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第1部・第7話:5番目のレフ
第5章
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「――!」
意識が戻った時、ルカは手足を縛られ、猿轡を噛まされた状態で、冷たい石の床に転がされていた。
持ち上げた頭がクラクラとふらつく。視界がぐにゃりと歪むのは、嗅がされた薬の後遺症だろうか。必死に目を凝らすと、積み上げられた木箱や麻袋が確認できた。倉庫のような場所ではないかと思われる。
「――目が覚めたか」
「!」
無人ではなかったことに驚いて、ルカはビクリと肩を震わせた。声のする方へ頭を傾けると、鉄製の扉の前に据えられた椅子に、男が一人座っている。人相も服装も、お世辞にも良いとは言えない。おまけに、見せ付けるようにナイフを手の中で弄んでいる。
窓のない小部屋の中をザッと見回し、ルカは自らの置かれた状況に確信を持った――誘拐だ。オフィーリアのための飼い葉を取りに、庭へ出て、怪しい人影のようなものを目撃し、薬を嗅がされ――そこからの記憶がない。
教会で襲撃を受けた、昨日の今日だ。やはり魔王軍の仕業だろうか。しかし、目の前の男はいかにもな悪人面をしてはいても、普通の人間にしか見えない。何より、魔王が自分を生かして攫うとは考えにくい。
考えを巡らすルカの横で、男は小さく肩を揺らしながら立ち上がった。
「可哀想になぁ。可愛く生まれたのが運のツキだ」
楽しげな言い草からは、魔王や予言などといった含みは感じられない。
見張りの男には、ルカの抵抗心を失わせる役目もあるのか、ご丁寧に状況を説明してくれた。これによると、どうやら男達は、ただの人身売買組織のようだ。ルカを予言の子供と知っての狼藉ではなく、「ハーフェルの町に抜群に可愛い少年がいる」と目を付けられてしまっただけらしい。
魔王が無関係とわかって、ルカは一瞬安心しかけた。それだけ昨日の襲撃にショックを受けていたということなのだが。
「……!」
――いや、普通に「売り飛ばされる」ってヤバイでしょ!
己を叱咤するルカの様子を、怯えていると勘違いしたらしい見張りの男は、下卑た笑いを浮かべた。サディストの気でもあるのか、床に転がったままのルカの肩に手を掛け、「それにしても、お前、男にしておくには惜しいくらい可愛い顔してんなぁ。買い手が変態じゃなきゃいいな」などと顔を覗き込んでくる。
――色んな意味でキモイ!!
ルカが心中で絶叫を上げたところで、悲鳴が起こった。口を封じられているルカは、「え、僕じゃないけど!?」と瞳を瞬かせたが、声は外から聞こえて来る。
「な、なんだ!? どうした!」
「!」
狼狽える男とルカの眼前で、鉄製の扉がぐしゃりとたわんだ。驚く間もなく、硬い鉄塊が吹き飛ばされる。
悲鳴と怒号を背に飛び込んできたのは、雄々しいライオン姿のレフだ。
『――ルカ!!』
助けが来たことにホッと息をついたルカだったが、見張りの男は突然現れた猛獣に、驚愕と恐怖で凍り付いている。その、まるでルカに圧し掛かるような体勢に、レフはグルルと恐ろしい音で喉を鳴らした。次の瞬間、怒りの咆哮を上げながら見張りに飛び掛かり、床に押し倒したかと思うと、喉笛に食らい付くべく、大きく口を開ける。
「殺すな、レフ! 生かして捕まえるんだ!」
間一髪でそれを止めたのは、続いて駆け込んできたユージーンだった。一瞬悔しそうに表情を歪めたレフは、それでも何とか踏みとどまり、肩口にがぶりと牙を立てる。
「……ッ」
見張りの苦鳴に、ルカは思わず背筋を震わせた。しかしレフは、そのまま肉を食いちぎるような真似はせず、傷口から血を流して痛みに喚く男を、前足でぞんざいに放り出す。これは、仲間達の指導の賜物だろうか。
「ルカ……!」
その間、ユージーンはルカに駆け寄り、手早く拘束を解いた。強張った華奢な身体を抱き起こしながら、レフに向き直る。
「表の奴らも頼む!」
ルカの元に近付こうとしていたレフは、これ以上いけ好かないユージーンの言いなりになるのを躊躇する様子を見せた。しかし、ユージーンの発言から、小部屋の外の騒動が仲間達の戦う物音であることを察したルカも、咳き込みながら何とか口を開く。
「レフ、お願い」
『任せろ!』
大好きなルカからのお願いに、レフは頼もしい思念波を残して、走り去った。たちまち新たな悲鳴が方々で湧き上がり、彼の活躍を知らせて来る。
「怪我はない?」
美しい幼馴染みに瞳を覗き込まれ、ルカは「うん」と頷いた。手足を縛られはしたが、身体のどこにも、痛みや目立った傷はない。商品扱いされていたことが幸いしたのだろう。
「良かった……!」
「!」
吐息まじりの呟きと共に、ルカはユージーンに抱き締められた。驚愕に身を硬くしたルカはしかし、ユージーンの身体が小刻みに震えていることに気付いて、細く息を吐き出す。随分心配をかけてしまったようだ。
「――うん、ごめんね。大丈夫だよ」
ルカはおずおずと、自分よりも逞しい身体を抱き締め返した。それはユージーンを安心させるための行為だったが、彼の体温に安らぎを感じたのは、ルカの方だったのかもしれない。
縋り付くルカを、ユージーンはそのまま、優しく包み込んでくれた。
落ち着きを取り戻し、ユージーンに連れられて表に出てみると、そこはやはり、レンガ造りの倉庫のようだった。中央の広大なスペースに大小様々な荷物が積み上げられ、その中でジェイク、ネイト、フィンレーの3人と、レフがそれぞれ戦っている。その乱戦状態から推測するに、思った以上に大規模な組織だったようだ。
憲兵を連れたベリンダが姿を現したのは、ルカを背に庇ったユージーンが、味方を援護するべく魔導書を開いたのと、ほとんど同時だった。大事な孫を連れ去られ、怒れる大魔法使いの放った氷結魔法で、形勢は一気に逆転。その後、ルカ以外にも捕まっていた、多くの子供や女性達も解放された。
――斥候隊は旅立つ前に、人身売買組織を一つ壊滅させたのである。
意識が戻った時、ルカは手足を縛られ、猿轡を噛まされた状態で、冷たい石の床に転がされていた。
持ち上げた頭がクラクラとふらつく。視界がぐにゃりと歪むのは、嗅がされた薬の後遺症だろうか。必死に目を凝らすと、積み上げられた木箱や麻袋が確認できた。倉庫のような場所ではないかと思われる。
「――目が覚めたか」
「!」
無人ではなかったことに驚いて、ルカはビクリと肩を震わせた。声のする方へ頭を傾けると、鉄製の扉の前に据えられた椅子に、男が一人座っている。人相も服装も、お世辞にも良いとは言えない。おまけに、見せ付けるようにナイフを手の中で弄んでいる。
窓のない小部屋の中をザッと見回し、ルカは自らの置かれた状況に確信を持った――誘拐だ。オフィーリアのための飼い葉を取りに、庭へ出て、怪しい人影のようなものを目撃し、薬を嗅がされ――そこからの記憶がない。
教会で襲撃を受けた、昨日の今日だ。やはり魔王軍の仕業だろうか。しかし、目の前の男はいかにもな悪人面をしてはいても、普通の人間にしか見えない。何より、魔王が自分を生かして攫うとは考えにくい。
考えを巡らすルカの横で、男は小さく肩を揺らしながら立ち上がった。
「可哀想になぁ。可愛く生まれたのが運のツキだ」
楽しげな言い草からは、魔王や予言などといった含みは感じられない。
見張りの男には、ルカの抵抗心を失わせる役目もあるのか、ご丁寧に状況を説明してくれた。これによると、どうやら男達は、ただの人身売買組織のようだ。ルカを予言の子供と知っての狼藉ではなく、「ハーフェルの町に抜群に可愛い少年がいる」と目を付けられてしまっただけらしい。
魔王が無関係とわかって、ルカは一瞬安心しかけた。それだけ昨日の襲撃にショックを受けていたということなのだが。
「……!」
――いや、普通に「売り飛ばされる」ってヤバイでしょ!
己を叱咤するルカの様子を、怯えていると勘違いしたらしい見張りの男は、下卑た笑いを浮かべた。サディストの気でもあるのか、床に転がったままのルカの肩に手を掛け、「それにしても、お前、男にしておくには惜しいくらい可愛い顔してんなぁ。買い手が変態じゃなきゃいいな」などと顔を覗き込んでくる。
――色んな意味でキモイ!!
ルカが心中で絶叫を上げたところで、悲鳴が起こった。口を封じられているルカは、「え、僕じゃないけど!?」と瞳を瞬かせたが、声は外から聞こえて来る。
「な、なんだ!? どうした!」
「!」
狼狽える男とルカの眼前で、鉄製の扉がぐしゃりとたわんだ。驚く間もなく、硬い鉄塊が吹き飛ばされる。
悲鳴と怒号を背に飛び込んできたのは、雄々しいライオン姿のレフだ。
『――ルカ!!』
助けが来たことにホッと息をついたルカだったが、見張りの男は突然現れた猛獣に、驚愕と恐怖で凍り付いている。その、まるでルカに圧し掛かるような体勢に、レフはグルルと恐ろしい音で喉を鳴らした。次の瞬間、怒りの咆哮を上げながら見張りに飛び掛かり、床に押し倒したかと思うと、喉笛に食らい付くべく、大きく口を開ける。
「殺すな、レフ! 生かして捕まえるんだ!」
間一髪でそれを止めたのは、続いて駆け込んできたユージーンだった。一瞬悔しそうに表情を歪めたレフは、それでも何とか踏みとどまり、肩口にがぶりと牙を立てる。
「……ッ」
見張りの苦鳴に、ルカは思わず背筋を震わせた。しかしレフは、そのまま肉を食いちぎるような真似はせず、傷口から血を流して痛みに喚く男を、前足でぞんざいに放り出す。これは、仲間達の指導の賜物だろうか。
「ルカ……!」
その間、ユージーンはルカに駆け寄り、手早く拘束を解いた。強張った華奢な身体を抱き起こしながら、レフに向き直る。
「表の奴らも頼む!」
ルカの元に近付こうとしていたレフは、これ以上いけ好かないユージーンの言いなりになるのを躊躇する様子を見せた。しかし、ユージーンの発言から、小部屋の外の騒動が仲間達の戦う物音であることを察したルカも、咳き込みながら何とか口を開く。
「レフ、お願い」
『任せろ!』
大好きなルカからのお願いに、レフは頼もしい思念波を残して、走り去った。たちまち新たな悲鳴が方々で湧き上がり、彼の活躍を知らせて来る。
「怪我はない?」
美しい幼馴染みに瞳を覗き込まれ、ルカは「うん」と頷いた。手足を縛られはしたが、身体のどこにも、痛みや目立った傷はない。商品扱いされていたことが幸いしたのだろう。
「良かった……!」
「!」
吐息まじりの呟きと共に、ルカはユージーンに抱き締められた。驚愕に身を硬くしたルカはしかし、ユージーンの身体が小刻みに震えていることに気付いて、細く息を吐き出す。随分心配をかけてしまったようだ。
「――うん、ごめんね。大丈夫だよ」
ルカはおずおずと、自分よりも逞しい身体を抱き締め返した。それはユージーンを安心させるための行為だったが、彼の体温に安らぎを感じたのは、ルカの方だったのかもしれない。
縋り付くルカを、ユージーンはそのまま、優しく包み込んでくれた。
落ち着きを取り戻し、ユージーンに連れられて表に出てみると、そこはやはり、レンガ造りの倉庫のようだった。中央の広大なスペースに大小様々な荷物が積み上げられ、その中でジェイク、ネイト、フィンレーの3人と、レフがそれぞれ戦っている。その乱戦状態から推測するに、思った以上に大規模な組織だったようだ。
憲兵を連れたベリンダが姿を現したのは、ルカを背に庇ったユージーンが、味方を援護するべく魔導書を開いたのと、ほとんど同時だった。大事な孫を連れ去られ、怒れる大魔法使いの放った氷結魔法で、形勢は一気に逆転。その後、ルカ以外にも捕まっていた、多くの子供や女性達も解放された。
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