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儀式と夜会
75:もう一つの夜会 ナシェル
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ダリア王城の敷地の北側、罪人となった王族を幽閉する塔。
一番最初に幽閉されたのは、他国から輿入れした王太子妃だった。
護衛の騎士との姦通の上に身籠もった罪で、母国へ強制送還されるまでの間、塔に幽閉されていたという。
その後も王位簒奪を企んだ王弟、王太子の毒殺を試みた側妃、情報漏洩を犯した王太子妃など、傾国の騒ぎを起こした王族がこの最上階に幽閉されてきた。
昼間は塔の最上階から城下を一望出来るが、陽が沈んだ宵の後は、闇の帳に遮られて何も見えない。夜会を自粛していた夜の王城も、最低限の灯りの元にひっそり閑と佇んでいたが、今夜は威光を取り戻すかの如く眩ゆい程の光りを浴びて聳え立っている。
「今宵は夜会か…」
「ええ、フラン殿下とオレリア嬢の婚約披露です」
誰に問うた訳でもない独り言に答えたのは、自裁を防止する塔の騎士…ではなく近衛騎士団長のイアン。
2人分の夕食をトレーに乗せて現れた彼は、部屋に居た騎士に一言二言耳打ちをして、騎士が退室するとトレーを卓に置いて食事を始めた。
挨拶もなく、食事を薦めるでもなく、許可も得ずに食べ始めたイアンに多少腹も立ったが、これが王族でなくなった己への扱いなのだと、シルバーを手にした。
「あれから4ヶ月か…」
「今宵の夜会で今年の社交シーズンは終わりです」
「で?近衛団長は護衛の仕事はいいのか?」
「ジーク1人で充分でしょう。本来であればジークが団長で俺が補佐だったのに…人の面倒を見るのが面倒くさいと言って押し付けてきたんですから。それに、陛下とカイエンワインを並べられたら当然貴方との夜会を選びます」
食後に出されたのはカイエンワイン。
グラスにワインを注ぎながら、女神ジュノーと立神と夜会が無事に開宴された事を祝う為に、特別に提供された代物だと説明するイアンの表情は嬉々としている。
「イアンと夜会は微妙だな」
「相手が誰であってもワインの味は変わらないでしょう」
「そうだな…」
「それから、本をよくお読みなっていると聞いたので何冊か持ってきましたよ」
「自業自得とは言え、本を読む事しか出来ないからな、助かるよ……って、随分適当だな」
テーブルに置かれた本は、歴史書、兵法書、魔導書、植物図鑑…何故か恋愛小説まである。
「色々な人に頼んだもので…」
面倒事は他人任せか…先程の食事といい随分と軽く扱われる様になったものだ。
「こういうのがイアンの趣味なのかと思ったよ…」
口元を引き攣らせるイアンに少しだけ溜飲を下げて、手に取った小説のタイトルをなぞる。
『私、ナシェル・ダリアは、オレリア・ファン・デュバル公爵令嬢との婚約を破棄し、廃太子を宣言する』
「…オレリアはどうしてる?」
「その件もあって来たんです。昨日の立神の儀でオレリア嬢に加護の紋が刻まれました。どの様な加護かはまだ分かりませんが…」
「フランと共に成し得たか…」
13になった年に大聖堂で執り行われた立太子の儀。
『汝の伴侶となる者は、世界を厄災から救うジュノーの加護を持つ者なり。汝の役目は伴侶を護ること』
耳ではなく、頭の中に流れ込んできた声が女神ユノンのものだと直ぐに分かった。
王となる俺に、得体の知れない女神の加護者を護れと、一方的に宣った女神に腹立たしさを覚え、巫山戯た天啓を誰にも告げる事なく日々を過ごした。
父から婚約が整ったと告げられたのは、サルビアへ留学する異母兄のオランドを見送って間もなくのこと。
相手は母と姉妹に気に入られているという、強大な軍事力と、ダリアの貿易外交の要である大きな港を持つデュバル公爵家の令嬢。
早くに母を亡くしたオレリアは、王城や貴族家で開かれるお茶会に顔を出す事もなく、屋敷で静かに過ごしていた。
その事を不憫に思った母が、オレリアを王城に招いて姉妹を混じえた細やかなお茶会を開いていたのを何度か見かけたが、言葉を交わした事は一度もなく、また、王族と対象的な凍てつく冬を思わせる銀髪と白藍の瞳に冷たい印象を持っていた。
『ナシェル殿下、王宮庭園のダリアが綺麗に咲いていました』
『ナシェル殿下は夏の様なお色ですね』
俺の周りに群がる高慢で苛烈な令嬢達と違って、オレリアは貴族令嬢らしからぬ純粋さを持ち、当時は表情も豊かだった。
共に過ごす時間は意外にも穏やかで、理解し難い天啓に感じていた腹立たしさも少しずつ薄れ始めた頃、再び降りてきた女神ユノンの声に俺は悩んだ。
どの器に、何を、どう満たせばいいのか…そんな時に見かけたのが頬を染めて小説を読むオレリアだった。
【アキレアの咲く丘で】
令嬢達の間で流行っていた小説は、多分に漏れずオレリアも愛読していたらしい。
俺が女神の言葉に悩んでいる時に、俗世の恋愛小説に現を抜かし、あまつさえ騎士と恋などと下らない夢を抱いているのか、王の伴侶となる自覚はあるのか、お前が騎士に忠誠をもらうのではない、伴侶が王に忠誠を誓うのが理…
俺という器にオレリアの忠誠心を満たすのが道理。
「後はお前達が見聞きした通りだ」
「なるほど…嫉妬ですか…」
「……は?お前は俺の話を聞いていたのか?そもそもオレリアに恋愛感情等抱いた事はない」
「嫉妬心は恋人に対してだけ抱くものではありません。親、兄弟、友人、臣下…自分が受け入れた者、受け入れられたいたい者に抱くものです」
「………」
「貴方は小説を読むオレリア嬢を見て、受け入れられないと思ったのではありませんか?自分だけがと不安になったのではありませんか?オレリア嬢を支配する事で嫉妬心を消化していたのではありませんか?」
「……もう…いい…」
『私は敬愛するナシェル様のおそばにいる間、貴方様に従い、お仕えする義務を全うする事を己に言い聞かせて参りましたーー』
この本がなければ違ったのか…
女神の事を誰かに打ち明けていれば違ったのか…
両親の言葉に耳を傾けていたら違ったのか…
いや…きっかけなど些末事。
王の在り方を履き違えていた俺には、オレリアに求めるだけだった俺には、最後には逃げる事を選んだ俺には、これ以外の結末はあり得ない…あの日会ったフランの瞳が不意に過って自嘲する。
「王都に降る銀粉を見た時、心の底から安堵した…フランには悪いが、俺なんぞが王になる事がなくてよかったよ」
「それでも貴方は女神の声を聞いている選られしお方……教皇が面会をお望みです」
「……教皇が?」
「いかがなさいますか?」
「いかがなさいますかって…選択の余地がないものに、選択肢を与えるのはおかしいだろ」
「ハハッ…それもそうですね」
「…酔ってるのか?」
「これっぽっちじゃ酔えませんね」
「……まあいい…で?面会はいつだ?」
「今からです」
「…………は?」
一番最初に幽閉されたのは、他国から輿入れした王太子妃だった。
護衛の騎士との姦通の上に身籠もった罪で、母国へ強制送還されるまでの間、塔に幽閉されていたという。
その後も王位簒奪を企んだ王弟、王太子の毒殺を試みた側妃、情報漏洩を犯した王太子妃など、傾国の騒ぎを起こした王族がこの最上階に幽閉されてきた。
昼間は塔の最上階から城下を一望出来るが、陽が沈んだ宵の後は、闇の帳に遮られて何も見えない。夜会を自粛していた夜の王城も、最低限の灯りの元にひっそり閑と佇んでいたが、今夜は威光を取り戻すかの如く眩ゆい程の光りを浴びて聳え立っている。
「今宵は夜会か…」
「ええ、フラン殿下とオレリア嬢の婚約披露です」
誰に問うた訳でもない独り言に答えたのは、自裁を防止する塔の騎士…ではなく近衛騎士団長のイアン。
2人分の夕食をトレーに乗せて現れた彼は、部屋に居た騎士に一言二言耳打ちをして、騎士が退室するとトレーを卓に置いて食事を始めた。
挨拶もなく、食事を薦めるでもなく、許可も得ずに食べ始めたイアンに多少腹も立ったが、これが王族でなくなった己への扱いなのだと、シルバーを手にした。
「あれから4ヶ月か…」
「今宵の夜会で今年の社交シーズンは終わりです」
「で?近衛団長は護衛の仕事はいいのか?」
「ジーク1人で充分でしょう。本来であればジークが団長で俺が補佐だったのに…人の面倒を見るのが面倒くさいと言って押し付けてきたんですから。それに、陛下とカイエンワインを並べられたら当然貴方との夜会を選びます」
食後に出されたのはカイエンワイン。
グラスにワインを注ぎながら、女神ジュノーと立神と夜会が無事に開宴された事を祝う為に、特別に提供された代物だと説明するイアンの表情は嬉々としている。
「イアンと夜会は微妙だな」
「相手が誰であってもワインの味は変わらないでしょう」
「そうだな…」
「それから、本をよくお読みなっていると聞いたので何冊か持ってきましたよ」
「自業自得とは言え、本を読む事しか出来ないからな、助かるよ……って、随分適当だな」
テーブルに置かれた本は、歴史書、兵法書、魔導書、植物図鑑…何故か恋愛小説まである。
「色々な人に頼んだもので…」
面倒事は他人任せか…先程の食事といい随分と軽く扱われる様になったものだ。
「こういうのがイアンの趣味なのかと思ったよ…」
口元を引き攣らせるイアンに少しだけ溜飲を下げて、手に取った小説のタイトルをなぞる。
『私、ナシェル・ダリアは、オレリア・ファン・デュバル公爵令嬢との婚約を破棄し、廃太子を宣言する』
「…オレリアはどうしてる?」
「その件もあって来たんです。昨日の立神の儀でオレリア嬢に加護の紋が刻まれました。どの様な加護かはまだ分かりませんが…」
「フランと共に成し得たか…」
13になった年に大聖堂で執り行われた立太子の儀。
『汝の伴侶となる者は、世界を厄災から救うジュノーの加護を持つ者なり。汝の役目は伴侶を護ること』
耳ではなく、頭の中に流れ込んできた声が女神ユノンのものだと直ぐに分かった。
王となる俺に、得体の知れない女神の加護者を護れと、一方的に宣った女神に腹立たしさを覚え、巫山戯た天啓を誰にも告げる事なく日々を過ごした。
父から婚約が整ったと告げられたのは、サルビアへ留学する異母兄のオランドを見送って間もなくのこと。
相手は母と姉妹に気に入られているという、強大な軍事力と、ダリアの貿易外交の要である大きな港を持つデュバル公爵家の令嬢。
早くに母を亡くしたオレリアは、王城や貴族家で開かれるお茶会に顔を出す事もなく、屋敷で静かに過ごしていた。
その事を不憫に思った母が、オレリアを王城に招いて姉妹を混じえた細やかなお茶会を開いていたのを何度か見かけたが、言葉を交わした事は一度もなく、また、王族と対象的な凍てつく冬を思わせる銀髪と白藍の瞳に冷たい印象を持っていた。
『ナシェル殿下、王宮庭園のダリアが綺麗に咲いていました』
『ナシェル殿下は夏の様なお色ですね』
俺の周りに群がる高慢で苛烈な令嬢達と違って、オレリアは貴族令嬢らしからぬ純粋さを持ち、当時は表情も豊かだった。
共に過ごす時間は意外にも穏やかで、理解し難い天啓に感じていた腹立たしさも少しずつ薄れ始めた頃、再び降りてきた女神ユノンの声に俺は悩んだ。
どの器に、何を、どう満たせばいいのか…そんな時に見かけたのが頬を染めて小説を読むオレリアだった。
【アキレアの咲く丘で】
令嬢達の間で流行っていた小説は、多分に漏れずオレリアも愛読していたらしい。
俺が女神の言葉に悩んでいる時に、俗世の恋愛小説に現を抜かし、あまつさえ騎士と恋などと下らない夢を抱いているのか、王の伴侶となる自覚はあるのか、お前が騎士に忠誠をもらうのではない、伴侶が王に忠誠を誓うのが理…
俺という器にオレリアの忠誠心を満たすのが道理。
「後はお前達が見聞きした通りだ」
「なるほど…嫉妬ですか…」
「……は?お前は俺の話を聞いていたのか?そもそもオレリアに恋愛感情等抱いた事はない」
「嫉妬心は恋人に対してだけ抱くものではありません。親、兄弟、友人、臣下…自分が受け入れた者、受け入れられたいたい者に抱くものです」
「………」
「貴方は小説を読むオレリア嬢を見て、受け入れられないと思ったのではありませんか?自分だけがと不安になったのではありませんか?オレリア嬢を支配する事で嫉妬心を消化していたのではありませんか?」
「……もう…いい…」
『私は敬愛するナシェル様のおそばにいる間、貴方様に従い、お仕えする義務を全うする事を己に言い聞かせて参りましたーー』
この本がなければ違ったのか…
女神の事を誰かに打ち明けていれば違ったのか…
両親の言葉に耳を傾けていたら違ったのか…
いや…きっかけなど些末事。
王の在り方を履き違えていた俺には、オレリアに求めるだけだった俺には、最後には逃げる事を選んだ俺には、これ以外の結末はあり得ない…あの日会ったフランの瞳が不意に過って自嘲する。
「王都に降る銀粉を見た時、心の底から安堵した…フランには悪いが、俺なんぞが王になる事がなくてよかったよ」
「それでも貴方は女神の声を聞いている選られしお方……教皇が面会をお望みです」
「……教皇が?」
「いかがなさいますか?」
「いかがなさいますかって…選択の余地がないものに、選択肢を与えるのはおかしいだろ」
「ハハッ…それもそうですね」
「…酔ってるのか?」
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