819 / 1,646
堕落した夢
しおりを挟む
だが、動くのももう疲れてしまった。逃げるにしても、どこへ逃げ込めばいいのか。助けを求めるにも、人に見つけてもらわなければならない。その上、その人間は信用できる者かどうかなど、今の彼女には到底判断できるものではなかった。
それだけ、一度心を許してしまった人間からの裏切りは、その者に対し深い傷を負わせるものなのだ。
と、そこへ何処からか彼女のいる場所へ近づいて来る足音が聞こえてくる。誰か来ると思った彼女は、咄嗟に身を隠そうと、積み込まれたゴミの山の中へと潜っていく。
近づいてきた足音は、彼女が隠れた場所の側でピタリと止まった。
息を潜め、口を押さえる彼女は先程の恐怖を思い出してしまう。建物にいた男達がやって来たのだろうか。見つかれば今度こそただでは済まない。また酷い目に遭うのだと、身体は自然と震えてしまい、涙が溢れてくる。
「酷い状態だ・・・。怖い目にあったんだね・・・。でも、もう大丈夫。“これから“は俺が直接、助けてあげられるからね」
男の声が聞こえてくる。建物にいた者達とは別の声だ。身体の何処かが隠れ切れていなかったのかと疑う彼女。
脳裏に蘇ったのは、ベッドの上で男が彼女に語ったセリフ。“男がタダで助ける訳がない“。今の彼女にとって、男性というだけで恐怖の対象であり、信用できないものとなっていたのだ。
男の独り言かもしれない。彼女はそのまま反応せずに、ゴミの山の中で息を潜め続けた。しかし、男はその場を離れようとせず、何の音も立てないのが彼女にとって不気味であり恐怖でもあった。
「ん~・・・到達するのが少し遅れたか・・・。どうやら恐怖症を患ってしまったようだね?なら少し手荒な方法になるが、俺の“スキル“で少しの間記憶を喪失させてもらうか・・・」
そう言った男は、何やら動きを見せていたが、ゴミの中にいた彼女には僅かなシルエットの動きくらいしか確認出来なかった。同時に、彼女の瞳に映っていた光景は徐々に暗闇に覆われ始め、彼女の中にあった恐怖心やネガティブな感情までまるで嘘のように忘れてしまっていた。
何故私はこんなところにいるのだろう。
何で息を潜めているのだろう。
何から逃げていたのだろう。
私は・・・。
徐々に無気力になっていき、全身から力が抜けていく。口を覆っていた手は解け、僅かにゴミの中で音を立ててしまう。
それを聞き逃さなかった男は、幾つかのゴミを退けると、その中で倒れ光を失った虚無の目をした裸の女性を見つける。
「・・・俺も、こんな君は見たくないんだよ・・・」
男が彼女の手に触れると、何処から現れたのか突如として彼女の身体に、彼女の物とは明らかに違うお洒落な洋服が着せられていた。
漸く人前に出られるような姿となった彼女の手を掬い上げ、ゴミの中から彼女を引っ張り出し抱え込んだ男は、何処か腰を掛けられるような場所を探し、彼女を休ませた。
「さて、もういいだろう」
男は指を鳴らし、彼女に掛けたスキルを解く。
ふと我に帰った彼女は全てを思い出し、先程まで見ていた光景からガラリと変わった景色に驚く。そして身体を隠すように丸くなり、声をあげる。
「いッいやぁーーーッ!!」
「あッ!ちょっとちょっと!急に大声出さないでよ!」
彼女の反応に慌てた様子で片手を出した男は、その掌の上に集まる黒い靄のようなものを溜めて握りしめる。
すると、二人の周りは薄らと黒い煙に覆われたように曇り始めた。
「ふぅ・・・これで大丈夫。もう君の声は、俺にしか聞こえないよ?」
「何なのッ!?誰ッ!?」
彼女は男の容姿に全くと言っていいほど記憶がなかった。この男が何故、彼女を助けたのかは分からないが、彼女にとってこの展開は二度目。また同じ目に遭うのではないかと、強い警戒心を男に向けていた。
「誰・・・か。まぁ確かに君からしたそうだろうね。でも、俺にとってもそうさ。ここが何処で君達が何者なのか、俺も知らない。気づいた時にはここにいたんだから・・・」
男は不思議な話を始めた。記憶でも失ったのだろうかと彼女は思ったが、実際はそうではない。
今の彼女には分かる話ではなかったが、彼女を助けたこの男は、この世界の人間ではなかったのだ。着ているものこそ、黒いフード付きのロングコートと怪しさ満点の格好をしていたが、こういった服装も彼女のいる世界では、然程目だつ格好でもなかった。
「どういうこと・・・?」
「俺が聞きたいね・・・。でも、ここに来てから最初に目にしたのは、“君“だったんだよ、“片桐なぎさ“さん・・・」
それは彼女の名前だった。
何処の誰かも知らない、怪しげな男が何故自分の名前を知っているのか、不思議でならなかった。“最初に目にした“とは、どういうことだろう。しかし、この男のことを考えている間だけは、不思議と先程まであった恐怖心やネガティブな感情が表れることはなかった。
「どうして私の名前・・・」
「ずっと、見てたからさ」
男は最初にこの世界にやって来てから彼女を見つけ、その無慈悲なまでの不幸な人生を目の当たりにして来たのだという。
アイドルになる為、親友と何度もオーディションを受けに行ったこと。親友だけがスカウトされ、傷心してしまう姿も。人が恐ろしくなってしまう姿も。何度か、命を絶とうとしてしまいそうになる姿も。
そして、男達に酷い目に遭わされそうになる姿も・・・。
男は、彼女をずっと見ていたのだという。
「どうやら俺は、君達には見えていなかったようでね。何度も声を掛けたり、触れようとしたこともあるんだ。けどダメだった。俺からここの人達に接触することは出来ず、影響を与えることも出来なかった。だから、すぐに君を助けてあげられなかったんだ、ごめんね・・・」
「・・・分からない・・・アンタが何を言ってるのか・・・」
「そりゃぁそうだろうね、俺もビックリさ!こうして君と話が出来ているなんて・・・」
男は彼女に興味があったのだと語る。そして、彼女が死のうとした時、男の“ここで彼女を死なせたくない“という強い思いが、彼女の身体を思い止まらせたのだと言う。
思い返してみれば、妙なことは何度かあった。駅や道路で身を投げ出そうとした時、その寸前で何かに引っ張られるように身体が動かなくなったり、足がすくむことがあった。
だがそれは、自分自身の死に対する恐怖からの反応だと思っていた彼女は、それが全てこの男のせいだと言われ、妙に腑に落ちてしまうところがあったのだ。
「俺はずっと君を見てきた・・・。そして、こうして遭うことも出来た。俺は君の望むことが出来るよ?さぁ、何がしたい?」
何を企んでいるのか、全く理解できない発言だった。しかし、目の前で起きた現象やこれまでの事を考えると、どうにも全く否定できる話でもないのかと、彼女は思い始めていた。
もし男が言うように、何でも望みが叶うとしたら何がしたいのか。ふと我に帰って考えてみた時、彼女の頭の中に過ったものは・・・。
「・・・復讐したい・・・。私を・・・私を貶めた奴らに・・・認めなかった奴らに・・・。私にこんな仕打ちをして来たこの世界にッ!」
彼女は内から湧き上がる、怒りを込めた言葉を吐き出しながら泣いていた。
どうしようもなく腐ってしまった人生を呪い、全てが嫌になった彼女を取り巻く世界に怒り、幸せなど程遠い真っ暗な未来に絶望していた。
どうしようもなく溢れ出る涙の理由など分からない。だが、この胸の内にあるモノを、これ以上自分の中に留めておくことが出来なかった。
人目など気にする素振りもなく、まるで赤子のように泣き叫ぶ彼女を見て、男は満面の笑みを浮かべていた・・・。
「俺は“イル“と言う。ここではない何処かからやって来た、君の望みを叶える者だ」
泣きじゃくる彼女に手を差し伸べる男。
彼女は男の手を取り立ち上がると、導かれるようにして夜の街へと消えていった。
翌日、その街では三人の男の変死体が見つかった。
これは序章に過ぎない。
アイドル志し、輝かしい未来へ歩み始めた彼女は、いつしか堕落しドス黒い憎悪の闇の中を歩んでいく。
それが“片桐なぎさ“という物語の始まりだった。
それだけ、一度心を許してしまった人間からの裏切りは、その者に対し深い傷を負わせるものなのだ。
と、そこへ何処からか彼女のいる場所へ近づいて来る足音が聞こえてくる。誰か来ると思った彼女は、咄嗟に身を隠そうと、積み込まれたゴミの山の中へと潜っていく。
近づいてきた足音は、彼女が隠れた場所の側でピタリと止まった。
息を潜め、口を押さえる彼女は先程の恐怖を思い出してしまう。建物にいた男達がやって来たのだろうか。見つかれば今度こそただでは済まない。また酷い目に遭うのだと、身体は自然と震えてしまい、涙が溢れてくる。
「酷い状態だ・・・。怖い目にあったんだね・・・。でも、もう大丈夫。“これから“は俺が直接、助けてあげられるからね」
男の声が聞こえてくる。建物にいた者達とは別の声だ。身体の何処かが隠れ切れていなかったのかと疑う彼女。
脳裏に蘇ったのは、ベッドの上で男が彼女に語ったセリフ。“男がタダで助ける訳がない“。今の彼女にとって、男性というだけで恐怖の対象であり、信用できないものとなっていたのだ。
男の独り言かもしれない。彼女はそのまま反応せずに、ゴミの山の中で息を潜め続けた。しかし、男はその場を離れようとせず、何の音も立てないのが彼女にとって不気味であり恐怖でもあった。
「ん~・・・到達するのが少し遅れたか・・・。どうやら恐怖症を患ってしまったようだね?なら少し手荒な方法になるが、俺の“スキル“で少しの間記憶を喪失させてもらうか・・・」
そう言った男は、何やら動きを見せていたが、ゴミの中にいた彼女には僅かなシルエットの動きくらいしか確認出来なかった。同時に、彼女の瞳に映っていた光景は徐々に暗闇に覆われ始め、彼女の中にあった恐怖心やネガティブな感情までまるで嘘のように忘れてしまっていた。
何故私はこんなところにいるのだろう。
何で息を潜めているのだろう。
何から逃げていたのだろう。
私は・・・。
徐々に無気力になっていき、全身から力が抜けていく。口を覆っていた手は解け、僅かにゴミの中で音を立ててしまう。
それを聞き逃さなかった男は、幾つかのゴミを退けると、その中で倒れ光を失った虚無の目をした裸の女性を見つける。
「・・・俺も、こんな君は見たくないんだよ・・・」
男が彼女の手に触れると、何処から現れたのか突如として彼女の身体に、彼女の物とは明らかに違うお洒落な洋服が着せられていた。
漸く人前に出られるような姿となった彼女の手を掬い上げ、ゴミの中から彼女を引っ張り出し抱え込んだ男は、何処か腰を掛けられるような場所を探し、彼女を休ませた。
「さて、もういいだろう」
男は指を鳴らし、彼女に掛けたスキルを解く。
ふと我に帰った彼女は全てを思い出し、先程まで見ていた光景からガラリと変わった景色に驚く。そして身体を隠すように丸くなり、声をあげる。
「いッいやぁーーーッ!!」
「あッ!ちょっとちょっと!急に大声出さないでよ!」
彼女の反応に慌てた様子で片手を出した男は、その掌の上に集まる黒い靄のようなものを溜めて握りしめる。
すると、二人の周りは薄らと黒い煙に覆われたように曇り始めた。
「ふぅ・・・これで大丈夫。もう君の声は、俺にしか聞こえないよ?」
「何なのッ!?誰ッ!?」
彼女は男の容姿に全くと言っていいほど記憶がなかった。この男が何故、彼女を助けたのかは分からないが、彼女にとってこの展開は二度目。また同じ目に遭うのではないかと、強い警戒心を男に向けていた。
「誰・・・か。まぁ確かに君からしたそうだろうね。でも、俺にとってもそうさ。ここが何処で君達が何者なのか、俺も知らない。気づいた時にはここにいたんだから・・・」
男は不思議な話を始めた。記憶でも失ったのだろうかと彼女は思ったが、実際はそうではない。
今の彼女には分かる話ではなかったが、彼女を助けたこの男は、この世界の人間ではなかったのだ。着ているものこそ、黒いフード付きのロングコートと怪しさ満点の格好をしていたが、こういった服装も彼女のいる世界では、然程目だつ格好でもなかった。
「どういうこと・・・?」
「俺が聞きたいね・・・。でも、ここに来てから最初に目にしたのは、“君“だったんだよ、“片桐なぎさ“さん・・・」
それは彼女の名前だった。
何処の誰かも知らない、怪しげな男が何故自分の名前を知っているのか、不思議でならなかった。“最初に目にした“とは、どういうことだろう。しかし、この男のことを考えている間だけは、不思議と先程まであった恐怖心やネガティブな感情が表れることはなかった。
「どうして私の名前・・・」
「ずっと、見てたからさ」
男は最初にこの世界にやって来てから彼女を見つけ、その無慈悲なまでの不幸な人生を目の当たりにして来たのだという。
アイドルになる為、親友と何度もオーディションを受けに行ったこと。親友だけがスカウトされ、傷心してしまう姿も。人が恐ろしくなってしまう姿も。何度か、命を絶とうとしてしまいそうになる姿も。
そして、男達に酷い目に遭わされそうになる姿も・・・。
男は、彼女をずっと見ていたのだという。
「どうやら俺は、君達には見えていなかったようでね。何度も声を掛けたり、触れようとしたこともあるんだ。けどダメだった。俺からここの人達に接触することは出来ず、影響を与えることも出来なかった。だから、すぐに君を助けてあげられなかったんだ、ごめんね・・・」
「・・・分からない・・・アンタが何を言ってるのか・・・」
「そりゃぁそうだろうね、俺もビックリさ!こうして君と話が出来ているなんて・・・」
男は彼女に興味があったのだと語る。そして、彼女が死のうとした時、男の“ここで彼女を死なせたくない“という強い思いが、彼女の身体を思い止まらせたのだと言う。
思い返してみれば、妙なことは何度かあった。駅や道路で身を投げ出そうとした時、その寸前で何かに引っ張られるように身体が動かなくなったり、足がすくむことがあった。
だがそれは、自分自身の死に対する恐怖からの反応だと思っていた彼女は、それが全てこの男のせいだと言われ、妙に腑に落ちてしまうところがあったのだ。
「俺はずっと君を見てきた・・・。そして、こうして遭うことも出来た。俺は君の望むことが出来るよ?さぁ、何がしたい?」
何を企んでいるのか、全く理解できない発言だった。しかし、目の前で起きた現象やこれまでの事を考えると、どうにも全く否定できる話でもないのかと、彼女は思い始めていた。
もし男が言うように、何でも望みが叶うとしたら何がしたいのか。ふと我に帰って考えてみた時、彼女の頭の中に過ったものは・・・。
「・・・復讐したい・・・。私を・・・私を貶めた奴らに・・・認めなかった奴らに・・・。私にこんな仕打ちをして来たこの世界にッ!」
彼女は内から湧き上がる、怒りを込めた言葉を吐き出しながら泣いていた。
どうしようもなく腐ってしまった人生を呪い、全てが嫌になった彼女を取り巻く世界に怒り、幸せなど程遠い真っ暗な未来に絶望していた。
どうしようもなく溢れ出る涙の理由など分からない。だが、この胸の内にあるモノを、これ以上自分の中に留めておくことが出来なかった。
人目など気にする素振りもなく、まるで赤子のように泣き叫ぶ彼女を見て、男は満面の笑みを浮かべていた・・・。
「俺は“イル“と言う。ここではない何処かからやって来た、君の望みを叶える者だ」
泣きじゃくる彼女に手を差し伸べる男。
彼女は男の手を取り立ち上がると、導かれるようにして夜の街へと消えていった。
翌日、その街では三人の男の変死体が見つかった。
これは序章に過ぎない。
アイドル志し、輝かしい未来へ歩み始めた彼女は、いつしか堕落しドス黒い憎悪の闇の中を歩んでいく。
それが“片桐なぎさ“という物語の始まりだった。
0
お気に入りに追加
305
あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

俺だけ皆の能力が見えているのか!?特別な魔法の眼を持つ俺は、その力で魔法もスキルも効率よく覚えていき、周りよりもどんどん強くなる!!
クマクマG
ファンタジー
勝手に才能無しの烙印を押されたシェイド・シュヴァイスであったが、落ち込むのも束の間、彼はあることに気が付いた。『俺が見えているのって、人の能力なのか?』
自分の特別な能力に気が付いたシェイドは、どうやれば魔法を覚えやすいのか、どんな練習をすればスキルを覚えやすいのか、彼だけには魔法とスキルの経験値が見えていた。そのため、彼は効率よく魔法もスキルも覚えていき、どんどん周りよりも強くなっていく。
最初は才能無しということで見下されていたシェイドは、そういう奴らを実力で黙らせていく。魔法が大好きなシェイドは魔法を極めんとするも、様々な困難が彼に立ちはだかる。時には挫け、時には悲しみに暮れながらも周囲の助けもあり、魔法を極める道を進んで行く。これはそんなシェイド・シュヴァイスの物語である。

神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜
FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio
通称、【GKM】
これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。
世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。
その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。
この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。
その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…

城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語


トレンダム辺境伯の結婚 妻は俺の妻じゃないようです。
白雪なこ
ファンタジー
両親の怪我により爵位を継ぎ、トレンダム辺境伯となったジークス。辺境地の男は女性に人気がないが、ルマルド侯爵家の次女シルビナは喜んで嫁入りしてくれた。だが、初夜の晩、シルビナは告げる。「生憎と、月のものが来てしまいました」と。環境に慣れ、辺境伯夫人の仕事を覚えるまで、初夜は延期らしい。だが、頑張っているのは別のことだった……。
*外部サイトにも掲載しています。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシャリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる