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最終章 全ての元凶
魔央の提案
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『……い。おい、結衣』
『ま、魔央……? 驚いた……この状態でも喋れたんだね』
『まあな。それより、大丈夫か?』
心の中で会話をする結衣と魔央。
結衣の身体は限界に達しそうではあったが、魔央と会話をすることは困難ではなかった。
むしろ心が落ち着く。
『うん……魔央と話している分には大丈夫みたい……』
『そっか。ならよかった。――結衣』
本当に安心した様子の魔央だったが、結衣の名前を呼んだ時は声が変わった。
その変化に、結衣は思わず息を飲んだ。
『俺に、考えがあるんだ』
☆ ☆ ☆
結衣が宙でうずくまっている様を見て、みんなに焦りが生まれる。
このまま結衣を放っておいてもいいのだろうか、と。
だが、無闇に近づくことも出来ず、八方塞がりの状況だ。
「こうなったら、私たちでルリさんを倒しましょう!」
「でも、それは結衣さんを元に戻すことにはならないんやないどすか?」
緋依がみんなに向かって言うも、明葉はそれに賛成しなかった。
それにルリを倒せなかったらなんの意味もない。
ルリを倒そうと下手に動けば、結衣の標的にもなりかねない。
「……くっ! どうすればいいのよ!」
「怒っていても意味がないデスヨ」
「たしかにそうかもしれないけど……怒らなきゃやってられないよ」
せーちゃんもカスミも美波も、みんなやるせなさを感じている。
そんな時、夏音は一人だけ能力を発動した。
「黒い影さんたち……お願いしますにゃ」
黒い影たちは夏音の言葉に頷き、結衣に向かって突撃する。
うようよ蠢き、結衣の周囲を囲む。
だが、結衣はなおも動く気配はなく、ずっとうずくまっている。
――と、思いきや。
「――瞬間移動!」
不意に顔を上げると、一瞬でその場から離れる。
みんなは突然のことに目を剥いた。
結衣はルリに近づくと、ガーネットに向かって手を伸ばす。
「……ガーネット、今行くからね……」
そう小さく呟くと、結衣は姿を消した。
『ま、魔央……? 驚いた……この状態でも喋れたんだね』
『まあな。それより、大丈夫か?』
心の中で会話をする結衣と魔央。
結衣の身体は限界に達しそうではあったが、魔央と会話をすることは困難ではなかった。
むしろ心が落ち着く。
『うん……魔央と話している分には大丈夫みたい……』
『そっか。ならよかった。――結衣』
本当に安心した様子の魔央だったが、結衣の名前を呼んだ時は声が変わった。
その変化に、結衣は思わず息を飲んだ。
『俺に、考えがあるんだ』
☆ ☆ ☆
結衣が宙でうずくまっている様を見て、みんなに焦りが生まれる。
このまま結衣を放っておいてもいいのだろうか、と。
だが、無闇に近づくことも出来ず、八方塞がりの状況だ。
「こうなったら、私たちでルリさんを倒しましょう!」
「でも、それは結衣さんを元に戻すことにはならないんやないどすか?」
緋依がみんなに向かって言うも、明葉はそれに賛成しなかった。
それにルリを倒せなかったらなんの意味もない。
ルリを倒そうと下手に動けば、結衣の標的にもなりかねない。
「……くっ! どうすればいいのよ!」
「怒っていても意味がないデスヨ」
「たしかにそうかもしれないけど……怒らなきゃやってられないよ」
せーちゃんもカスミも美波も、みんなやるせなさを感じている。
そんな時、夏音は一人だけ能力を発動した。
「黒い影さんたち……お願いしますにゃ」
黒い影たちは夏音の言葉に頷き、結衣に向かって突撃する。
うようよ蠢き、結衣の周囲を囲む。
だが、結衣はなおも動く気配はなく、ずっとうずくまっている。
――と、思いきや。
「――瞬間移動!」
不意に顔を上げると、一瞬でその場から離れる。
みんなは突然のことに目を剥いた。
結衣はルリに近づくと、ガーネットに向かって手を伸ばす。
「……ガーネット、今行くからね……」
そう小さく呟くと、結衣は姿を消した。
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