164 / 206
デュバルの女傑
162:婚約者の学舎
しおりを挟む
「気を付けて降ろせよ」
「手の空いてる者がいたら、こっちの馬車を手伝ってくれ!」
「網の張り具合を確認しろ!」
「檻を開くぞ!」
「こんなに沢山の魔物を……本当に、助かりました」
学園の森の管理官が、近衛騎士達が荷馬車から下ろす檻を見て、その数の多さに驚きながらも嬉しそうに頭を下げた。
「思わぬ助っ人の登場で、作業が捗ってね…それにしても、この森はいつ来ても美しいな…」
久し振りに訪れた学園の森は、聖域の影響なのか、空気は静謐を湛え、森を吹き抜ける風は澱みがない。
「聖域のおかげで常に清められておりますから、こうして立っているだけで心が洗われます。それにしても、殿下までいらっしゃって下さるとは…直ぐに学園長に連絡します」
「ああ、いや…学園長も忙しいだろう。私達は、ここで失礼するよ」
「その様な水くさい事を仰らないで下さい…殿下」
「?!学園長…と、ルシアン殿と、オリヴィエ皇女?」
「久し振りですね、フラン殿」
「朝からご苦労様です。フラン殿下」
ダリアに来た当初の兄妹は、瞳は昏く、表情も乏しく、身体も折れそうな程に細かった。
王城の滞在中に健康的な身体を取り戻し、この短期留学での日々も充実しているのだろう。更に表情も明るく、声も弾み、何より瞳が輝いている。
「お2人の元気な姿を拝見出来て、嬉しく思います…が、此方で何を?」
「王城から学園に連絡がきましてね」
「…連絡?侍従から?」
「陛下からです」
「陛下が?」
側妃名簿の事をお聞きしましたと、小声で話しかけてきた学園長は、オレリアと面会する時間を作ってやって欲しいと、伯父上に頼まれたという。
「此方に着くのは放課後になるだろうと思っておりましたので、管理官に殿下がお見えになられたら連絡する様にと頼みに来たところだったのですが…幸運でした」
俺もそう思って今日は執務を入れていなかったのだが、レナのおかげでこの時間には全てが終わってしまった。
帰城したところで、侍従2人は快く迎えてはくれないだろう。
ゆっくり仕事が出来ると喜んでいたからな…
「それでは殿下、私達はここで…」
「ネイト、ユーリ、殿下を頼んだぞ」
絶対に学園へ足を踏み入れないという、固い決意が溢れ出るイアン団長と叔父上に見送られ、森を後にした俺達が案内されたのは、オレリアの学舎である貴族科棟。
「騎士科と全然違うな…」
「空気が澱んでない…」
「静か過ぎて、気味が悪いな…」
研修制度のある騎士科は選択授業がなく、他の科へ赴く機会が皆無だった為、俺だけでなく、ネイトとユーリも落ち着かない様子で学舎の中を歩いている。
授業中の教室から聞こえてくるのは教師の声のみ。廊下は静かで、床の白い大理石が眩く輝き、騎士科の学舎にはない高価な調度品が等間隔に置かれ、壁には絵画まで飾られている。
「ところで、お2人は何故、朝から森に?」
「学園長の特別授業中なんですよ」
「特別授業?」
「入学してから寮と教室を行き来するだけでしたから、学園長の空いた時間に学園内の案内をして頂いているんです」
「そうでしたか。では、私より詳しいですね」
「「?何故?」」
「騎士科は選択授業がありませんからな。殿下方は他の科へ赴く機会もなかったのですよ。殿下方もいらっしゃる事ですし、本日の特別授業の場は貴族科の舎内としましょうか…貴族科はご覧の通り、内装は他の科より豪奢で、小さな社交場になっています。ダンスやマナー等の実技は上階のホールで、それ以外は教室で今の様に授業を受けております。騎士科や魔術科と違って静かでしょう?文官科だと生徒達の議論する声が聞こえてきます。魔術科は教師生徒も明るく、笑い声が絶えません。奨学科は、生徒の声より、ペンの走る音の方が多いですかな。」
「それぞれ科の個性があるのか…騎士科にも選択授業があったら、面白かったかもしれないな」
「騎士科は研修制度で忙しいですからね…」
「でもまあ、選択授業があったとしても、騎士科の生徒に貴族科の選択授業は無理ですね。上品過ぎる」
「そんな事はありませんよ。騎士科のマナーの授業は、貴族科より厳しいのですから」
「確かに厳しかった…」
「男相手にエスコートとかな…」
「ハハッ…そういう厳しさもありますな」
「騎士科のマナー授業か…ダリアの騎士は、強さだけでなく、礼儀正しさも他国からの評価が高いですからね」
「洗練された紳士だと、ローザの侍女達も驚いてました」
騎士科の寮や隊舎は、他人には見せられないがな…
王族が国の心臓であれば、騎士は国の顔と教えられ、マナーに関しての授業は特に厳しかった。
他国から視察に訪れる教育者達も驚く授業内容は、言葉使いに所作、女性のエスコートに、女性を怖がらせない笑顔の作り方まで…
誰の考案かは知らないが、この授業のおかげで、騎士を辞しても、女性相手の接客業で身を立てられる程に、ダリアの騎士は外面だけはよく、そのせいか人気も高い。
「殿下方は朝食は取られましたかな?」
「森に入る前に乾パンを齧った位だが…」
「でしたら、大分早いですが、昼食はいかがです?ネイト殿とユーリ殿の分も用意させます。乾パンでは腹も満たされませんでしょう?」
あれは味気もないですしねと微笑む学園長に案内され、食堂を見渡せる2階席の円卓を5人で囲む。
「学園の警備員が立ちますから、お2人もゆっくり食べて下さい。私は王城に連絡をしますので、一度、下がらせて頂きます」
「感謝する、学園長」
「「ありがとうございます」」
「本当に、何から何まで騎士科と違うな…」
「騎士科はどの様な雰囲気なのですか?」
運ばれてきたコース料理を見て呟くと、シルバーを手にしたオリヴィエ皇女が話かけてきた。
貴族科の昼食を食べてみたかったと言う兄妹に、どこの科も同じメニューだろうと感想を抱いたが、全然違う。
「男だらけですからね。粗野で騒がしくて、教員の怒鳴り声が響いています。食堂にテラス席はありません。食器は全て木製で、メニューは乾パンからサンドの様な軽食に、大皿料理と様々でしたが、コース料理は…マナー授業の一環で口にする位でしたね」
「どんな環境でも順応出来る様にという事らしいですが…常に腹を空かせて、食事は奪い合いでした。食器が飛ぶ様な事も多いので、陶器では保たないのでしょう。寮の食器も木製でした」
「ローザの侍女殿が言う紳士は、我々の仮の姿です」
「フフッ…騎士科も面白そうですね。選択授業を受けられるなら、騎士科を選択したかったわ」
「オリヴィエ…?君の魅力を誰かに知られる事を、私が許す筈ないだろう?」
「ちょっと…ルシアンッ!」
「私を嫉妬させたいというなら、もう充分だよ。毎日、嫉妬に身を焦がしているからね」
「「………」」
「……相変わらずですね…」
「ローザでは男色で通していましたからね。偽る事もしなくていい上に、刺客の心配もない今は快適です。皇帝の発表には、驚きましたけどね…」
「選られし者。ですね…」
教皇からの親書を承服したローザの皇帝は、その親書を逆手に取り、ルシアン殿とオリヴィエ皇女を教皇に選られし存在と公表し、皇子と皇女の身分のまま2人を聖皇国に送る事と、聖皇国の2人の生活の金銭的援助を発表した。
ローザから他国へ向けての報せは異例の事。
そう出たかと笑った伯父上は、契約者のいるカトレヤと、加護者のいるダリアへの牽制だろうと言っていた。
「ゾマ殿は想定内だと笑っていましたが、迷惑をかけるのは本意ではありません」
「こんな飾りだけの身分なんて、不要なのに…」
「教皇は全てを見通して、お2人を受け入れられたのでしょう。刺客の心配もなくなりましたし、存分に学園生活を満喫されては?」
「満喫…私よりルシアンが楽しんでいるわね…」
遠い目をするオリヴィエ皇女の髪掬って、口付ける…背徳劇の幕が再び上がった。
「手の空いてる者がいたら、こっちの馬車を手伝ってくれ!」
「網の張り具合を確認しろ!」
「檻を開くぞ!」
「こんなに沢山の魔物を……本当に、助かりました」
学園の森の管理官が、近衛騎士達が荷馬車から下ろす檻を見て、その数の多さに驚きながらも嬉しそうに頭を下げた。
「思わぬ助っ人の登場で、作業が捗ってね…それにしても、この森はいつ来ても美しいな…」
久し振りに訪れた学園の森は、聖域の影響なのか、空気は静謐を湛え、森を吹き抜ける風は澱みがない。
「聖域のおかげで常に清められておりますから、こうして立っているだけで心が洗われます。それにしても、殿下までいらっしゃって下さるとは…直ぐに学園長に連絡します」
「ああ、いや…学園長も忙しいだろう。私達は、ここで失礼するよ」
「その様な水くさい事を仰らないで下さい…殿下」
「?!学園長…と、ルシアン殿と、オリヴィエ皇女?」
「久し振りですね、フラン殿」
「朝からご苦労様です。フラン殿下」
ダリアに来た当初の兄妹は、瞳は昏く、表情も乏しく、身体も折れそうな程に細かった。
王城の滞在中に健康的な身体を取り戻し、この短期留学での日々も充実しているのだろう。更に表情も明るく、声も弾み、何より瞳が輝いている。
「お2人の元気な姿を拝見出来て、嬉しく思います…が、此方で何を?」
「王城から学園に連絡がきましてね」
「…連絡?侍従から?」
「陛下からです」
「陛下が?」
側妃名簿の事をお聞きしましたと、小声で話しかけてきた学園長は、オレリアと面会する時間を作ってやって欲しいと、伯父上に頼まれたという。
「此方に着くのは放課後になるだろうと思っておりましたので、管理官に殿下がお見えになられたら連絡する様にと頼みに来たところだったのですが…幸運でした」
俺もそう思って今日は執務を入れていなかったのだが、レナのおかげでこの時間には全てが終わってしまった。
帰城したところで、侍従2人は快く迎えてはくれないだろう。
ゆっくり仕事が出来ると喜んでいたからな…
「それでは殿下、私達はここで…」
「ネイト、ユーリ、殿下を頼んだぞ」
絶対に学園へ足を踏み入れないという、固い決意が溢れ出るイアン団長と叔父上に見送られ、森を後にした俺達が案内されたのは、オレリアの学舎である貴族科棟。
「騎士科と全然違うな…」
「空気が澱んでない…」
「静か過ぎて、気味が悪いな…」
研修制度のある騎士科は選択授業がなく、他の科へ赴く機会が皆無だった為、俺だけでなく、ネイトとユーリも落ち着かない様子で学舎の中を歩いている。
授業中の教室から聞こえてくるのは教師の声のみ。廊下は静かで、床の白い大理石が眩く輝き、騎士科の学舎にはない高価な調度品が等間隔に置かれ、壁には絵画まで飾られている。
「ところで、お2人は何故、朝から森に?」
「学園長の特別授業中なんですよ」
「特別授業?」
「入学してから寮と教室を行き来するだけでしたから、学園長の空いた時間に学園内の案内をして頂いているんです」
「そうでしたか。では、私より詳しいですね」
「「?何故?」」
「騎士科は選択授業がありませんからな。殿下方は他の科へ赴く機会もなかったのですよ。殿下方もいらっしゃる事ですし、本日の特別授業の場は貴族科の舎内としましょうか…貴族科はご覧の通り、内装は他の科より豪奢で、小さな社交場になっています。ダンスやマナー等の実技は上階のホールで、それ以外は教室で今の様に授業を受けております。騎士科や魔術科と違って静かでしょう?文官科だと生徒達の議論する声が聞こえてきます。魔術科は教師生徒も明るく、笑い声が絶えません。奨学科は、生徒の声より、ペンの走る音の方が多いですかな。」
「それぞれ科の個性があるのか…騎士科にも選択授業があったら、面白かったかもしれないな」
「騎士科は研修制度で忙しいですからね…」
「でもまあ、選択授業があったとしても、騎士科の生徒に貴族科の選択授業は無理ですね。上品過ぎる」
「そんな事はありませんよ。騎士科のマナーの授業は、貴族科より厳しいのですから」
「確かに厳しかった…」
「男相手にエスコートとかな…」
「ハハッ…そういう厳しさもありますな」
「騎士科のマナー授業か…ダリアの騎士は、強さだけでなく、礼儀正しさも他国からの評価が高いですからね」
「洗練された紳士だと、ローザの侍女達も驚いてました」
騎士科の寮や隊舎は、他人には見せられないがな…
王族が国の心臓であれば、騎士は国の顔と教えられ、マナーに関しての授業は特に厳しかった。
他国から視察に訪れる教育者達も驚く授業内容は、言葉使いに所作、女性のエスコートに、女性を怖がらせない笑顔の作り方まで…
誰の考案かは知らないが、この授業のおかげで、騎士を辞しても、女性相手の接客業で身を立てられる程に、ダリアの騎士は外面だけはよく、そのせいか人気も高い。
「殿下方は朝食は取られましたかな?」
「森に入る前に乾パンを齧った位だが…」
「でしたら、大分早いですが、昼食はいかがです?ネイト殿とユーリ殿の分も用意させます。乾パンでは腹も満たされませんでしょう?」
あれは味気もないですしねと微笑む学園長に案内され、食堂を見渡せる2階席の円卓を5人で囲む。
「学園の警備員が立ちますから、お2人もゆっくり食べて下さい。私は王城に連絡をしますので、一度、下がらせて頂きます」
「感謝する、学園長」
「「ありがとうございます」」
「本当に、何から何まで騎士科と違うな…」
「騎士科はどの様な雰囲気なのですか?」
運ばれてきたコース料理を見て呟くと、シルバーを手にしたオリヴィエ皇女が話かけてきた。
貴族科の昼食を食べてみたかったと言う兄妹に、どこの科も同じメニューだろうと感想を抱いたが、全然違う。
「男だらけですからね。粗野で騒がしくて、教員の怒鳴り声が響いています。食堂にテラス席はありません。食器は全て木製で、メニューは乾パンからサンドの様な軽食に、大皿料理と様々でしたが、コース料理は…マナー授業の一環で口にする位でしたね」
「どんな環境でも順応出来る様にという事らしいですが…常に腹を空かせて、食事は奪い合いでした。食器が飛ぶ様な事も多いので、陶器では保たないのでしょう。寮の食器も木製でした」
「ローザの侍女殿が言う紳士は、我々の仮の姿です」
「フフッ…騎士科も面白そうですね。選択授業を受けられるなら、騎士科を選択したかったわ」
「オリヴィエ…?君の魅力を誰かに知られる事を、私が許す筈ないだろう?」
「ちょっと…ルシアンッ!」
「私を嫉妬させたいというなら、もう充分だよ。毎日、嫉妬に身を焦がしているからね」
「「………」」
「……相変わらずですね…」
「ローザでは男色で通していましたからね。偽る事もしなくていい上に、刺客の心配もない今は快適です。皇帝の発表には、驚きましたけどね…」
「選られし者。ですね…」
教皇からの親書を承服したローザの皇帝は、その親書を逆手に取り、ルシアン殿とオリヴィエ皇女を教皇に選られし存在と公表し、皇子と皇女の身分のまま2人を聖皇国に送る事と、聖皇国の2人の生活の金銭的援助を発表した。
ローザから他国へ向けての報せは異例の事。
そう出たかと笑った伯父上は、契約者のいるカトレヤと、加護者のいるダリアへの牽制だろうと言っていた。
「ゾマ殿は想定内だと笑っていましたが、迷惑をかけるのは本意ではありません」
「こんな飾りだけの身分なんて、不要なのに…」
「教皇は全てを見通して、お2人を受け入れられたのでしょう。刺客の心配もなくなりましたし、存分に学園生活を満喫されては?」
「満喫…私よりルシアンが楽しんでいるわね…」
遠い目をするオリヴィエ皇女の髪掬って、口付ける…背徳劇の幕が再び上がった。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる