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ウシコの種族が判明!
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「そういえばセク。ウシコちゃん達はなんていう魔物なのかちゃんと分かったの?」
ウシコを撫でていたアクティは、ふと思い出したかのように顔を上げてそう言った。
「ああ。うちにはたまたま博識な司書がいてな。こいつらは【白牛】と呼ばれる魔物らしい。ランクたしか……D? って言ってた気がするな」
「へぇ~白牛かぁ。やっぱり聞いたことない魔物だわ。流石はハラスメント領の魔物って感じね?」
「アク、お前バカにしてるだろ?」
「ふふふ、褒めてるのよ。ていうかあんた、ランクくらいちゃんと覚えておきなさいよね。せっかく教えてもらったんだから」
そうそう、そういえば牛の魔物の種族が判明したんだよな。
珍しい種族で見たことがなかったため【牛の魔物】として扱っていたのだが、ついこの前セクシャルがヤマギシことデカ・ヒデに質問したところ
「これは白牛という魔物なんだけれども~とても珍しいんだけれども~」
と話してくれたのだ。やはりデカ・ヒデは博識である。
セクシャルはもう忘れているかもしれないので補足をすると【白牛】はCランクの魔物であり、自己治癒能力の高さが特徴である。
もちろんCランク相当のパワーも持ち合わせており、自己治癒能力が高いことからかなり厄介な魔物とされているようだ。
防御力が高く治癒力も高いとなれば、矢などでチマチマ倒すことはできないし中途半端な攻撃力では倒しきれないだろう。
そのため、弓使いや双剣使いなどは毒や罠などを用いて戦うのが一般的だそうだ。知力が低いという欠点をついた作戦である。
そんな相手にぶつかり稽古のような形で勝利し手懐けたセクシャルは改めてアホで脳筋でバケモノだと言えるだろう。恐ろしい子。
「いいなぁ~私もウシコちゃんみたいな大人しくて守ってくれそうな子をテイムしたいなぁ」
ウシコを可愛がっていたアクティは、ボソッとそう呟いた。
公爵家には立派な騎士が沢山いるので護衛は問題ないし、ペットも小動物を飼っていたはずだ。それなのに魔物をテイムしたいと言うのは、友達が持っているものを欲しくなる現象だろうか。子供の頃は特によくあるよね。
「ならば、筋トレだな」
「は? だから、筋トレなんかしないって前から言ってるじゃない」
「アク、お前最近太っただろ?」
「な、なっ! なんてことを言うのよ!」
「たくさん食べれるのはいいことだが、その分運動しないと太るのは当たり前だ。お前はほとんど運動しないから基礎代謝も悪い。」
「うぅ~。まさかお肉がついてきたのがバレてたなんて……」
いつのまにか、話はアクティに肉がついてぷにっとしてきたことについてへ。いつものように筋トレを断ったと思ったら爆弾を投下されたアクティ。
幼馴染とはいえ一応異性のセクシャルにそんなことを言われては、普通の淑女ならば恥ずかしくてたまらないだろう。
現に顔を真っ赤にしたアクティは、恥ずかしそうに俯いてしまっている。セクシャルに気づかれないよう、自分のお腹や二の腕を触ってチェックしているのがなんとも可愛らしい。
フォローするわけではないが、そんなに太っているようには見えない。確かに少しぷにっとしてきたようには感じるが、前までが細すぎたのだろう。
貴族の女性は皆揃ってかなり細い。女性は肉が少しある方が好みの私からすれば、少しくらい肉がついてもいいと思うゾ。
「ていうか、あんた失礼よ! 私だって気にしてるのに……」
本当にその通りである。
筋トレをしているからか、人の体型の変化にも敏感なセクシャル。無神経な性格も相まって、いつか地雷を踏んで痛い目を見そうな予感がする。
ウシコを撫でていたアクティは、ふと思い出したかのように顔を上げてそう言った。
「ああ。うちにはたまたま博識な司書がいてな。こいつらは【白牛】と呼ばれる魔物らしい。ランクたしか……D? って言ってた気がするな」
「へぇ~白牛かぁ。やっぱり聞いたことない魔物だわ。流石はハラスメント領の魔物って感じね?」
「アク、お前バカにしてるだろ?」
「ふふふ、褒めてるのよ。ていうかあんた、ランクくらいちゃんと覚えておきなさいよね。せっかく教えてもらったんだから」
そうそう、そういえば牛の魔物の種族が判明したんだよな。
珍しい種族で見たことがなかったため【牛の魔物】として扱っていたのだが、ついこの前セクシャルがヤマギシことデカ・ヒデに質問したところ
「これは白牛という魔物なんだけれども~とても珍しいんだけれども~」
と話してくれたのだ。やはりデカ・ヒデは博識である。
セクシャルはもう忘れているかもしれないので補足をすると【白牛】はCランクの魔物であり、自己治癒能力の高さが特徴である。
もちろんCランク相当のパワーも持ち合わせており、自己治癒能力が高いことからかなり厄介な魔物とされているようだ。
防御力が高く治癒力も高いとなれば、矢などでチマチマ倒すことはできないし中途半端な攻撃力では倒しきれないだろう。
そのため、弓使いや双剣使いなどは毒や罠などを用いて戦うのが一般的だそうだ。知力が低いという欠点をついた作戦である。
そんな相手にぶつかり稽古のような形で勝利し手懐けたセクシャルは改めてアホで脳筋でバケモノだと言えるだろう。恐ろしい子。
「いいなぁ~私もウシコちゃんみたいな大人しくて守ってくれそうな子をテイムしたいなぁ」
ウシコを可愛がっていたアクティは、ボソッとそう呟いた。
公爵家には立派な騎士が沢山いるので護衛は問題ないし、ペットも小動物を飼っていたはずだ。それなのに魔物をテイムしたいと言うのは、友達が持っているものを欲しくなる現象だろうか。子供の頃は特によくあるよね。
「ならば、筋トレだな」
「は? だから、筋トレなんかしないって前から言ってるじゃない」
「アク、お前最近太っただろ?」
「な、なっ! なんてことを言うのよ!」
「たくさん食べれるのはいいことだが、その分運動しないと太るのは当たり前だ。お前はほとんど運動しないから基礎代謝も悪い。」
「うぅ~。まさかお肉がついてきたのがバレてたなんて……」
いつのまにか、話はアクティに肉がついてぷにっとしてきたことについてへ。いつものように筋トレを断ったと思ったら爆弾を投下されたアクティ。
幼馴染とはいえ一応異性のセクシャルにそんなことを言われては、普通の淑女ならば恥ずかしくてたまらないだろう。
現に顔を真っ赤にしたアクティは、恥ずかしそうに俯いてしまっている。セクシャルに気づかれないよう、自分のお腹や二の腕を触ってチェックしているのがなんとも可愛らしい。
フォローするわけではないが、そんなに太っているようには見えない。確かに少しぷにっとしてきたようには感じるが、前までが細すぎたのだろう。
貴族の女性は皆揃ってかなり細い。女性は肉が少しある方が好みの私からすれば、少しくらい肉がついてもいいと思うゾ。
「ていうか、あんた失礼よ! 私だって気にしてるのに……」
本当にその通りである。
筋トレをしているからか、人の体型の変化にも敏感なセクシャル。無神経な性格も相まって、いつか地雷を踏んで痛い目を見そうな予感がする。
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