49 / 182
4章.波乱
49.お泊り「私が消される理由」
しおりを挟む隣のダイニングから慌ただしく何かをしている物音が聞こえてくる。
何か準備をしているみたい・・・
私はアリーシャの
『始末する』
と言った言葉に凍りついたように固まってしまった体に鞭打つように
『咲、アンタの事でしょ!!シッカリしなさいよね!!』
そう自分の心に激を飛ばす。
私は怖くてガクガクと震えて床に座り込みそうになりすになりながらも、壁沿いを伝っ
て隣のダイニングルームへとすり足でゆっくりと近づいていった。
ダイニングルームの扉は開け放たれていて、中で話している話し声がさっきよりも鮮明に聞こえてくる。
開け放たれたドアから見えるダイニングルームの中には・・・
いつの間に着替えたのか、革製の黒いツナギで全身を覆ってそして頭にはフルフェイスのヘルメットを被った3人が部屋の真ん中に立っている。
真ん中に背丈が一番高いのが多分アリーシャ。
そして両脇いる左側の女性が鮎香さん。
右側が多分詩織さんだと思われる。
三人とも、長い髪を括っているみたいで見た目全然誰が誰だか解らない。
そして一番高い背の人物に金髪の二人の子供達が寄り添っているから、あれは絶対アリーシャ!!
それにしてもアリーシャってあの二人の子供達に随分好かれてるんだなって感心してしまう。
あの子達小学生くらいの大きさ有るから、アリーシャの子供って訳でも無いだろうし・・・
一番左側の女性が喋りだした!!
ヤッパリ鮎香さんの声だ。
「詩織と優が捕らえた3人が全部残らず話して今回の事件の全貌が解ったわ。今回咲ちゃんが狙われたのは12月1日化粧品会社の『ピアリズ』から発売する『エンジェルリップ』に絡んだ会社間の争いだったわ。
化粧品会社の『ポーリア』は業界第一位の化粧品会社。
化粧品会社の『ピアリズ』は業界第二位の化粧品会社。
しかし最近『ポーリア』の業績が業界第二位の化粧品会社『ピアリズ』に大幅に食われて最近では売上が両社拮抗していたみたいね。
『ポーリア』社長の佐々木瑛太と副社長の南崎伸之は『ピアリズ』課長、相川雄三に近づき『ポーリア』次期次長の役職を餌に『ピアリズ』課長、相川雄三から『ピアリズ』内部の情報を引き出していたらしいわ。
今回『宮野 咲ちゃん』でCM撮りが終了して『エンジェルリップ』のイメージにぴったりの凄いCMが出来上がっているって聞いて『ポーリア』社長の佐々木瑛太と副社長の南崎伸之は焦ったみたい。
『ポーリア』は同じような商品を3月卒業し社会人となる女性向けに今、必死で商品開発している最中だったのよ。そして投入時期は2月!!
どうしても『ピアリズ』のエンジェルリップと同時投入は間に合わない。
だから先に『ピアリズ』から同じような『エンジェルリップ』という商品を投入されてしまうと今までの膨大な開発費用が泡と消えてしまう運命になる。
今回、ヒロインの咲ちゃんを銃撃して
『純潔なエンジェルリップ』
のイメージを
『血塗られたエンジェル』
に変えてしまおうとしたらしいわ。
そうなれば、もし12月1日に発売してしまうと『エンジェルリップ』のイメージはガタ落ちしてしまう。
だから『ピアリズ』のエンジェルリップは投入時期をずらさざるをえなくなる。
その間に『ポーリア』は新製品を投入してしまおうという魂胆だった。
だから『ポーリア』社長の佐々木瑛太と副社長の南崎伸之は『一原組』代表取締役の岡勇太、同じく副社長の新崎祐也に咲の始末を依頼して3人の暗殺者に城中さんの後を付けさせて今日暗殺決行させた訳!!」
つづく・・・
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
3年振りに帰ってきた地元で幼馴染が女の子とエッチしていた
ねんごろ
恋愛
3年ぶりに帰ってきた地元は、何かが違っていた。
俺が変わったのか……
地元が変わったのか……
主人公は倒錯した日常を過ごすことになる。
※他Web小説サイトで連載していた作品です
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
【R18】もう一度セックスに溺れて
ちゅー
恋愛
--------------------------------------
「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」
過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。
--------------------------------------
結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。
どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?
ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。
しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。
しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる