ゆうみお R18 お休み中

あまみや。

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早苗優馬

今日も平和

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優馬達21歳くらいの話
大人なので若干身長高めになってます
すごく馬鹿





ーーー







………今俺は、とてもやばい。


語彙力なんかどこかに捨ててきたってくらい、やばい。





だって………







ーーー






数十分前。




「今日お前ん家行っていい?ヤリたい」
「今日……?今度じゃ駄目?」




友達でもあってセフレの郁人にそう言うと、郁人は少し苦い表情を見せた。


「今日は人が……「おっけー後で行く!」え……は?」




性欲に支配されすぎて、話を聞いていなかった。






その結果がこれ。





「鍵もかけないで不用心な奴……まあいいや、先入って待ってよう」




郁人が外出している間に、家に忍び込んで、





(ヤる準備しとくか………下だけ脱いどこー)





変態みたいな格好をして(上がだぼだぼで太ももくらいまである服だからまだセーフ)、




「ロフトで待ってよう!」




ロフトに登って、







十数分後………扉が開く音がした。









しかし、






「「おじゃましまーすっ!」」
「……」ヘコ






何故か郁人と一緒に部屋に入ってきたのは…………






「郁人!今日は誘ってくれてありがとな!」
「腐男子だけのお泊まり会…!誘ってくれてありがとうございます、先輩!」
「……」ペコリ






郁人の腐男子仲間達…………







「狭いけどごめんね?寝る時ロフト使ってもいいからーー……」





その言葉でハッとした。









俺…………すごく、やばい。











だって不法侵入でかつ下半身履いてない長身の男(186cm)。





よりによって下の服はロフトの下にあった。







(い……郁人に、連絡)




そう思って携帯を手に取ったけど、






『残り1%』






一瞬そんな表示が目に入って……間もなくして、電源がお陀仏になった。





(詰んだ)









ーーー






「最近のおすすめのスポーツ漫画はーー」
「あ、いいですよねえ!バレーやりたくなりますよね!」





あいつらの座る場所が決まって、不味いことに俺のいるロフトのある寝室の、丁度ロフトの上から見える場所。



様子を伺えるのはいいけど……ロフトに向けて座ってる郁人と未来斗。



郁人なら動揺もあんまりしないしバレても大丈夫かと思ったけど………けど、未来斗に見つかる可能性もある。




あいつに見つかったら終わりだ………






(しかも……夜になったら李世と真冬がロフトに来る)


さっきロフトを使っていいって言ってたから………それまでに俺がこのロフトと家から出ないといけない。




ちなみにアパートの一室だから、リビングと寝室がある。
誰にも気付かれないように家を出るには………まずロフトから降りて、寝室を出てその隣のリビングも抜けて、廊下をこっそり歩いて音も立てずに扉を開け閉めしなくちゃならない。




相手は4人…………本気でやらないと………………







(ちなみにズボンを履くという試練もある)







来た時に「実はいましたぁー☆」とか言って出られたら良かったんだけど、そんなこと思いついたのはあいつらが来て30分は経った頃。






後悔したって遅い。






(俺はやる……やってみせる………)









ーーー





夕方になった。



「そろそろご飯作るね、何食べたい?」



……!


ここでなにか難しいものを誰かが言ってくれれば、皆で買い出しに行ったりしてくれるのでは…………




なんて甘い期待は0.3秒で打ち砕かれた。





『オムライス』
「あ、卵あるし丁度いいかも…!買い出し行かなくて済む……!」






真冬さんんん"ん"ん"








無口系腐男子はオムライスをご所望だった。







「真冬子供みたい…!」
『まだ20歳』





くそ…………






(このままじゃ、本当に…………)







とりあえずあたりを見回した。





「……あ」





そこで気付いたのは……寝室にベランダがあること。


ここは2階だけど、ここから飛び降りても多分怪我はしない高さだと思う。



社会的に死ぬか飛び降りて少し怪我するか…………そんなの、決まってる。


(それに……こっちの方が見つかるリスクが低い!!)







そうとなれば…………こいつらが寝室から出て行けばいい。









とりあえず安心した。









ーーー




ご飯ができるまで、何故かこいつらは寝室でトランプをしていた。




「先輩、なにか手伝います?」
「別に大丈夫だよ、寝室でトランプでもしてて?」





くそ…………



でもまあ、きっとご飯はリビングで食べるはず…………







「ご飯食べたらさっきの漫画の話の続きしよーぜ!」
「はい!あ、お風呂入る順番決めないとですね………」




風呂…………


風呂はあんまり期待できない。
1人ずつ入るから、3人は残ってるはずだし…………





(頼れるのは飯の時間だけだよ…………)






とりあえず……早く逃げないと。







ーーー









………………どうして







「先輩……なんでご飯も寝室で食べるんですか?」
「僕リビングあんま使わなくて……こっちにも机はあるしいいかなって」






最悪だ…………






「……」モグモグ
「真冬、ほっぺたに米ついてるよー」




米…………








なんかもう、死にたくなってきた。








ーーー






完全に逃げるタイミングをなくして、ロフトの上で1人寂しく郁人の布団にくるまっていた。




(はあ……ヤリたい…………)





こんな絶望的な時でも、性欲というのは消えなくて、







「あの漫画の幼馴染カプだったらどこが好き?」
「そりゃもう断然あそこですよー!」
「俺はあれだな!」
「……」ボソボソ





あいつらは風呂も終わって、酒を片手にまた語り始めた。




(よく飽きないな……さっきからずっと同じ漫画の話してる)






「展覧会行きたかったねー……」
「あの感染症シーズンに大阪やら仙台はきついですよね…………」






ヤるか帰るかしたい…………







「よーひっ!今日は飲むぞぉ~~!!」
「「おーーっ!」」
「……」オ-




いい感じに酒が回ってきた未来斗。
そのノリでロフトに来られたりしたらたまったもんじゃない…………







「やっぱ幼馴染は最っ高!!!皆そう思うだろ!!?」
「うんうん…!100.000字じゃ語れない良さがある!!」
「あ、先輩達トランプします??語りながらトランプ!」
「……」ゴクゴク





今にも踊り出しそうなくらい出来上がってきた。






「郁人ババ抜き強い!!」
「まあ心理戦だからね……李世も強いよね?」
「たまたまですよー!ね、真冬?」
「……」コクン




呑気にババなんかしやがって…………



寒いしスリルしかないし、いい加減死にそうになってきた。




「あ、僕ロフトに布団敷くね、3人でやってて」





…………ッ!!!






まずい………………









はしごをのぼってくる足音。






まずい、まずいまずいまずいまずい






通常の郁人ならまだしも……酔ってるこいつはまずいかもしれない。







ぎゅっと目を瞑って、毛布の中に隠れた。









…………カタン、カタン。







カタ…………………………………………











「…………あ」





……ん?











「まだいいや…………布団干してるの忘れてた」









…………!!




神はいた。







(良かった……まだ、バレない!!)






まだチャンスはある、いや、多分もうないけど。







とりあえず安心してしまっていた。








ーーー






「それでー、ヒック、やっぱり30巻は誰がなんと言おうと神回…………」
「わかるわぁー……う…ヒクッ」




李世と未来斗……だいぶ酔ってきてる。


このまま寝てくれたりしないかな…………全員。





「はぁ……」




聞こえないように、ため息をついた。









「きーてますかぁ……いくと先輩……?」
「…………え、あっ……うん」








ーーー








………………あ、








「すー……、すぅ……」
「……」すや…
「すこぉぉお」





皆寝た…………





(あとは……スマホをいじってる郁人さえ寝てくれれば…………)



李世と真冬は仲良さげに寝てしまって、後から未来斗も机に伏せる形で寝てしまった。


なのに郁人だけ…………壁に寄りかかってスマホを見てる。





眠そうではあるけど…………なかなか寝てくれない…………





すでに時間は1時になっていた。






(眠い……でも、寝たら終わり…………)







ていうかもう、あいつだけなら出ていってもいいんじゃ…………








そう思っていた時、








「………!」




郁人が立ち上がった。








(何するんだ……?自慰か?自慰なのか??)






なんて呑気なことを考えていたら、









「…………え……」









なんか…………はしごの方に来た。








(え?え??今から布団敷くの??)










またはしごをのぼる音が聞こえてきて、








「そこで何してんの………優馬」

「え………っ?」








隠れるのに使っていた毛布を、捲られた。










「え……なんで、バレて…………」






突然のことにわなわなしている俺をよそに、






「だって靴もあったし………ロフトの下にこれもあったし」




そう言う郁人は左手に俺のズボンを持ってる。





「大丈夫?ずっとここにいたでしょ」



ロフトにのぼってきて………俺の頭のそばに座った。


俺はその寝た体制のまま、




「なんで逃がしてくれなかったんだよ………」
「李世達ずっといるのにそんなこと出来ないよ………ていうか、今日は無理だって言ってたよね?」



そんなこと聞いてない…………





「よく耐えられたね」
「うん……」




珍しく頭を撫でてくれる郁人に、今日1日疲れ切っていた俺は素直に甘えていた。





「で、する?しない?」
「…………えっ」









「えっ、て…………ヤリたいから来たんじゃないの?」




あ……そういえばそうだった。

すっかり逃げることばっかり考えていた。




「でも、できる?あいつらいるのに……」
「かなり強いお酒飲ませたから大丈夫だと思う」



意外とやるなこいつ。







「まあ……この先するかしないかは俺の下半身を見ていただければ一目瞭然…………」
「………………、……うわ最低……」









ーーー





「ん……、は、は..ぁ…………」



可愛い…………




「ッゆうま……なんで口ばっか……」
「だって可愛いから…………下がいい?」



中に指をいれると、また声が甘くなった。



「っん…ぅ、そこ、やだ」
「ちゃんと言ってくれないと分かんない、」


中で指を曲げたりして動かしている時に、コリッ、という感覚がした。



「ぇう"…………ッ!!」
「あ、前立腺見つけたー」



しばらくそこを突いていると、1分もしないうちに達してしまった。



「ッ……はー…はあ……」
「よし……いれていい!!?」




イってすぐ、死にそうになってる郁人が可愛い。





「や、やだ、ちょっと休憩…!!」
「待ってたら俺の俺が破裂する!!」








結局朝までヤッた。








ーーー






翌朝………





「あの……郁人先輩、」
「うん?」



二日酔いでぐったりしている未来斗と真冬、


一番酔っていたはずの李世が、何事も無かったような表情で……俺を見ている。




「優馬先輩っていましたっけ………あと朝何してたんですか?」
「…………さあ……勝手に入ってきたんじゃ…………」



とりあえず昨日何も食べてなくて一晩中ヤッてお腹が空いた俺は、遠慮もなくご飯を食べていた。




「…………付き合ってるんですか?」
「ただの友達です……」















とりあえず、ご飯美味しい。











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