私の魔法は何色ですか?【アルファポリス版】

トマト天津飯

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【第一章】 物語の始まり (【第一話】 大好きなお父さん。)

4年後

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4年後

商業の国オルニス首都フリューゲル周辺

一人の男が馬車を転がしていた。

彼の名前はイグナルト=ソル=ルドベキア。

元騎士兵だった彼は騎士団を辞めた後、商業の国オルニスの首都フリューゲルに移転した、・・ではなぜ彼はが馬車を転がせているのか?

それは彼が騎士団を辞めた後、総合団長のフラロスさんの伝手で商業ギルドを紹介してもらい。

騎士団から運送人にジョブチェンジしていた。

「・・・しまったな、予想以上に道がガタついてるな。」

今日の運送先は町から片道5時間程かかる場所にある、フラール村までの運送だった。

今は3時間程かけ道を進んできた所で、あと1時間程で目的地に到着しようとしていた

そんな彼は近道の為に山道を走っていた。
しかし、この山道はロクに整備もされておらず、さらには前日の雨の影響で酷い状態になっていた、

その上、今日の積み荷は卵や瓶などの壊れやすい物がたくさん積んであったのであまり馬車を揺らす事が出来ない

ならなぜ、彼はわざわざこの道を通るのか?普通なら多少遠回りしてでも整った道を選ぶのだが彼はそれをしなかった。

その理由は・・・・

(今日は早く帰って、久々にシエルと遊ぶか!)

彼は仕事よりも自分の娘と触れ合う事の方が大事だったからである。

最近仕事が忙しく、家を出るのはシエルがまだ起きない朝早く、そして帰るのはシエルが寝静まる夜、ここ一週間シエルとまともに会話が出来ていない状況だった。
その為わざわざ、遠回りして仕事の時間を増やす選択をしなかった。

しかし、この結果がある事件を生む・・・―がシエルの事で頭いっぱいのイグナルトには分かるはずなく、吞気に馬車を転がしていた。

(しかし、積み荷大丈夫か?・・まぁ、なんとかなるか。)

そんな楽観的な考えの彼が操る馬車の進路に地面から盛り上がった大きな岩が現れた。

(まずいな。避けないと。)

この状況は非常にマズイ、もし石に車輪が当たってしまえば馬車が大きく揺れてしまう、そうなれば積み荷が破損する可能性があった。

彼はその石を避ける為にウマの手綱を強く右に引き、避けるように誘導した・・・・がウマは無反応であった、

イグナルトは昔から生き物との相性が悪く、なぜか嫌われてい。
唯一、イグナルトに懐いたのは彼の使い魔のフェニックスだけだった。

だが彼が操っている馬は運搬用に訓練された馬であり、比較的に人の言う事を聞いてくれるはずだった、

更には動物にイグナルトが嫌われてるのを運送をすべて管理している【運送業支配人】のクライツは知っている。
その為、中でも最も利口な馬を貸していた。
現にさっきまで馬は彼の指示に従っていた。

「クソ馬がぁぁ、避けろよ!」

再び手綱を強く引き、進路を変えるように指示をしたが一向に馬が彼の指示に従う素振りは無かった。

イグナルトは少し落ち着き考える事にした。
なぜ、急に指示に従わなくなったのか。

その結果、彼がフリューゲルを出発する際にクライツと話した話を思い出した。
ではなぜ急にいう事を聞いてくれなくなったか彼は考え始めた、
するとフリューゲルを出る時に運搬支配人のクライツとの会話を思い出す

「今回の貸馬は利口でお前の指示も聞いてくれるだろう・・・だが、コイツは体力があまり無い、魔道具マジックアイテムで体力軽減してるが2は休憩させてやれ、じゃないと疲れて指示を聞かなくなるかもしれない・・・分かったな?」

そんな会話を思い出した。

はやく仕事を済ませたい思いで3時間もぶっ通しで馬車を走らせてきた、ここで彼はこう思った


この馬が指示に背くのは俺が休憩させないからか・・・
なるほど!なるほど!
なら、これはアレだな・・・

俺が悪いな!!


【ガシャン】

彼の操る馬車は石を避ける事に失敗・・・ガシャンと大きな音と共に馬車が大きく揺れた。


「きゃーー」



荷台が大きく揺れた時、なにやら悲鳴が聞こえてきた。
馬車の荷台から聞こえてきた者である

その悲鳴は女性者であった・・・いや、女性と言っても年齢的には少女しかもまだ歳が一桁ぐらいの幼子の悲鳴であった

「・・・今の悲鳴、またか!」

彼は悲鳴の正体を確認する為に馬車の荷台へ向かう。

馬車の荷台の中には、食料が詰まった瓶、卵、小麦粉などの食料から日用品までビッシリ敷き詰まっていた。

そんな荷物の前、少し空いてる空間に一人の少女がいた。

まるで白雪色の様な肌と髪、
髪の毛は4年前と違い少し伸ばし、肩よりも長い髪型に変わっていた。
少女の前髪にはイグナルトが昨年の誕生日にあげた髪留めを付けていた、

4年の時を経て、少しお姉さんになった可愛らしい顔立ちの彼女は蒼い瞳をウルウルさせ痛みに耐えていた。
どこかに頭をぶつけた様子だ、4年前の彼女なら泣き叫ぶだろうが7歳の彼女は泣く事をしなかった。

「イテテ、」
「また荷台に忍び込んだのか、



少女の正体はシエル=ルドベキア。

4年前にイグナルトが引き取り、義娘になったイグナルトの娘であった。



「えへへ、付いて来ちゃった。」

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