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真田幸村編
【真田幸村編】1.真田幸村が三国志の世界へ転生・・・魔法のランドセルと共に
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○大阪夏の陣
「家康覚悟ーーー!!!」
真田幸村が家康に切り込んだ。
「ぐうううう」
だが、守備兵に鉄砲を撃たれ倒れてしまった。
「太陽が3つに見える。ハハハ。これが、死ぬ時に見る光景か。む、無念」
仰向けになって3つの太陽を掴もうとしたが、力尽きて死んでしまった。
○謎の部屋
布団がある部屋に寝かされていた幸村。
「む、無念・・・・・うん?
どこも痛くないぞ。ここはどこだ?」
布団から起き上がり、キョロキョロと辺りを見回す幸村。
すると、手に何か持っていた。
「何だ!!これは!!!!」
驚く幸村。何を持っていたかと言うと、赤いランドセルだった。
「このツルツルとした肌触り、丈夫な皮。そして、軽い。すばらしい( ̄▽ ̄)/
こんなの見たことがない。」
目を輝かせてランドセルを触たっり、叩いたりして感心する。
「お、なんだこの仕掛けは?開けられるぞ。
なるほど。この中に物を入れんだな。」
ランドセルの金具を回して中身を見た。
「よし。背負ってみよう」
ランドセルを背負ってみた。
「おい。あんた」
誰かが呼ぶ声がして、辺りを見回したが誰もいなかった。
「へんだな。誰もいないぞ」
「ちょっと。こっちだって」
声のする方を見てみると、それはランドセルからだった。
ランドセルに目と口が出現した。
「うぁああああ。物が喋った(°д°)!!」
尻餅を付いて驚いた。
「大丈夫だって、何もしないからね。( ̄▽ ̄)フフフ」
「き、気持ちが悪い!!こんな物、うん?」
ランドセルを取ろうとしたが取れなかった。
「うーん。このーー。取れん。( ̄Д ̄)ハァハァハァ」
何回も必死に取ろうとしたが、取れなかった。
「あ、取れないんだ。へぇ~」
なぜか、初めて知るリアクションだった。
「離れろ。化け物」
「化け物とは失礼ね。言う事聞かないと食ってやるぞ」
「ぎゃーーーーー。ナンマイダー、ナンマイダー」
頭を抱えて怖がる
「(^○^)ハハハハ。ウソに決まっているでしょ」
「お主。絶対だな。絶対」
「大丈夫だって♪♪♪」
何だか楽しそうなランドセル
「せ、拙者は、幽霊が大の苦手なんだ」
まだ、怖がる声で言った。
「アンタ。名前なんて言うの?」
「拙者は、真田信繁と申す。」
「真田信繁? 家康と戦った人?」
「そうだ。家康の首を取れなかったがな」
(ウソーー(゜○゜)!!
真田信繁と言ったら、真田幸村の事じゃん( ̄ー ̄)よく知らないけど!!
真田幸村って戦国時代に活躍した有名人なんだよね~( ̄○ ̄)よく知らないけど!!!
圧倒的優勢な家康に最後まで屈せず、家康をあと一歩まで追い詰めた事で、
【日本一の兵】と呼ばれているんだよね~( ̄▽ ̄)よく知らないけど、フフフ)
(有名人に合えたのは良いけど、残念な事があるんだ~。
それは、・・イケメンじゃないの~想像していたの違~う(×_×)ガッカリ
しかも、お相撲さんみたいに、プヨプヨに太ってるの~( ̄Д ̄)ガーーーーン)
「ねぇ~真田っち」
「なんだその呼び名は?」
「いやだな~。あだ名に決まっているでしょ。真田っち」
「止めないか」
「え~。いいじゃん。人の呼び方は自由だよ。真田っち」
「( ̄3 ̄)ふぅ~。もういい。面倒だ。好きに呼べ」
言っても無駄だと悟る幸村
「あのさ~。そんなブヨブヨの体で良く戦えたよね」
「何を言う。拙者の体は日頃から鍛錬で鍛えているから、
腹筋なんてご覧の通り、綺麗に割れているだろ。
・・・・・え(゜Д゜)!!!!!!!!!」
鍛え抜かれた腹筋を見せようとして驚いた。
「なんだこれは」
ブヨブヨのお腹を摘んだ。
そして、自分の手や顔を触った。
「拙者じゃない。誰だこの体は?」
焦る幸村
「ああ。なるほど。太った人に転生したんだね」
「転生?」
「死んでしまった後に、別の世界で生まれ変わるの」
「信じられん」
自分のブヨブヨの腹筋をギュウーッと摘みながら言った。
「私もこの世界の人間ではないわ。」
「何!!本当か!!」
「そうよ。私の場合、前の世界で死んではないけど、目覚めたらランドセルに憑依してしまったの」
「お主。人間なのか?」
「そうよ。」
「幽霊ではないんだな。はぁ~よかった。本当に幽霊ダメなんだ」
ほっと胸を撫で下ろす
「それにしても暑いな。何か仰ぐ物ないか?」
「そお?私は全く暑くないけど(^○^)♪♪♪」
「お主は、物だからな」
「いいでしょ」
勝ち誇るナオ(^○^)!!
「そ・う・で・す・ね」
ワザと思いっきり良い笑顔を見せた。
真ん中に緑の丸い玉があり、孔雀の羽で出来た扇が壁に掛かっていたので取った。
「暑い暑い」
そして、座って扇を軽く仰いだ。
「うぉおおおおお!!何ーーてーーー風ーーだーーー!!!」
頬がプヨプヨ揺れて、後ろにある掛け軸が揺れていた。
「何これ( ̄▽ ̄)!!」
「すごいぞ!!」
初めてみる未知の道具に興奮する二人。
「ほら」
座った状態で、布団を下から上へ仰いだ。
すると、布団が浮いた。
「おおおおお!!!」
「もっとやって、もっとやって」
「よし。行くぞ!!ほらほら」
さっきより力を入れて仰ぐと、さっきよりも布団が浮いた。
「すごいーーーーー(^○^)!!」
目を輝かせるナオ
「今度は思いっきりやってみて」
「よし。ほらほらほら」
思いっきり仰ぐと、布団が部屋の入り口に飛んで、天井に到達した。
「最高(^○^)!!」
「へへへへ」
子供のように、はしゃぐ二人。
「失礼します」
入り口から侍女のリンが入ってきた。
『あ( ̄○ ̄)!!』
二人の声がシンクロした。
「きゃーーーー」
頭上から布団が突然降ってきたので驚くリン。
「あーーー!!い~け~ないんだ。いけないんだ。私、知らないからね」
「お主が、あおったからだろ」
「でも、やったのは真田っちだよ」
「な、なにを~」
と言いながら、高速でランドセルの中に扇を入れた。
「あ~!!証拠隠滅した」
「拙者は知らん。フン」
顔を背けた。
「鉄様。何をなさるのですか?」
「せ、拙者ではない」
「じゃー誰なんです」
少し怒り気味に言うリン。
「そ、それは、そのーー」
「早く謝りなさいよ。ほら」
「すまぬ」
「ど、どうしたんですか?」
リンは驚いた表情をした。
「そんな驚く事なかろう」
「よっぽど、鉄って言う人、悪い事でも謝らなかったんだろうね。
謝らない人は、自分に甘く他人に厳しい。
上司の奴もさ・・・・( ̄3 ̄)!!」
ナオの愚痴が止まらない止まらない。
ナオの愚痴を聞いて幸村は悟った。悪い事をしたら直ぐに謝ろうと思った。
「鉄様。鉄様」
「な、何だ」
ナオの話に気を取られて、聞いてなかった。
「お加減は大丈夫ですか?数日前まで意識が戻らなかったのに」
「ああ。大丈夫だ」
「ねぇ。真田っち、ここがどこか聞いてよ」
「自分で聞けば良いではないか」
「だって、さっき私が話しても聞こえない感じだったから」
「面倒だな。ここはどこだ?」
「はい?」
変な事聞くなーと言う顔をするリン。だじろぐ幸村
「記憶を失くしたフリをして」
「なぜだ?」
手で口元を隠して小さい声で喋った。
「意識不明だったのよ。後遺症で記憶を失っても不思議に思わないわ
それに、一から情報を聞きやすいでしょ」
「え~( ̄д ̄)/」
嫌そうな顔をする幸村
「いいからやりなさい」
「ハイハイ」
「ハイは、1回」
「ハ~~~~~~イ( ̄○ ̄)/」
渋い顔をしながら答えた。
「鉄様。どうされたのですか?
「う~ん。どうやら記憶があいまいなのだ。
だから、これから色々質問するから答えてくれ」
「そうなでんすか。解りました。」
リンちゃんに聞いて解った事は、
まず、驚いた事にここは、三国志の世界だったの(°○°)!!
日本でいうと戦国時代みたいな所で、沢山の英雄達が天下統一を争った所。
私は心が踊った。なぜなら、三国志のゲームをやり込んでいるゲーマーだかだ( ̄▽ ̄)フフフ
私にとってゲームは心のオアシスなのよね。
会社では上司に、もっと売れもっと売れと怒られるし、
部下には、まだ結婚しないんですか?
と笑顔で言われる始末
どうせ、私は無能でブスですよー(`△´)ぷんぷん
三国志のゲームをやっている時が、ストレス発散になるのよ
どういうゲームかと言うと、内政でお金や兵糧を増やしたり、戦争で領土を広げたりして
天下統一を目指すゲームなんだ。
私のやり方は、ズバリ人材集め。
とにかく、優秀な人材をスカウトして、国を強くするの。
でも、忠誠度が高い人物は難しいので、流言などの策略で忠誠度を下げたり、
相手の国を弱らせて、他国に攻めてもらうの。
そうすると、忠誠度が一気に下がったり、在野武将になるから、そこからスカウトすると成功しやすいんだ。
我ながら、良い性格していると思う( ̄▽ ̄)フフフ
私の頭には優秀な人材の名前を覚えているの。
その中で1番好きなのは、趙雲様(^○^)/
強くて頭も良くてイケメンで、おまけに性格良い人物なの
どっかの誰かさんとは、えらい違いだけどね
幸村の方をチラリと見る。(°ー°)チラリ
まぁ~。これから、三国志の知識がある私は、他の人より有利だから、
旅をしながら優秀な人達をゲットしたい!!
・・・
こいつを使って、幸村の方をチラリと見る。( ̄▽ ̄)キラリ
ただ、残念なお知らせがある
真田っちが、弱小国の王子なんだ∑(°○°)
今、冀洲を治める韓馥の三男なんだけど、
このままこの国にいたら、確実に死んでしまう。
周りの国は、三国時代の主役、魏の曹操、ライバルで蜀の劉備がいる。
さらに、序盤最強の有力な人物の袁紹に囲まれた所にいる。
もう、詰んでいる状態 (×_×)ガクガク
さいわい、まだ、黄巾の乱が始まる前で、周りの国が強くなる前だから、今の所大丈夫
正直、将来強くなる曹操、劉備、孫権の所にいれば良いんだけど・・・・
真田っちがねぇ~ チラリと見る
リンの話をウンウンと頷いて、この国を強くしようと息巻いているようだった。
はぁ~。こういう時、体があったら逃げる事が出来るのになぁ~と思った。
「ふぅ~。」
ため息を付くナオだった。( ̄3 ̄)ふぅー
「なるほど。解った」
「お役に立てなによりです。」
「ねぇねぇ。真田っち。あの大きなたらいは何だろ?」
「あれは。風呂だ」
手で口元を隠して、小声で言う。
「え!!ウソーー。どうやってやるの?」
「まず、たらいに水を入れる。そして、中に入って体を洗うんだ」
「本当!!シャワーとかないんだ」
「シャワー??何だそれは?」
「説明するのが面倒だから、とりあえずリンちゃんに聞いてよ」
「仕方ないのぉ~」
「あのたらいは、風呂に使うんだろ?」
指でたらいを指した。
「ああ、あれは氷を入れる物ですよ。この暑さで溶けたみたいですね。
補充しまーす。アイスタワー」
リンが手から魔法を唱えると、大きな氷の塊が出てきた。
『ええ!!!!!!∑(°○°)!!!』
二人は、目を大きく開いてビックリした。
「うそー。三国志の世界なのに何で魔法が使えるわけ」
「て、手から氷が出た!!!!!」
動揺する幸村
「どうしたんです?別にたいした事ではないですよ」
きょとんとするリン
「凄い!!この世界は魔法が使えるのが、当たり前なのよ
私たちも何か使えるんじゃない」
「そ、そうだな」
まだ、事態が飲み込めてない幸村
「拙者は、どんな魔法が使えるのだ?」
「鉄様は、使えません」
「なぜ?」
「お父上に封印されたからです」
「どうして?」
「それは、解りません。直接聞いて下さい」
「そうか。封印を解いて貰えば使えるんだな」
嬉しそうな幸村
「私は?私?」
・・・・・
「それは無理だろ。なぜなら、お主は物だからな」
勝ち誇る様に、( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながらいった
「( ̄3 ̄)ふーんだ。解ってますよ。でも、もしもって事もあるでしょ」
「仕方ないな~」
ニヤニヤが止まらない幸村
「例えば、この物とかが、自分の意思で魔法を使える事とかあるのか?」
ランドセルを指しながら聞いた。
「私の知る限り、聞いた事ないんですね。
ただ、道具に魔法を与えて、使う事は出来ます。
例えば、鉄様が持っている扇。
これには、風の玉が付いているので、仰いだら自動的に風魔法が発動して、
風を送れる仕組みになっています。」
「なるほど。あれは風の魔法が使える玉があったから、
強風を生み出すことが出来たのか」
「( ̄д ̄)はぁ~使えないのか」
感心する幸村に対して、ナオはため息を付いた
『ぐうううーーーーゴオオオオ』
二人のお腹が同時なった。
「お主は物なのに、お腹が空くのか?」
「そうみたい(〃^ω^〃)テヘ」
恥ずかしがるナオ
「何日も食べてないから、お腹が空いたのですね。今すぐ用意します」
リンが部屋を出ていった。
・・
「それにしても( ̄▽ ̄)フフフ。拙者しか魔法が使えないようだな。」
「ああーーー!!!!魔法が使いたい使いたい使いたい」
「だだこねてもだめだぞ~」
子供をあやすように、ニヤニヤしながら言った。
「フン。ゲームみたに魔法オープンっていたら、使えたらよかったのに」
「おっと」
テーブルにあったコップをこぼした・・・・
はずだった。
周りが全て止まってしまった。
「あれ、どうしたの?おーい。おーい」
幸村に話しかけたが、止まったままだった。
「ホホホホ。呼んだかの~~」
白い髪に長いヒゲ、白い杖に白い着物を着た爺さんが現れた。
「誰?」
「ホホホホ。名前はない。じゃが、みんなワシの事を」
「じゃ~。白ジイね」
「このワシを白ジイじゃと?ホホホホ。面白い事を言う女子よの~」
「それで、用は?」
不機嫌なナオ。
「魔法を使いたいじゃろ?」
「もちろんよ」
「では。そなたに1つ魔法を与えよう」
・・
「本当!!本当!!白お兄様」
目を輝かせるナオ!!(≧∀≦)!!
「凄い変わりようじゃのぉ~。まあよい。どんな魔法がいい?」
「う~んとね。モテモテになる魔法とかは?」
「出来るが、良いのかのぉ~。そなたは物だから、この者以外、喋る事も触れる事も出来ないが」
「∑(°○°)!! しまった。私、ランドセルだったーーーー(T_T)
人間だったらな~~~~~~~~。1度で良いからモテたいよ~~~~ううううう(T_T)」
「まぁまぁ」
なだめる白ジイ
(めそめそしても仕方ない。元は取らなくてわ。
でも、どんな魔法が良いかな~
ファイアーボールとか? う~ん。普通すぎる
何かこう~。私にしか出来ない魔法ってないかなぁ~
他の人と違う所と言えば、この世界の人間ではない。
この世界の人間ではない・・・そうだ!!)
「ねぇ~。私がイメージした物って出来る?」
「もちろん出来るぞ」
「やったーー(^○^)/」
「ただし、条件がある」
「条件?」
「そうじゃ。そなたが1番好きな物はなんじゃ?」
「もちろん。お金よ。
お金が全てではないと解っている。でも、お金があれば色々買えるし、色々出来る。
そして、何よりお金を増やすのが面白いのよ(^○^)/」
熱弁するナオ
「でわ。魔法を使う時、お金がいる事にしよう」
「ええ~。ひどい」
「でわ。やめるか?」
「うううう、解ったわよ」
悔しそうなナオ。
「では、そなたに魔法を授けよう。エロエロエ―ロ」
・・
白ジイが独特な掛け声で、魔法を唱えるとナオが光に包まれた。
「よし。これで、魔法が使えるぞ。イメージと言いなさい」
「イメージ」
すると、ナオの所に黒板が出てきて、何やら文字が書かれていた。
【風の扇を換金しますか?】
「何これ?」
「お~~イカンイカン。忘れておったわい。ホホホホ。
そなたの中に道具などを入れると、換金出来る仕組みになっておるのじゃ」
「おおおおおお!!ワンダフルー(^○^)!!」
「換金してみるがよい」
「真田っち。怒らないかな~」
チラリと動かない幸村を見た。
「でも、いいや。真田っちの物は私の物。私の物は私の物だから、大丈~~~夫(^○^)v
それに、私が魔法を使えた方が良いでしょ。ウンウン。
換金しま~~す」
【全て換金しますか?それとも風の玉は、吸収して残った物を換金しますか?】
「どういう意味?」
「風の玉など、魔法の源を吸収すると、道具を作る時に追加出来るんじゃ」
「すごーーい!! オリジナルの魔法道具を作れるわけね。
じゃー吸収で」
ランドセルから孔雀の扇が出てきて、突然黒板に大きな口が開いてムシャムシャ食べた。
ビックリするナオ
【まいど、ありがとうございますm(_ _)mゲフ 1万5千円になります。ゲフ】
ステータスが表示された。
========================================================
LV :1
お金 :15,000円
魔法 :風の玉/C1
風の魔法を使える
(数:1/10)
装備スキル:なし
開発道具 :なし
道具数 :0/3
========================================================
(き、気味が悪い黒板ね。まぁ。気を取り直して)
「よし。イメージした物作れる?」
【もちろんです。どうぞ】
「う~ん。やっぱり、最初は簡単な物にしよう」
ナオは頭の中で道具をイメージした。
【これでいいですか?】
ナオがイメージした道具が、空中に浮いて立体的に表示された。
「うん。これでお願い」
【解りました。5000円になります】
「えーー高い。もっと安くしてよ」
【できません】
「いいじゃん」
【ダメ】
「いいじゃん。いいじゃん」
【ダメダメダメダメ】
「ケチ。仕方ない。この値段で作って」
すると、イメージした物が出来上がった。
「なんじゃ これは?」
「ロボットアームと言って、遠い所の物を取る時に、便利な物なの
握ると棒の先にあるアームが閉じて物を掴む事が出来るの」
「ほぉ~~面白そうな道具じゃな。初めて見るわい」
目を輝かせて、色々な角度から観察して感心する白ジイ
(真田っち、ロボットアームがいきなり出てきたら、ビックリするだろうな( ̄▽ ̄)ニヤリ)
「ところで、風の玉は使わないのか?」
「だって、いつ貰えるか解らないから、もったいないじゃん。
大事に大事にとっておくの。( ̄▽ ̄)フフフ」
【レベルUPしました。レベルUPしました】
黒板からレベルUPした音が鳴った。
黒板にステータスが表示された。
========================================================
LV :2
お金 :10,000円
魔法 :風の玉/C1
風の魔法を使える
(数:1/10)
装備スキル:魔法コピー/C1
倒した敵から、魔法をコピー出来る
ただし、ランクが上の魔法はコピー出来ない。
開発道具 :ロボットアーム
遠い所の物を取る道具
魔法追加なし
道具数 :1/3
========================================================
「何これ?物を作ったからレベルUPしたの?」
「そうじゃ。どんどん道具を作ればレベルが上がって、色々な特典が付くんじゃ」
「例えば?」
「そうじゃな。道具を入れる数が増えたり、装備した者のステータスをUPさせる事も可能だ
そなたの場合、新しい装備スキルが使えるようになった」
「あ!!本当だ。 魔法コピーだって。
コピーした魔法を道具に、追加する事が出来るって事?」
「そうじゃ。装備した者がどんどん敵を倒してくれたら、沢山の魔法を覚える事が可能じゃ」
「おお!!それはいい。真田っちに頑張ってもらわないとね。( ̄▽ ̄)フフフ」
ニヤリとするナオ。
「それにしても、たった1万じゃ厳しいよね~。そう簡単にお金貯まらないだろうし」
「コツコツ貯める事だな」
(いや待てよ。白ジイを使ってお金を稼げるかも。白ジイってお金持っているのかな?)
「ねぇ。お金持ている?」
「もちろん。じゃ」
(よぉ~し。稼ぐチャンス(☆^○^☆)!!。ただ、どうやって稼ぐかだな。
う~ん。今売れるような物は・・・・ないな)
キョロキョロ見渡す。
(何かないかなぁ~。白ジイが興味を持ちそうな物で、私が持っている物。
今使えそうな物は、三国志の知識くらいか。
うん?
知識知識知識知識・・・・ そうだ!!)
目を大きくして、手を叩いた。
(現代の知識があった~(^○^)!!
白ジイは、さっき道具を作った時に興味深々だったから、現代の知識を売れば買ってくれそうだ!!
でも、何が良いかなぁ~。解りやすい物が良いなぁ~ !!!)
ナオは何か閃いた(^3^)☆
「ねぇ~。分厚い本とかある?」
「もちろんあるが、それがどうしたのじゃ?」
「よし」
ガッツポーズするナオ。
「2つの本を魔法や接着剤など使わずに、くっ付ける方法って知ってる?」
「それは・・・う~ん」
考え込む白ジイ
(( ̄▽ ̄)フフフ。絶対に解らないだろな~。なぜなら、解明されたのは随分後の時代だからね)
「う~ん。解らん。なんじゃ」
「知らないんだね。フフフフ」
( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながら言うナオ。
「だから、教えるのじゃ」
「どうしようかなぁ~。タダじゃ~教えたくないなぁ~」
「ムムムム。このワシからお金を巻き上げようとするのか」
「人聞きが悪いなぁ~。嫌なら払わなければ良いだけだよ」
白ジイが悔しそうな表情を見て、( ̄▽ ̄)ニヤニヤが止まらないナオ。
「う~ん」
考え込む白ジイ。
(よし。もう一押しだな)
「白ジイって、何でも知っていると思ったけど、知らない事もあるんだね~」
チラリと白ジイの表情を見て、話を続けた。
「この事を知っているのは、三国志の世界で私だけだろうな~。だから、知っていると自慢も出来るかもよ」
「ムムム。そこまで言うなら払おう。」
「(^○^)まいどーーー」
「じゃ~分厚い本を二冊用意して」
「解った。マサイン」
パチンと指を鳴らして魔法を唱えると、2冊の分厚い本が、ナオの目の前に現れた。
「じゃーそれを、1枚1枚交互に紙を重ねて。」
「ワシがするのか?」
「だって知りたいんでしょ」
( ̄▽ ̄)ニヤリとするナオ
「ムムムム。解ったわい。こき使うの~。 サルク」
空中で本同士が、高速で1ページずつ交互に重なった。
「よし、引っ張ってみて」
「大丈夫か?こんなので」
「大丈夫大丈夫」
疑いの目で見る白ジイ。
「フン!!」
「あれ?」
「フーーーーン!!!!」
白ジイは、杖を放り投げて両手で本を引っ張った。
「おかしいの。もう1一度。フーーーーン。フーーーーン。フーーーーン
・・・・・・・はぁはぁはぁ」
何回やっても全く離れなかった。
「なぜじゃ?」
「原理を知りたい?」
コクコクと頷く白ジイ。
「じゃ。お金ちょうだい」
( ̄▽ ̄)/ニヤニヤしながら言う。
「いくらじゃ?」
(う~ん。100円くらいで良いかな。大した知識じゃないし)
「1本でどう?」
「ちと高いじゃろ」
「じゃ。2本」
「聞いているのかワシの話を」
「5本」
「ワシの話を」
「10本」
「ワシ・・・」
「100本」
「スットーーープ。払うから」
手でストップと制した。
「本当に?」
「ああ。ホレ。マサイン」
パチンと指で鳴らすと、黄金の石が現れた。
そして、ランドセルの中に入った。
「この石を売れば、そなたが言った値段になる」
「まいどーー(^○^)/」
満面の笑みを浮かべた。
「ガメツイ奴め。ほれ。さっさと言わんか」
「解った解った。焦らない焦らない。答えは、摩擦力が働くから」
「摩擦力?」
「2つの物体が触れ合っている時に、反対方向に働く力の事。
例えば、ザラザラした地面を歩くと、摩擦力が強いから滑らない
でも、ツルツルした氷の上を歩くと、摩擦力が弱いから滑るんだ」
「おおおお!!!!」
感心する白ジイ。
「だから、本の紙を1枚重ねるだけじゃ摩擦力は弱いけど、
数を増やすと摩擦力が強くなって、離れ難くくなるんだ」
「ほぉ~そうじゃったのか。勉強になったぞ。ホホホホ」
パチパチと拍手をして、嬉しそうな白ジイ。
(まぁ。当たり前の大した知識じゃないけど、1万円で売れてラッキー(^^)/
当たり前の事が、お金になるよね~
例えば、日本語
自分達にとっては、日本語を話せるのが当たり前だけど、外国の人からすると当たり前じゃない。
だから、日本語を学びたい人に教える日本語の教室は、お金になるビジネス。
※自分では当たり前と思っている事を他で活かせないか考えると、
新しいビジネスを見つけれるかもしれないね)
「もっと他の事を教えてくれ」
前のめりの白ジイ。
「今度ね今度。」
「今度っていつ?」
「今度は今度」
「ダメダメダメ。あと1つだけ教えてくれ~」
白ジイが、ナオの足にしがみついた。
(どうしようかな? 教えないと面倒だし~。
何か良いのないかな~・・・・そうだ( ̄▽ ̄)!!)
「解ったわよ。じゃーもう1つ教えてあげる」
「本当じゃな」
大喜びする白ジイ
「じゃんけんって知ってる?」
「じゃんけん?」
「手でやる簡単な遊びで、何か決める時にも使われるの」
「ほぉーー」
「グーは握り拳、チョキは人指し指と中指を開いて出す。パーは手のひらを広げるの」
「フムフム」
白ジイは、ナオを真似て練習をした。
「グーは、チョキに勝つけどパーに負ける。
チョキは、パーに勝つけどグーに負ける。
パーは、グーに勝つけどチョキに負ける。」
「ルールは解ったぞ」
「じゃー実際にやってみましょうか。じゃんけんぽんと言ったら、どれか出してね」
「フムフム」
『じゃんけんぽん』
白ジイはグーを出した。ナオがパーを出した。
「はい。私の勝ち~」
(( ̄▽ ̄)フフフ。統計によるとグーを出す人が多いのよね。)
「もう1回、もう1回」
「これが最後だからね」
「うんうん」
激しく頷いた。
「ハンデとして、次グーを出すわ」
( ̄▽ ̄)ニヤリと笑うナオ。
「ムムムム。ワシに心理戦を挑むとはのぉーー」
渋い顔をして考える白ジイ
『じゃんけんぽん』
白ジイはチョキを出した。ナオがグーを出した。
「ぬぉおおおお。負けてしまったーーー」
頭を抱えた。
(( ̄▽ ̄)フフフ。作戦成功ね!!
パーを出せば勝てるけど、私がニヤリと笑ったので、
白ジイは、何かあると思ってパーは出さないはず。
そうすると、白ジイの選択肢はグーかチョキになる。
つまり、グーを出せば負ける事は無いのよね~。
上手く行ったわ。( ̄▽ ̄)ホホホホ)
「じゃー報酬を頂戴」
手を差し出した。
「・・・・・・」
白ジイの目が泳いでいた。
「どうしたのよ。早く頂戴よ。お・か・ね」
「今は無い。」
「はい?無いですとーーー( ̄△ ̄)!!」
怖い顔をして、白ジイに詰め寄るナオ
「後で渡す。後で渡すから」
「絶対だよ。絶対!!」
「わ、わっかた」
迫力満点の怖い顔のナオに、怯える白ジイだった。(×_×)ブルブル
「もう~貸しだからね。
さて、気分を変えて、お楽しみの換金と行きますか」
【黄金の石を換金しますか? ハァハァハァ】
「ええ」
なぜか、黒板が犬のように舌を出して興奮していた。
(さっきより、興奮しているなぁ~。何かあるのかな?)
黒板がいつもと違う事に気づいたが、特に気にしなかった。
ランドセルの中から、黄金の石が出て来た。
黒板は、さっきより興奮した様子で、犬の様に舌を出してよだれを垂らしていた。
そして、待ってましたとばかりに、ガブリと黄金の石を食べるとめちゃくちゃ嬉しそうに食べた。
【ゲフーーーー、美味しゅうございました・・・・ゲフ。
では100000000円の換金ありがとうございます。】
「は?私の見間違いか?一、十、百、千、万、十万、百万、千万・・・・
ハハハハ。数え間違いだな。きっと疲れてるんだ私。」
目を擦って、更に近づいて指で数え出した。
「一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億
一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億
一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億」
読むスピードが加速していった。
「・・・・・一億ですとーーーーー∑(゜○゜)!!!」
目を大きく見開いて、絶叫するナオ。
「どうしたんじゃ。そんな大きな声を上げて」
「だって・・・1本っていくらだと思ったの?」
「何を今更、言っておる。1本100万円じゃろ」
「!!!!!」
(なんて事なの!! 凄く勿体無い事をした。一億あれば遊んで暮らせるのにーーー!!)
頭を抱えるナオ(×_×)
「そうだ!!返金してもらおう。さっきの黄金の石を返して」
【それは無理です。もう食べてしまったので、( ̄▽ ̄)ゲフ】
「うううーーーーなんてこった~」
座り込んで、再び頭を抱えるナオ。
白ジイは、さっきから何をやっているんだろうと変な目で見ていた。
(悔やんでも仕方ない。その分、新しい道具を作ればいいんだ。そうだぞナオ。元気出せナオ)
自分を励ます
「そなたとは、色々あったが、最後に占ってみた」
「それで?」
「そなたは、王佐の才がある」
「どんな才能があるの?」
目を輝かせる。
「王の補佐をする能力が高いと言う事じゃ」
「なんだ。英雄になれないんだ。チェ( ̄3 ̄)」
ふて腐れるナオ。
「何を言う。王佐の才を持った物は数える程度しかおらん、レアな才能なのじゃぞ」
「そぉ?」
嬉しそうな顔をする。
「そうとも。これから誰に仕えるか解らないが、頑張るのじゃぞ」
「そうかー。私にはそんな才能があったのかー」
ナオは単純に嬉しかった。今まで生きた中で、褒められた事が少なかったからだ。
「でわ。時を進めるぞ」
「はーい。白ジイも元気でね!!」
白ジイと別れた。
「おかしな娘だったな。あの娘がこの三国志の歴史を変えるとは、誰も思わないだろうな。ホホホホ」
白ジイが笑い声と一緒に消えていった。
○母親の部屋
部屋の奥に、胸元が見え色気がある着物を着た女性のララが座っていた。
「奥様。鉄様が起きられました。」
「そうか。目覚めたか。それは良かった。ハハハハ
それで、様子はどうだい?」
「それが、記憶を無くされたようでして、私に色々と質問をしていました。」
「後遺症か何かであろう」
「そうでね」
「では。今日は鉄の誕生日だから、大好物のおもちを届けていきなさい。
スルム」
ララが魔法を唱えると、小さな黒い箱が開いて、
皿におもちを載せて、プカプカ浮かびながらリンの元へ行った。
「わかりました」
リンは皿を受け取ると部屋を出た。
「フフフ。喜んでくれるかしら」
口元を隠して微笑んだ。
○鉄の部屋
「おっと」
幸村がコップのお茶をこぼしてしまった。
「うぁあああ。やってしまった。」
「フフフ」
「何か拭く物はないかな」
「フフフフフ」
「どうしたのだ。お主。さっきから嬉しそうに笑って」
こぼしたお茶を拭きながら言った。
「( ̄▽ ̄)フフフフフフフ
私、魔法の道具を作ることが出来るの」
「は?何を言っているんだ」
「だ・か・ら、魔法の道具を作れるの」
「はいはい」
「あ!!信じてないんだ。よーーし」
全く信じてない顔で、テーブルを綺麗に拭いた幸村
ランドセルを少し開けて、そろ~り。そろ~り。ロボットアームを伸ばすナオ。
(気づいてない気づいてない。( ̄▽ ̄)ニヤリ)
全く気づかない幸村。
そして、テーブルにあったみかんを掴んだ。
(( ̄▽ ̄)ゲットーー!!)
「うぁああああ。何だこれは」
いきなり、現れた物にビックリした。
幸村の体が大きく揺れても、絶対に絶対にみかんを離さないナオ
「( ̄▽ ̄)ホホホホ。だから言ったでしょ。魔法の道具が作れるって」
勝ち誇るナオ。
「使うなら使うと言え。ビックリしただろ」
「だ~って~信じてなかったじゃん」
「それはそうだろ。普通、物が自分の意思で、魔法を使えるわけないだろ」
「でも出来るんだなぁ~私 ( ̄▽ ̄)エヘン」
「失礼します」
リンが部屋に入ってきた。
テーブルに料理を並べた。
「あ~美味しそう!! このおもち食べようかなぁ~」
ロボットアームで取ろうとした。
「バカ。動くな。ばれるだろ」
「ちぇ。早くどっか行ってくれないかなぁ~。リンちゃん」
「こちらのおもちは、鉄様の誕生日と言う事で、特別に用意した物です。どうぞ、召し上がり下さい。」
「そうか。解った」
おもちを箸で取って、醤油につけて食べた。
「あーーーいいなぁ。いいなぁ」
「う!!」
「どうしたの。真田っち」
「もちが、へばり付いて、い、息が・・」
苦しむ幸村
「助けて。リンちゃん」
リンは、すっと立ち上がった。
「意識を取り戻さなかったら、楽に死ねたものを。」
冷たい目で見るリン。
「き、きさまー」
苦しみながら、睨んだ。
「せいぜい苦しんで死にな」
くるりと背を向けて、扉を開けた。
「う、うーー」
幸村がバタンと倒れた
リンはちらりと見て部屋を出て行った。
「真田っち。しっかりして。真田っちーーーーーー!!!!」
「家康覚悟ーーー!!!」
真田幸村が家康に切り込んだ。
「ぐうううう」
だが、守備兵に鉄砲を撃たれ倒れてしまった。
「太陽が3つに見える。ハハハ。これが、死ぬ時に見る光景か。む、無念」
仰向けになって3つの太陽を掴もうとしたが、力尽きて死んでしまった。
○謎の部屋
布団がある部屋に寝かされていた幸村。
「む、無念・・・・・うん?
どこも痛くないぞ。ここはどこだ?」
布団から起き上がり、キョロキョロと辺りを見回す幸村。
すると、手に何か持っていた。
「何だ!!これは!!!!」
驚く幸村。何を持っていたかと言うと、赤いランドセルだった。
「このツルツルとした肌触り、丈夫な皮。そして、軽い。すばらしい( ̄▽ ̄)/
こんなの見たことがない。」
目を輝かせてランドセルを触たっり、叩いたりして感心する。
「お、なんだこの仕掛けは?開けられるぞ。
なるほど。この中に物を入れんだな。」
ランドセルの金具を回して中身を見た。
「よし。背負ってみよう」
ランドセルを背負ってみた。
「おい。あんた」
誰かが呼ぶ声がして、辺りを見回したが誰もいなかった。
「へんだな。誰もいないぞ」
「ちょっと。こっちだって」
声のする方を見てみると、それはランドセルからだった。
ランドセルに目と口が出現した。
「うぁああああ。物が喋った(°д°)!!」
尻餅を付いて驚いた。
「大丈夫だって、何もしないからね。( ̄▽ ̄)フフフ」
「き、気持ちが悪い!!こんな物、うん?」
ランドセルを取ろうとしたが取れなかった。
「うーん。このーー。取れん。( ̄Д ̄)ハァハァハァ」
何回も必死に取ろうとしたが、取れなかった。
「あ、取れないんだ。へぇ~」
なぜか、初めて知るリアクションだった。
「離れろ。化け物」
「化け物とは失礼ね。言う事聞かないと食ってやるぞ」
「ぎゃーーーーー。ナンマイダー、ナンマイダー」
頭を抱えて怖がる
「(^○^)ハハハハ。ウソに決まっているでしょ」
「お主。絶対だな。絶対」
「大丈夫だって♪♪♪」
何だか楽しそうなランドセル
「せ、拙者は、幽霊が大の苦手なんだ」
まだ、怖がる声で言った。
「アンタ。名前なんて言うの?」
「拙者は、真田信繁と申す。」
「真田信繁? 家康と戦った人?」
「そうだ。家康の首を取れなかったがな」
(ウソーー(゜○゜)!!
真田信繁と言ったら、真田幸村の事じゃん( ̄ー ̄)よく知らないけど!!
真田幸村って戦国時代に活躍した有名人なんだよね~( ̄○ ̄)よく知らないけど!!!
圧倒的優勢な家康に最後まで屈せず、家康をあと一歩まで追い詰めた事で、
【日本一の兵】と呼ばれているんだよね~( ̄▽ ̄)よく知らないけど、フフフ)
(有名人に合えたのは良いけど、残念な事があるんだ~。
それは、・・イケメンじゃないの~想像していたの違~う(×_×)ガッカリ
しかも、お相撲さんみたいに、プヨプヨに太ってるの~( ̄Д ̄)ガーーーーン)
「ねぇ~真田っち」
「なんだその呼び名は?」
「いやだな~。あだ名に決まっているでしょ。真田っち」
「止めないか」
「え~。いいじゃん。人の呼び方は自由だよ。真田っち」
「( ̄3 ̄)ふぅ~。もういい。面倒だ。好きに呼べ」
言っても無駄だと悟る幸村
「あのさ~。そんなブヨブヨの体で良く戦えたよね」
「何を言う。拙者の体は日頃から鍛錬で鍛えているから、
腹筋なんてご覧の通り、綺麗に割れているだろ。
・・・・・え(゜Д゜)!!!!!!!!!」
鍛え抜かれた腹筋を見せようとして驚いた。
「なんだこれは」
ブヨブヨのお腹を摘んだ。
そして、自分の手や顔を触った。
「拙者じゃない。誰だこの体は?」
焦る幸村
「ああ。なるほど。太った人に転生したんだね」
「転生?」
「死んでしまった後に、別の世界で生まれ変わるの」
「信じられん」
自分のブヨブヨの腹筋をギュウーッと摘みながら言った。
「私もこの世界の人間ではないわ。」
「何!!本当か!!」
「そうよ。私の場合、前の世界で死んではないけど、目覚めたらランドセルに憑依してしまったの」
「お主。人間なのか?」
「そうよ。」
「幽霊ではないんだな。はぁ~よかった。本当に幽霊ダメなんだ」
ほっと胸を撫で下ろす
「それにしても暑いな。何か仰ぐ物ないか?」
「そお?私は全く暑くないけど(^○^)♪♪♪」
「お主は、物だからな」
「いいでしょ」
勝ち誇るナオ(^○^)!!
「そ・う・で・す・ね」
ワザと思いっきり良い笑顔を見せた。
真ん中に緑の丸い玉があり、孔雀の羽で出来た扇が壁に掛かっていたので取った。
「暑い暑い」
そして、座って扇を軽く仰いだ。
「うぉおおおおお!!何ーーてーーー風ーーだーーー!!!」
頬がプヨプヨ揺れて、後ろにある掛け軸が揺れていた。
「何これ( ̄▽ ̄)!!」
「すごいぞ!!」
初めてみる未知の道具に興奮する二人。
「ほら」
座った状態で、布団を下から上へ仰いだ。
すると、布団が浮いた。
「おおおおお!!!」
「もっとやって、もっとやって」
「よし。行くぞ!!ほらほら」
さっきより力を入れて仰ぐと、さっきよりも布団が浮いた。
「すごいーーーーー(^○^)!!」
目を輝かせるナオ
「今度は思いっきりやってみて」
「よし。ほらほらほら」
思いっきり仰ぐと、布団が部屋の入り口に飛んで、天井に到達した。
「最高(^○^)!!」
「へへへへ」
子供のように、はしゃぐ二人。
「失礼します」
入り口から侍女のリンが入ってきた。
『あ( ̄○ ̄)!!』
二人の声がシンクロした。
「きゃーーーー」
頭上から布団が突然降ってきたので驚くリン。
「あーーー!!い~け~ないんだ。いけないんだ。私、知らないからね」
「お主が、あおったからだろ」
「でも、やったのは真田っちだよ」
「な、なにを~」
と言いながら、高速でランドセルの中に扇を入れた。
「あ~!!証拠隠滅した」
「拙者は知らん。フン」
顔を背けた。
「鉄様。何をなさるのですか?」
「せ、拙者ではない」
「じゃー誰なんです」
少し怒り気味に言うリン。
「そ、それは、そのーー」
「早く謝りなさいよ。ほら」
「すまぬ」
「ど、どうしたんですか?」
リンは驚いた表情をした。
「そんな驚く事なかろう」
「よっぽど、鉄って言う人、悪い事でも謝らなかったんだろうね。
謝らない人は、自分に甘く他人に厳しい。
上司の奴もさ・・・・( ̄3 ̄)!!」
ナオの愚痴が止まらない止まらない。
ナオの愚痴を聞いて幸村は悟った。悪い事をしたら直ぐに謝ろうと思った。
「鉄様。鉄様」
「な、何だ」
ナオの話に気を取られて、聞いてなかった。
「お加減は大丈夫ですか?数日前まで意識が戻らなかったのに」
「ああ。大丈夫だ」
「ねぇ。真田っち、ここがどこか聞いてよ」
「自分で聞けば良いではないか」
「だって、さっき私が話しても聞こえない感じだったから」
「面倒だな。ここはどこだ?」
「はい?」
変な事聞くなーと言う顔をするリン。だじろぐ幸村
「記憶を失くしたフリをして」
「なぜだ?」
手で口元を隠して小さい声で喋った。
「意識不明だったのよ。後遺症で記憶を失っても不思議に思わないわ
それに、一から情報を聞きやすいでしょ」
「え~( ̄д ̄)/」
嫌そうな顔をする幸村
「いいからやりなさい」
「ハイハイ」
「ハイは、1回」
「ハ~~~~~~イ( ̄○ ̄)/」
渋い顔をしながら答えた。
「鉄様。どうされたのですか?
「う~ん。どうやら記憶があいまいなのだ。
だから、これから色々質問するから答えてくれ」
「そうなでんすか。解りました。」
リンちゃんに聞いて解った事は、
まず、驚いた事にここは、三国志の世界だったの(°○°)!!
日本でいうと戦国時代みたいな所で、沢山の英雄達が天下統一を争った所。
私は心が踊った。なぜなら、三国志のゲームをやり込んでいるゲーマーだかだ( ̄▽ ̄)フフフ
私にとってゲームは心のオアシスなのよね。
会社では上司に、もっと売れもっと売れと怒られるし、
部下には、まだ結婚しないんですか?
と笑顔で言われる始末
どうせ、私は無能でブスですよー(`△´)ぷんぷん
三国志のゲームをやっている時が、ストレス発散になるのよ
どういうゲームかと言うと、内政でお金や兵糧を増やしたり、戦争で領土を広げたりして
天下統一を目指すゲームなんだ。
私のやり方は、ズバリ人材集め。
とにかく、優秀な人材をスカウトして、国を強くするの。
でも、忠誠度が高い人物は難しいので、流言などの策略で忠誠度を下げたり、
相手の国を弱らせて、他国に攻めてもらうの。
そうすると、忠誠度が一気に下がったり、在野武将になるから、そこからスカウトすると成功しやすいんだ。
我ながら、良い性格していると思う( ̄▽ ̄)フフフ
私の頭には優秀な人材の名前を覚えているの。
その中で1番好きなのは、趙雲様(^○^)/
強くて頭も良くてイケメンで、おまけに性格良い人物なの
どっかの誰かさんとは、えらい違いだけどね
幸村の方をチラリと見る。(°ー°)チラリ
まぁ~。これから、三国志の知識がある私は、他の人より有利だから、
旅をしながら優秀な人達をゲットしたい!!
・・・
こいつを使って、幸村の方をチラリと見る。( ̄▽ ̄)キラリ
ただ、残念なお知らせがある
真田っちが、弱小国の王子なんだ∑(°○°)
今、冀洲を治める韓馥の三男なんだけど、
このままこの国にいたら、確実に死んでしまう。
周りの国は、三国時代の主役、魏の曹操、ライバルで蜀の劉備がいる。
さらに、序盤最強の有力な人物の袁紹に囲まれた所にいる。
もう、詰んでいる状態 (×_×)ガクガク
さいわい、まだ、黄巾の乱が始まる前で、周りの国が強くなる前だから、今の所大丈夫
正直、将来強くなる曹操、劉備、孫権の所にいれば良いんだけど・・・・
真田っちがねぇ~ チラリと見る
リンの話をウンウンと頷いて、この国を強くしようと息巻いているようだった。
はぁ~。こういう時、体があったら逃げる事が出来るのになぁ~と思った。
「ふぅ~。」
ため息を付くナオだった。( ̄3 ̄)ふぅー
「なるほど。解った」
「お役に立てなによりです。」
「ねぇねぇ。真田っち。あの大きなたらいは何だろ?」
「あれは。風呂だ」
手で口元を隠して、小声で言う。
「え!!ウソーー。どうやってやるの?」
「まず、たらいに水を入れる。そして、中に入って体を洗うんだ」
「本当!!シャワーとかないんだ」
「シャワー??何だそれは?」
「説明するのが面倒だから、とりあえずリンちゃんに聞いてよ」
「仕方ないのぉ~」
「あのたらいは、風呂に使うんだろ?」
指でたらいを指した。
「ああ、あれは氷を入れる物ですよ。この暑さで溶けたみたいですね。
補充しまーす。アイスタワー」
リンが手から魔法を唱えると、大きな氷の塊が出てきた。
『ええ!!!!!!∑(°○°)!!!』
二人は、目を大きく開いてビックリした。
「うそー。三国志の世界なのに何で魔法が使えるわけ」
「て、手から氷が出た!!!!!」
動揺する幸村
「どうしたんです?別にたいした事ではないですよ」
きょとんとするリン
「凄い!!この世界は魔法が使えるのが、当たり前なのよ
私たちも何か使えるんじゃない」
「そ、そうだな」
まだ、事態が飲み込めてない幸村
「拙者は、どんな魔法が使えるのだ?」
「鉄様は、使えません」
「なぜ?」
「お父上に封印されたからです」
「どうして?」
「それは、解りません。直接聞いて下さい」
「そうか。封印を解いて貰えば使えるんだな」
嬉しそうな幸村
「私は?私?」
・・・・・
「それは無理だろ。なぜなら、お主は物だからな」
勝ち誇る様に、( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながらいった
「( ̄3 ̄)ふーんだ。解ってますよ。でも、もしもって事もあるでしょ」
「仕方ないな~」
ニヤニヤが止まらない幸村
「例えば、この物とかが、自分の意思で魔法を使える事とかあるのか?」
ランドセルを指しながら聞いた。
「私の知る限り、聞いた事ないんですね。
ただ、道具に魔法を与えて、使う事は出来ます。
例えば、鉄様が持っている扇。
これには、風の玉が付いているので、仰いだら自動的に風魔法が発動して、
風を送れる仕組みになっています。」
「なるほど。あれは風の魔法が使える玉があったから、
強風を生み出すことが出来たのか」
「( ̄д ̄)はぁ~使えないのか」
感心する幸村に対して、ナオはため息を付いた
『ぐうううーーーーゴオオオオ』
二人のお腹が同時なった。
「お主は物なのに、お腹が空くのか?」
「そうみたい(〃^ω^〃)テヘ」
恥ずかしがるナオ
「何日も食べてないから、お腹が空いたのですね。今すぐ用意します」
リンが部屋を出ていった。
・・
「それにしても( ̄▽ ̄)フフフ。拙者しか魔法が使えないようだな。」
「ああーーー!!!!魔法が使いたい使いたい使いたい」
「だだこねてもだめだぞ~」
子供をあやすように、ニヤニヤしながら言った。
「フン。ゲームみたに魔法オープンっていたら、使えたらよかったのに」
「おっと」
テーブルにあったコップをこぼした・・・・
はずだった。
周りが全て止まってしまった。
「あれ、どうしたの?おーい。おーい」
幸村に話しかけたが、止まったままだった。
「ホホホホ。呼んだかの~~」
白い髪に長いヒゲ、白い杖に白い着物を着た爺さんが現れた。
「誰?」
「ホホホホ。名前はない。じゃが、みんなワシの事を」
「じゃ~。白ジイね」
「このワシを白ジイじゃと?ホホホホ。面白い事を言う女子よの~」
「それで、用は?」
不機嫌なナオ。
「魔法を使いたいじゃろ?」
「もちろんよ」
「では。そなたに1つ魔法を与えよう」
・・
「本当!!本当!!白お兄様」
目を輝かせるナオ!!(≧∀≦)!!
「凄い変わりようじゃのぉ~。まあよい。どんな魔法がいい?」
「う~んとね。モテモテになる魔法とかは?」
「出来るが、良いのかのぉ~。そなたは物だから、この者以外、喋る事も触れる事も出来ないが」
「∑(°○°)!! しまった。私、ランドセルだったーーーー(T_T)
人間だったらな~~~~~~~~。1度で良いからモテたいよ~~~~ううううう(T_T)」
「まぁまぁ」
なだめる白ジイ
(めそめそしても仕方ない。元は取らなくてわ。
でも、どんな魔法が良いかな~
ファイアーボールとか? う~ん。普通すぎる
何かこう~。私にしか出来ない魔法ってないかなぁ~
他の人と違う所と言えば、この世界の人間ではない。
この世界の人間ではない・・・そうだ!!)
「ねぇ~。私がイメージした物って出来る?」
「もちろん出来るぞ」
「やったーー(^○^)/」
「ただし、条件がある」
「条件?」
「そうじゃ。そなたが1番好きな物はなんじゃ?」
「もちろん。お金よ。
お金が全てではないと解っている。でも、お金があれば色々買えるし、色々出来る。
そして、何よりお金を増やすのが面白いのよ(^○^)/」
熱弁するナオ
「でわ。魔法を使う時、お金がいる事にしよう」
「ええ~。ひどい」
「でわ。やめるか?」
「うううう、解ったわよ」
悔しそうなナオ。
「では、そなたに魔法を授けよう。エロエロエ―ロ」
・・
白ジイが独特な掛け声で、魔法を唱えるとナオが光に包まれた。
「よし。これで、魔法が使えるぞ。イメージと言いなさい」
「イメージ」
すると、ナオの所に黒板が出てきて、何やら文字が書かれていた。
【風の扇を換金しますか?】
「何これ?」
「お~~イカンイカン。忘れておったわい。ホホホホ。
そなたの中に道具などを入れると、換金出来る仕組みになっておるのじゃ」
「おおおおおお!!ワンダフルー(^○^)!!」
「換金してみるがよい」
「真田っち。怒らないかな~」
チラリと動かない幸村を見た。
「でも、いいや。真田っちの物は私の物。私の物は私の物だから、大丈~~~夫(^○^)v
それに、私が魔法を使えた方が良いでしょ。ウンウン。
換金しま~~す」
【全て換金しますか?それとも風の玉は、吸収して残った物を換金しますか?】
「どういう意味?」
「風の玉など、魔法の源を吸収すると、道具を作る時に追加出来るんじゃ」
「すごーーい!! オリジナルの魔法道具を作れるわけね。
じゃー吸収で」
ランドセルから孔雀の扇が出てきて、突然黒板に大きな口が開いてムシャムシャ食べた。
ビックリするナオ
【まいど、ありがとうございますm(_ _)mゲフ 1万5千円になります。ゲフ】
ステータスが表示された。
========================================================
LV :1
お金 :15,000円
魔法 :風の玉/C1
風の魔法を使える
(数:1/10)
装備スキル:なし
開発道具 :なし
道具数 :0/3
========================================================
(き、気味が悪い黒板ね。まぁ。気を取り直して)
「よし。イメージした物作れる?」
【もちろんです。どうぞ】
「う~ん。やっぱり、最初は簡単な物にしよう」
ナオは頭の中で道具をイメージした。
【これでいいですか?】
ナオがイメージした道具が、空中に浮いて立体的に表示された。
「うん。これでお願い」
【解りました。5000円になります】
「えーー高い。もっと安くしてよ」
【できません】
「いいじゃん」
【ダメ】
「いいじゃん。いいじゃん」
【ダメダメダメダメ】
「ケチ。仕方ない。この値段で作って」
すると、イメージした物が出来上がった。
「なんじゃ これは?」
「ロボットアームと言って、遠い所の物を取る時に、便利な物なの
握ると棒の先にあるアームが閉じて物を掴む事が出来るの」
「ほぉ~~面白そうな道具じゃな。初めて見るわい」
目を輝かせて、色々な角度から観察して感心する白ジイ
(真田っち、ロボットアームがいきなり出てきたら、ビックリするだろうな( ̄▽ ̄)ニヤリ)
「ところで、風の玉は使わないのか?」
「だって、いつ貰えるか解らないから、もったいないじゃん。
大事に大事にとっておくの。( ̄▽ ̄)フフフ」
【レベルUPしました。レベルUPしました】
黒板からレベルUPした音が鳴った。
黒板にステータスが表示された。
========================================================
LV :2
お金 :10,000円
魔法 :風の玉/C1
風の魔法を使える
(数:1/10)
装備スキル:魔法コピー/C1
倒した敵から、魔法をコピー出来る
ただし、ランクが上の魔法はコピー出来ない。
開発道具 :ロボットアーム
遠い所の物を取る道具
魔法追加なし
道具数 :1/3
========================================================
「何これ?物を作ったからレベルUPしたの?」
「そうじゃ。どんどん道具を作ればレベルが上がって、色々な特典が付くんじゃ」
「例えば?」
「そうじゃな。道具を入れる数が増えたり、装備した者のステータスをUPさせる事も可能だ
そなたの場合、新しい装備スキルが使えるようになった」
「あ!!本当だ。 魔法コピーだって。
コピーした魔法を道具に、追加する事が出来るって事?」
「そうじゃ。装備した者がどんどん敵を倒してくれたら、沢山の魔法を覚える事が可能じゃ」
「おお!!それはいい。真田っちに頑張ってもらわないとね。( ̄▽ ̄)フフフ」
ニヤリとするナオ。
「それにしても、たった1万じゃ厳しいよね~。そう簡単にお金貯まらないだろうし」
「コツコツ貯める事だな」
(いや待てよ。白ジイを使ってお金を稼げるかも。白ジイってお金持っているのかな?)
「ねぇ。お金持ている?」
「もちろん。じゃ」
(よぉ~し。稼ぐチャンス(☆^○^☆)!!。ただ、どうやって稼ぐかだな。
う~ん。今売れるような物は・・・・ないな)
キョロキョロ見渡す。
(何かないかなぁ~。白ジイが興味を持ちそうな物で、私が持っている物。
今使えそうな物は、三国志の知識くらいか。
うん?
知識知識知識知識・・・・ そうだ!!)
目を大きくして、手を叩いた。
(現代の知識があった~(^○^)!!
白ジイは、さっき道具を作った時に興味深々だったから、現代の知識を売れば買ってくれそうだ!!
でも、何が良いかなぁ~。解りやすい物が良いなぁ~ !!!)
ナオは何か閃いた(^3^)☆
「ねぇ~。分厚い本とかある?」
「もちろんあるが、それがどうしたのじゃ?」
「よし」
ガッツポーズするナオ。
「2つの本を魔法や接着剤など使わずに、くっ付ける方法って知ってる?」
「それは・・・う~ん」
考え込む白ジイ
(( ̄▽ ̄)フフフ。絶対に解らないだろな~。なぜなら、解明されたのは随分後の時代だからね)
「う~ん。解らん。なんじゃ」
「知らないんだね。フフフフ」
( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながら言うナオ。
「だから、教えるのじゃ」
「どうしようかなぁ~。タダじゃ~教えたくないなぁ~」
「ムムムム。このワシからお金を巻き上げようとするのか」
「人聞きが悪いなぁ~。嫌なら払わなければ良いだけだよ」
白ジイが悔しそうな表情を見て、( ̄▽ ̄)ニヤニヤが止まらないナオ。
「う~ん」
考え込む白ジイ。
(よし。もう一押しだな)
「白ジイって、何でも知っていると思ったけど、知らない事もあるんだね~」
チラリと白ジイの表情を見て、話を続けた。
「この事を知っているのは、三国志の世界で私だけだろうな~。だから、知っていると自慢も出来るかもよ」
「ムムム。そこまで言うなら払おう。」
「(^○^)まいどーーー」
「じゃ~分厚い本を二冊用意して」
「解った。マサイン」
パチンと指を鳴らして魔法を唱えると、2冊の分厚い本が、ナオの目の前に現れた。
「じゃーそれを、1枚1枚交互に紙を重ねて。」
「ワシがするのか?」
「だって知りたいんでしょ」
( ̄▽ ̄)ニヤリとするナオ
「ムムムム。解ったわい。こき使うの~。 サルク」
空中で本同士が、高速で1ページずつ交互に重なった。
「よし、引っ張ってみて」
「大丈夫か?こんなので」
「大丈夫大丈夫」
疑いの目で見る白ジイ。
「フン!!」
「あれ?」
「フーーーーン!!!!」
白ジイは、杖を放り投げて両手で本を引っ張った。
「おかしいの。もう1一度。フーーーーン。フーーーーン。フーーーーン
・・・・・・・はぁはぁはぁ」
何回やっても全く離れなかった。
「なぜじゃ?」
「原理を知りたい?」
コクコクと頷く白ジイ。
「じゃ。お金ちょうだい」
( ̄▽ ̄)/ニヤニヤしながら言う。
「いくらじゃ?」
(う~ん。100円くらいで良いかな。大した知識じゃないし)
「1本でどう?」
「ちと高いじゃろ」
「じゃ。2本」
「聞いているのかワシの話を」
「5本」
「ワシの話を」
「10本」
「ワシ・・・」
「100本」
「スットーーープ。払うから」
手でストップと制した。
「本当に?」
「ああ。ホレ。マサイン」
パチンと指で鳴らすと、黄金の石が現れた。
そして、ランドセルの中に入った。
「この石を売れば、そなたが言った値段になる」
「まいどーー(^○^)/」
満面の笑みを浮かべた。
「ガメツイ奴め。ほれ。さっさと言わんか」
「解った解った。焦らない焦らない。答えは、摩擦力が働くから」
「摩擦力?」
「2つの物体が触れ合っている時に、反対方向に働く力の事。
例えば、ザラザラした地面を歩くと、摩擦力が強いから滑らない
でも、ツルツルした氷の上を歩くと、摩擦力が弱いから滑るんだ」
「おおおお!!!!」
感心する白ジイ。
「だから、本の紙を1枚重ねるだけじゃ摩擦力は弱いけど、
数を増やすと摩擦力が強くなって、離れ難くくなるんだ」
「ほぉ~そうじゃったのか。勉強になったぞ。ホホホホ」
パチパチと拍手をして、嬉しそうな白ジイ。
(まぁ。当たり前の大した知識じゃないけど、1万円で売れてラッキー(^^)/
当たり前の事が、お金になるよね~
例えば、日本語
自分達にとっては、日本語を話せるのが当たり前だけど、外国の人からすると当たり前じゃない。
だから、日本語を学びたい人に教える日本語の教室は、お金になるビジネス。
※自分では当たり前と思っている事を他で活かせないか考えると、
新しいビジネスを見つけれるかもしれないね)
「もっと他の事を教えてくれ」
前のめりの白ジイ。
「今度ね今度。」
「今度っていつ?」
「今度は今度」
「ダメダメダメ。あと1つだけ教えてくれ~」
白ジイが、ナオの足にしがみついた。
(どうしようかな? 教えないと面倒だし~。
何か良いのないかな~・・・・そうだ( ̄▽ ̄)!!)
「解ったわよ。じゃーもう1つ教えてあげる」
「本当じゃな」
大喜びする白ジイ
「じゃんけんって知ってる?」
「じゃんけん?」
「手でやる簡単な遊びで、何か決める時にも使われるの」
「ほぉーー」
「グーは握り拳、チョキは人指し指と中指を開いて出す。パーは手のひらを広げるの」
「フムフム」
白ジイは、ナオを真似て練習をした。
「グーは、チョキに勝つけどパーに負ける。
チョキは、パーに勝つけどグーに負ける。
パーは、グーに勝つけどチョキに負ける。」
「ルールは解ったぞ」
「じゃー実際にやってみましょうか。じゃんけんぽんと言ったら、どれか出してね」
「フムフム」
『じゃんけんぽん』
白ジイはグーを出した。ナオがパーを出した。
「はい。私の勝ち~」
(( ̄▽ ̄)フフフ。統計によるとグーを出す人が多いのよね。)
「もう1回、もう1回」
「これが最後だからね」
「うんうん」
激しく頷いた。
「ハンデとして、次グーを出すわ」
( ̄▽ ̄)ニヤリと笑うナオ。
「ムムムム。ワシに心理戦を挑むとはのぉーー」
渋い顔をして考える白ジイ
『じゃんけんぽん』
白ジイはチョキを出した。ナオがグーを出した。
「ぬぉおおおお。負けてしまったーーー」
頭を抱えた。
(( ̄▽ ̄)フフフ。作戦成功ね!!
パーを出せば勝てるけど、私がニヤリと笑ったので、
白ジイは、何かあると思ってパーは出さないはず。
そうすると、白ジイの選択肢はグーかチョキになる。
つまり、グーを出せば負ける事は無いのよね~。
上手く行ったわ。( ̄▽ ̄)ホホホホ)
「じゃー報酬を頂戴」
手を差し出した。
「・・・・・・」
白ジイの目が泳いでいた。
「どうしたのよ。早く頂戴よ。お・か・ね」
「今は無い。」
「はい?無いですとーーー( ̄△ ̄)!!」
怖い顔をして、白ジイに詰め寄るナオ
「後で渡す。後で渡すから」
「絶対だよ。絶対!!」
「わ、わっかた」
迫力満点の怖い顔のナオに、怯える白ジイだった。(×_×)ブルブル
「もう~貸しだからね。
さて、気分を変えて、お楽しみの換金と行きますか」
【黄金の石を換金しますか? ハァハァハァ】
「ええ」
なぜか、黒板が犬のように舌を出して興奮していた。
(さっきより、興奮しているなぁ~。何かあるのかな?)
黒板がいつもと違う事に気づいたが、特に気にしなかった。
ランドセルの中から、黄金の石が出て来た。
黒板は、さっきより興奮した様子で、犬の様に舌を出してよだれを垂らしていた。
そして、待ってましたとばかりに、ガブリと黄金の石を食べるとめちゃくちゃ嬉しそうに食べた。
【ゲフーーーー、美味しゅうございました・・・・ゲフ。
では100000000円の換金ありがとうございます。】
「は?私の見間違いか?一、十、百、千、万、十万、百万、千万・・・・
ハハハハ。数え間違いだな。きっと疲れてるんだ私。」
目を擦って、更に近づいて指で数え出した。
「一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億
一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億
一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億」
読むスピードが加速していった。
「・・・・・一億ですとーーーーー∑(゜○゜)!!!」
目を大きく見開いて、絶叫するナオ。
「どうしたんじゃ。そんな大きな声を上げて」
「だって・・・1本っていくらだと思ったの?」
「何を今更、言っておる。1本100万円じゃろ」
「!!!!!」
(なんて事なの!! 凄く勿体無い事をした。一億あれば遊んで暮らせるのにーーー!!)
頭を抱えるナオ(×_×)
「そうだ!!返金してもらおう。さっきの黄金の石を返して」
【それは無理です。もう食べてしまったので、( ̄▽ ̄)ゲフ】
「うううーーーーなんてこった~」
座り込んで、再び頭を抱えるナオ。
白ジイは、さっきから何をやっているんだろうと変な目で見ていた。
(悔やんでも仕方ない。その分、新しい道具を作ればいいんだ。そうだぞナオ。元気出せナオ)
自分を励ます
「そなたとは、色々あったが、最後に占ってみた」
「それで?」
「そなたは、王佐の才がある」
「どんな才能があるの?」
目を輝かせる。
「王の補佐をする能力が高いと言う事じゃ」
「なんだ。英雄になれないんだ。チェ( ̄3 ̄)」
ふて腐れるナオ。
「何を言う。王佐の才を持った物は数える程度しかおらん、レアな才能なのじゃぞ」
「そぉ?」
嬉しそうな顔をする。
「そうとも。これから誰に仕えるか解らないが、頑張るのじゃぞ」
「そうかー。私にはそんな才能があったのかー」
ナオは単純に嬉しかった。今まで生きた中で、褒められた事が少なかったからだ。
「でわ。時を進めるぞ」
「はーい。白ジイも元気でね!!」
白ジイと別れた。
「おかしな娘だったな。あの娘がこの三国志の歴史を変えるとは、誰も思わないだろうな。ホホホホ」
白ジイが笑い声と一緒に消えていった。
○母親の部屋
部屋の奥に、胸元が見え色気がある着物を着た女性のララが座っていた。
「奥様。鉄様が起きられました。」
「そうか。目覚めたか。それは良かった。ハハハハ
それで、様子はどうだい?」
「それが、記憶を無くされたようでして、私に色々と質問をしていました。」
「後遺症か何かであろう」
「そうでね」
「では。今日は鉄の誕生日だから、大好物のおもちを届けていきなさい。
スルム」
ララが魔法を唱えると、小さな黒い箱が開いて、
皿におもちを載せて、プカプカ浮かびながらリンの元へ行った。
「わかりました」
リンは皿を受け取ると部屋を出た。
「フフフ。喜んでくれるかしら」
口元を隠して微笑んだ。
○鉄の部屋
「おっと」
幸村がコップのお茶をこぼしてしまった。
「うぁあああ。やってしまった。」
「フフフ」
「何か拭く物はないかな」
「フフフフフ」
「どうしたのだ。お主。さっきから嬉しそうに笑って」
こぼしたお茶を拭きながら言った。
「( ̄▽ ̄)フフフフフフフ
私、魔法の道具を作ることが出来るの」
「は?何を言っているんだ」
「だ・か・ら、魔法の道具を作れるの」
「はいはい」
「あ!!信じてないんだ。よーーし」
全く信じてない顔で、テーブルを綺麗に拭いた幸村
ランドセルを少し開けて、そろ~り。そろ~り。ロボットアームを伸ばすナオ。
(気づいてない気づいてない。( ̄▽ ̄)ニヤリ)
全く気づかない幸村。
そして、テーブルにあったみかんを掴んだ。
(( ̄▽ ̄)ゲットーー!!)
「うぁああああ。何だこれは」
いきなり、現れた物にビックリした。
幸村の体が大きく揺れても、絶対に絶対にみかんを離さないナオ
「( ̄▽ ̄)ホホホホ。だから言ったでしょ。魔法の道具が作れるって」
勝ち誇るナオ。
「使うなら使うと言え。ビックリしただろ」
「だ~って~信じてなかったじゃん」
「それはそうだろ。普通、物が自分の意思で、魔法を使えるわけないだろ」
「でも出来るんだなぁ~私 ( ̄▽ ̄)エヘン」
「失礼します」
リンが部屋に入ってきた。
テーブルに料理を並べた。
「あ~美味しそう!! このおもち食べようかなぁ~」
ロボットアームで取ろうとした。
「バカ。動くな。ばれるだろ」
「ちぇ。早くどっか行ってくれないかなぁ~。リンちゃん」
「こちらのおもちは、鉄様の誕生日と言う事で、特別に用意した物です。どうぞ、召し上がり下さい。」
「そうか。解った」
おもちを箸で取って、醤油につけて食べた。
「あーーーいいなぁ。いいなぁ」
「う!!」
「どうしたの。真田っち」
「もちが、へばり付いて、い、息が・・」
苦しむ幸村
「助けて。リンちゃん」
リンは、すっと立ち上がった。
「意識を取り戻さなかったら、楽に死ねたものを。」
冷たい目で見るリン。
「き、きさまー」
苦しみながら、睨んだ。
「せいぜい苦しんで死にな」
くるりと背を向けて、扉を開けた。
「う、うーー」
幸村がバタンと倒れた
リンはちらりと見て部屋を出て行った。
「真田っち。しっかりして。真田っちーーーーーー!!!!」
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