ゆうみお R18 お休み中

あまみや。

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桜木郁人

自暴自棄

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澪受けあり
中学生です


ーーー

(澪side)



昔から仲の良い幼馴染の3人。


その中の1人は、昔から僕に対して好意を持っていたと思う。



「郁人、ここで何するの?」
「んー?…んっとねー」


中学校の空き教室、誰も来ない奥側の部屋。


鍵を閉めた郁人が、いつものように微笑みながらこっちを見た。



「………鍵を閉めること?」
「まぁね、見つかったらまずいから」



なんだろう、と思っていたら、教室の隅にある椅子に座らせられて、その手前に郁人がしゃがみこんだ。



「なんかね、クラスで流行ってるんだよ、この歳って皆大人になりたがるでしょ?それで、大人になる為の、儀式の1つ…みたいな。」



……確かに僕も大人になりたい、その思いは周りより見た目も考え方も幼い分強かった。




「…ね、やってみたい?」
「……うん、やりたい!」




だから深く考えもせずその誘いにのった。




………そして、





ーーー


「ぅ…っ、く、……ぁ…ぁぅ、」


郁人のする事に黙って従っていたら、いつの間にかとんでもない事が起きていた。



「ぁ……の、くすぐったぃ、やだ」



ベルトを外され学ランのスラックスと下着を脱がされて、露出した性器を何故か郁人は自分の口でくわえた。


生暖かい感触が動いてくすぐったくて、驚きとか混乱とかで頭がぐちゃぐちゃした。



「へ…変だよ、そこ、舐めるとこじゃ……ッ、ぁ…あぁぅ……?」


段々何か込み上げてくるような感覚がして、少し怖かった。



「あ、待って、なんか…漏れぢゃ、」



次の瞬間、頭が真っ白になって、電流が走ったかのように体が跳ねた。




「ッ……、…………、…………は、…はぁ……はぁ、」



まだ頭がぼーっとしていて、視界がぼやける。



「………何も出ない」


ようやく口を離してくれた郁人が小さな声でそう呟いて、口角を上げた。



「……?」
「…どうだった?」


……感想を求められた。




「み……皆、してるの?」
「うん!もちろん。」
「そ……っか、」




…………それなら






「………郁人」
「うん?」



「その………また、お願いしていいかな。」







そう言ってしまったら、終わりな気がした。







「……勿論!」









………………それからというもの、






ーーー


「はぁ…、……っん、んぐ、…」



その空き教室で、それは毎日続いた。



「ぁ……、ぞくぞく、する」
「!」



ある日、体が変にぞくぞくして、何かが上ってくる感覚も強かった。


そしていつものようにそれのピークを感じると、…………何か出ていた。





「……!…郁人、ごめ、」
「………んぐ、」




口を使っていたからか出てきたその白い液体は郁人の舌の上に伸びてしまった。



「な…なにこれ、」
「……みお、こぇ…みぅのはじめて?」


それを舌に乗せながら話す郁人、なんか申し訳ない。



「う……うん」
「…!……そっ…かぁ」




また口角をあげて、次の瞬間、その液体を飲み込んだ。




「……!!え”っ」
「…ふは、……美味しい」



…………え




「お…美味しい…の?ていうか、なんで飲んじゃうの」


尿みたいなものかと思い、汚いから拭こうとティッシュを用意したところで、




「……これね、大人になる為の儀式が成功したの、澪も少しだけ大人になったね」





………………え






「へ…えぇぇ…………??」
「あははっ、おめでたい事なんだよ」






よく分からなかったけど、そう言われて少し嬉しかった。







ーーー



…………でも、その日を境に



「…なぁ桜木、委員会の集まりあるからすぐ来いって」



少しずつ少しずつ、僕達の間に距離を感じるようになった。





「……ごめん、行ってくるね」
「おー?今からか?まだ給食中………」
「…えー?なになに未来斗、僕がいなかったら寂し?」


前にもちらほらあったけど、昼休みも放課後も郁人はよく2、3年生の先輩達に呼ばれていて、



「な……ッ!そんなんじゃないぞ!!」
「うそうそじょーだん、澪はー?止めてくれないの?」
「え……でも、委員会なら行った方がいいよ」
「…真面目だなぁ、そんなとこも可愛いけど」



なんて笑いながら、給食を先に済ませていた。




「……ほんとに、止めてくれないの?」




行く最後までそんなことを言いながら、でもすぐに先輩達の元に行ってしまった。



それを見送って、




「なんか郁人テンション高かったなー、いつもはもう少し大人しいのに」
「……うん」



何だかそれが少し心配だった。






ーーー




不安でも心配でも気の所為だと思い込んで、




本当はずっと、僕達に求めていたのに、





「行きたくない、助けて」って






それなのに僕達は何も気付けなかった。







…………そんなある日のこと。








ーーー



久しぶりにあの空き教室に放課後2人で来る事が出来た。


「じゃ、今日もやろっか」
「うん。…久しぶりだね、これ」



今日もいつもと同じような感じだろう。




そう思っていたのに、





最中に空き教室の扉が開いた。





「「え…………」」






施錠を忘れていたのか、男が3人入ってきた。




「な……なんで、」


その男達を見て怯えた目をする郁人、その3人は見覚えがあって、いつも郁人が委員会に行く時に一緒にいる人達だった。




「うわ、ほんとだったんだな、この教室の噂」
「俺らだけじゃ満足出来なくなっちゃったの?郁人君」



上級生が怖くて、自然と体が小刻みに震えていた。




「なぁ、俺らも混ぜてよ」




男の1人が鍵をかけた。





「っあ”…………!」
「俺がお手本見せてあげるよ、こいつじゃ満足出来ないっしょ」


男の1人が郁人を突き飛ばして、僕の前に来た。




「ひ……ッ!!」


腕を掴まれて、恐怖で体が動かなくて、




「…!ッやめろ!!澪は関係無い……!!!」



なんて助けようとしてくれていた郁人が他の男2人に体を押さえつけられた。




「やだ…、やだやだ、いやだ」


触られたくない、見られたくない、


恥ずかしい、怖い、逆らえない




自然と涙が頬を伝っていた。


…………その時、




「……!」



郁人に、庇うように抱き締められた。




「………はぁ…、…はあ」
「い……郁人」
「…ご…ごめ、ごめんね、?今日は帰って…?」


僕を守る為に必死になって、上級生から守ってくれた。

…………けど、



「あ”………っ」
「逃げんなよ、ほら、この子にやったみたいにやってよ、いつもやってるでしょ」


後ろから髪を掴んで、自分の性器を出した。



「やだ、絶対や…………むぐッ」



無理矢理口の中に入れられて、涙が溢れていた。



「ほら見て見て、君の小さいソレじゃならないけど、普通は咥えてる側は苦しいんだよ」



…………なんて、





「ん”……ッ、んん”!!んんぅ”…………」




確かに、僕にするのとは全然違うけど、




(こんなこと……しなくたっていいじゃん)




郁人が苦しそう、死んじゃう





「お……お願いします、……離してあげて」



震えた声で必死に頼んだ。






けど、聞いてくれるわけなくて、





(ずっと……こんな事させられてたんだ)




もしかしたら、僕に助けを求めていたかもしれない。


それなのに気付けなかった。





「はぁ………もう自分なんてどうでも良くなって自暴自棄になったのか」
「そりゃぁ誰も助けてくれないもんな、全部どうでも良くなるわ」


なんて笑いながら話す上級生に、気付かされた。




(………壊れてたんだ、ずっと)




僕と空き教室に入る前からずっと、




ずっとずっと、苦しんでた。







助けるどころが気付くことすら出来なかった事に絶望して、







目の前で犯され続ける郁人をただ見ている事しか出来なかった。










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