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第1部・第5話:フィンレー
第3章
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ルカが再びグリテンバルド州の領主館を訪れたのは、先の訪問から4日後のことだった。
当初ルカは、祖母のベリンダとも相談の上、フィンレーの斥候隊への勧誘に関しては、少し時間をおこうと決めていた。彼が活躍の場を求めていることは祖母も承知していたし、心置きなく旅立つためにも、先に片付けなければならない問題があるというなら、そちらに専念してもらった方が良いよね、との判断である。
祖母のお手伝いをしたり、幼馴染みのジェイクに格闘の稽古をつけてもらったりして過ごしていたルカに、物流についての噂をもたらしたのは、ジェイクの父親だった。魔物だか何だかに襲われたというコノール州の商団が、対処を求めて街道に居座っているため、大型の馬車が通れずにいるらしい。このままでは流通がストップしかねないとの懸念が、街道沿いの街に広がっているのだという。
これを聞いたルカは、帰宅早々ベリンダに、翌日の領主館訪問の約束を取り付けた。田舎町のハーフェルから州都ベントハイムまでの道のりは馬車で6時間強、早馬でも短縮できるのは2時間程度だ。祖母の魔法を便利に使うのは気が引けるが、それ以上にフィンレーのことが心配だった。彼の対応が失敗したのかもしれないし、何より先日訪問した際の様子が、普段のフィンレーとは違っていたことも気に掛かる。
大事な魔法の修業にたびたび穴を開けさせてしまうことを詫びたルカに、ユージーンは「気にしないで」と笑ってくれたが、彼もまた妙にもの言いたげな様子だった。このところのユージーンの態度は、何だかおかしい。優しいのはいつも通りなのに、気付くと何事か考え込んでいたりする。
一度ちゃんと話を聞いてみないといけないかな、と考えたところで、今日もきっちりと軍服風の衣装を身に纏ったフィンレーが応接間に姿を現した。「二人で話した方がいいでしょう?」と気を利かせてくれたベリンダは、クリストファー卿と共に、彼の秘蔵の絵画コレクションを鑑賞中だ。それをフィンレーに説明しながらも、ルカはひっそりと心を痛める――これは重傷だ、と。
「待たせてすまない。何かあったか?」
機敏な所作で、ルカの向かいのソファに腰を落ち着けながら、フィンレーが聞いてくる。だが、明らかに、「何かあった」のは彼の方だ。どことなく笑顔に覇気がない。勉強や各種の稽古で疲れた姿なら何度も目にしたことはあるが、今の彼は精神的に参っているように見える。
「町で物流が滞りそうだって話聞いて……こないだの件で何かあったのかなって」
「――ああ」
おずおずと聞いたルカに対して、頷く声は溜め息混じりだった。
親友のルカに隠し事は出来ないと踏んでか、フィンレーは笑顔を取り繕うのをやめ、ぐったりとフカフカのクッションに凭れ掛かる。以前「だらしない姿を見せられるのはお前だけだ」と言われたことがあるが、彼の場合は確かに、ルカに対する信頼の証でもあるのだろう。
そうしてフィンレーは、事態の詳しい経緯を話してくれた。
コノール州の商団は、襲撃の残骸を片付けることもなく、検証を賠償をと街道を塞いだまま訴え続け、一方で犯人だと訴えられているベントハイムの商団も、宿泊中の宿から動けず、いたずらに宿泊費を嵩ませていっている。お陰で物流にも影響が出始めているというのは、ルカがジェイクのおじさんから聞いた通りだ。憲兵にはコノールの商団員達に話を聞かせているが、ほとんど黙秘に近い状態で埒が明かず、二つの商団の間で何があったのか、ケネスウィック州まで調べに行かせた直属の部下達からも、色よい返事は返ってきていないとのこと。
「俺は間違ったことは言ってないつもりなんだが。……父上なら、もっとうまく対処できたんだろうな」
フィンレーは微苦笑を浮かべて話を締め括った。
それは、「父ならちゃんと話を聞いてもらえたはずだ」と言っているのと同義である。しかし、コノール側は商団長、領主共に癖のある人物で、話を聞いた限りでは、彼らの非は明らかだ。
フィンレーが父親を尊敬しているのは知っているし、その名に恥じないよう努力してきたことも理解している。だが、フィンレーがそんな風に自分を卑下する必要なんてない。
たまりかねて、ルカは言った。
「――フィンはどうしたいの?」
「……俺は……でも」
自信なく言い澱む姿が、彼らしくなくて痛々しい。親友にこんな表情をさせるコノールの人々に対して、ふつふつと怒りが込み上げてくる。
それと同時に、今回の件に関しては、真面目で誠実といったフィンレーの美点が活かしきれていないような気もした。
ヘクター卿が偉大な人物であることは、ルカも知っている。でも。
「フィンレーなりに、お父さんのやり方を真似して駄目だったんならさ。次はフィンレーの思う通りにやってみてもいいんじゃないかな」
励ますように、ルカは小さく肩を竦めながら笑った。
既に物流への影響は出始めているようだし、コノールの領主もヘクター卿が戻る前にと対応を急かすことだろう。しかし、フィンレーだってここまで手をこまねいていた訳ではなく、打てる手は打っていたようだ。あとは時間と、彼自身の誠実な行動が、解決への糸口になるような気がする。有能でありながら努力も怠らないフィンレーに不可能なことなら、ヘクター卿だってそう簡単に全権を委ねたりはしないだろう。
ルカがそんな風に考えたのは、斥候隊加入に対するフィンレーの煮え切らない回答に、討伐隊への参加をヘクター卿に反対されたことが関わっているのではないかと考えたからだった。
ルカの助言にもならない助言を受けて、フィンレーが紫色の瞳を瞬かせる。
「……そうだな」
ありがとう、と目を細めたフィンレーの顔色が、これまでよりもいくらか明るく見えて、ルカはホッと胸を撫で下ろした。
当初ルカは、祖母のベリンダとも相談の上、フィンレーの斥候隊への勧誘に関しては、少し時間をおこうと決めていた。彼が活躍の場を求めていることは祖母も承知していたし、心置きなく旅立つためにも、先に片付けなければならない問題があるというなら、そちらに専念してもらった方が良いよね、との判断である。
祖母のお手伝いをしたり、幼馴染みのジェイクに格闘の稽古をつけてもらったりして過ごしていたルカに、物流についての噂をもたらしたのは、ジェイクの父親だった。魔物だか何だかに襲われたというコノール州の商団が、対処を求めて街道に居座っているため、大型の馬車が通れずにいるらしい。このままでは流通がストップしかねないとの懸念が、街道沿いの街に広がっているのだという。
これを聞いたルカは、帰宅早々ベリンダに、翌日の領主館訪問の約束を取り付けた。田舎町のハーフェルから州都ベントハイムまでの道のりは馬車で6時間強、早馬でも短縮できるのは2時間程度だ。祖母の魔法を便利に使うのは気が引けるが、それ以上にフィンレーのことが心配だった。彼の対応が失敗したのかもしれないし、何より先日訪問した際の様子が、普段のフィンレーとは違っていたことも気に掛かる。
大事な魔法の修業にたびたび穴を開けさせてしまうことを詫びたルカに、ユージーンは「気にしないで」と笑ってくれたが、彼もまた妙にもの言いたげな様子だった。このところのユージーンの態度は、何だかおかしい。優しいのはいつも通りなのに、気付くと何事か考え込んでいたりする。
一度ちゃんと話を聞いてみないといけないかな、と考えたところで、今日もきっちりと軍服風の衣装を身に纏ったフィンレーが応接間に姿を現した。「二人で話した方がいいでしょう?」と気を利かせてくれたベリンダは、クリストファー卿と共に、彼の秘蔵の絵画コレクションを鑑賞中だ。それをフィンレーに説明しながらも、ルカはひっそりと心を痛める――これは重傷だ、と。
「待たせてすまない。何かあったか?」
機敏な所作で、ルカの向かいのソファに腰を落ち着けながら、フィンレーが聞いてくる。だが、明らかに、「何かあった」のは彼の方だ。どことなく笑顔に覇気がない。勉強や各種の稽古で疲れた姿なら何度も目にしたことはあるが、今の彼は精神的に参っているように見える。
「町で物流が滞りそうだって話聞いて……こないだの件で何かあったのかなって」
「――ああ」
おずおずと聞いたルカに対して、頷く声は溜め息混じりだった。
親友のルカに隠し事は出来ないと踏んでか、フィンレーは笑顔を取り繕うのをやめ、ぐったりとフカフカのクッションに凭れ掛かる。以前「だらしない姿を見せられるのはお前だけだ」と言われたことがあるが、彼の場合は確かに、ルカに対する信頼の証でもあるのだろう。
そうしてフィンレーは、事態の詳しい経緯を話してくれた。
コノール州の商団は、襲撃の残骸を片付けることもなく、検証を賠償をと街道を塞いだまま訴え続け、一方で犯人だと訴えられているベントハイムの商団も、宿泊中の宿から動けず、いたずらに宿泊費を嵩ませていっている。お陰で物流にも影響が出始めているというのは、ルカがジェイクのおじさんから聞いた通りだ。憲兵にはコノールの商団員達に話を聞かせているが、ほとんど黙秘に近い状態で埒が明かず、二つの商団の間で何があったのか、ケネスウィック州まで調べに行かせた直属の部下達からも、色よい返事は返ってきていないとのこと。
「俺は間違ったことは言ってないつもりなんだが。……父上なら、もっとうまく対処できたんだろうな」
フィンレーは微苦笑を浮かべて話を締め括った。
それは、「父ならちゃんと話を聞いてもらえたはずだ」と言っているのと同義である。しかし、コノール側は商団長、領主共に癖のある人物で、話を聞いた限りでは、彼らの非は明らかだ。
フィンレーが父親を尊敬しているのは知っているし、その名に恥じないよう努力してきたことも理解している。だが、フィンレーがそんな風に自分を卑下する必要なんてない。
たまりかねて、ルカは言った。
「――フィンはどうしたいの?」
「……俺は……でも」
自信なく言い澱む姿が、彼らしくなくて痛々しい。親友にこんな表情をさせるコノールの人々に対して、ふつふつと怒りが込み上げてくる。
それと同時に、今回の件に関しては、真面目で誠実といったフィンレーの美点が活かしきれていないような気もした。
ヘクター卿が偉大な人物であることは、ルカも知っている。でも。
「フィンレーなりに、お父さんのやり方を真似して駄目だったんならさ。次はフィンレーの思う通りにやってみてもいいんじゃないかな」
励ますように、ルカは小さく肩を竦めながら笑った。
既に物流への影響は出始めているようだし、コノールの領主もヘクター卿が戻る前にと対応を急かすことだろう。しかし、フィンレーだってここまで手をこまねいていた訳ではなく、打てる手は打っていたようだ。あとは時間と、彼自身の誠実な行動が、解決への糸口になるような気がする。有能でありながら努力も怠らないフィンレーに不可能なことなら、ヘクター卿だってそう簡単に全権を委ねたりはしないだろう。
ルカがそんな風に考えたのは、斥候隊加入に対するフィンレーの煮え切らない回答に、討伐隊への参加をヘクター卿に反対されたことが関わっているのではないかと考えたからだった。
ルカの助言にもならない助言を受けて、フィンレーが紫色の瞳を瞬かせる。
「……そうだな」
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