9 / 9
敗北は水の味
しおりを挟む
「ごぎゃばあぁぁごぼぼぼあごぉぉぉ」
顔ににスライムが覆い被さる。水で出来たスライムに呼吸器官を塞がれているので呼吸も出来ずに溺れ苦しむ。
どれだけ暴れ回ってもスライムが離れる様子は無かった。
「あははは、完璧すぎるフラグ回収!あははは、お腹痛いぃぃ!」
ピナが俺の苦しんでいる姿を見て腹を抱えながら大笑いしていた。
そのまま腹が捩れて死しまえばいいのに。
その間も俺は死に物狂いにへばり付いているスライムを剥がそうと懸命に掴む・・・が水で出来たスライムを掴むことも出来るはずもなく全て無駄な行動に終わる。
しかしこのままでは本当に窒息死してしまう。
無駄な行動だとしても俺はやめる事が出来ない。
「あははは!!本当に面白いぃい!!あははは!笑いすぎて苦しいし。」
マジでいつまで笑ってるんだよ。こっちが死にそうになっているのに。
「だごぉぉずぇうげでべべぼぼぼぼ!!(たすけぇぇ!!)」
ピナに助けを求める水の中では普通な聞き取れるはずも無いのだがピナは心を読む事ができる。
だから、ピナは気づいてくれるはずだ。
「ひひっ!いゃ~、久々に大笑いしたわ。ありがとうナツ!」
「ごぼおぉ(助けて下さい)」
「え?何ナツ?」
「ごばぁぼ(お願いします、助けて下さい、マジで限界)」
「ごっめ~ん!なに、言ってるかわ分からない。」
「ごば!?(嘘つけぇ!?)」
あからさまに伝わってないフリをする。
多分ピナなりにおちょくって楽しんでいるんだろう。
こっちは冗談抜きで死にそうにしているのに。
スライムに急に飛びつかれ息を整える暇もなく呼吸器官を塞があれ息が出来ない。
こんな状況で長い間息が持つはずもなくあと、数秒で死ぬ所まで来ていた。
「うそうそ、助けて欲しいんでしょ。仕方ないわね!、今回だけ特別に助けてあげるから感謝しなさいよ。そして当分は私の事を様付けして崇めて貰うわよ。そして今後、永遠に私に舐めた態度を足らないことそれから・・・・」
「ごぼぉぉばぁぁ!(いいから早く助けろ)」
あぁ、やばい、
本当に死にそうだ。
「あとはね、足も舐めてもらうかしら、妖精の足を舐めれるなんて貴重な体験できるんだから感謝しなさいよ。ナツ。・・・・ナツ?」
「・・・」
ピナの目に入ったのはスライムに窒息して意識を失う俺の姿だった。
「ぎゃああ!!からかい過ぎたァァァ!!!炎の玉」
ピナの放つ魔法が俺の顔にへばりつくスライムに当たる。その瞬間スライムの体が弾け飛ぶ様に分解した。
「からの・・・ナツ、生き返れショットぉぉ」
「ごぶぉぉぉ」
ピナが俺の腹部に思いっきり体当たりをする。そのおがけで飲み込んだスライムに液体を体外に出し無事に息ができるようになった。
「ごぶっ、ごほっ。はぁ・・・はぁ・・マジで死んだと思った。」
「あの~?、ナツ大丈夫?」
ピナが少し、申し訳無さそうにこちらを向く、流石に少しは罪悪感を感じていないる様子だ。
「なんで、すぐに助けてくれなかったんですか?ピナ様?」
「調子乗りましたすいません。あと、様付けは辞めて・・流石の私も罪悪感に押し潰されそうです。」
本当に申し訳なさそうにこちらを見てくる。
勝手に挑んで勝手に負けた俺を助けてくれた訳だし今回は許してあげよう。
「まぁ、助けてくれた訳だし。今回は許すよ」
「ナツゥ~!」
ピナがお仕置きを逃れた子供のようにこちらを見てくる。
「じゃあ、こんな悲劇をもう二度と起こさないようにしましょう。」
「誰のせいだと・・・まぁ、元凶は俺だけど」
「その為に今からナツには魔法特訓を受けてもらいます。」
「魔法特訓?」
こうして俺のスライムリベンジマッチの魔法特訓が始まったのだった
顔ににスライムが覆い被さる。水で出来たスライムに呼吸器官を塞がれているので呼吸も出来ずに溺れ苦しむ。
どれだけ暴れ回ってもスライムが離れる様子は無かった。
「あははは、完璧すぎるフラグ回収!あははは、お腹痛いぃぃ!」
ピナが俺の苦しんでいる姿を見て腹を抱えながら大笑いしていた。
そのまま腹が捩れて死しまえばいいのに。
その間も俺は死に物狂いにへばり付いているスライムを剥がそうと懸命に掴む・・・が水で出来たスライムを掴むことも出来るはずもなく全て無駄な行動に終わる。
しかしこのままでは本当に窒息死してしまう。
無駄な行動だとしても俺はやめる事が出来ない。
「あははは!!本当に面白いぃい!!あははは!笑いすぎて苦しいし。」
マジでいつまで笑ってるんだよ。こっちが死にそうになっているのに。
「だごぉぉずぇうげでべべぼぼぼぼ!!(たすけぇぇ!!)」
ピナに助けを求める水の中では普通な聞き取れるはずも無いのだがピナは心を読む事ができる。
だから、ピナは気づいてくれるはずだ。
「ひひっ!いゃ~、久々に大笑いしたわ。ありがとうナツ!」
「ごぼおぉ(助けて下さい)」
「え?何ナツ?」
「ごばぁぼ(お願いします、助けて下さい、マジで限界)」
「ごっめ~ん!なに、言ってるかわ分からない。」
「ごば!?(嘘つけぇ!?)」
あからさまに伝わってないフリをする。
多分ピナなりにおちょくって楽しんでいるんだろう。
こっちは冗談抜きで死にそうにしているのに。
スライムに急に飛びつかれ息を整える暇もなく呼吸器官を塞があれ息が出来ない。
こんな状況で長い間息が持つはずもなくあと、数秒で死ぬ所まで来ていた。
「うそうそ、助けて欲しいんでしょ。仕方ないわね!、今回だけ特別に助けてあげるから感謝しなさいよ。そして当分は私の事を様付けして崇めて貰うわよ。そして今後、永遠に私に舐めた態度を足らないことそれから・・・・」
「ごぼぉぉばぁぁ!(いいから早く助けろ)」
あぁ、やばい、
本当に死にそうだ。
「あとはね、足も舐めてもらうかしら、妖精の足を舐めれるなんて貴重な体験できるんだから感謝しなさいよ。ナツ。・・・・ナツ?」
「・・・」
ピナの目に入ったのはスライムに窒息して意識を失う俺の姿だった。
「ぎゃああ!!からかい過ぎたァァァ!!!炎の玉」
ピナの放つ魔法が俺の顔にへばりつくスライムに当たる。その瞬間スライムの体が弾け飛ぶ様に分解した。
「からの・・・ナツ、生き返れショットぉぉ」
「ごぶぉぉぉ」
ピナが俺の腹部に思いっきり体当たりをする。そのおがけで飲み込んだスライムに液体を体外に出し無事に息ができるようになった。
「ごぶっ、ごほっ。はぁ・・・はぁ・・マジで死んだと思った。」
「あの~?、ナツ大丈夫?」
ピナが少し、申し訳無さそうにこちらを向く、流石に少しは罪悪感を感じていないる様子だ。
「なんで、すぐに助けてくれなかったんですか?ピナ様?」
「調子乗りましたすいません。あと、様付けは辞めて・・流石の私も罪悪感に押し潰されそうです。」
本当に申し訳なさそうにこちらを見てくる。
勝手に挑んで勝手に負けた俺を助けてくれた訳だし今回は許してあげよう。
「まぁ、助けてくれた訳だし。今回は許すよ」
「ナツゥ~!」
ピナがお仕置きを逃れた子供のようにこちらを見てくる。
「じゃあ、こんな悲劇をもう二度と起こさないようにしましょう。」
「誰のせいだと・・・まぁ、元凶は俺だけど」
「その為に今からナツには魔法特訓を受けてもらいます。」
「魔法特訓?」
こうして俺のスライムリベンジマッチの魔法特訓が始まったのだった
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
凡夫転生〜異世界行ったらあまりにも普通すぎた件〜
小林一咲
ファンタジー
「普通がいちばん」と教え込まれてきた佐藤啓二は、日本の平均寿命である81歳で平凡な一生を終えた。
死因は癌だった。
癌による全死亡者を占める割合は24.6パーセントと第一位である。
そんな彼にも唯一「普通では無いこと」が起きた。
死後の世界へ導かれ、女神の御前にやってくると突然異世界への転生を言い渡される。
それも生前の魂、記憶や未来の可能性すらも次の世界へと引き継ぐと言うのだ。
啓二は前世でもそれなりにアニメや漫画を嗜んでいたが、こんな展開には覚えがない。
挙げ句の果てには「質問は一切受け付けない」と言われる始末で、あれよあれよという間に異世界へと転生を果たしたのだった。
インヒター王国の外、漁業が盛んな街オームで平凡な家庭に産まれ落ちた啓二は『バルト・クラスト』という新しい名を受けた。
そうして、しばらく経った頃に自身の平凡すぎるステータスとおかしなスキルがある事に気がつく――。
これはある平凡すぎる男が異世界へ転生し、その普通で非凡な力で人生を謳歌する物語である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる