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恩師の眠る場所
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本来は宮殿の防衛や強襲により崩された部隊の体制を整えるのが最優先だったのだが、遺体に関しても無事かどうかの確認が取れていなかった事もあり、クリスには話さぬまま安置所までの案内役をつける。
その人物は、ベルヘルムの部屋を護衛していた教団の護衛隊に所属している、“プラチド“という男だった。少しいい加減に見える男だが、それは教団内の空気を和ませ士気を保つ為にオイゲンから司令を受けた演技だった。
「彼を安置所まで護衛してやってくれ」
「あぁ、そりゃぁ構わねぇが、何だってコイツが宮殿に?容疑者から外れたって事で外に出てなかったか?」
「話せば長くなる。事情なら後でいくらでも説明してやるから、今は指示に従ってくれ。お前だから頼める事なんだ」
「嬉しいこと言ってくれるじゃないの。まぁ任せておきな!俺が必ず送り届けてやる」
「頼んだぞ。それともう一つ頼まれて欲しい事があるのだが・・・」
「ん?」
オイゲンはプラチドに安置所とその周辺エリアの様子を見て来て欲しいと頼み、記録を取るためのタブレットを密かに受け渡した。するとその一連の様子を密かに見ていたツバキが近づいてくると、これもついでだと言って彼が修理し改造を施した、ケヴィンのカメラ搭載の蜘蛛型の機械を手渡した。
受け取りはしたものの、判断をオイゲンに委ねているプラチドは、ツバキから渡された機械を手に上司の指示を仰ぐ。ツバキはケヴィンの持ち込んだアークシティ産と言うその機械を、自身の持ち込んだ部品や宮殿の機械と組み合わせて何とか似たような性能に仕上げると、それを宮殿の各所へ運ぶ人員を探していたのだ。
人手が足りないこともあり、ケヴィンの持ち込んだオリジナルに、プラチドに渡したものと同じ試作品を積んで宮殿のあちこちへ運んでいたというツバキ。彼の働きもあって、宮殿に残った陣営は連絡を取り合うことができ、持ち直すことが出来てきたと言っても過言ではなかった。
「すまないが、彼の頼みも聞いてやって欲しい。彼のその機械がなければ、宮殿内を完全に把握することはできない」
「へぇ~、そんなすげぇモンなのか!」
「難しいことは言わねぇ。安置所付近に辿り着いたら、安全そうなところに置いてきてくれるだけでいい」
「おっしゃ!任せとき、小僧!」
「誰が小僧だッ!?」
ツバキからカメラを受け取り、オイゲンからタブレットを渡されたプラチドは仲間達からの信頼を背に、クリスを連れて未だ連絡の取れない安置所方面へと向かう。
司令室の中で護衛の手配と準備が整うまでの間、治療を受けていたクリスの元にプラチドがやって来ると、クリスの面倒を見ていた護衛に話をつけたプラチドが、マティアス司祭のところへ行こうと彼の手を取る。
部屋を飛び出した二人は、軽い駆け足で廊下に散らばる瓦礫を避けながら安置所へと向かう。その道中、プラチドはクリスのことを心配し言葉をかけ続けた。初めはマティアス司祭との関係から尋ね、音楽学校のことや街の様子など、なるべくクリスの感情を暗い方へ向かわせぬよう気を逸らし続ける。
その中でプラチドは、徐々にクリスの過去と彼の抱える苦悩を知る事になる。
アルバ出身のクリスは、とある音楽家の元に生まれる。レオンやジル、カルロスらのように一流の音楽家の元に生まれた訳ではなかったが、それなりに音楽の才能には恵まれていた。母親は彼を出産する時に亡くなってしまったそうで、父であるヨハネスとその親友でもあったマティアスの二人によって育てられたのだそうだ。
しかし彼の家計は決して裕福ではなく、教団の助けなしでは食い繋ぐことも難しい状況だったのだという。父ヨハネスは献身的に教団に尽くした。彼のいない間、クリスの面倒を見てくれていたのが、今のマティアス司祭だったと言う。
クリスにとっては、マティアスも本当の父親のように慕い、尊敬する良き指導者であったと語る。故にクリスはマティアスへの恩義もあり、彼の手伝いをするようになった。
だが父であるヨハネスが病に倒れた事により、クリスの生活はいよいよままならなくなってしまう。そこに手青差し伸べたのが、教団とマティアスだった。
マティアスは引き続き彼の面倒を見ることを決め、教団の立場をうまく利用しクリスを側近にすると、特別な手当によりクリスの生活を支えた。親友ヨハネスからクリスを任され、彼の内なる才能を信じていたマティアスは、いつかそれが花開くことを夢見て、音楽学校に通わせたのだそうだ。
しかし、周りからの反応や心無い声はクリスを傷つける事になってしまう。このままではいつかクリスの心が壊れてしまうと悩んでいたマティアスだったが、クリス本人が望む限り彼のしたいようにさせてやりたいと、苦悩しながらもマティアスはクリスを見離さなかった。
「マティアス司祭も、君のことで悩んでいたと言うことか・・・」
「僕のせいで司祭様は悩んでいました。僕に音楽の才能があれば、こんな事にもならなかったでしょうに・・・」
「でも君の恩師は、君の才能を信じて音楽学校へ入れてくれたんだろ?誰かが君の力を信じてくれているのに、当の本人が自分自身を信じてやらないでどうする。きっと今はまだ眠ってるだけなんだよ」
「・・・・・」
プラチドの励ましの言葉に、クリスは口を噤んでしまう。しかしその表情は落ち着きを取り戻しつつあるようで、宮殿へ飛び込んできた時やマティアスの死を聞かされた時の荒れようは見る影もなくなっていた。
そうしている間に、二人は目的地である安置所へと到着する。
「いいか?俺が合図するまで中には入るなよ?」
「えぇ・・・分かりました。・・・プラチドさん」
「ん?」
「・・・ありがとうございます」
オイゲンから預かってきた鍵の束の中から、安置所の鍵を探す途中で、プラチドの言葉や心を落ち着かせる為に話をしてくれた事を悟っていたクリスは、穏やかな表情で感謝の言葉を彼に送る。
気付いていたのかと、自分の余計なお世話が恥ずかしくなったプラチドが口角を上げて笑みを見せる。そして扉が開き、先に中へ入るプラチドが武器を構えながら安置所の様子を伺う。
中に荒らされた形跡はなく、謎の人物達の姿や気配もない。安全を確保したプラチドはクリスを中へと招き入れる。布が被せられ、台座の上に横たわる遺体は四つ。
その中でマティアスの名札を見つけたプラチドは、後のことはクリスに任せるとして、自分は他に頼まれごとを済ませると、安置所の扉を開けたまま一度通路へと出ていった。
「マティアスさん・・・」
マティアス司祭の遺体の前にやって来たクリスは、そっと彼に被せられた布を捲る。
その人物は、ベルヘルムの部屋を護衛していた教団の護衛隊に所属している、“プラチド“という男だった。少しいい加減に見える男だが、それは教団内の空気を和ませ士気を保つ為にオイゲンから司令を受けた演技だった。
「彼を安置所まで護衛してやってくれ」
「あぁ、そりゃぁ構わねぇが、何だってコイツが宮殿に?容疑者から外れたって事で外に出てなかったか?」
「話せば長くなる。事情なら後でいくらでも説明してやるから、今は指示に従ってくれ。お前だから頼める事なんだ」
「嬉しいこと言ってくれるじゃないの。まぁ任せておきな!俺が必ず送り届けてやる」
「頼んだぞ。それともう一つ頼まれて欲しい事があるのだが・・・」
「ん?」
オイゲンはプラチドに安置所とその周辺エリアの様子を見て来て欲しいと頼み、記録を取るためのタブレットを密かに受け渡した。するとその一連の様子を密かに見ていたツバキが近づいてくると、これもついでだと言って彼が修理し改造を施した、ケヴィンのカメラ搭載の蜘蛛型の機械を手渡した。
受け取りはしたものの、判断をオイゲンに委ねているプラチドは、ツバキから渡された機械を手に上司の指示を仰ぐ。ツバキはケヴィンの持ち込んだアークシティ産と言うその機械を、自身の持ち込んだ部品や宮殿の機械と組み合わせて何とか似たような性能に仕上げると、それを宮殿の各所へ運ぶ人員を探していたのだ。
人手が足りないこともあり、ケヴィンの持ち込んだオリジナルに、プラチドに渡したものと同じ試作品を積んで宮殿のあちこちへ運んでいたというツバキ。彼の働きもあって、宮殿に残った陣営は連絡を取り合うことができ、持ち直すことが出来てきたと言っても過言ではなかった。
「すまないが、彼の頼みも聞いてやって欲しい。彼のその機械がなければ、宮殿内を完全に把握することはできない」
「へぇ~、そんなすげぇモンなのか!」
「難しいことは言わねぇ。安置所付近に辿り着いたら、安全そうなところに置いてきてくれるだけでいい」
「おっしゃ!任せとき、小僧!」
「誰が小僧だッ!?」
ツバキからカメラを受け取り、オイゲンからタブレットを渡されたプラチドは仲間達からの信頼を背に、クリスを連れて未だ連絡の取れない安置所方面へと向かう。
司令室の中で護衛の手配と準備が整うまでの間、治療を受けていたクリスの元にプラチドがやって来ると、クリスの面倒を見ていた護衛に話をつけたプラチドが、マティアス司祭のところへ行こうと彼の手を取る。
部屋を飛び出した二人は、軽い駆け足で廊下に散らばる瓦礫を避けながら安置所へと向かう。その道中、プラチドはクリスのことを心配し言葉をかけ続けた。初めはマティアス司祭との関係から尋ね、音楽学校のことや街の様子など、なるべくクリスの感情を暗い方へ向かわせぬよう気を逸らし続ける。
その中でプラチドは、徐々にクリスの過去と彼の抱える苦悩を知る事になる。
アルバ出身のクリスは、とある音楽家の元に生まれる。レオンやジル、カルロスらのように一流の音楽家の元に生まれた訳ではなかったが、それなりに音楽の才能には恵まれていた。母親は彼を出産する時に亡くなってしまったそうで、父であるヨハネスとその親友でもあったマティアスの二人によって育てられたのだそうだ。
しかし彼の家計は決して裕福ではなく、教団の助けなしでは食い繋ぐことも難しい状況だったのだという。父ヨハネスは献身的に教団に尽くした。彼のいない間、クリスの面倒を見てくれていたのが、今のマティアス司祭だったと言う。
クリスにとっては、マティアスも本当の父親のように慕い、尊敬する良き指導者であったと語る。故にクリスはマティアスへの恩義もあり、彼の手伝いをするようになった。
だが父であるヨハネスが病に倒れた事により、クリスの生活はいよいよままならなくなってしまう。そこに手青差し伸べたのが、教団とマティアスだった。
マティアスは引き続き彼の面倒を見ることを決め、教団の立場をうまく利用しクリスを側近にすると、特別な手当によりクリスの生活を支えた。親友ヨハネスからクリスを任され、彼の内なる才能を信じていたマティアスは、いつかそれが花開くことを夢見て、音楽学校に通わせたのだそうだ。
しかし、周りからの反応や心無い声はクリスを傷つける事になってしまう。このままではいつかクリスの心が壊れてしまうと悩んでいたマティアスだったが、クリス本人が望む限り彼のしたいようにさせてやりたいと、苦悩しながらもマティアスはクリスを見離さなかった。
「マティアス司祭も、君のことで悩んでいたと言うことか・・・」
「僕のせいで司祭様は悩んでいました。僕に音楽の才能があれば、こんな事にもならなかったでしょうに・・・」
「でも君の恩師は、君の才能を信じて音楽学校へ入れてくれたんだろ?誰かが君の力を信じてくれているのに、当の本人が自分自身を信じてやらないでどうする。きっと今はまだ眠ってるだけなんだよ」
「・・・・・」
プラチドの励ましの言葉に、クリスは口を噤んでしまう。しかしその表情は落ち着きを取り戻しつつあるようで、宮殿へ飛び込んできた時やマティアスの死を聞かされた時の荒れようは見る影もなくなっていた。
そうしている間に、二人は目的地である安置所へと到着する。
「いいか?俺が合図するまで中には入るなよ?」
「えぇ・・・分かりました。・・・プラチドさん」
「ん?」
「・・・ありがとうございます」
オイゲンから預かってきた鍵の束の中から、安置所の鍵を探す途中で、プラチドの言葉や心を落ち着かせる為に話をしてくれた事を悟っていたクリスは、穏やかな表情で感謝の言葉を彼に送る。
気付いていたのかと、自分の余計なお世話が恥ずかしくなったプラチドが口角を上げて笑みを見せる。そして扉が開き、先に中へ入るプラチドが武器を構えながら安置所の様子を伺う。
中に荒らされた形跡はなく、謎の人物達の姿や気配もない。安全を確保したプラチドはクリスを中へと招き入れる。布が被せられ、台座の上に横たわる遺体は四つ。
その中でマティアスの名札を見つけたプラチドは、後のことはクリスに任せるとして、自分は他に頼まれごとを済ませると、安置所の扉を開けたまま一度通路へと出ていった。
「マティアスさん・・・」
マティアス司祭の遺体の前にやって来たクリスは、そっと彼に被せられた布を捲る。
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