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事後処理

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(あぁ……死ぬかと思った……)

 本当に過酷な戦いだった。まさか、オークがこんなにも強いとは。
 
 オークの実力を見誤っていたことは事実だが、別にオークを舐めていたというかそういう訳ではない。

 同じ階層に存在する以上、オークもゴブリンもトロールも大した戦力差がないと思っていたのだ。

 多少オークの方がゴブリンより強いだろうことは予測していたが、まさかこれほどの差があるとは思ってもいなかった。

 しかし、今回は無事生還できたのも事実。今回のことはいい勉強になったと考え、次なる強敵であるトロールに挑む時は、もっともっと準備を整えてから挑むことにしよう。
 
(反省はこのくらいにして、一回避難しないと)

 このままここで眠りたいくらい身体がボロボロだが、ここがダンジョンである限りそうはいかない。

 ズキズキと痛む体に鞭を打ち飛び上がり、ふらふらとオークの死体へと近寄っていく。

【噛みつき】【吸血】

 周囲を警戒しながらささっとオークの血液を回収し、天井へと避難した。

(ふぅ……これでひとまず安心だな)

 力を使うことなくぶらーんとぶら下がれるため、かなり楽だ。もうしばらく動きたくない。

 しばらく目を瞑ってぼーっとしていると、睡魔が俺を襲った。

 いつもなら早寝するのは時間がもったいなく感じるので、できる限り睡魔に抗うのだが、今日は流石に大人しく寝ることにする。

 ……やっぱステータスだけ確認しよう。

【ステータス】
名前 なし
種族 ブラッドバット
レベル 6/10
体力 G
魔力 G
攻撃力 G
防御力 G
素早さ G

スキル 
超音波:19
噛みつき:10
吸血:10
操血35

(お、レベル上がってる)

 前回レベルアップしてから長らく停滞していたのだが、オークを倒したことでレベルが上がったようだ。

 あれだけ強かったのだから、それ相応の経験値を持っていないとおかしいだろう。今までのゴブリンの経験値と合わせてレベルアップするのは、当然のことだった。

 オークを安定して狩れるようになったら、レベル10もそう遠くないだろう。待ってろ進化。

 イケメン吸血鬼になるためにも、熟練度上げとオークの特性の研究はしっかりしておかないとな。

(まず、オークの特徴的な行動を上げてみよう。1番気になったのは、最後血の大玉を避けなかったこと。避けられてもいいように追尾の準備はしていたけど、まさか棍棒でぶん殴るとは思わなかったからな……いや待てよ、今回の戦闘でオークが何かを避けたことがあったか? よく思い返せば避けれる攻撃も全部打ち払うか受けるかしていたし……)

 結局、寝るのは遅くなった。
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