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第8章 交わり
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和室に連れ込まれた加奈が目にした光景は、ズラリと並んだ性具の数々だ。
和室の大半を超極厚マットレスが占めている、2層式のシングル2つを並べたマットの高さは優に30センチ以上あるだろう、快適な睡眠を約束するだけでなくマットに飛び込もうがマットの上で暴れようが振動が階下に伝わることは無い、ベットとは違うのだ。
「座って」
腰を下ろす綾乃が加奈の手を引いて座らせる、加奈はそれどこではない、マットの横にある低い棚に並べられたモノから目が離せない、麻縄の束、ファー付拘束バンドが数個、ローター、電マ、ペニバン、アナルビーズ、大小取り揃えたアナルプラグが5個、それにアナルバイブもある、ぜんぶ加奈が知っているモノばかりだ、藤崎智子を思い出す。
「綾乃さん、わざとあんなモノ並べるなんて」
下の名前で呼んで非難する加奈。
「ごめんなさい、この部屋に入れるつもりはなかったんで」
ここに連れて来たのは予想外だと話す綾乃。
「困ったわね、勢いで来ちゃったんだ」
加奈のこの口調は、綾乃の話が本当だと思っている。
「どうしよう」
目で訴える綾乃。
「今さらしょうがないわね、このまま話しましょう。工藤さんのことだけど、あれは、多恵子さんがあまりにも私を好きなんで、だったら先に工藤さんを堕としてよってお願いしちゃっただけ、堕とせないって思っていたんだけど、ゴメンね、本当に底辺の女なの、わたし」
悪びれる様子もなく淡々と話す加奈。
「加奈さん、多恵子のこともてあそんでません?」
嫉妬でゆがむ綾乃の顔、綾乃も下の名前で呼んでくる。
「綾乃さん、誤解してる。私から多恵子さんにアプローチしたことは一度もないです、本当です」
「知ってます、多恵子の一方通行だってことは分かってました、でも」
急にしおらしくなる綾乃。
「でも、なぁに」
綾乃の変化に少し戸惑う。
「私じゃダメですか」
綾乃の目が加奈をじっと見つめてくる。
「なに、どしたの」
驚いてはいない加奈、部屋の雰囲気が怪し過ぎるのもある。
「工藤さんの代わりに私じゃダメですか」
上目遣いで陳腐なセリフを吐く綾乃、自分に酔いはじめている。
「襖の向こうにあなたの彼女がいるってのに」
「ダメですか」
目の訴えがいやらしさを増している。
「このゲス女が」
加奈が言い放つ、こういうタイプは援交を仕切っていた時にもいた、放っておくと手が付けられなくなる。
「わたしゲス女です、豚女なんです、底辺の女に抱かれたいんです、抱いて下さい」
思いつめたような話し方に変わる綾乃、多恵子が聞いていたら小躍りするだろう。
「そんなことしたら、多恵子さんを喜ばすだけなんだけど、私を犯しに来るに決まってる」
そのくらい分かりなさいよ、と加奈が続ける。
「いいじゃないですか」
危ない目付きに変わる綾乃。
多恵子は綾乃が加奈を和室に連れ込んだ時に席を立っている、今は襖にピッタリとくっついて会話を盗み聞きしている、にやけ顔に変わる多恵子。
「ダメよ、さあここを出ましょう、分かったわね」
ぴしゃりと断る加奈。
「・・・」
うなだれる綾乃、ぼおっとしている。
綾乃を見つめる加奈が「先に出てますから」と告げ立ち上がろうした時、襖がスッと開く、そこには多恵子が立っている。
「出すわけないでしょ、綾乃っ、抱きつけっ」
ハッと我に返り加奈に抱きついていく、そのまま加奈を押し倒す、次第に危ない目付き戻っていく綾乃。
「なにすんのよっ、怒るわよ」
多恵子がマットに上がって来る、綾乃に代わり多恵子が加奈を抱き唇を塞ぐ、強引にキスを強要される加奈、加奈の目には恐怖も怒りも宿っていない、綾乃より多恵子の方がよっぽど安心できる、そう思っているハズだ。
加奈から離れた綾乃が加奈のジーパンに手を掛ける、ばたつかせる加奈、形だけで動きは鈍い、既に加奈もこの時点で合意している。
5分後、3人とも全裸だ。
多恵子が加奈を横抱きにしたままで右手で加奈の片脚を引き上げてくる、キスはしたまま、加奈の両手は多恵子の髪を掴んでいる、後ろに回った綾乃が加奈の秘部を覗き込む、濡れているのを確認するが舌を這わせることはしない、多恵子のためにとっておくのだろう。
尻を左右に分けてアヌスを曝け出させた綾乃がそこに舌を使ってくる、加奈が「あっ、そこは」と小さな叫び声をあげる、舐め続ける綾乃、加奈の膣口から透明な液が流れ出す、薄笑いを浮かべた綾乃がアナルローションを手に取る。
時間を掛けて加奈のアナルを指で拡張していく綾乃、「そこダメっ」を繰り返す加奈の声がくぐもる、多恵子に舌を吸われているのだ、スムーズに綾乃の指を受け入れていく加奈のアナル、もう4本が楽に入っている。
頃合いを見て立ち上がった綾乃がペニバンを付けてコンドームを装着しアナルローションを垂らす、「入れるわよ」、また薄笑いをする、勝ち誇ったかのようにいちど両手で尻を叩いてから、加奈のアナルに突き刺していく。
喘ぎ声が連続で聞こえる、アナルを犯される加奈に拒否反応はない、声が漏れないように自分の右手の平で口を押さえる加奈、腰を振る綾乃、多恵子の指が加奈の膣に潜り込む、前後を同時に攻められた加奈が手を放し多恵子にしがみついていく。
22時を回った頃、綾乃の運転で和光市駅に向かう、多恵子は同乗していない。
「今日はありがとうございました」
雨の中、運転に集中しながら綾乃がさりげなく言う。
「いいえ」
それだけ言ってあとは黙り込む加奈、会話が続かずに二人とも無言になる、駅が見えるところまで来たところで加奈が口を開いて、
「こちらこそ、って言って欲しかったの?」
綾乃の顔を見てくる。
「そこまでは望んでいません、でも、楽しんでましたよね」
前を向いたままで普段通りの口調で答える綾乃。
「発情してたのはどっちよ、私に犯されながら最高ですって、なにそれ、恋人がいる目の前で、信じられないんですけど」
「ゲス女ですから、いいでしょ、そのくらい」
駅前のロータリーに着いた。
「送ってくれてありがとう」
「長年の夢が叶って多恵子うれしそうでした、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
帰宅する電車の中で加奈はさっきまでの痴態を思い浮かべている、本当の意味での満足感は味わえなかったし多恵子が本性をむき出しにすることも無かった、結局、綾乃を傷つけないように加奈も多恵子も合わせていた気がする、行為の最中に加奈の頭を占めていたのは伊藤緋香里だけだ、お仕えしたい想いが膨らんでいるのを止められない、こういう時は得てして失敗する、不安を抱えたままで小竹向原駅に着いた。
和室の大半を超極厚マットレスが占めている、2層式のシングル2つを並べたマットの高さは優に30センチ以上あるだろう、快適な睡眠を約束するだけでなくマットに飛び込もうがマットの上で暴れようが振動が階下に伝わることは無い、ベットとは違うのだ。
「座って」
腰を下ろす綾乃が加奈の手を引いて座らせる、加奈はそれどこではない、マットの横にある低い棚に並べられたモノから目が離せない、麻縄の束、ファー付拘束バンドが数個、ローター、電マ、ペニバン、アナルビーズ、大小取り揃えたアナルプラグが5個、それにアナルバイブもある、ぜんぶ加奈が知っているモノばかりだ、藤崎智子を思い出す。
「綾乃さん、わざとあんなモノ並べるなんて」
下の名前で呼んで非難する加奈。
「ごめんなさい、この部屋に入れるつもりはなかったんで」
ここに連れて来たのは予想外だと話す綾乃。
「困ったわね、勢いで来ちゃったんだ」
加奈のこの口調は、綾乃の話が本当だと思っている。
「どうしよう」
目で訴える綾乃。
「今さらしょうがないわね、このまま話しましょう。工藤さんのことだけど、あれは、多恵子さんがあまりにも私を好きなんで、だったら先に工藤さんを堕としてよってお願いしちゃっただけ、堕とせないって思っていたんだけど、ゴメンね、本当に底辺の女なの、わたし」
悪びれる様子もなく淡々と話す加奈。
「加奈さん、多恵子のこともてあそんでません?」
嫉妬でゆがむ綾乃の顔、綾乃も下の名前で呼んでくる。
「綾乃さん、誤解してる。私から多恵子さんにアプローチしたことは一度もないです、本当です」
「知ってます、多恵子の一方通行だってことは分かってました、でも」
急にしおらしくなる綾乃。
「でも、なぁに」
綾乃の変化に少し戸惑う。
「私じゃダメですか」
綾乃の目が加奈をじっと見つめてくる。
「なに、どしたの」
驚いてはいない加奈、部屋の雰囲気が怪し過ぎるのもある。
「工藤さんの代わりに私じゃダメですか」
上目遣いで陳腐なセリフを吐く綾乃、自分に酔いはじめている。
「襖の向こうにあなたの彼女がいるってのに」
「ダメですか」
目の訴えがいやらしさを増している。
「このゲス女が」
加奈が言い放つ、こういうタイプは援交を仕切っていた時にもいた、放っておくと手が付けられなくなる。
「わたしゲス女です、豚女なんです、底辺の女に抱かれたいんです、抱いて下さい」
思いつめたような話し方に変わる綾乃、多恵子が聞いていたら小躍りするだろう。
「そんなことしたら、多恵子さんを喜ばすだけなんだけど、私を犯しに来るに決まってる」
そのくらい分かりなさいよ、と加奈が続ける。
「いいじゃないですか」
危ない目付きに変わる綾乃。
多恵子は綾乃が加奈を和室に連れ込んだ時に席を立っている、今は襖にピッタリとくっついて会話を盗み聞きしている、にやけ顔に変わる多恵子。
「ダメよ、さあここを出ましょう、分かったわね」
ぴしゃりと断る加奈。
「・・・」
うなだれる綾乃、ぼおっとしている。
綾乃を見つめる加奈が「先に出てますから」と告げ立ち上がろうした時、襖がスッと開く、そこには多恵子が立っている。
「出すわけないでしょ、綾乃っ、抱きつけっ」
ハッと我に返り加奈に抱きついていく、そのまま加奈を押し倒す、次第に危ない目付き戻っていく綾乃。
「なにすんのよっ、怒るわよ」
多恵子がマットに上がって来る、綾乃に代わり多恵子が加奈を抱き唇を塞ぐ、強引にキスを強要される加奈、加奈の目には恐怖も怒りも宿っていない、綾乃より多恵子の方がよっぽど安心できる、そう思っているハズだ。
加奈から離れた綾乃が加奈のジーパンに手を掛ける、ばたつかせる加奈、形だけで動きは鈍い、既に加奈もこの時点で合意している。
5分後、3人とも全裸だ。
多恵子が加奈を横抱きにしたままで右手で加奈の片脚を引き上げてくる、キスはしたまま、加奈の両手は多恵子の髪を掴んでいる、後ろに回った綾乃が加奈の秘部を覗き込む、濡れているのを確認するが舌を這わせることはしない、多恵子のためにとっておくのだろう。
尻を左右に分けてアヌスを曝け出させた綾乃がそこに舌を使ってくる、加奈が「あっ、そこは」と小さな叫び声をあげる、舐め続ける綾乃、加奈の膣口から透明な液が流れ出す、薄笑いを浮かべた綾乃がアナルローションを手に取る。
時間を掛けて加奈のアナルを指で拡張していく綾乃、「そこダメっ」を繰り返す加奈の声がくぐもる、多恵子に舌を吸われているのだ、スムーズに綾乃の指を受け入れていく加奈のアナル、もう4本が楽に入っている。
頃合いを見て立ち上がった綾乃がペニバンを付けてコンドームを装着しアナルローションを垂らす、「入れるわよ」、また薄笑いをする、勝ち誇ったかのようにいちど両手で尻を叩いてから、加奈のアナルに突き刺していく。
喘ぎ声が連続で聞こえる、アナルを犯される加奈に拒否反応はない、声が漏れないように自分の右手の平で口を押さえる加奈、腰を振る綾乃、多恵子の指が加奈の膣に潜り込む、前後を同時に攻められた加奈が手を放し多恵子にしがみついていく。
22時を回った頃、綾乃の運転で和光市駅に向かう、多恵子は同乗していない。
「今日はありがとうございました」
雨の中、運転に集中しながら綾乃がさりげなく言う。
「いいえ」
それだけ言ってあとは黙り込む加奈、会話が続かずに二人とも無言になる、駅が見えるところまで来たところで加奈が口を開いて、
「こちらこそ、って言って欲しかったの?」
綾乃の顔を見てくる。
「そこまでは望んでいません、でも、楽しんでましたよね」
前を向いたままで普段通りの口調で答える綾乃。
「発情してたのはどっちよ、私に犯されながら最高ですって、なにそれ、恋人がいる目の前で、信じられないんですけど」
「ゲス女ですから、いいでしょ、そのくらい」
駅前のロータリーに着いた。
「送ってくれてありがとう」
「長年の夢が叶って多恵子うれしそうでした、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
帰宅する電車の中で加奈はさっきまでの痴態を思い浮かべている、本当の意味での満足感は味わえなかったし多恵子が本性をむき出しにすることも無かった、結局、綾乃を傷つけないように加奈も多恵子も合わせていた気がする、行為の最中に加奈の頭を占めていたのは伊藤緋香里だけだ、お仕えしたい想いが膨らんでいるのを止められない、こういう時は得てして失敗する、不安を抱えたままで小竹向原駅に着いた。
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