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中学いじめ編
それはある日突然始まった。
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何も変わらない普通の平日。朝7時25分。「行ってきます。」と母に伝え家を出る。その日はよく晴れた日だった。まだ九月もはじめ夏の暑さが残る。そんな日だった。自宅から30分ほど歩き私は中学校へとたどり着く。「今日も授業か。めんどくさいな。」なんて思いながら自分の教室へと向かう。教室の扉を開ければそこには小学校の頃からの友人や中学で出会った友人など様々な人間がいた。何気ない日常会話をし給食を食べ私は五時間目の体育の授業へと向かった。
体育の授業は私にとって憂鬱であった。私は肥満体型であったため、皆のように運動ができずマラソンでは常にビリであった。この体育の授業では準備運動後に補強運動として校庭を三週させられるのだが、それが嫌で嫌で仕方なかった。案の定私は皆の列からおいて行かれ、集団の後を追うような形で走った。
しんどいながらも走り続け、なんとか追いついたとき普段あまり会話のしないクラスメイト【K】が話しかけてきた。「おいおい、お前遅すぎだろ豚かよww」と。当時いじめというものを経験していなかった私はいじめられているという自覚がなく、ただ私をいじっているだけなのだと思っていた。そのため私は「誰が豚じゃい!」なんて笑ってその場をやり過ごしていた。しかしそれが間違いだったことに後になって気づくのだった。
それから数日後、私はクラスの一部から「ぶーちゃん」と呼ばれるようになった。最初こそにこにこしていたもののだんだん何とも言えない、息が詰まるような苦しい気持ちになっていった。でも自分の気持ちを相手に伝えるのが苦手だった私はやめてと、いやだということができなかった。今考えればとても情けない話だが当時の私にとってはそれを伝えることがものすごく恐ろしいものだった。
日がたつにつれ、過激な発言はエスカレートしていく。「豚」「デブ」「ぶちゃ」など容姿を指す悪口がほとんどであった。このころにはいじめられているのだと自覚していたがそれを両親や教師に相談する勇気はなかった。見た目の問題は私が太っているからであってダイエットをすればいい話、そもそもこんな悪口程度で泣きつくなんて恥ずかしいことだと当時の私は思っていたのだ。いま我慢すればいずれ皆このことは忘れるだろう。それまでの辛抱だと言い聞かせた。そのストレスは相当なものであった。
しかしある日私の体は限界を迎えてしまう。そう自傷行為の始まりである。人間の体というものは変に便利であり、心理的ストレスを感じるとそのストレスを逃がすために自分を傷づけるというような手段をとることがある。それが自傷行為である。日頃の悪口、あだ名といえないレベルのあだ名。それが積もりに積もって私の体に自傷行為というSOSを出してきたのであった。
体育の授業は私にとって憂鬱であった。私は肥満体型であったため、皆のように運動ができずマラソンでは常にビリであった。この体育の授業では準備運動後に補強運動として校庭を三週させられるのだが、それが嫌で嫌で仕方なかった。案の定私は皆の列からおいて行かれ、集団の後を追うような形で走った。
しんどいながらも走り続け、なんとか追いついたとき普段あまり会話のしないクラスメイト【K】が話しかけてきた。「おいおい、お前遅すぎだろ豚かよww」と。当時いじめというものを経験していなかった私はいじめられているという自覚がなく、ただ私をいじっているだけなのだと思っていた。そのため私は「誰が豚じゃい!」なんて笑ってその場をやり過ごしていた。しかしそれが間違いだったことに後になって気づくのだった。
それから数日後、私はクラスの一部から「ぶーちゃん」と呼ばれるようになった。最初こそにこにこしていたもののだんだん何とも言えない、息が詰まるような苦しい気持ちになっていった。でも自分の気持ちを相手に伝えるのが苦手だった私はやめてと、いやだということができなかった。今考えればとても情けない話だが当時の私にとってはそれを伝えることがものすごく恐ろしいものだった。
日がたつにつれ、過激な発言はエスカレートしていく。「豚」「デブ」「ぶちゃ」など容姿を指す悪口がほとんどであった。このころにはいじめられているのだと自覚していたがそれを両親や教師に相談する勇気はなかった。見た目の問題は私が太っているからであってダイエットをすればいい話、そもそもこんな悪口程度で泣きつくなんて恥ずかしいことだと当時の私は思っていたのだ。いま我慢すればいずれ皆このことは忘れるだろう。それまでの辛抱だと言い聞かせた。そのストレスは相当なものであった。
しかしある日私の体は限界を迎えてしまう。そう自傷行為の始まりである。人間の体というものは変に便利であり、心理的ストレスを感じるとそのストレスを逃がすために自分を傷づけるというような手段をとることがある。それが自傷行為である。日頃の悪口、あだ名といえないレベルのあだ名。それが積もりに積もって私の体に自傷行為というSOSを出してきたのであった。
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