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剣術大会
197:剣術大会5日前〜ソアデン ネイト
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「どうしよう……髪が上手く纏まらない…」
「このドレスで、本当に大丈夫かな…」
「緊張して眠れなかったんです……目元の隈、目立ちます…?」
鏡越しに目が合ったエルデの不安そうな顔が、堪らなく愛おしい…
ハーフアップのグレージュの髪は、背中に流れる髪が亜麻の糸の様に柔らかく艶めき、この日の為にと実家から送られてきたデイドレスは、パフスリーブの紺地に、翠緑の糸で刺繍されたケルト紋様とオレンジの花が涼しげな一品で、エルデの白い肌を一層際立たせている。
「………綺麗だよ」
「……答えになってないです」
口付けたくなる衝動を抑えながら搾り出した言葉は、エルデの呆れ声に一蹴されてしまった…が、全く気にならない。
「お待たせしました」
「お手をどうぞ?エルデ嬢…」
今日のメインは、胸の内ポケットに入れてある婚姻証明書を大聖堂に提出する事。
俺を1ミリも信用していない家族なんぞ、どうでもいい…
結婚を考えている人がいると伝えた時は、孕ませたのかと責められ、アズールの令嬢だと伝えた時には、オレンジの質が落ちると至極失礼な事を言われ、婚姻証明書を見せた時は、偽造なのではと疑われた。
アズールオレンジの苗木と、伯爵からの手紙で漸く胸を撫で下ろしたと言われた時には、籍を入れる日までは連れて来ないと心に誓い、今日を迎えている。
「…エルデ?緊張してる?」
「……ソアデンは、とても立派な家門ですから…皆さんの前で粗相でもしたらと思うと…」
繋いだ手の冷たさに驚きながら、隣りを歩くエルデを見下ろせば、潤んだ目で上目遣いに見つめられ、膝を着きそうになる。
「エルデには、指一本触れさせない…」
「あの…先程から、会話が噛み合ってない様なのですが…?」
「そう?充分伝わってると思うよ……」
そう言って視線を巡らせると、巡回の騎士や書類を抱えた文官達が、そっと視線を逸らした。
「此処は危ない…馬車寄せに急ごう」
「ネイト様…此処は王城ですよ?何処よりも安全な所です」
「エルデ…王城より安全な場所が、一箇所だけある」
「王城よりも安全な場所…?とは?」
「俺の腕の中だよ……聞くまでもないだろう?」
細腰を引き寄せ、耳元に囁きかける。
「ネイト様…っゃ…やめて下さい…」
フルフルと小さく震えながら、か細く声を上げて俯こうとするのを、指で顎を支えて上向かせ、言葉を続ける。
「ねえ…今のエルデが、あいつらの目に、どんな風に映っているのか…分かってる?」
綺麗なエルデに浮かれていられたのは、特舎のエントランスまで…こうして、五感を最大限に研ぎ澄ませながら、包囲網を張り巡らせている俺の苦労を、エルデは理解しているのか。
白く細い首筋…そこから香るオレンジの花の甘い匂いに、脳髄まで刺激される…
「城内に変態がいるぞ」
「ラヴェル騎士団長に連絡しろ」
「残念ながら、本日は休みです」
くそっ…油断した…
「っ?!おっ、おはようございます。殿下、ユーリ様、レイン様…」
フラン達の声を聞いたエルデは、真っ赤な顔で俺を突きとばし、赤い顔を隠す様に頭を下げた。
「何っで、お前達がいるんだっ!」
「うちのエルデに最終確認しなければならないからな…おはよう、エルデ。引き返すなら今だぞ?」
「おはようございます、エルデ嬢。さあ、私の手を取って…サロンでお茶でもしませんか?」
「おはようございます、エルデ嬢。先日発売された小説の、読書感想会は如何ですか?」
「如何じゃない!仕事しろっ!!」
ーーー
「それで?剣術大会も近いのに、訓練を休んでまで脳筋に何を聞きに来たんだ?」
エルデ包囲網を突き破って来た3人に出鼻を挫かれ、脳筋が休みを取っているという要らぬ情報まで聞かされたが、今日の真の目的は大聖堂。
ソアデンの屋敷は、目的地に向かうまでの、少々面倒な関所に過ぎない。
エルデを連れて向かった屋敷で、両親と、敢えて知らせなかった兄夫妻…と、何故かエイデンに迎えられ、挨拶も無事に済ませたが…
「…ネイト又従兄さん…楽しんでますよね…」
「いいや?」
俺と似た容姿でありながら、俺の放蕩振りを他山の石とし、女性に対して紳士が過ぎる態度を貫き通している、又従弟のエイデン。
エルデとの会話に、薄ら頬を染める姿は初心な少年そのもの。
子供のいない兄夫妻は勿論、両親にも可愛いがられ、俺以上に厚い信頼を寄せられているエイデンが…
「あの…ウィール伯爵家から私宛に、縁談の話しが来ていると…聞いたのですが…」
女の話とは…
「届いていたが、断った」
「…よかった……」
ウィール家との縁談は俺もお薦めしたくはないが?
兄の断るという言葉に、心底安心したという表情で緊張を解く様に、疑問を感じる。
「何かあったのか?」
「ウィール家の令嬢が、私の婚約者だと有らぬ事を言って………友人を…傷付けたんです」
「「「女か(なのね)…」」」
「ゆっ、友人です!」
兄夫妻と俺の反応を即座に訂正したが、エイデンよ…その真っ赤な顔が全てだ。
「あんたは顔だけなんだから!その無駄に整った顔を、最大限に活用して奪って来なさいっ!」
今すぐ行けと言う様な勢いの義姉と、その横で頷く脳筋に眩暈がする。
エルデとの挨拶に満足して、席を後にした両親も居ない今、この場を納められるのは俺しかいない。
「エイデン…相手の令嬢の家名は?婚約者はいるのか?」
「…エカルト家の令嬢です。婚約者は…いないと聞いています」
「エカルトォッ?!」
「デュバル海軍のブレインじゃないの?!」
何とも騒がしい夫婦…それにしても、エカルトとは…大層な家の令嬢に惚れたもんだな…
エカルト、ソアデン、ウィール共に、家格は同等。
だが、建国当初から連綿と続くエカルト家と、歴史はあれど脳筋のソアデン、そして、商売で功績を上げて爵位を得、貴族家の血を取り入れながら繋いで来たウィールとでは、サラブレッドのエカルトに、トラケナーのソアデン、輓馬のウィール……位の差がある。
家格だけで判断して喧嘩を売ったとなると、ウィール家の令嬢は、考えるまでもないが…
「エカルト家の令嬢……相手にしてもらえるのか?」
「あの…エイデン様の仰る令嬢とは…クロエ様…ですよね?」
腕を組んで唸る兄に目を向けながら、エルデが遠慮がちに口を開いた。
「エルデ嬢は、クロエ嬢と知り合いなのですか?」
「はい。父親同士が友人なんです。頭を使い過ぎた時には、柑橘を嗅いだらスッキリすると言いくるめて…オレンジ畑の手伝いをさせたりして…」
「「「「………」」」」
失礼ですよねと苦笑いで話すエルデを眺めながら、軍の参謀が土に塗れている姿を想像した俺達は言葉を失う。
「クロエ様の上のご兄姉は結婚されてますから、縁があるなら本人の意思を尊重すると、エカルトのおじ様…御当主が仰ってました。なので、頑張って下さいね!エイデン様」
「あ…ありがとう、ございます…?」
瞳を輝かせてエイデンを激励するエルデ…の頭の中は、小説並みの2人の物語が広がっているのだろう…
「剣術大会で、クロエ様に勝利の薔薇を……やだっ…どうしよう…」
エルデよ、今年は勝利のダリアだ。それと、どうもしなくていい…
ーーー
「ネイト・ファン・ソアデン。エルデ・ファン・アズール…女神ジュノーの下、お2人の婚姻を承認します。お幸せに…」
朝にはなかった、左手の薬指に光る指環。
空に手を翳しながら指環を見つめるエルデに、陽光が降り注ぐ。
正視する事を躊躇われる程に美しく神々しいが、目を逸らすという選択肢はない。
「…見過ぎ…」
俺の視線を感じたエルデが、翳していた手を下ろして俯く。
「早く、2人きりになりたい…」
何も出来なくてもいい、2人だけで幸せを噛み締めたい…
エルデの左手を取り、指環に口付けながら伝えると、小さな頭を胸に押し付けてきた。
大聖堂を出入りする人達から、生温い視線と共に、初々しいわねと微笑まれながら、緩む顔に力を入れてエルデの手を引いて歩き出す。
俺の妻だと叫びたい…湧き上がる衝動を、懸命に堪えながら戻った特舎…で。
「お先に失礼します。ネイト様」
「いやっ…ちょっと…エルデ?待っーー」
「ほらっ!ネイトッ!もっと飲めっ!」
「俺達の酒が飲めねえってのか?!」
「酒が足りねえっ!もっと持ってこいっ!」
「初夜なんて、どんでもねえっ!潰れるまで飲ませるぞっ!!」
荒々しい祝いの席が、俺を待っていた。
「このドレスで、本当に大丈夫かな…」
「緊張して眠れなかったんです……目元の隈、目立ちます…?」
鏡越しに目が合ったエルデの不安そうな顔が、堪らなく愛おしい…
ハーフアップのグレージュの髪は、背中に流れる髪が亜麻の糸の様に柔らかく艶めき、この日の為にと実家から送られてきたデイドレスは、パフスリーブの紺地に、翠緑の糸で刺繍されたケルト紋様とオレンジの花が涼しげな一品で、エルデの白い肌を一層際立たせている。
「………綺麗だよ」
「……答えになってないです」
口付けたくなる衝動を抑えながら搾り出した言葉は、エルデの呆れ声に一蹴されてしまった…が、全く気にならない。
「お待たせしました」
「お手をどうぞ?エルデ嬢…」
今日のメインは、胸の内ポケットに入れてある婚姻証明書を大聖堂に提出する事。
俺を1ミリも信用していない家族なんぞ、どうでもいい…
結婚を考えている人がいると伝えた時は、孕ませたのかと責められ、アズールの令嬢だと伝えた時には、オレンジの質が落ちると至極失礼な事を言われ、婚姻証明書を見せた時は、偽造なのではと疑われた。
アズールオレンジの苗木と、伯爵からの手紙で漸く胸を撫で下ろしたと言われた時には、籍を入れる日までは連れて来ないと心に誓い、今日を迎えている。
「…エルデ?緊張してる?」
「……ソアデンは、とても立派な家門ですから…皆さんの前で粗相でもしたらと思うと…」
繋いだ手の冷たさに驚きながら、隣りを歩くエルデを見下ろせば、潤んだ目で上目遣いに見つめられ、膝を着きそうになる。
「エルデには、指一本触れさせない…」
「あの…先程から、会話が噛み合ってない様なのですが…?」
「そう?充分伝わってると思うよ……」
そう言って視線を巡らせると、巡回の騎士や書類を抱えた文官達が、そっと視線を逸らした。
「此処は危ない…馬車寄せに急ごう」
「ネイト様…此処は王城ですよ?何処よりも安全な所です」
「エルデ…王城より安全な場所が、一箇所だけある」
「王城よりも安全な場所…?とは?」
「俺の腕の中だよ……聞くまでもないだろう?」
細腰を引き寄せ、耳元に囁きかける。
「ネイト様…っゃ…やめて下さい…」
フルフルと小さく震えながら、か細く声を上げて俯こうとするのを、指で顎を支えて上向かせ、言葉を続ける。
「ねえ…今のエルデが、あいつらの目に、どんな風に映っているのか…分かってる?」
綺麗なエルデに浮かれていられたのは、特舎のエントランスまで…こうして、五感を最大限に研ぎ澄ませながら、包囲網を張り巡らせている俺の苦労を、エルデは理解しているのか。
白く細い首筋…そこから香るオレンジの花の甘い匂いに、脳髄まで刺激される…
「城内に変態がいるぞ」
「ラヴェル騎士団長に連絡しろ」
「残念ながら、本日は休みです」
くそっ…油断した…
「っ?!おっ、おはようございます。殿下、ユーリ様、レイン様…」
フラン達の声を聞いたエルデは、真っ赤な顔で俺を突きとばし、赤い顔を隠す様に頭を下げた。
「何っで、お前達がいるんだっ!」
「うちのエルデに最終確認しなければならないからな…おはよう、エルデ。引き返すなら今だぞ?」
「おはようございます、エルデ嬢。さあ、私の手を取って…サロンでお茶でもしませんか?」
「おはようございます、エルデ嬢。先日発売された小説の、読書感想会は如何ですか?」
「如何じゃない!仕事しろっ!!」
ーーー
「それで?剣術大会も近いのに、訓練を休んでまで脳筋に何を聞きに来たんだ?」
エルデ包囲網を突き破って来た3人に出鼻を挫かれ、脳筋が休みを取っているという要らぬ情報まで聞かされたが、今日の真の目的は大聖堂。
ソアデンの屋敷は、目的地に向かうまでの、少々面倒な関所に過ぎない。
エルデを連れて向かった屋敷で、両親と、敢えて知らせなかった兄夫妻…と、何故かエイデンに迎えられ、挨拶も無事に済ませたが…
「…ネイト又従兄さん…楽しんでますよね…」
「いいや?」
俺と似た容姿でありながら、俺の放蕩振りを他山の石とし、女性に対して紳士が過ぎる態度を貫き通している、又従弟のエイデン。
エルデとの会話に、薄ら頬を染める姿は初心な少年そのもの。
子供のいない兄夫妻は勿論、両親にも可愛いがられ、俺以上に厚い信頼を寄せられているエイデンが…
「あの…ウィール伯爵家から私宛に、縁談の話しが来ていると…聞いたのですが…」
女の話とは…
「届いていたが、断った」
「…よかった……」
ウィール家との縁談は俺もお薦めしたくはないが?
兄の断るという言葉に、心底安心したという表情で緊張を解く様に、疑問を感じる。
「何かあったのか?」
「ウィール家の令嬢が、私の婚約者だと有らぬ事を言って………友人を…傷付けたんです」
「「「女か(なのね)…」」」
「ゆっ、友人です!」
兄夫妻と俺の反応を即座に訂正したが、エイデンよ…その真っ赤な顔が全てだ。
「あんたは顔だけなんだから!その無駄に整った顔を、最大限に活用して奪って来なさいっ!」
今すぐ行けと言う様な勢いの義姉と、その横で頷く脳筋に眩暈がする。
エルデとの挨拶に満足して、席を後にした両親も居ない今、この場を納められるのは俺しかいない。
「エイデン…相手の令嬢の家名は?婚約者はいるのか?」
「…エカルト家の令嬢です。婚約者は…いないと聞いています」
「エカルトォッ?!」
「デュバル海軍のブレインじゃないの?!」
何とも騒がしい夫婦…それにしても、エカルトとは…大層な家の令嬢に惚れたもんだな…
エカルト、ソアデン、ウィール共に、家格は同等。
だが、建国当初から連綿と続くエカルト家と、歴史はあれど脳筋のソアデン、そして、商売で功績を上げて爵位を得、貴族家の血を取り入れながら繋いで来たウィールとでは、サラブレッドのエカルトに、トラケナーのソアデン、輓馬のウィール……位の差がある。
家格だけで判断して喧嘩を売ったとなると、ウィール家の令嬢は、考えるまでもないが…
「エカルト家の令嬢……相手にしてもらえるのか?」
「あの…エイデン様の仰る令嬢とは…クロエ様…ですよね?」
腕を組んで唸る兄に目を向けながら、エルデが遠慮がちに口を開いた。
「エルデ嬢は、クロエ嬢と知り合いなのですか?」
「はい。父親同士が友人なんです。頭を使い過ぎた時には、柑橘を嗅いだらスッキリすると言いくるめて…オレンジ畑の手伝いをさせたりして…」
「「「「………」」」」
失礼ですよねと苦笑いで話すエルデを眺めながら、軍の参謀が土に塗れている姿を想像した俺達は言葉を失う。
「クロエ様の上のご兄姉は結婚されてますから、縁があるなら本人の意思を尊重すると、エカルトのおじ様…御当主が仰ってました。なので、頑張って下さいね!エイデン様」
「あ…ありがとう、ございます…?」
瞳を輝かせてエイデンを激励するエルデ…の頭の中は、小説並みの2人の物語が広がっているのだろう…
「剣術大会で、クロエ様に勝利の薔薇を……やだっ…どうしよう…」
エルデよ、今年は勝利のダリアだ。それと、どうもしなくていい…
ーーー
「ネイト・ファン・ソアデン。エルデ・ファン・アズール…女神ジュノーの下、お2人の婚姻を承認します。お幸せに…」
朝にはなかった、左手の薬指に光る指環。
空に手を翳しながら指環を見つめるエルデに、陽光が降り注ぐ。
正視する事を躊躇われる程に美しく神々しいが、目を逸らすという選択肢はない。
「…見過ぎ…」
俺の視線を感じたエルデが、翳していた手を下ろして俯く。
「早く、2人きりになりたい…」
何も出来なくてもいい、2人だけで幸せを噛み締めたい…
エルデの左手を取り、指環に口付けながら伝えると、小さな頭を胸に押し付けてきた。
大聖堂を出入りする人達から、生温い視線と共に、初々しいわねと微笑まれながら、緩む顔に力を入れてエルデの手を引いて歩き出す。
俺の妻だと叫びたい…湧き上がる衝動を、懸命に堪えながら戻った特舎…で。
「お先に失礼します。ネイト様」
「いやっ…ちょっと…エルデ?待っーー」
「ほらっ!ネイトッ!もっと飲めっ!」
「俺達の酒が飲めねえってのか?!」
「酒が足りねえっ!もっと持ってこいっ!」
「初夜なんて、どんでもねえっ!潰れるまで飲ませるぞっ!!」
荒々しい祝いの席が、俺を待っていた。
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