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アズール遠征
82:別れと出会い オレリア
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ナシェル様の報せは父の口から聞いた…
敬愛と畏怖を抱いてナシェル様の隣りで過ごした4年間は、ナシェル様の一言で唐突に終わりを迎え、北の塔での面会で完全に終止符を打った。
『ナシェル様に於かれましては、ご自愛頂きます様ーー』
『オレリア』
『……はい』
『……いや、いい…行け』
『…ご自愛下さい…ナシェル様』
あの時ナシェル様は何を言おうとしていたのか、聞く術はもうない…二度と会う事はないのだと、最後に勇気を出して向き合った。あの日の面会に悔いはない…だが、だからといって、こんな別れを受け入れられるまでではない…哀傷、安堵、後悔、懐旧…込み上げる思いに押し潰され、その日は部屋から一歩も出る事が出来なかった。
ナシェル様の空の棺に、あの小説を入れて欲しいと、イアン団長様宛に手紙を添えて送った。届いた返事には、ナシェル様が遺された荷物の中にあった【アキレアの咲く丘で】と2冊を入れたと認められており、枯れた涙が再び流れる…
学園の礼拝堂で祈りを捧げ、ナシェル様との4年間を昇華しながら、少しずつ日常を取り戻し始めて10日。
魔術科のクラスに現れたその人は…
「臨時講師のリディア・ファン・オスローです。短い間ですが、宜しくお願いします」
学園の選択授業は科を超えて学びたい授業を選択出来る。
奨学科の生徒がマナーの授業を、貴族科の生徒が剣術の授業を、文官科の生徒が魔術の授業をと、それぞれ選択した科のクラスへ足を運んで学ぶ授業は、他の科の生徒と細やかな交流も持てる為、人脈を広げたい貴族子女にとって貴重な時間。
婚約の儀で倒れ、王城での療養を経て復学した私は、体調が戻らない原因が加護の力の発現が遅れているせいだと気付かず、マナの扱いを上達させる為に選択授業をダンスから魔術に変更した。
簡単な生活魔法から戦闘魔法まで多岐に学べる授業は思いの外楽しめているけれど、魔術科の生徒は同じ貴族とは思えない程に気さくで自由なので、戸惑いも多い。今も目の前で繰り広げられる会話に、どう反応するのが正解なのか分からず静観に徹している。
「リディア先生は元魔術団師員なんですよね?魔術師団に入るのは大変なのに…どうして辞めちゃったんですか?」
「婚活です」
「婚活?…もう、遅いでしょ」
「そもそも貴族夫人なんて無理があるし」
流石は魔術科の生徒だわ…この明け透けな感じ、貴族科の生徒だったらあり得ない。
「お黙り!元々、両親と3年間だけって約束していたのよ」
「だったら、臨時講師なんて暢気な事してる場合じゃないんじゃないですか?」
「出会いは思わぬところにあるものよ」
「学園に貴族同士の出会いが転がってるとは思えませんけど…夜会に出席する方が効率いいのに」
「社交シーズンは終わっただろう?」
「じゃあ、来年?」
「ますます嫁き遅れるな…」
「ちょっと…随分と言いたい放題ね」
「これが魔術科って先生もよく知ってるでしょ」
「…そうね、そうだったわね…懐かしいわ」
『ーーあの時貴方の手を取っていればよかったわ』
殿下とリディア先生は、お知り合いだった、いいえ、もっと親しい結婚を考える程の仲だった…
魔塔に入ると、社交はおろか、家族との交流も厳しく制限される。
殿下は令嬢方を忌避していたと聞いていたけど、きっとリディア先生を待っていたんだわ、3年間の魔術師生活を終えたら結婚するつもりで騎士になったのかもしれない。それなのに、私はお2人の仲を割いてしまっただけでなく、殿下を好きになってしまった…
殿下がリディア先生を側妃に望むなら、私は従うまで。正妃として殿下の信頼を損なわない様に分を弁え、リディア先生が殿下を癒し、殿下の寵を……すごく嫌…己を律する事も出来ない愚かな私は妃失格ね…
ーーー
「エレノア様はご存知かしら?新作の疑似体験選集」
「?!これは…この様にして置いたら、一緒にお紅茶を飲んでる様な感覚に…」
「ええ、正に疑似体験。お茶の時間を更に有意義に過ごせる代物ですわ」
食堂のテラスでエレノアと紅茶を飲んでいるところに、ヨランダ様が1枚の絵姿を持って現れた。
描かれているのは、カップを手に持ち微笑みかけるネイト様の胸像画で、テーブルの上に立て掛けて向いに座れば、ネイト様とのお茶の時間を疑似体験出来るのだと、ヨランダ様が頬を染めてエレノアに力説している。
「なんて素敵な選集なの!他にはどの様な作品があるのかしら?」
「ベンチの横に置いてネイト様と星見、膝の上に置いて膝枕のネイト様、それから…」
「……それから?」
「恥ずかしくて買えなかったのだけど……べ、べべべベッドで…ま、枕元に置くと、こっ、こここちらを覗き込むネイト様が…ゔっ…」
「おゔっ、ぐっ…」
エレノアが令嬢らしからぬ音を出した…ヨランダ様も鼻を押さえているけど、この2人大丈夫かしら…
「その絵姿は…もしかして、ネイト様?」
「?!リディア先生…もしかして、リディア先生も蛍なのですか?」
「私はじゃなくて次姉がね…学園時代は蛍の会の会長まで勤めていたわ」
蛍とは…【アキレアの咲く丘で】の話の中に、アキレアが満開の蛍が飛び交う夜の丘で、騎士が王女に忠誠を誓う一節がある。その場面に因んで、騎士のネイト様を慕う令嬢達を蛍と呼んでいる。
学園にはネイト様の絵姿を愛でる蛍の会が存在し、エレノアとヨランダ様もそこに集って情報交換をしているのだけど、リディア様の次姉は、コーエン様の奥様のエリス様では?
「エリス様が…という事は、生身のネイト様を?」
「な、生身……?そうね、同窓だったから絵姿ではないわね…」
「「羨ましい…」」
「オレリアさんも蛍なのかしら?」
「いいえっ、私は…」
「オレリアは殿下一筋だものね」
「ちょっとっ、エレノアーー」
「何を照れていらっしゃるのかしら?あの夜会で纏われていたドレス…見ているこちらが赤面する程でしたわ」
「ヨランダ様、羨ましいなら羨ましいと、素直に仰ったら?」
「羨ましい?慎しみを持った方がよろしいのではと進言したつもりでしたが…エレノア様はもう少し主張なさっ方がよろしいかもしれませんわね。ただお色が限られてしまう様ですから…残念ね」
「ご心配頂きありがとう。ですがヨランダ様こそ、ご苦労されてるのではなくて?金と緑に茶と茶では…ねえ?」
「…この2人は仲がいいんじゃないの?」
「…仲は…良いです」
「……そう…フフッ…素直じゃないのね」
エレノアとヨランダ様を見つめる瞳はとても優しく、私とも気さくに話をしてくれる。
綺麗で優しいリディア先生に惹かれない人はいない…私では敵わない。
正妃になる者として、これから私はどう在るべきかを考えなければ…
こんな形で聞いたら、己の立場の優位をひけらかす様な底意地の悪い人間だと思われてしまうかもしれない…でも、今なら不躾な事を聞いても許して頂ける様な気がした。
「あの…リディア先生は殿下と仲がよろしかったのでしょうか?」
「そうね…中等学園でほんの数ヶ月だったけど、付き合いがあったわね。クラスも隣りだったし」
「殿下の学園時代のお話ですか?私達もお聞きしたいです」
敬愛と畏怖を抱いてナシェル様の隣りで過ごした4年間は、ナシェル様の一言で唐突に終わりを迎え、北の塔での面会で完全に終止符を打った。
『ナシェル様に於かれましては、ご自愛頂きます様ーー』
『オレリア』
『……はい』
『……いや、いい…行け』
『…ご自愛下さい…ナシェル様』
あの時ナシェル様は何を言おうとしていたのか、聞く術はもうない…二度と会う事はないのだと、最後に勇気を出して向き合った。あの日の面会に悔いはない…だが、だからといって、こんな別れを受け入れられるまでではない…哀傷、安堵、後悔、懐旧…込み上げる思いに押し潰され、その日は部屋から一歩も出る事が出来なかった。
ナシェル様の空の棺に、あの小説を入れて欲しいと、イアン団長様宛に手紙を添えて送った。届いた返事には、ナシェル様が遺された荷物の中にあった【アキレアの咲く丘で】と2冊を入れたと認められており、枯れた涙が再び流れる…
学園の礼拝堂で祈りを捧げ、ナシェル様との4年間を昇華しながら、少しずつ日常を取り戻し始めて10日。
魔術科のクラスに現れたその人は…
「臨時講師のリディア・ファン・オスローです。短い間ですが、宜しくお願いします」
学園の選択授業は科を超えて学びたい授業を選択出来る。
奨学科の生徒がマナーの授業を、貴族科の生徒が剣術の授業を、文官科の生徒が魔術の授業をと、それぞれ選択した科のクラスへ足を運んで学ぶ授業は、他の科の生徒と細やかな交流も持てる為、人脈を広げたい貴族子女にとって貴重な時間。
婚約の儀で倒れ、王城での療養を経て復学した私は、体調が戻らない原因が加護の力の発現が遅れているせいだと気付かず、マナの扱いを上達させる為に選択授業をダンスから魔術に変更した。
簡単な生活魔法から戦闘魔法まで多岐に学べる授業は思いの外楽しめているけれど、魔術科の生徒は同じ貴族とは思えない程に気さくで自由なので、戸惑いも多い。今も目の前で繰り広げられる会話に、どう反応するのが正解なのか分からず静観に徹している。
「リディア先生は元魔術団師員なんですよね?魔術師団に入るのは大変なのに…どうして辞めちゃったんですか?」
「婚活です」
「婚活?…もう、遅いでしょ」
「そもそも貴族夫人なんて無理があるし」
流石は魔術科の生徒だわ…この明け透けな感じ、貴族科の生徒だったらあり得ない。
「お黙り!元々、両親と3年間だけって約束していたのよ」
「だったら、臨時講師なんて暢気な事してる場合じゃないんじゃないですか?」
「出会いは思わぬところにあるものよ」
「学園に貴族同士の出会いが転がってるとは思えませんけど…夜会に出席する方が効率いいのに」
「社交シーズンは終わっただろう?」
「じゃあ、来年?」
「ますます嫁き遅れるな…」
「ちょっと…随分と言いたい放題ね」
「これが魔術科って先生もよく知ってるでしょ」
「…そうね、そうだったわね…懐かしいわ」
『ーーあの時貴方の手を取っていればよかったわ』
殿下とリディア先生は、お知り合いだった、いいえ、もっと親しい結婚を考える程の仲だった…
魔塔に入ると、社交はおろか、家族との交流も厳しく制限される。
殿下は令嬢方を忌避していたと聞いていたけど、きっとリディア先生を待っていたんだわ、3年間の魔術師生活を終えたら結婚するつもりで騎士になったのかもしれない。それなのに、私はお2人の仲を割いてしまっただけでなく、殿下を好きになってしまった…
殿下がリディア先生を側妃に望むなら、私は従うまで。正妃として殿下の信頼を損なわない様に分を弁え、リディア先生が殿下を癒し、殿下の寵を……すごく嫌…己を律する事も出来ない愚かな私は妃失格ね…
ーーー
「エレノア様はご存知かしら?新作の疑似体験選集」
「?!これは…この様にして置いたら、一緒にお紅茶を飲んでる様な感覚に…」
「ええ、正に疑似体験。お茶の時間を更に有意義に過ごせる代物ですわ」
食堂のテラスでエレノアと紅茶を飲んでいるところに、ヨランダ様が1枚の絵姿を持って現れた。
描かれているのは、カップを手に持ち微笑みかけるネイト様の胸像画で、テーブルの上に立て掛けて向いに座れば、ネイト様とのお茶の時間を疑似体験出来るのだと、ヨランダ様が頬を染めてエレノアに力説している。
「なんて素敵な選集なの!他にはどの様な作品があるのかしら?」
「ベンチの横に置いてネイト様と星見、膝の上に置いて膝枕のネイト様、それから…」
「……それから?」
「恥ずかしくて買えなかったのだけど……べ、べべべベッドで…ま、枕元に置くと、こっ、こここちらを覗き込むネイト様が…ゔっ…」
「おゔっ、ぐっ…」
エレノアが令嬢らしからぬ音を出した…ヨランダ様も鼻を押さえているけど、この2人大丈夫かしら…
「その絵姿は…もしかして、ネイト様?」
「?!リディア先生…もしかして、リディア先生も蛍なのですか?」
「私はじゃなくて次姉がね…学園時代は蛍の会の会長まで勤めていたわ」
蛍とは…【アキレアの咲く丘で】の話の中に、アキレアが満開の蛍が飛び交う夜の丘で、騎士が王女に忠誠を誓う一節がある。その場面に因んで、騎士のネイト様を慕う令嬢達を蛍と呼んでいる。
学園にはネイト様の絵姿を愛でる蛍の会が存在し、エレノアとヨランダ様もそこに集って情報交換をしているのだけど、リディア様の次姉は、コーエン様の奥様のエリス様では?
「エリス様が…という事は、生身のネイト様を?」
「な、生身……?そうね、同窓だったから絵姿ではないわね…」
「「羨ましい…」」
「オレリアさんも蛍なのかしら?」
「いいえっ、私は…」
「オレリアは殿下一筋だものね」
「ちょっとっ、エレノアーー」
「何を照れていらっしゃるのかしら?あの夜会で纏われていたドレス…見ているこちらが赤面する程でしたわ」
「ヨランダ様、羨ましいなら羨ましいと、素直に仰ったら?」
「羨ましい?慎しみを持った方がよろしいのではと進言したつもりでしたが…エレノア様はもう少し主張なさっ方がよろしいかもしれませんわね。ただお色が限られてしまう様ですから…残念ね」
「ご心配頂きありがとう。ですがヨランダ様こそ、ご苦労されてるのではなくて?金と緑に茶と茶では…ねえ?」
「…この2人は仲がいいんじゃないの?」
「…仲は…良いです」
「……そう…フフッ…素直じゃないのね」
エレノアとヨランダ様を見つめる瞳はとても優しく、私とも気さくに話をしてくれる。
綺麗で優しいリディア先生に惹かれない人はいない…私では敵わない。
正妃になる者として、これから私はどう在るべきかを考えなければ…
こんな形で聞いたら、己の立場の優位をひけらかす様な底意地の悪い人間だと思われてしまうかもしれない…でも、今なら不躾な事を聞いても許して頂ける様な気がした。
「あの…リディア先生は殿下と仲がよろしかったのでしょうか?」
「そうね…中等学園でほんの数ヶ月だったけど、付き合いがあったわね。クラスも隣りだったし」
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