き当たりの部屋の扉を勢いよく開けると……。
「や、やっぱりいない……」
部屋の中にエリアル達はおらず、武器や装備、携行品の類も残されていなかった。
「ア、アデル様……!?」
僕の後を追いかけてきたソフィア様とハンナさんも部屋の中を覗き、連中がいないことに気づく。
「はい……既にもぬけの殻でした……」
「そ、そんな……」
ソフィア様が思わず肩を落とす。
「とにかく……ここでジッとしていても始まりません……僕達も、急いで『天国への階段』へと向かいましょう……」
「……はい」
意気消沈するソフィア様の背中をそっと押して促すと、僕達は階段を降りた。
「アデル様……」
心配そうに見つめるライラ様に、僕はゆっくりとかぶりを振る。
「……そうですか。それで、どうするのですか?」
「はい……今から『天国への階段』に向かいます。すぐに追いつければいいですが……」
僕達を出し抜いて先に向かったんだ。恐らく、追いつくのは難しいだろうな……。
「で、であれば、私のクロウ=システムで先行して……」
「っ! だ、駄目ですからね!」
ライラ様の提案に、僕は大声で反対した。
ただでさえ嫌な予感がする『天国への階段』で、ライラ様を一人で行動させるなんて考えられない。
もし、ライラ様に何かあったら……僕は……!
「わ、分かりました……」
僕が声を荒げたものだから、ライラ様が少し委縮してしまった。
……言い方、失敗したな……。
「……ふふ」
すると今度は、何故か俯くライラ様から笑い声が漏れた。
「? ラ、ライラ様……?」
「あ、す、すいません……ですが、アデル様にそんなに心配していただいたことが嬉しくなって、つい……」
ライラ様の言葉に、僕は胸がかあ、と熱くなる。
だから。
「あ……ふふ……」
「ライラ様が世界一大切なのは、当然じゃないですか……」
僕はライラ様の白銀の手をそっと握ると、そうささやいた。
「で、では『天国への階段』へ参りましょう!」
「「「はい!」」」
◇
「……やはり、何度見ても不気味ですね……」
地下水路の『天国への階段』の入口を見て、ハンナさんがポツリ、と呟く。
「ですが……これで“黄金の旋風”が中に入っていたことは確定ですね」
僕達がここに来た時には、蓋をしていた『天国への階段』の入口が既にむき出しになっていた。
「はい、急ぎましょう!」
「「「はい!」」」
ソフィア様の号令に僕達は頷き、『天国への階段』に足を踏み入れると、ライラ様、僕、ソフィア様、ハンナさんの順に、壁伝いに伸びるらせん階段を下りて行く。
だけど……。
「どこまで広いんだ、ここは……」
上を見上げても入口がもう分からない程降りてきたのに、階段の先は一向に見えない。それどころか、穴の半径自体がかなり大きい。
「……ひょっとしてこの穴、アイザックの街全体くらいの広さがあるんじゃないか……?」
「私も、そう感じていたところです……」
僕の呟きに、ライラ様が同調する。
それにしても、僕達の住む街が、こんな巨大な穴の上に成り立っているだなんて、ね……。
「ソフィア様、まだ大丈夫ですか?」
僕は振り返り、ソフィア様に尋ねる。
もうかれこれ数刻は階段を降りているから、そろそろ体力的にもキツイ筈だからね。
「はい……できれば一旦休憩していただけると……」
「分かりました。ではここで休憩を取りましょう」
そう言うと、僕達は階段に腰を下ろして一息ついた。
「アデル様、どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
ハンナさんから干し肉とパンを受け取ると、僕はそのままかじる。
「……さすがに階段で調理は難しいでしょうか?」
「そうですね」
「ですよね……」
ほんの少しの期待を込めて尋ねるが、ハンナさんから無情な答えが返ってきて、ソフィア様は肩を落とした。
「ここの階段や壁が簡単に【加工】できるものだったら楽なんですけどね……」
壁を触りながら僕はポツリ、と呟く。
そうであれば、簡単な踊り場か何かを作って休憩しやすいようにするんだけどなあ……。
「ふふ、私は大丈夫ですよ?」
「私もです」
そう言うと、二人が挟み込むように両隣りに座り、僕にもたれかかった。。
「む、なら私も……」
そしてソフィア様まで僕の前にやってきて、背中を預けてきた!?
「……ソフィア様。アデル様に触れないでいただきたいのですが?」
「どうしてですか? 別に構わないじゃないですか」
ライラ様とソフィア様が一触即発の状態になる。
い、今は争ってる場合じゃないんだけどなあ……。
その時。
「ん?」
一瞬、闇の中に何かが動いたように見えた。
水門へと来ると、既に水がせき止められており、僕は思わず困惑する。
「と、とにかくこの状況を知らせないと!」
僕は慌ててみんなの元へと戻ると。
「ど、どうされたのですか!?」
僕の様子を見て、ライラ様が心配そうに尋ねた。
「は、はい……実は、地下水路の水門が、何者かによって既にせき止められていたんです……」
「「「ええ!?」」」
三人が一斉に驚きの声を上げる。
「だ、誰かのイタズラ……ってことは考えられません、よね……」
「はい……水門は昨日作ったばかりですし、今朝の時点で僕達以外その存在を知っている者はいない筈です……」
となると、一体誰がこんなことを……………………まさかっ!?
「ソ、ソフィア様! 今すぐ “黄金の旋風”の泊っている宿屋へ向かいましょう!」
「そ、それはどうしてですか?」
「……まだ僕の推測でしかないですが……ひょっとしたら“黄金の旋風”の連中は、僕達を出し抜いて先に『天国への階段』に潜入したのかもしれません……」
「そ、そんな……」
ソフィア様の表情に焦りと困惑が浮かぶ。
「あ、あそこは主神ファルマの元へと導く大切な場所なのですよ!? そんな神聖な場所を荒らすような真似をするなど、神を冒涜する行為です!」
「お、落ち着いてください! まずは宿屋にいるか確認して、その上でこれからどうするか判断しましょう!」
声を荒げるソフィア様を宥め、僕達は急いで大通りにある“黄金の旋風”が寝泊まりしている宿屋へと向かった。
「こ、ここに泊っている“黄金の旋風”……いや、男女四人組の冒険者は!?」
宿屋に飛び込むなり、ここの主人に尋ねる。
「ん? ……そういや、今日は朝からまだ一度も見てないな……」
「っ! ちょっと上がらせてもらいますよ!」
「あ、ああ……」
僕は階段を駆け上がり、突き当たりの部屋の扉を勢いよく開けると……。
「や、やっぱりいない……」
部屋の中にエリアル達はおらず、武器や装備、携行品の類も残されていなかった。
「ア、アデル様……!?」
僕の後を追いかけてきたソフィア様とハンナさんも部屋の中を覗き、連中がいないことに気づく。
「はい……既にもぬけの殻でした……」
「そ、そんな……」
ソフィア様が思わず肩を落とす。
「とにかく……ここでジッとしていても始まりません……僕達も、急いで『天国への階段』へと向かいましょう……」
「……はい」
意気消沈するソフィア様の背中をそっと押して促すと、僕達は階段を降りた。
「アデル様……」
心配そうに見つめるライラ様に、僕はゆっくりとかぶりを振る。
「……そうですか。それで、どうするのですか?」
「はい……今から『天国への階段』に向かいます。すぐに追いつければいいですが……」
僕達を出し抜いて先に向かったんだ。恐らく、追いつくのは難しいだろうな……。
「で、であれば、私のクロウ=システムで先行して……」
「っ! だ、駄目ですからね!」
ライラ様の提案に、僕は大声で反対した。
ただでさえ嫌な予感がする『天国への階段』で、ライラ様を一人で行動させるなんて考えられない。
もし、ライラ様に何かあったら……僕は……!
「わ、分かりました……」
僕が声を荒げたものだから、ライラ様が少し委縮してしまった。
……言い方、失敗したな……。
「……ふふ」
すると今度は、何故か俯くライラ様から笑い声が漏れた。
「? ラ、ライラ様……?」
「あ、す、すいません……ですが、アデル様にそんなに心配していただいたことが嬉しくなって、つい……」
ライラ様の言葉に、僕は胸がかあ、と熱くなる。
だから。
「あ……ふふ……」
「ライラ様が世界一大切なのは、当然じゃないですか……」
僕はライラ様の白銀の手をそっと握ると、そうささやいた。
「で、では『天国への階段』へ参りましょう!」
「「「はい!」」」
◇
「……やはり、何度見ても不気味ですね……」
地下水路の『天国への階段』の入口を見て、ハンナさんがポツリ、と呟く。
「ですが……これで“黄金の旋風”が中に入っていたことは確定ですね」
僕達がここに来た時には、蓋をしていた『天国への階段』の入口が既にむき出しになっていた。
「はい、急ぎましょう!」
「「「はい!」」」
ソフィア様の号令に僕達は頷き、『天国への階段』に足を踏み入れると、ライラ様、僕、ソフィア様、ハンナさんの順に、壁伝いに伸びるらせん階段を下りて行く。
だけど……。
「どこまで広いんだ、ここは……」
上を見上げても入口がもう分からない程降りてきたのに、階段の先は一向に見えない。それどころか、穴の半径自体がかなり大きい。
「……ひょっとしてこの穴、アイザックの街全体くらいの広さがあるんじゃないか……?」
「私も、そう感じていたところです……」
僕の呟きに、ライラ様が同調する。
それにしても、僕達の住む街が、こんな巨大な穴の上に成り立っているだなんて、ね……。
「ソフィア様、まだ大丈夫ですか?」
僕は振り返り、ソフィア様に尋ねる。
もうかれこれ数刻は階段を降りているから、そろそろ体力的にもキツイ筈だからね。
「はい……できれば一旦休憩していただけると……」
「分かりました。ではここで休憩を取りましょう」
そう言うと、僕達は階段に腰を下ろして一息ついた。
「アデル様、どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
ハンナさんから干し肉とパンを受け取ると、僕はそのままかじる。
「……さすがに階段で調理は難しいでしょうか?」
「そうですね」
「ですよね……」
ほんの少しの期待を込めて尋ねるが、ハンナさんから無情な答えが返ってきて、ソフィア様は肩を落とした。
「ここの階段や壁が簡単に【加工】できるものだったら楽なんですけどね……」
壁を触りながら僕はポツリ、と呟く。
そうであれば、簡単な踊り場か何かを作って休憩しやすいようにするんだけどなあ……。
「ふふ、私は大丈夫ですよ?」
「私もです」
そう言うと、二人が挟み込むように両隣りに座り、僕にもたれかかった。。
「む、なら私も……」
そしてソフィア様まで僕の前にやってきて、背中を預けてきた!?
「……ソフィア様。アデル様に触れないでいただきたいのですが?」
「どうしてですか? 別に構わないじゃないですか」
ライラ様とソフィア様が一触即発の状態になる。
い、今は争ってる場合じゃないんだけどなあ……。
その時。
「ん?」
一瞬、闇の中に何かが動いたように見えた。
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