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第一章 少女たちの願い(前編)
七不思議その四
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「さて……と、気をとり……なおして、七不思議……その四っ! 階段の、大鏡が……四時半に……なると、何かが……起きる……!」
「アバウトだなぁ~……」
何かが起きる……それは結局、何も起きないのではないだろうか。
結衣はそう思い、呆れた。
七不思議と言うぐらいなら、もっと設定凝れよ。と――!
「ぷくくっ……今回は何が起こるんでしょうねぇ? ぶふっ……!」
ガーネットは堪えきれなくなったのか、ついに吹き出した。
夏音は既に興味もなく、階段に腰掛けて頬杖をついている。
そう言えば、なんで夏音はここに居るのだろう。学校違うはずなのだが。
まあ、今はそれよりも……帰りたい。
結衣はため息をつく。
「はぁ……今は何時?」
「四時二十五分ですにゃ。あとちょっとだと思いますにゃ」
「そうなんだ。ありがとう」
夏音が、腕に付けている可愛らしい花のイラストが描かれている時計を翳して見せてくれた。
「ふふっ……! 今、から……たの……しみっ♪」
恍惚な表情で、「うふふ……」と不気味に嗤い出した真菜。
結衣はそれを、遠目に眺めていることしか出来なかった。
ガーネットは笑いすぎてスタミナが切れたのか、床に突っ伏している。
「シュールだなぁ……」
そう呟いた時。
「あ、三十分ですにゃ」
夏音の言葉により、混沌だった状況が一変した。
空気が張り詰めて、みんなで一斉に大鏡を注視する。
すると、大鏡が突然光り出した。
「えっ!? ま、眩しいっ!」
「眼が! 眼があぁぁ~!」
「……魔法のステッキに眼なんてあるんですにゃ?」
「うぅ……眼が、痛すぎ、て……涙、出て……きたぁ……」
そして再び場が混沌と化した。
突然のことに、結衣は場を収めることも出来ず、しばらくこの状態が続いた。
「アバウトだなぁ~……」
何かが起きる……それは結局、何も起きないのではないだろうか。
結衣はそう思い、呆れた。
七不思議と言うぐらいなら、もっと設定凝れよ。と――!
「ぷくくっ……今回は何が起こるんでしょうねぇ? ぶふっ……!」
ガーネットは堪えきれなくなったのか、ついに吹き出した。
夏音は既に興味もなく、階段に腰掛けて頬杖をついている。
そう言えば、なんで夏音はここに居るのだろう。学校違うはずなのだが。
まあ、今はそれよりも……帰りたい。
結衣はため息をつく。
「はぁ……今は何時?」
「四時二十五分ですにゃ。あとちょっとだと思いますにゃ」
「そうなんだ。ありがとう」
夏音が、腕に付けている可愛らしい花のイラストが描かれている時計を翳して見せてくれた。
「ふふっ……! 今、から……たの……しみっ♪」
恍惚な表情で、「うふふ……」と不気味に嗤い出した真菜。
結衣はそれを、遠目に眺めていることしか出来なかった。
ガーネットは笑いすぎてスタミナが切れたのか、床に突っ伏している。
「シュールだなぁ……」
そう呟いた時。
「あ、三十分ですにゃ」
夏音の言葉により、混沌だった状況が一変した。
空気が張り詰めて、みんなで一斉に大鏡を注視する。
すると、大鏡が突然光り出した。
「えっ!? ま、眩しいっ!」
「眼が! 眼があぁぁ~!」
「……魔法のステッキに眼なんてあるんですにゃ?」
「うぅ……眼が、痛すぎ、て……涙、出て……きたぁ……」
そして再び場が混沌と化した。
突然のことに、結衣は場を収めることも出来ず、しばらくこの状態が続いた。
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