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第二章 似すぎている敵
美味しい食事と謎の少女
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「はぁ……あの人ほんとになんだったの……?」
「うーん、うちにもさっぱりやわ……」
謎の少女が消え去り、結衣たちは自分たちで作ったカレーを食べている。
カレーというものはレトルトでも充分美味しいが、自分で作って友だちと食べるのは格別だ。
「まあ、カレーが美味しいからどうでもいいけど」
「結衣さん……」
結衣が幸せそうに微笑むと、明葉もつられて笑顔になる。
美味しい食事の前では、些細なことなどどうでも良くなるなるのだ。
少し不格好なじゃがいもを口に入れ、結衣は目を細める。
「ん~! 美味しい~!!」
「うん、ほんとに旨いなこれ。控えめに言って最高」
「☆△○♡□▽☆○!?」
一番縁に座っていたはずの結衣の隣から、歓喜の声が上がった。
その声に驚き、結衣は声にならない声を発する。
そして、驚いた拍子に、椅子から転げ落ちてしまった。
「な、ななな!?」
「あはは。ざまぁねぇな」
“な”しか発することが出来ない結衣に対して。
赤毛の少女は、口を開けて豪快に笑う。
よほど結衣の様子が面白かったのか、琥珀色の瞳からは涙が出ている。
「あっはっはっ! あー、腹痛てぇ」
お腹を抱えて笑う様子は、殺意を渦巻かせていた時とは別人のようだ。
謎の少女が爆笑している間に、ある程度状況が飲み込めた結衣は、姿勢を正して言う。
「……もしかして、カレー食べに来たとか?」
「そうだが、何か問題あるか?」
少女があれほどカレーの食材に夢中だったから。
カレーが大好物だというのは、誰の目にも明らかだ。
「……分かったよ。でもあなたが何者なのか――後で話してもらうからね」
結衣は、少女と一緒にカレーを食べることを渋々了承した。
「んー、そうだなぁ……お前が思い出したら話してやるよ」
「……ど、どういう……? 私とあなたは初対面でしょ?」
先程まで明るく笑っていたとは思えないほど、少女は冷めた眼をする。
それに面食らった結衣は、おどおどしながら言葉を返す。
そんな結衣の言葉に、少女は明らかに機嫌が悪くなった。
「そういうところが嫌いなんだよな。まあ、今は殺さないでいてやるよ」
“殺す”という単語が出てきて、結衣は目を見開く。
やはりこの少女が、新たな敵なのだと理解したからだ。
「うーん、うちにもさっぱりやわ……」
謎の少女が消え去り、結衣たちは自分たちで作ったカレーを食べている。
カレーというものはレトルトでも充分美味しいが、自分で作って友だちと食べるのは格別だ。
「まあ、カレーが美味しいからどうでもいいけど」
「結衣さん……」
結衣が幸せそうに微笑むと、明葉もつられて笑顔になる。
美味しい食事の前では、些細なことなどどうでも良くなるなるのだ。
少し不格好なじゃがいもを口に入れ、結衣は目を細める。
「ん~! 美味しい~!!」
「うん、ほんとに旨いなこれ。控えめに言って最高」
「☆△○♡□▽☆○!?」
一番縁に座っていたはずの結衣の隣から、歓喜の声が上がった。
その声に驚き、結衣は声にならない声を発する。
そして、驚いた拍子に、椅子から転げ落ちてしまった。
「な、ななな!?」
「あはは。ざまぁねぇな」
“な”しか発することが出来ない結衣に対して。
赤毛の少女は、口を開けて豪快に笑う。
よほど結衣の様子が面白かったのか、琥珀色の瞳からは涙が出ている。
「あっはっはっ! あー、腹痛てぇ」
お腹を抱えて笑う様子は、殺意を渦巻かせていた時とは別人のようだ。
謎の少女が爆笑している間に、ある程度状況が飲み込めた結衣は、姿勢を正して言う。
「……もしかして、カレー食べに来たとか?」
「そうだが、何か問題あるか?」
少女があれほどカレーの食材に夢中だったから。
カレーが大好物だというのは、誰の目にも明らかだ。
「……分かったよ。でもあなたが何者なのか――後で話してもらうからね」
結衣は、少女と一緒にカレーを食べることを渋々了承した。
「んー、そうだなぁ……お前が思い出したら話してやるよ」
「……ど、どういう……? 私とあなたは初対面でしょ?」
先程まで明るく笑っていたとは思えないほど、少女は冷めた眼をする。
それに面食らった結衣は、おどおどしながら言葉を返す。
そんな結衣の言葉に、少女は明らかに機嫌が悪くなった。
「そういうところが嫌いなんだよな。まあ、今は殺さないでいてやるよ」
“殺す”という単語が出てきて、結衣は目を見開く。
やはりこの少女が、新たな敵なのだと理解したからだ。
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