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幕間③
侍女の生きる意味②
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■ハンナ視点
それから私は、ジャック……いえ、師匠に徹底的に鍛えられた。
しかも都合が良いことに、私の職業適性は[暗殺者]だった。
それが分かった時の師匠ときたら。
「クハハハハ! オマエ、天職じゃねえか!」
「……笑い過ぎです、師匠」
私はジト目で睨んでも、師匠は一向に笑うのを止めなかった。
その時の仕方ないので私は深い溜息を吐いた後、また訓練に戻ったのを覚えている。
そして……[暗殺者]としてそれなりの実力が身に着いた私は、十五歳になった今、ある伯爵邸に忍び込んでいる。
幼かったあの日、この私を売ったかつて仲間だった孤児のアイツを殺すために。
私は使用人の住む部屋をくまなく調べると……いた。
アイツは今、呑気にベッドで眠っていた。
今から、この私に殺されるとも知らないで。
私はベッドの傍らに立つと。
「……起きなさい」
ナイフをアイツの首元に当てながら、乱暴に起こす。
「んう……な、何……っと、キャ「静かにしろ。騒ぐと殺す」」
アイツの口を押さえ、低い声でささやくと、アイツはコクコク、と頷いた。
「ふう……さて、私が誰だか分かりますか?」
「……っ! い、いえ……」
一瞬間を置いた後、ハッと息を飲んでからかぶりを振った。
うふふ、どうやら気づいたようですね。
「そう……私は今日まで、一度たりとも忘れたことはなかったんですが」
私はわざとらしく肩を竦める。
すると……アイツはジリ、ジリ、と扉に向け少しずつ身体をずらしていた。
……そんなの、何の意味もないのに。
「うふふ」
私はニタア、と口の端を吊り上げると、おもむろにナイフを投げた。
——トス。
「あああああああああああ!?」
「静かになさい」
「ぐえっ……!?」
投げたナイフがアイツの太ももに刺さり、痛みでアイツが叫ぶので、私はアイツの鳩尾をつま先で蹴り上げ、声を出せないように無理やり息を止めた。
「うふふ……私はあんなに酷い目に遭ったっていうのに、オマエは幸せそうね? でも、安心して? 私を攫ったあの連中と同じように、オマエも地獄に逝かせてあげるから」
「い、いやあああ……」
「バイバイ♪」
——サク。
私はアイツの頸動脈をナイフで掻き切ると、おびただしい鮮血が天井目がけて吹き出した。
「うふふ……綺麗……」
私はその様子をうっとりしながら眺めていた。
その時。
「“ケイト”……一緒に寝よ?」
目をこすりながら、小さな女の子が部屋の中に入ってきた。
「っ!?」
我に返った私は一瞬で女の子の背後に回ると、その小さな身体を抱え込み、口元を押さえた。
「……静かにしなさい」
「……(コクコク)」
私の言葉に、女の子は頷く。
安堵の溜息を吐くと、私は女の子の口元を押さえていた手をそっと離した。
すると。
「ねえねえ、ケイトはどうしたの?」
「…………………………」
真っ赤な血に染まりながら横たわるアイツを指差しながら、女の子が無邪気に尋ねた。
「……彼女は死にました……いえ、私が殺しました」
「……そっかー」
女の子は一言そう呟くと、こちらを向いてポスン、と私の胸に顔をうずめた。
「……じゃあ、ケイトの代わりにあなたが私を抱き締めて。私が眠るまで、ね?」
「ちょ、ちょっと!?」
女の子はギュ、と私の身体を抱き締めた。
だけど……女の子は、少し震えていた。
……本当に、聡明な子どもですね。
こうやって私に甘える姿勢を見せることで、敵意がないことを示すと共に、心情的に殺されないように訴えかけているのだろう。
「……うふふ、ええ……あなたが眠るまで、こうやって抱き締めてあげますよ」
私は女の子が眠りにつくまで、背中をそっと撫でていた。
それから一刻程過ぎると、女の子が寝息をたて始めた。
「うふふ……可愛いですね……」
幸せそうな表情で眠る女の子の顔を眺めながら、思わず顔がほころんだ。
だけど。
「そこまでだ」
「っ!?」
突然扉が開き、騎士達数人が部屋の中になだれ込む。
そして、その後ろから恐らくこの館の主人であろうカートレット伯爵が入ってきた。
伯爵はチラリ、とアイツの遺体を見やった後、私の顔を見据えた。
「……私の娘を解放してもらおう。そうすれば、命は助けてやる」
「……嫌だ、と言ったら?」
私は不本意ながら、眠る女の子の首筋にナイフを当てる。
だけど……これでは[暗殺者]失格ですね……。
そんな自虐めいたことを考えながら、私は女の子を見て口元を緩めた。
「目的は……何かね?」
「目的? それなら達成しました」
そう言うと、私はアイツを見やった。
「そうか……君の目的は、ケイトか……なら、なおさらここで娘を解放してくれたら、君の身柄の安全は保障しよう。どうだ?」
両手を広げ、カートレット伯爵はそう促す。
私も、この女の子を手に掛けようとは思っていない。
それにアイツを殺したことで、私は復讐の全てを果たした。
苦痛しかなかった十五年。
もう……思い残すことはない。
私はナイフをス、と女の子から下ろすと。
「分かりま……「ダメよ」」
女の子がパチリ、とそのつぶらな瞳を開き、私の言葉を遮った。
「お父様があなたを見逃すなんて、そんなの分からないじゃない。だったら、あなたが安全に逃げられるところまで、私を連れて行ってちょうだい」
私は女の子の言葉に、思わず目を見開いた。
このままいけば、この女の子は安全に解放されるし、何の問題もない筈。
なのに……。
「……どうして、そんなことを言うのですか? 放っておけば、あなたは無事なんですよ?」
「だって、あなたは優しいじゃない。ずっと、私の背中を優しく撫でてくれたじゃない」
「あ……」
この女の子は、ずっと起きていたのか……。
「それに、あなたの目……すごく、悲しそうだった……」
「…………………………」
うふふ……私の負け、ですね……。
「……この子は解放します」
「ど、どうして!?」
「うふふ……だって、私はあなたを好きになってしまったんですから……」
私は女の子を立ち上がらせると、その背中をそっと押した。
「じゃあね」
そして、私はナイフを自分の胸に……っ!?
「な、何をしているんですか!?」
女の子が突然私の身体に抱きつき、慌ててナイフを放り投げた。
あ、危うく女の子を差してしまうところだった……。
「それは私の言葉よ! 死んじゃったらダメじゃない!」
「で、ですが! 私は……私は目的は全て果たしました……もう、ここで終わりたいんです……」
「ダメ! そんなの絶対に許さない!」
女の子は私の身体に必死でしがみつく。
私を、死なせまいとして。
すると。
「……君が殺してしまったせいで、うちの使用人に一人空きができてしまって困るのだが……どうかね、うちの屋敷で働いてみないか?」
伯爵から、まさかの提案を受け、私はますます困惑する。
「ど、どうして!? 私はこの屋敷に忍び込んだ[暗殺者]なのですよ!? それこそ、速やかに排除すべき存在です!」
「だが……どうやらうちの娘は君に懐いて離れそうもないようだ。それに、君の目的がケイトでしかないのなら、我々に危害が加わる訳でもないしな」
そう言うと、伯爵が苦笑しながら肩を竦めた。
「お父様! 素晴らしいご提案です! ねえあなた、ぜひそうしなさい!」
女の子が期待に満ちた瞳で私を見つめる。
はあ……全く、どうしてこんなことになったんでしょうか……。
「……今すぐに、とは参りません。とにかく、少しお時間をください……」
そう告げると、女の子はぱああ、と笑顔になった。
「ええ! 待っているわ! だから早くお願いね!」
「うふふ……ええ」
私は女の子に頷き、女の子と伯爵以下全員に玄関まで見送られた。
うふふ、[暗殺者]の私が大手を振って正面から帰るだなんて……皮肉もいいところね……。
私はすぐに王都の暗殺者ギルドに顔を出し、師匠に脱退の意志を告げた。
「クハハ! お前の人生だ、好きに生きろや」
師匠はいつもの調子で楽しそうに笑いながら快諾してくれた。
……少なからず制裁を受けると思っていたのですが……。
その後、私は大急ぎでアイザックの街の、カートレット伯爵邸を目指した。
そして。
「待ってたわ! ……ええと」
「うふふ……私のことは“ハンナ”とお呼びくださいませ。お嬢様」
私は生涯仕えることとなるライラお嬢様に、笑顔でカーテシーをした。
それから私は、ジャック……いえ、師匠に徹底的に鍛えられた。
しかも都合が良いことに、私の職業適性は[暗殺者]だった。
それが分かった時の師匠ときたら。
「クハハハハ! オマエ、天職じゃねえか!」
「……笑い過ぎです、師匠」
私はジト目で睨んでも、師匠は一向に笑うのを止めなかった。
その時の仕方ないので私は深い溜息を吐いた後、また訓練に戻ったのを覚えている。
そして……[暗殺者]としてそれなりの実力が身に着いた私は、十五歳になった今、ある伯爵邸に忍び込んでいる。
幼かったあの日、この私を売ったかつて仲間だった孤児のアイツを殺すために。
私は使用人の住む部屋をくまなく調べると……いた。
アイツは今、呑気にベッドで眠っていた。
今から、この私に殺されるとも知らないで。
私はベッドの傍らに立つと。
「……起きなさい」
ナイフをアイツの首元に当てながら、乱暴に起こす。
「んう……な、何……っと、キャ「静かにしろ。騒ぐと殺す」」
アイツの口を押さえ、低い声でささやくと、アイツはコクコク、と頷いた。
「ふう……さて、私が誰だか分かりますか?」
「……っ! い、いえ……」
一瞬間を置いた後、ハッと息を飲んでからかぶりを振った。
うふふ、どうやら気づいたようですね。
「そう……私は今日まで、一度たりとも忘れたことはなかったんですが」
私はわざとらしく肩を竦める。
すると……アイツはジリ、ジリ、と扉に向け少しずつ身体をずらしていた。
……そんなの、何の意味もないのに。
「うふふ」
私はニタア、と口の端を吊り上げると、おもむろにナイフを投げた。
——トス。
「あああああああああああ!?」
「静かになさい」
「ぐえっ……!?」
投げたナイフがアイツの太ももに刺さり、痛みでアイツが叫ぶので、私はアイツの鳩尾をつま先で蹴り上げ、声を出せないように無理やり息を止めた。
「うふふ……私はあんなに酷い目に遭ったっていうのに、オマエは幸せそうね? でも、安心して? 私を攫ったあの連中と同じように、オマエも地獄に逝かせてあげるから」
「い、いやあああ……」
「バイバイ♪」
——サク。
私はアイツの頸動脈をナイフで掻き切ると、おびただしい鮮血が天井目がけて吹き出した。
「うふふ……綺麗……」
私はその様子をうっとりしながら眺めていた。
その時。
「“ケイト”……一緒に寝よ?」
目をこすりながら、小さな女の子が部屋の中に入ってきた。
「っ!?」
我に返った私は一瞬で女の子の背後に回ると、その小さな身体を抱え込み、口元を押さえた。
「……静かにしなさい」
「……(コクコク)」
私の言葉に、女の子は頷く。
安堵の溜息を吐くと、私は女の子の口元を押さえていた手をそっと離した。
すると。
「ねえねえ、ケイトはどうしたの?」
「…………………………」
真っ赤な血に染まりながら横たわるアイツを指差しながら、女の子が無邪気に尋ねた。
「……彼女は死にました……いえ、私が殺しました」
「……そっかー」
女の子は一言そう呟くと、こちらを向いてポスン、と私の胸に顔をうずめた。
「……じゃあ、ケイトの代わりにあなたが私を抱き締めて。私が眠るまで、ね?」
「ちょ、ちょっと!?」
女の子はギュ、と私の身体を抱き締めた。
だけど……女の子は、少し震えていた。
……本当に、聡明な子どもですね。
こうやって私に甘える姿勢を見せることで、敵意がないことを示すと共に、心情的に殺されないように訴えかけているのだろう。
「……うふふ、ええ……あなたが眠るまで、こうやって抱き締めてあげますよ」
私は女の子が眠りにつくまで、背中をそっと撫でていた。
それから一刻程過ぎると、女の子が寝息をたて始めた。
「うふふ……可愛いですね……」
幸せそうな表情で眠る女の子の顔を眺めながら、思わず顔がほころんだ。
だけど。
「そこまでだ」
「っ!?」
突然扉が開き、騎士達数人が部屋の中になだれ込む。
そして、その後ろから恐らくこの館の主人であろうカートレット伯爵が入ってきた。
伯爵はチラリ、とアイツの遺体を見やった後、私の顔を見据えた。
「……私の娘を解放してもらおう。そうすれば、命は助けてやる」
「……嫌だ、と言ったら?」
私は不本意ながら、眠る女の子の首筋にナイフを当てる。
だけど……これでは[暗殺者]失格ですね……。
そんな自虐めいたことを考えながら、私は女の子を見て口元を緩めた。
「目的は……何かね?」
「目的? それなら達成しました」
そう言うと、私はアイツを見やった。
「そうか……君の目的は、ケイトか……なら、なおさらここで娘を解放してくれたら、君の身柄の安全は保障しよう。どうだ?」
両手を広げ、カートレット伯爵はそう促す。
私も、この女の子を手に掛けようとは思っていない。
それにアイツを殺したことで、私は復讐の全てを果たした。
苦痛しかなかった十五年。
もう……思い残すことはない。
私はナイフをス、と女の子から下ろすと。
「分かりま……「ダメよ」」
女の子がパチリ、とそのつぶらな瞳を開き、私の言葉を遮った。
「お父様があなたを見逃すなんて、そんなの分からないじゃない。だったら、あなたが安全に逃げられるところまで、私を連れて行ってちょうだい」
私は女の子の言葉に、思わず目を見開いた。
このままいけば、この女の子は安全に解放されるし、何の問題もない筈。
なのに……。
「……どうして、そんなことを言うのですか? 放っておけば、あなたは無事なんですよ?」
「だって、あなたは優しいじゃない。ずっと、私の背中を優しく撫でてくれたじゃない」
「あ……」
この女の子は、ずっと起きていたのか……。
「それに、あなたの目……すごく、悲しそうだった……」
「…………………………」
うふふ……私の負け、ですね……。
「……この子は解放します」
「ど、どうして!?」
「うふふ……だって、私はあなたを好きになってしまったんですから……」
私は女の子を立ち上がらせると、その背中をそっと押した。
「じゃあね」
そして、私はナイフを自分の胸に……っ!?
「な、何をしているんですか!?」
女の子が突然私の身体に抱きつき、慌ててナイフを放り投げた。
あ、危うく女の子を差してしまうところだった……。
「それは私の言葉よ! 死んじゃったらダメじゃない!」
「で、ですが! 私は……私は目的は全て果たしました……もう、ここで終わりたいんです……」
「ダメ! そんなの絶対に許さない!」
女の子は私の身体に必死でしがみつく。
私を、死なせまいとして。
すると。
「……君が殺してしまったせいで、うちの使用人に一人空きができてしまって困るのだが……どうかね、うちの屋敷で働いてみないか?」
伯爵から、まさかの提案を受け、私はますます困惑する。
「ど、どうして!? 私はこの屋敷に忍び込んだ[暗殺者]なのですよ!? それこそ、速やかに排除すべき存在です!」
「だが……どうやらうちの娘は君に懐いて離れそうもないようだ。それに、君の目的がケイトでしかないのなら、我々に危害が加わる訳でもないしな」
そう言うと、伯爵が苦笑しながら肩を竦めた。
「お父様! 素晴らしいご提案です! ねえあなた、ぜひそうしなさい!」
女の子が期待に満ちた瞳で私を見つめる。
はあ……全く、どうしてこんなことになったんでしょうか……。
「……今すぐに、とは参りません。とにかく、少しお時間をください……」
そう告げると、女の子はぱああ、と笑顔になった。
「ええ! 待っているわ! だから早くお願いね!」
「うふふ……ええ」
私は女の子に頷き、女の子と伯爵以下全員に玄関まで見送られた。
うふふ、[暗殺者]の私が大手を振って正面から帰るだなんて……皮肉もいいところね……。
私はすぐに王都の暗殺者ギルドに顔を出し、師匠に脱退の意志を告げた。
「クハハ! お前の人生だ、好きに生きろや」
師匠はいつもの調子で楽しそうに笑いながら快諾してくれた。
……少なからず制裁を受けると思っていたのですが……。
その後、私は大急ぎでアイザックの街の、カートレット伯爵邸を目指した。
そして。
「待ってたわ! ……ええと」
「うふふ……私のことは“ハンナ”とお呼びくださいませ。お嬢様」
私は生涯仕えることとなるライラお嬢様に、笑顔でカーテシーをした。
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