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その他
澪 未来斗 郁人 家族ごっこ
しおりを挟む中学生の時の3人の話。
澪…153cm 未来斗…159cm 郁人…162cm
sideがコロコロ変わります。
ーーー
中学生が多い下校時間。
ぶかぶかな黒の学ランを着た小さい子達。
「ねぇ、あれ三坂高の制服?」
鞄に背負われているような小さな黒髪の男の子が高校生を見ていた。
「うん、澪が行きたい学校のだね」
「……!あれ、かっこいい」
あの中では一番背が高いけどそれでも小さい深緑色の髪の子が言った。
「俺達も早く着たいなー!」
そして茶髪の子が楽しそうに笑うけど、
「未来斗はそもそも入れるの?あの進学校に?」
なんて笑われていた。
「入れる!頑張って入る!!」
「頑張れー」
「がんばれー」
………まあ、どこにでもある普通の日常。
それを今から俺が壊す。
ーーー
「ねえ、道を聞いてもいい?」
早速その3人に声をかけた。
「はい?」
背の高い子がこたえてくれる。
「○○カフェに行きたいんだけど……分かる?」
「それなら」と言って、案内してもらう事になった。
ーーー
「ここです」
連れてこられたのは小さくてあまり人通りのないカフェ。
「ありがとう!お礼にお茶でもどうかな、奢るよ」
そう言うと背の高い子は「大丈夫です」と言ったけど、後の2人が
「喉乾いた…!俺飲みたい!」
「僕も……」
そう言ったから、奢ってあげる事にした。
ーーー
「すみません、僕まで貰っちゃって……」
「いいんだよ、君達は何年生?」
全員に同じ飲み物を買ってあげて、2人はくぷくぷと夢中で飲んでいた。
背の高い子は飲まないで、ずっと俺と話をしていた。
ここには今は俺とこの子達と店員しかいない。
「中学2年生です、皆同級生で……」
「そうなんだ、来年受験頑張ってね」
それには2人も会話に混ざって、
「高校生になったらかっこいいブレザー着れるんだぞ!」
「三坂高……」
この辺りでは偏差値の高い進学校の名前。
(頭良いんだな、この子達)
その将来が今から壊されるとも知らずに。
「勉強頑張ってるの?」
黒髪の背の小さい子に聞いた。
「……ん」
男の子は急に眠そうに、
「………澪?」
言いかけた後、倒れるように眠ってしまった。
「……あ、すみません、この子たまにこういう事あって。でも寝たりはしないんですけど………」
そういう体質、らしい。
………まあ飲み物に強力な睡眠薬をいれたのが原因だけど。
「澪!人前で寝る……な」
茶髪の子が起こそうと体を揺さぶったけど、
「あ……あれ………?」
その子も次の瞬間、倒れるように眠ってしまった。
「2人ともそういう体質なのかな?」
「え……あ、いや」
明らかにおかしい、そう分かる頃にはもう遅くて、
「………ひッ!!」
逃げられないように背の高い子の腕を掴んだ。
「捕まえた」
「な……何」
明らかに怯えている。
「お、やっと眠ったか」
「おう」
カフェの店員がこっちに来る。
まあ、仲間ってところ。
「澪達に何を……」
「何もしてねぇよ、ちょっと眠くなるお薬入れただけ」
「……ッ」
意地汚い笑みを浮かべた。
「ねぇ、ちょっと裏に来てくれる?」
ーーー
無理矢理奥に連れてきて、澪君と未来斗君は部屋の中のソファに寝かせておいた。
「さてと、名前教えて貰っていい?」
「………」
「言わないならまぁいいや、生徒手帳借りるねー」
「……っあ………」
3人分の生徒手帳を鞄から取り出す。
「へーえ、なるほど、ねぇ郁人君」
背の高い子の名前。
「この子達今からレイプするんだけどいい?」
「ッ……!いい訳な…「じゃあ君が代わりになる?」」
この子はこの眠っている2人のお兄さん的立ち位置にいる気がする。
「………やだ」
「えー、じゃあさ郁人君、提案があるんだけど」
本来の目的を話した。
「俺達は君達と家族ごっこがしたいんだよね」
郁人君がきょとんとしていた。
「か……ぞ、く?」
「そうそう、この感じなら俺がお父さん、郁人君はお母さんかなぁ」
「え……」と混乱する郁人君に、今度はカフェの店員が言った。
「それで俺と未来斗君と澪君が子供役、ね?楽しそうじゃない?」
胡散臭く笑っていると、何か考えているのか少し沈黙があった。
そして、
「…………言う事を聞けば、家に帰してくれますか」
…………
「それは君達の態度次第かな~」
まあ少なくとも受験までに帰すつもりは無いけど。
「……分かりました」
…………思ったよりあっさりだった。
ーーー
(カフェの店員side)
それから数日後。
「澪、未来斗!ご飯出来たよ~」
思っていたより本格的に家族ごっこをしてくれた郁人君達。
「~っ!美味しい…すごいな!いく……、………お、お母さんは!!!」
まあ、未来斗君がたまにボロが出るけど。
「おかわり。」
「いいよ~、ちょっとまっててね」
それにしても本当に美味しい。
「はい、どうぞ」
「ありがと……、……………あ」
何かに気付いた澪君の目線の先、
「おはよう、みんな」
「お父さん役」の友人。
「っ……、…おはようございます」
「敬語なんて冷たいな、昨日はあんなに仲良かったのにねぇ」
我ながらこの友人はえげつないなと思う。
「……ッ、澪達の前で、」
「なんで?別にいいじゃん、夫婦なんだからなにも問題ないよ」
結局こいつはヤりたいだけ。
「未来斗達も分かる歳だよなぁ?性行為って…………「ご馳走様!!」」
未来斗君が突然机を叩いて、部屋に戻ってしまった。
「未来斗…………」
「反抗期だなぁ、あいつは」
ーーー
(郁人side)
「未来斗、大丈夫?」
ベッドで不貞腐れている未来斗が心配で見に行った。
「ねぇ……こんなの、いつまで続けるの」
「……分かんない、でもそのうち………あの人達から逃げられるから」
いつか絶対、あいつらから目を盗んで逃げる。
(僕が囮になれば、2人だけでも逃がせれば)
……いや、1人でも逃げてくれれば助かる。
けど、あの人達の監視から逃れる事が出来なかった。
「俺もうやだよ、夜が来るのが怖い」
「ご…ごめんね、もう少し声抑えるから、」
でも、僕が耐えれば澪と未来斗には手を出さないと言われた。
だから僕が我慢すれば、
「……怖いよ」
ーーー
「俺これくらいのショタでもいけるかな~、結構可愛いんだよな」
「や……、あの、」
リビングに戻ったら、あいつが澪にちょっかいをかけていた。
「ちょっと……何してるんですか」
「あぁ郁人君?今ね、君が駄目になったらどっちを使うか話してたんだ」
…………!
「澪に触らないで下さい!!」
汚い、こんな奴らの手が澪に触るなんて。
「……っ」ガクガク
「…!澪、ちょっと休もう?」
…………ああでも、
(未来斗も澪も部屋に行ったら、…………、……でもそんな事言ってる場合じゃない)
今は2人の精神状態を考えないと。
自分の事はどうでもいい。
ーーー
澪を寝かせてリビングに戻ってきたら、店員達がまだ座って何か話していた。
「あ、良かった帰ってきて。1人でも俺らの監視下に置かないと駄目だって言ったのにね」
「すみません……でも」
「はいはい言い訳とかいらない。お仕置きね~」
……こんな朝から
(疲れた……もう、家に帰りたい)
テレビも見れない携帯も無いこんな環境で、もう何日経ったかすら分からない。
「家に帰して…………」
「……はは、何言ってんの?馬鹿なの?」
…………もう嫌だ。
ーーー
(未来斗side)
何日も何日も時間が過ぎていって、次第に考えることが嫌になった。
毎晩毎晩隣の部屋から友人の声が聞こえては耳を塞ぐ。
「お願い、静かにして」「ごめんなさい、ごめんなさい」なんて、壁が薄いから小さな声でも聞こえてくる。
(俺が怖いって言ったから、声を抑えてくれてる)
それなのに俺は何も出来なくて、
「……ぅ”…、…ひく、」
「澪………大丈夫…?」
精神的に不安定な澪が泣くのをずっと慰めるくらいしか出来なかった。
日に日に衰弱しているせいか、俺も澪達も逃げられる体力が無くなってきて、
「家族ごっこ」なんてものももうあまり通用しなくなってきていた。
………………そして、
「………あ……」
ある日、郁人が階段から足を滑らせて落ちてしまった。
「郁人…!郁人!!!」
でもそれは事故だったのか、それとも自殺しようとしていたのか、
「どうしよう…………」
それは分からなかったけど。
病院なんて行かせてもらえるわけないから、ベッドで寝かせておいた。
でもその日から目が覚めても郁人が何か話してくれることも、俺達を安心させる為に笑ってくれることもなくなって、
「俺……どうしたら、」
それでもあいつらからは逃げられない。
「そろそろ代わりを使うしかないなぁ、どっちがいい?」
「んー、どっちもいつかは使うし、どっちでも……「あの」」
だからこうするしかなかった。
「俺がやります…………、だからもう郁人にも、…澪にも手は出さないでください」
ーーー
頑張った。
吐きそうなところを我慢して、耐えて、耐えて耐えて、
「具合はどうだ?郁人」
「…………、…………!……それ、」
殴られても蹴られても耐えてた。
「な……なんで」
「…あはは……、ごめん…俺郁人みたいに上手くなくて。怒られてばっかでさぁ」
こんなに使えないと、澪だって危ない。
「もっと頑張るからな!郁人はゆっくり休めよ。」
…………今度は俺が2人を守らないと。
ーーー
「え…………」
でもそれは早かった。
「ぁ”……ッ!!…ごめ、ごめんなさい、やだ」
俺が今一番守らなきゃいけない相手が、あっさりと、目の前で壊されていた。
「澪…………」
殴られて叩かれて、遂には、
「……ッあ”…あぁ”ぁ”…………」
犯された。
「はい処女喪失~、きっつ」
「美味しいとここれで最後だな、ちょっと早かったんじゃね?」
俺が、俺が使えないばかりに、
「くるしい、いたい、……やだぁ…………ッ」
結局どれだけ頑張っても耐えたとしても、俺なんかが何も守れる訳が無かった。
死のうとしていた郁人の事も、
散々怯えて泣いていた澪の事も、
結局誰も守れなかった。
ーーー
書きかけのやつを片付けたやつなのでちょっと変なところあるかも…………
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