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死亡フラグが立ったイケメン王子登場
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〇スイカ酒場
「・・・・誰ですか? サク王子とは?」
ローブを抜いだ男が爽やかな笑顔で言った。
(あれ? 違う人? いや。間違いない。
魔法貴族学校で習う歴史の授業で、
私好みのイケメン顔を忘れるはがずない( ̄▽ ̄)エッヘン
何より、白いドラゴンが描いてる指輪をしてるもん。
うん? そういえば私が持っている指輪と一緒だ。
もしかして、私にくれた人って、この人?
・・・・・・そんなわけないか(^〇^)テヘ
だって、こんなイケメンと面識ないも~~ん。
でも、何で身分を隠してるんだろ?
・・・・・・まぁいいや。
考えても解らないから、
ここは適当に誤魔化そう~っと( ̄3 ̄))
「あ~~ごめん。ごめん。
私、妄想するのが好きだから、
その中に出てくる人と似てたから、
ビックリしゃったのよ
( ̄▽ ̄)ホホホホ」
笑って誤魔化すアイ。
・・・・・・・・・・
「死亡フラグ立っているとはどういう事です?」
ニコリと笑っているが、目が笑ってない怖い表情で聞いてきた。
「あれ? そんな事言ったかな? 私?」
首を傾けて可愛くとぼけるアイ。
「ええ。ちゃんと言いましたよ」
ギロリと睨むサク王子。
(うぁ~~こわ。ちゃんと聞いてたのね。
サク王子は文武両道で将来有望だったけど、
王様になろうと思わなかったみたい。
後継者争いで劣勢だったサク王子の兄を助けて、
一気に盛り返したけど、敵対勢力から刺客が送られるの。
撃退したけど戦った時の傷と持病の病気が重なって、死んでしまった。
そろそろしたら刺客が現れて、殺されそうになるはず。
だから、サク王子に近寄らない方が良い。
だって、巻き添えに合って、死ぬ可能性がUPするからね。
死亡フラグ立っていると言うのは、
・・・・・・・・・・・・・
もうそろそろしたら死じゃうよって事を言いたいけど、本当の事を言えないからな~~
また適当に誤魔化そう~~っと( ̄ー ̄)!!)
「死亡フラグが立っていると言うのは、
私の作った勝手な言葉で、非の打ち所が無いくらい、カッコイイって事よ。( ̄▽ ̄)おほほほ」
口元を手で隠して、上品に笑った。
「でも、死亡と言う事は、死に関わる事では?」
(ぬぬぬぬ。鋭い(°д°)!!
さすが将来有望と言われた事はある。
論理的に質問されたら、いつかボロが出そうじゃん。
こういう時は)
「そ、それよりもアイディアを買ってくえるって言ったわよね?」
「確かに言いました」
「どうゆう事?」
「売上UPのアイディアをぜひ聞きたいので、
私がお金を支払います」
「ちょっと待って。考えさせて」
「アイ様。お金が貰えるチャンスではありませんか、何を迷ってるんです?」
小声でグリルが聞いてきた。
(グリルにも本当の事言えないしな~)
・・
「私のカンだと、この男に関わらない方が良いと思うの」
「でも、私達の目的を達成するためには、
お金が必要ですよ。他に何か良い方法があるんですか?」
「まあそうなんだけどね・・・・」
腕組みをして考えるアイ。
(またお金を稼ぐ方法を考えるのは面倒だな~
よ~~く考えたら、ずっと一緒にいるわけじゃないし、
・・・・・・・・・・
少しくらい関わっても大丈夫なんじゃないかな~。
うん。お金だけも~~~らおっと( ̄▽ ̄)!!)
考えをまとめたアイ。
「解った。アイディアを言うから、先にお金をちょうだい」
手でクレクレと催促した。
「良いですけど、いくらにしますか?」
(う~ん。1万円くらいで良いかな~)
「1本でどう?」
「少し高いでしょ」
「じゃ。2本」
「聞いているんですか私の話を」
「5本」
「私の話を」
「10本」
「私・・・」
「100本」
「スットーーープ。払います。払います」
慌てた様子で、手でストップと制した。
「本当に?」
( ̄▽ ̄)ニヤリと笑うアイ。
「ええ。これで良いですね。ジェイル」
サク王子の懐から布袋が出てきて、ぷかぷか浮きながらアイの手元に移動した。
「え? 何これ?」
袋を開けると、虹色に光る石が入っていた。
「さぁ~。解りませんが、珍しい石みたいですね」
グリルが答えた。
「それを売れば、あなたが言った金額になるはずです」
「( ̄▽ ̄)へへへ。まいどあり~」
(100万円ゲットだ~~~。儲かった~儲かった~(^〇^)/)
満面の笑みのアイ。
「じゃあ。早く聞かせてくれますか?
もっと売上をUPさせる方法を」
「解ってます。解ってます。
慌てない慌てない( ̄▽ ̄)!!
まず、売れない店と言うのは特色がない事が多い。
だから、特色を作れば良いの」
「例えば何ですか?」
「そうね~。激辛料理を出す居酒屋を作れば良いわ。
辛い物を好きな人は結構いるし、
料理が美味しければきっとくるはずよ」
「それだけで、お客様が来ますかね~」
オーナーのヤクルが疑うような目で言った。
「もちろん。それだけじゃないわ。
近くの香辛料を売っているお店とコラボするの」
「コラボ?」
サク王子は首を傾げた。
「一緒に商品などを協力して作る事よ。
香辛料店には、オリジナルの激辛香辛料を作って貰うの。
そうすれば、ここでしか食べれない物が出来上がって、
看板メニューの一つになるわ。
しかも、限定10食までとすれば、さらに売上UPを見込める。
香辛料店のメリットは、毎日決まった量が売れるので、安定収入が出来て嬉しいはずよ」
「素晴らしい。どちらにも売上UPに繋がるんですね」
サク王子が感心した様子で言った。
「ただ、肝心の料理はどうするんだ?」
ヤルクが不安そうに言った。
「私が考えたレシピを使うわ。
でも、必ず美味しいとは限らないので、お客様に試食してもらって評判の良い物をメニューに加える。
他にも、町で扱う新商品のサンプルを集めて、アンケートを取るようにするの。
そうすれば、貴重なデータ結果を会社に売る事が出来るし、お店の魅力が1つ出来るわ。
参加してくれた人には、一品料理や飲み物をサービスすれば、喜んでやってくれるはずよ」
「なんだか。上手くいそうな気がしてきた」
ヤルクは目を大きく見開いて、興奮した様子で言った。
「まだあるわよ( ̄▽ ̄)ニヤリ」
「えーお腹一杯ですよ~」
サク王子は爽やか笑顔で言った。
「この町全体を激辛の町にするの」
「!!!!!!!」
驚く一同
「どこのお店も激辛の料理を出すようにすれば、どこに行っても色々な激辛料理が食べれるから、お客さんにとっては嬉しいはず。
しかも、町全体の認知度もUPして、辛い物好きの人がどんどん町に来て、どこのお店も売上UP間違いなし。
他にも町のシンボルとして、激辛マスコットを作って、グッズ展開すれば飲食店以外でも販売出来るし、激辛大食い選手権などのイベントもすれば、お客さんがもっと来るはずよ」
「凄い。自分の店だけではく、
町全体を活性化させて売上を伸ばす作戦か。
君の発想力には驚かされたよ」
サク王子が拍手をしながらアイを賞賛した。
「これで、希望が持てます。
ありがとうございます。ありがとうございます」
何回もアイにお礼を言うヤルク。
「もっと褒めても良いわよ。( ̄▽ ̄)ホホホホホホホホ」
グリルの肩に立って、腰に手を当てて勝ち誇るペンギ姿のアイ。
「でも、シン家が経営してるサル酒場を潰せませんね」
「あ!! ∑(°〇°)」
小声でグリルが言葉に、そういえばと思うアイだった。
「どーうせ、頭の固い貴族が、
私の案を許可しないから大丈夫よ」
・・・・
「確かに、大貴族のマリー家は、
変化を嫌う保守的な人が多いので大丈夫でしょ」
「でしょ。大丈夫。大丈夫。( ̄▽ ̄)フフフ」
二人が不気味に笑っていた。
すると、バタンと扉開けてガラの悪い連中がやってきた。
「おい。ヤルク」
「あ!! 悪徳商会のタルタルさん」
ヤルクがが血相かえて、ペコペコとお辞儀をした。
「おめぇ~。いつまで待たせば気が済むんだ」
「すいません。もう少しだけ待って貰えませんか?」
「ダメだ。今日借金を全部返せ」
「そんな無茶な」
「無理なら、この店から出て行け」
「お願いします。お願いします」
「うるせぇ~。ファイ」
タルタルの手から炎の玉が出て、ヤルクを襲った。
「うぁわわああ」
ヤルクは吹っ飛んで、火傷をしてしまった。
そして、ゆっくりタルタルが近づいた。
「もうーこの店のは買い手がついてるんだよ」
「だ、誰ですか?」
倒れながら聞くヤルク。
・・・・・・・・
「それは、サル酒場が2号店をここに出してぇーてよ」
「ライバル店が、私の店を!!」
絶句するヤルク。
「そうゆう事だ。こいつを追い出して、店の中を綺麗しろ」
「へい」
部下達がヤルクを掴んで店の外に出そうとした。
「ちょっと待ったーー( ̄〇 ̄)!!!!」
「何だ? お前」
タルタルがギロリと睨んだ。
「これで、借金を返せる」
アイはサク王子から貰った虹色の石を見せた。
「それは・・・・へへへ。もちろんですよ」
態度を一変して、丁寧になったタルタル。
「ねぇ。オーナー。私が借金を返すからこの店、私に頂戴。
私がオーナーで、あなたは雇われ店長よ。
店の方針は私が決めて、あなはたは現場で頑張るの。
どうする?」
「そ、それは、この店を守る事が出来るんですね」
「そうよ。最初は少ないかもしれないけど、
繁盛すれば給料もUPするわ」
「解りました。このご恩は一生忘れません。
お願いします。オーナー」
痛い体を起こして、首で会釈するヤルク。
「さぁ。問題解決ね。借用書と店の権利書を頂戴」
「へいただいま。ジェイル」
タルタルが魔法を唱えると、借用書と店の権利書がアイの目の前にやって来た。
アイは、書類を読んで中身を確認した。
「ではサインをお願いします」
「グリル。悪役令嬢アイって書いて」
「え? 本当に、そんな名前で良いんですか?」
「良いの。良いの。名前なんて適当で」
「解りました」
グリルにだけ聞こえる声で言って、書類にサインをした。
・・・・
「えっと・・・・悪役令嬢アイ様で、よろしいですね?」
「そうよ。何か文句でもあるの」
「いえいえ。珍しい名前だったもので...
ではお代の方を」
「グリル」
「ハイ。解りました」
グリルはタルタルに、虹色の石が入った袋を渡した。
「へへへへ。確かに。ありがとうございました。
行くぞ」
「へい」
ガラの悪い男達は去っていった。
「グリル。権利書の名義変更をさっき言った名前で変更して、役所へ出してね」
「ハイ。解りました」
そして、アイは借用書をビリビリと破いた。
「これで、私がオーナーね」
「はい。オーナー」
ヤルクが言った。
・・・・
「それしても、安い買い物したわ。たった100万円で、お店を手に入れるとわね~」
・・・
「え? あの虹色の石は1億円の価値があるんだけど」
サク王子が言った。
「はい? 今、なんと?
・・・ ・・・
「だから、1億円だよ。1億円」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ええええええええーーーーーーーー!!
1億ーーーーーーーーー∑(°〇°)!!」
絶叫するアイだった。
「・・・・誰ですか? サク王子とは?」
ローブを抜いだ男が爽やかな笑顔で言った。
(あれ? 違う人? いや。間違いない。
魔法貴族学校で習う歴史の授業で、
私好みのイケメン顔を忘れるはがずない( ̄▽ ̄)エッヘン
何より、白いドラゴンが描いてる指輪をしてるもん。
うん? そういえば私が持っている指輪と一緒だ。
もしかして、私にくれた人って、この人?
・・・・・・そんなわけないか(^〇^)テヘ
だって、こんなイケメンと面識ないも~~ん。
でも、何で身分を隠してるんだろ?
・・・・・・まぁいいや。
考えても解らないから、
ここは適当に誤魔化そう~っと( ̄3 ̄))
「あ~~ごめん。ごめん。
私、妄想するのが好きだから、
その中に出てくる人と似てたから、
ビックリしゃったのよ
( ̄▽ ̄)ホホホホ」
笑って誤魔化すアイ。
・・・・・・・・・・
「死亡フラグ立っているとはどういう事です?」
ニコリと笑っているが、目が笑ってない怖い表情で聞いてきた。
「あれ? そんな事言ったかな? 私?」
首を傾けて可愛くとぼけるアイ。
「ええ。ちゃんと言いましたよ」
ギロリと睨むサク王子。
(うぁ~~こわ。ちゃんと聞いてたのね。
サク王子は文武両道で将来有望だったけど、
王様になろうと思わなかったみたい。
後継者争いで劣勢だったサク王子の兄を助けて、
一気に盛り返したけど、敵対勢力から刺客が送られるの。
撃退したけど戦った時の傷と持病の病気が重なって、死んでしまった。
そろそろしたら刺客が現れて、殺されそうになるはず。
だから、サク王子に近寄らない方が良い。
だって、巻き添えに合って、死ぬ可能性がUPするからね。
死亡フラグ立っていると言うのは、
・・・・・・・・・・・・・
もうそろそろしたら死じゃうよって事を言いたいけど、本当の事を言えないからな~~
また適当に誤魔化そう~~っと( ̄ー ̄)!!)
「死亡フラグが立っていると言うのは、
私の作った勝手な言葉で、非の打ち所が無いくらい、カッコイイって事よ。( ̄▽ ̄)おほほほ」
口元を手で隠して、上品に笑った。
「でも、死亡と言う事は、死に関わる事では?」
(ぬぬぬぬ。鋭い(°д°)!!
さすが将来有望と言われた事はある。
論理的に質問されたら、いつかボロが出そうじゃん。
こういう時は)
「そ、それよりもアイディアを買ってくえるって言ったわよね?」
「確かに言いました」
「どうゆう事?」
「売上UPのアイディアをぜひ聞きたいので、
私がお金を支払います」
「ちょっと待って。考えさせて」
「アイ様。お金が貰えるチャンスではありませんか、何を迷ってるんです?」
小声でグリルが聞いてきた。
(グリルにも本当の事言えないしな~)
・・
「私のカンだと、この男に関わらない方が良いと思うの」
「でも、私達の目的を達成するためには、
お金が必要ですよ。他に何か良い方法があるんですか?」
「まあそうなんだけどね・・・・」
腕組みをして考えるアイ。
(またお金を稼ぐ方法を考えるのは面倒だな~
よ~~く考えたら、ずっと一緒にいるわけじゃないし、
・・・・・・・・・・
少しくらい関わっても大丈夫なんじゃないかな~。
うん。お金だけも~~~らおっと( ̄▽ ̄)!!)
考えをまとめたアイ。
「解った。アイディアを言うから、先にお金をちょうだい」
手でクレクレと催促した。
「良いですけど、いくらにしますか?」
(う~ん。1万円くらいで良いかな~)
「1本でどう?」
「少し高いでしょ」
「じゃ。2本」
「聞いているんですか私の話を」
「5本」
「私の話を」
「10本」
「私・・・」
「100本」
「スットーーープ。払います。払います」
慌てた様子で、手でストップと制した。
「本当に?」
( ̄▽ ̄)ニヤリと笑うアイ。
「ええ。これで良いですね。ジェイル」
サク王子の懐から布袋が出てきて、ぷかぷか浮きながらアイの手元に移動した。
「え? 何これ?」
袋を開けると、虹色に光る石が入っていた。
「さぁ~。解りませんが、珍しい石みたいですね」
グリルが答えた。
「それを売れば、あなたが言った金額になるはずです」
「( ̄▽ ̄)へへへ。まいどあり~」
(100万円ゲットだ~~~。儲かった~儲かった~(^〇^)/)
満面の笑みのアイ。
「じゃあ。早く聞かせてくれますか?
もっと売上をUPさせる方法を」
「解ってます。解ってます。
慌てない慌てない( ̄▽ ̄)!!
まず、売れない店と言うのは特色がない事が多い。
だから、特色を作れば良いの」
「例えば何ですか?」
「そうね~。激辛料理を出す居酒屋を作れば良いわ。
辛い物を好きな人は結構いるし、
料理が美味しければきっとくるはずよ」
「それだけで、お客様が来ますかね~」
オーナーのヤクルが疑うような目で言った。
「もちろん。それだけじゃないわ。
近くの香辛料を売っているお店とコラボするの」
「コラボ?」
サク王子は首を傾げた。
「一緒に商品などを協力して作る事よ。
香辛料店には、オリジナルの激辛香辛料を作って貰うの。
そうすれば、ここでしか食べれない物が出来上がって、
看板メニューの一つになるわ。
しかも、限定10食までとすれば、さらに売上UPを見込める。
香辛料店のメリットは、毎日決まった量が売れるので、安定収入が出来て嬉しいはずよ」
「素晴らしい。どちらにも売上UPに繋がるんですね」
サク王子が感心した様子で言った。
「ただ、肝心の料理はどうするんだ?」
ヤルクが不安そうに言った。
「私が考えたレシピを使うわ。
でも、必ず美味しいとは限らないので、お客様に試食してもらって評判の良い物をメニューに加える。
他にも、町で扱う新商品のサンプルを集めて、アンケートを取るようにするの。
そうすれば、貴重なデータ結果を会社に売る事が出来るし、お店の魅力が1つ出来るわ。
参加してくれた人には、一品料理や飲み物をサービスすれば、喜んでやってくれるはずよ」
「なんだか。上手くいそうな気がしてきた」
ヤルクは目を大きく見開いて、興奮した様子で言った。
「まだあるわよ( ̄▽ ̄)ニヤリ」
「えーお腹一杯ですよ~」
サク王子は爽やか笑顔で言った。
「この町全体を激辛の町にするの」
「!!!!!!!」
驚く一同
「どこのお店も激辛の料理を出すようにすれば、どこに行っても色々な激辛料理が食べれるから、お客さんにとっては嬉しいはず。
しかも、町全体の認知度もUPして、辛い物好きの人がどんどん町に来て、どこのお店も売上UP間違いなし。
他にも町のシンボルとして、激辛マスコットを作って、グッズ展開すれば飲食店以外でも販売出来るし、激辛大食い選手権などのイベントもすれば、お客さんがもっと来るはずよ」
「凄い。自分の店だけではく、
町全体を活性化させて売上を伸ばす作戦か。
君の発想力には驚かされたよ」
サク王子が拍手をしながらアイを賞賛した。
「これで、希望が持てます。
ありがとうございます。ありがとうございます」
何回もアイにお礼を言うヤルク。
「もっと褒めても良いわよ。( ̄▽ ̄)ホホホホホホホホ」
グリルの肩に立って、腰に手を当てて勝ち誇るペンギ姿のアイ。
「でも、シン家が経営してるサル酒場を潰せませんね」
「あ!! ∑(°〇°)」
小声でグリルが言葉に、そういえばと思うアイだった。
「どーうせ、頭の固い貴族が、
私の案を許可しないから大丈夫よ」
・・・・
「確かに、大貴族のマリー家は、
変化を嫌う保守的な人が多いので大丈夫でしょ」
「でしょ。大丈夫。大丈夫。( ̄▽ ̄)フフフ」
二人が不気味に笑っていた。
すると、バタンと扉開けてガラの悪い連中がやってきた。
「おい。ヤルク」
「あ!! 悪徳商会のタルタルさん」
ヤルクがが血相かえて、ペコペコとお辞儀をした。
「おめぇ~。いつまで待たせば気が済むんだ」
「すいません。もう少しだけ待って貰えませんか?」
「ダメだ。今日借金を全部返せ」
「そんな無茶な」
「無理なら、この店から出て行け」
「お願いします。お願いします」
「うるせぇ~。ファイ」
タルタルの手から炎の玉が出て、ヤルクを襲った。
「うぁわわああ」
ヤルクは吹っ飛んで、火傷をしてしまった。
そして、ゆっくりタルタルが近づいた。
「もうーこの店のは買い手がついてるんだよ」
「だ、誰ですか?」
倒れながら聞くヤルク。
・・・・・・・・
「それは、サル酒場が2号店をここに出してぇーてよ」
「ライバル店が、私の店を!!」
絶句するヤルク。
「そうゆう事だ。こいつを追い出して、店の中を綺麗しろ」
「へい」
部下達がヤルクを掴んで店の外に出そうとした。
「ちょっと待ったーー( ̄〇 ̄)!!!!」
「何だ? お前」
タルタルがギロリと睨んだ。
「これで、借金を返せる」
アイはサク王子から貰った虹色の石を見せた。
「それは・・・・へへへ。もちろんですよ」
態度を一変して、丁寧になったタルタル。
「ねぇ。オーナー。私が借金を返すからこの店、私に頂戴。
私がオーナーで、あなたは雇われ店長よ。
店の方針は私が決めて、あなはたは現場で頑張るの。
どうする?」
「そ、それは、この店を守る事が出来るんですね」
「そうよ。最初は少ないかもしれないけど、
繁盛すれば給料もUPするわ」
「解りました。このご恩は一生忘れません。
お願いします。オーナー」
痛い体を起こして、首で会釈するヤルク。
「さぁ。問題解決ね。借用書と店の権利書を頂戴」
「へいただいま。ジェイル」
タルタルが魔法を唱えると、借用書と店の権利書がアイの目の前にやって来た。
アイは、書類を読んで中身を確認した。
「ではサインをお願いします」
「グリル。悪役令嬢アイって書いて」
「え? 本当に、そんな名前で良いんですか?」
「良いの。良いの。名前なんて適当で」
「解りました」
グリルにだけ聞こえる声で言って、書類にサインをした。
・・・・
「えっと・・・・悪役令嬢アイ様で、よろしいですね?」
「そうよ。何か文句でもあるの」
「いえいえ。珍しい名前だったもので...
ではお代の方を」
「グリル」
「ハイ。解りました」
グリルはタルタルに、虹色の石が入った袋を渡した。
「へへへへ。確かに。ありがとうございました。
行くぞ」
「へい」
ガラの悪い男達は去っていった。
「グリル。権利書の名義変更をさっき言った名前で変更して、役所へ出してね」
「ハイ。解りました」
そして、アイは借用書をビリビリと破いた。
「これで、私がオーナーね」
「はい。オーナー」
ヤルクが言った。
・・・・
「それしても、安い買い物したわ。たった100万円で、お店を手に入れるとわね~」
・・・
「え? あの虹色の石は1億円の価値があるんだけど」
サク王子が言った。
「はい? 今、なんと?
・・・ ・・・
「だから、1億円だよ。1億円」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ええええええええーーーーーーーー!!
1億ーーーーーーーーー∑(°〇°)!!」
絶叫するアイだった。
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