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4章.波乱

56.お泊り「わざとじゃ無いよな?」

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私が言いかけて止めた言葉にアリーシャは

「『お・・』って何なんだよ!!
言いかけて途中で止めんなよな!!ハッキリ言えよ!!

其れに・・咲、わざとやってるんじゃないよな?」

真っ赤になりながらも、抱き抱えた私の顔を覗き込みながら言ってくる。
そんなアリーシャの顔は私と今にもくっつきそうな位、近い・・・

『ど・・どうしよぉ~~~~~~~~~~』
一瞬で私はパニックに陥ってしまう。
だって!!


だって!!


だって~~~~~~~!!

私はお風呂場に乱入した挙句、一歩・・歩み出た瞬間お約束の如く滑って派手に顔面ダイブする寸前にアリーシャに抱き抱えられて助けられて・・・

私は、慌ててアリーシャの体を無意識で掴んでて・・

何と・・・

私が無意識で掴んだ物は・・・

『それは大きくなって・・・・女の子には絶対に無いもので・・』

そして私は、パニックでそれを未だに掴んだままなんだもの!!


どうして・・

此れで、平常心で居られるっていうのよおおおおおおおおおおおぉ~~!!

『こんな状態で私はアリーシャに・・何て言葉を返せば良いの???????????

?』

そう自分の心にツッコミを居れてしまう。
そして・・出てきた言葉は

「お・・」

「お・・お・・お・と・・こ・・の・・こ・・ですよね・・アリーシャ?」
そう掛けた言葉にアリーシャは空かさず
「俺は自分から女の子だって言った事は一度も無いぜ!!」
と平然と答えてはいるけれど・・
凄く・・恥ずかしそう・・

そりゃ~そうだよね・・
『こんな・・とんでもない事になってる訳なんだから!!』

私は此れじゃまるで

『変態みたいじゃない!!』

だってアリーシャが男の子だったんだから、恋人同士がお風呂に入っててたまたまキスして愛し合っている最中にそのお風呂に裸で乱入して女の子から男を奪ってその男の子の・・あ・そ・・こ・・を掴んでいる構図になっちゃってるんだもの!!

うわ~~此れって私メチャメチャ酷い女じゃない!!

『何か言わなきゃ!!誤解されちゃう!!』

『どうしたら良いの・・』

『どうしたら良いの・・』

『どうしたら良いの・・』

『どうしたら良いの・・』

『どうしたら良いの・・』

『どうしたら良いの・・』

『どうしたら良いの・・』

『どうしたら良いの・・』

・・・
そう思ってパニックになった私の頭に浮かんだ言葉は・・・

少女漫画で偶然見たワンシーン・・・・
そしてパニックになっていた私はその言葉を口にしていた。

「入れても良いですか?」

つづく・・・・
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