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エイヴリー海賊団の精鋭
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巨大蟒蛇の大咆哮が鳴り止むと同時に、今度は海賊達の攻撃が始まる。エイヴリー海賊団の幹部、“ロイク・デュフール“による召喚で、無数のドラゴンを召喚すると、船員の一部がそのドラゴンに跨り、上空へと飛び上がっていく。
召喚士のクラスと竜騎士のクラスを併せ持つ彼は、自ら召喚した武装するドラゴンに飛び乗ると、船員達が無事に飛翔していく様を見届けた後に上昇していく。海だけではなく、部隊を上空に割くことで敵の目標を分散させる。
船に残る海上の部隊は、エイヴリーによるクラフトで作られた砲台で蟒蛇を狙う。竜騎士ロイクに続き動き出したのは、幹部の一人で特殊な種族に属する女性。青白い肌に真紅の瞳をした妖艶な姿のヴァンパイア族、“リーズ・ミュルヴィル“のクラスは“タクティシャン“と呼ばれる、物体や生物を変化させたり拡大縮小させることもできる面白い能力を有している。
その能力を使い、眷族である蝙蝠などの生き物を大きくし、周囲の船に向かわせると砲台に止まる。全ての眷族が配置についたのを確認すると、エイヴリーに合図を送り、砲撃を開始させる。
すると、砲台から放たれた弾は、その砲身を通り抜けると同時に拡大化され、まるで巨大な岩石のようになり、蟒蛇へ向けて飛んでいった。これは眷族を通し、タクティシャンの能力を分散させたことにより、全ての砲台から放たれた弾が拡大されたというカラクリになる。
イメージとしては、チン・シーの“リンク“に近いものがあるが、眷族には行動を実行する意思はなく、リンクのような利便性はない。あくまで術者であるリーズ本人のスキルの一部を伝達させているだけに過ぎない。
そして何より、眷族は彼女と一心同体。陰陽師の式神のように、彼ら使い魔がやられれば術者本人にもダメージが入ってしまうデメリットも存在する。彼女と眷族の力により、巨大なモンスターにも対抗し得る兵器と化した砲弾は、巨大蟒蛇に命中する。
砲弾は蟒蛇に当たると、爆音を響かせ煙を上げる。無数の砲撃に、嫌がるように海へと逃げ込もうとする。煙に紛れ、海上からは姿を確認できなくなってしまうが、それを見越して動いていた、ロイク率いる竜騎士部隊が上空から、逃げようとする蟒蛇を捉え、急降下する勢いを乗せ手にしたランスを投擲する。
「奴を逃すなッ!全力で撃ち込めッ!」
落雷のように稲妻を帯びた槍が、次々に海面へ向けて放たれる。外皮を貫く程の威力はなくても、突き刺さった槍から雷撃が伝わる。物理的な攻撃では、巨大蟒蛇の身体にダメージを与えられない。
しかし、水中もまた電撃を通しづらく、ダメージは分散されてしまった。砲撃の煙の向こう側で、竜騎士隊の攻撃が行われているのを目にしていたエイヴリーが、手をかざす。すると、彼らが何の為に背負っていたのか不可解だった複数の棒が、先程投げた槍と同じ物へと姿を変えた。
銃弾で言うところの、次弾装填。すぐに次なる投擲のための武器へと早変わりして見せたのだ。だが、蟒蛇は海中へと姿を隠し、海域のあちらこちらで、その果てしなく長い身体を這いずり回らせ、不規則な海流を作り出す。
海上の船はもはや身動きが取れない。ただその海流に飲み込まれないようにしているだけで、精一杯といった状況だ。竜騎士部隊は上空から、蟒蛇の這いずる身体を探し、それぞれの箇所で再び、雷を帯びた槍を投擲し始める。
しかし、停止していた先程とは違い、ベルトコンベアーのように流れる外皮の鱗に弾かれてしまい、思うように突き刺さらない。そこで次に動き出したのは、再びリーズとエイヴリーによる合わせ技、巨大砲撃の出番だ。
蟒蛇の這いずる身体は、動き自体はそれほど早くなく、暫くの間はその場に止まる。それを利用し、エイヴリーがクラフトにより各所の船を変形させ、砲台の位置を調整する。その間、リーズが再度自分の眷族を呼び出し、蟒蛇を狙う砲台へと向かわせた。
順次砲撃準備が整った船から、砲撃が開始される。轟音と共に放たれた砲弾は、砲身を抜けリーズ能力で拡大化されると、規則正しく流れる蟒蛇の鱗の中へと吸い込まれていく。
竜騎士部隊の投擲とは打って変わり、派手な爆発と煙を立てながら、不気味に光る蟒蛇の鱗を破壊していく。着弾と同時に、蟒蛇の移動が加速する。砲弾による攻撃が聞いているのだろうか。
動き回る外皮に狙いを定め、上空から竜騎士隊は、剥がれた鱗の箇所をタイミングよく狙い、直接外皮に槍を投擲し突き刺していく。刺さった槍の先から雷撃が広がり、内側から蟒蛇へダメージを与える。
身体のあちらこちらで海賊達による迎撃に合い、思わず深海で呻き声をあげる巨大蟒蛇。そして加速した移動の勢いを乗せた、蟒蛇の尻尾が海面から大きく飛び上がると、大きな波で海上の船はバランスを崩してしまう。
そこへ鞭のようにしならせた尻尾が振り下ろされ、何隻かの船が押し潰され、広範囲に渡る大波と共に残骸が宙を舞い、残された船に向かって降り注いでいく。
エイヴリーの乗る船に、まるで投擲されたよう投げよこされる船の残骸が降り注ぐ。同じ船に乗り合わせているマクシムが、鋼糸を巧みに操り、降り注ぐ残骸の軌道をズラし、海へと受け流していく。
撃ち漏らした残骸は、リーズのタクティシャンの能力により、今度は砲弾とは逆に縮小させることで、小枝程度の威力にまで落とすことで、被害を抑えた。降り注ぐ残骸の中には、尻尾の衝撃で押し潰された船員達の身体の一部も混じっていた。だがそれでも彼らは、動揺することなく生き残った者達のため、力を振るう。
上空にいた竜騎士隊は、ドラゴンの力強い羽ばたきで風を起こし、押し寄せる大波と残骸の勢いを殺していく。大船団が一丸となって防戦に努めているところに、今度は蟒蛇の頭部が、大口を広げエイヴリーの居る部隊を狙って海面へ上がり、丸呑みにしようと迫って来ていた。
召喚士のクラスと竜騎士のクラスを併せ持つ彼は、自ら召喚した武装するドラゴンに飛び乗ると、船員達が無事に飛翔していく様を見届けた後に上昇していく。海だけではなく、部隊を上空に割くことで敵の目標を分散させる。
船に残る海上の部隊は、エイヴリーによるクラフトで作られた砲台で蟒蛇を狙う。竜騎士ロイクに続き動き出したのは、幹部の一人で特殊な種族に属する女性。青白い肌に真紅の瞳をした妖艶な姿のヴァンパイア族、“リーズ・ミュルヴィル“のクラスは“タクティシャン“と呼ばれる、物体や生物を変化させたり拡大縮小させることもできる面白い能力を有している。
その能力を使い、眷族である蝙蝠などの生き物を大きくし、周囲の船に向かわせると砲台に止まる。全ての眷族が配置についたのを確認すると、エイヴリーに合図を送り、砲撃を開始させる。
すると、砲台から放たれた弾は、その砲身を通り抜けると同時に拡大化され、まるで巨大な岩石のようになり、蟒蛇へ向けて飛んでいった。これは眷族を通し、タクティシャンの能力を分散させたことにより、全ての砲台から放たれた弾が拡大されたというカラクリになる。
イメージとしては、チン・シーの“リンク“に近いものがあるが、眷族には行動を実行する意思はなく、リンクのような利便性はない。あくまで術者であるリーズ本人のスキルの一部を伝達させているだけに過ぎない。
そして何より、眷族は彼女と一心同体。陰陽師の式神のように、彼ら使い魔がやられれば術者本人にもダメージが入ってしまうデメリットも存在する。彼女と眷族の力により、巨大なモンスターにも対抗し得る兵器と化した砲弾は、巨大蟒蛇に命中する。
砲弾は蟒蛇に当たると、爆音を響かせ煙を上げる。無数の砲撃に、嫌がるように海へと逃げ込もうとする。煙に紛れ、海上からは姿を確認できなくなってしまうが、それを見越して動いていた、ロイク率いる竜騎士部隊が上空から、逃げようとする蟒蛇を捉え、急降下する勢いを乗せ手にしたランスを投擲する。
「奴を逃すなッ!全力で撃ち込めッ!」
落雷のように稲妻を帯びた槍が、次々に海面へ向けて放たれる。外皮を貫く程の威力はなくても、突き刺さった槍から雷撃が伝わる。物理的な攻撃では、巨大蟒蛇の身体にダメージを与えられない。
しかし、水中もまた電撃を通しづらく、ダメージは分散されてしまった。砲撃の煙の向こう側で、竜騎士隊の攻撃が行われているのを目にしていたエイヴリーが、手をかざす。すると、彼らが何の為に背負っていたのか不可解だった複数の棒が、先程投げた槍と同じ物へと姿を変えた。
銃弾で言うところの、次弾装填。すぐに次なる投擲のための武器へと早変わりして見せたのだ。だが、蟒蛇は海中へと姿を隠し、海域のあちらこちらで、その果てしなく長い身体を這いずり回らせ、不規則な海流を作り出す。
海上の船はもはや身動きが取れない。ただその海流に飲み込まれないようにしているだけで、精一杯といった状況だ。竜騎士部隊は上空から、蟒蛇の這いずる身体を探し、それぞれの箇所で再び、雷を帯びた槍を投擲し始める。
しかし、停止していた先程とは違い、ベルトコンベアーのように流れる外皮の鱗に弾かれてしまい、思うように突き刺さらない。そこで次に動き出したのは、再びリーズとエイヴリーによる合わせ技、巨大砲撃の出番だ。
蟒蛇の這いずる身体は、動き自体はそれほど早くなく、暫くの間はその場に止まる。それを利用し、エイヴリーがクラフトにより各所の船を変形させ、砲台の位置を調整する。その間、リーズが再度自分の眷族を呼び出し、蟒蛇を狙う砲台へと向かわせた。
順次砲撃準備が整った船から、砲撃が開始される。轟音と共に放たれた砲弾は、砲身を抜けリーズ能力で拡大化されると、規則正しく流れる蟒蛇の鱗の中へと吸い込まれていく。
竜騎士部隊の投擲とは打って変わり、派手な爆発と煙を立てながら、不気味に光る蟒蛇の鱗を破壊していく。着弾と同時に、蟒蛇の移動が加速する。砲弾による攻撃が聞いているのだろうか。
動き回る外皮に狙いを定め、上空から竜騎士隊は、剥がれた鱗の箇所をタイミングよく狙い、直接外皮に槍を投擲し突き刺していく。刺さった槍の先から雷撃が広がり、内側から蟒蛇へダメージを与える。
身体のあちらこちらで海賊達による迎撃に合い、思わず深海で呻き声をあげる巨大蟒蛇。そして加速した移動の勢いを乗せた、蟒蛇の尻尾が海面から大きく飛び上がると、大きな波で海上の船はバランスを崩してしまう。
そこへ鞭のようにしならせた尻尾が振り下ろされ、何隻かの船が押し潰され、広範囲に渡る大波と共に残骸が宙を舞い、残された船に向かって降り注いでいく。
エイヴリーの乗る船に、まるで投擲されたよう投げよこされる船の残骸が降り注ぐ。同じ船に乗り合わせているマクシムが、鋼糸を巧みに操り、降り注ぐ残骸の軌道をズラし、海へと受け流していく。
撃ち漏らした残骸は、リーズのタクティシャンの能力により、今度は砲弾とは逆に縮小させることで、小枝程度の威力にまで落とすことで、被害を抑えた。降り注ぐ残骸の中には、尻尾の衝撃で押し潰された船員達の身体の一部も混じっていた。だがそれでも彼らは、動揺することなく生き残った者達のため、力を振るう。
上空にいた竜騎士隊は、ドラゴンの力強い羽ばたきで風を起こし、押し寄せる大波と残骸の勢いを殺していく。大船団が一丸となって防戦に努めているところに、今度は蟒蛇の頭部が、大口を広げエイヴリーの居る部隊を狙って海面へ上がり、丸呑みにしようと迫って来ていた。
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