僕らのバドライフ

ゆきたん

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遊びと喧嘩

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7話 遊びと喧嘩

青羽先生の提案もあり、ナイターバドミントンサークル樋口さんにも連絡して僕の弟もバドミントンに連れていく事にした。もちろんさいごも一緒。


体育館入口にて-
いつものように体育館専用の入り口から、外履きを脱いで中に入る。
弟は初なので勝手がわからず後ろからついてくるもの、僕の後にはついてこない。さいごの後について行って、さいごと同じ行動をとっている。

体育館にて-
基礎うちや試合の合間のちょっと空いてる時間使って僕が弟にバド教えたかったんだけど、さいごが出しゃばって弟につきっきりになった。さいごは人当たりが良くて、人懐っこいし、子供と接するのも確かにうまかった。なんかそれみてさらにイライラした。


兄貴としてせめてバドミントンでいいところも見せたかったから、さいごがダブルスの試合入る時にすかさず弟に教えに行った。でもまぁそれにしてもこいつの言うこと聞かないこと聞かないこと!

「そうじゃないって!ほら!」

ついつい弟を怒鳴ってしまった。確かにやりたがってはいたけど、誘ったのは僕だ。後から考えると僕が弟に怒るのは筋違い。怒鳴られすぎて弟はついに拗ねて体育館の隅っこに後ろ向いて体育座りしてしまった。


「お前...そんなに怒るなって。おちび可哀想だろ?」
「僕の弟だし別に勝手でしょ」
「何そんな怒ってるんだよ」
「怒ってない!」
「んじゃ弟に謝ってこいって」
「なんで僕が!」
「怒鳴ったから」
「うるさい!僕に負けたくせになんで僕の弟にバド教えてるんだよ!」


言ってしまった...。


思ってても言ってはいけないことがある。つい出てしまったこの言葉が完全にさいごを怒らせてしまい、でも僕も僕で引っ込みがつかなくなってしまって、そのまま無言でナイター活動した。救いはもう終わりの時間が近かったこと。

サークルの皆さんには本当にご迷惑をおかけしました。


帰宅後--
さいごに酷い事言ってしまったな...完全に俺が悪い。教え方下手な僕に変わって弟と仲良くバドしてくれたしさいごには全く非がない。謝ろうか...でも怒ってたらどうしようとか考えて、風呂上がり、布団で携帯片手にモヤモヤして、考えてそのまま2時間くらいが過ぎた。

夜12時頃。
今ならさいごも寝てると思うし、もし朝にメールの内容見たとしてもその頃にはヒートアップも冷めているだろう。だからメール送るなら今しかない。謝ろう...。

【さいごさっきはごめん...折角弟と遊んでくれたりしてたのに、弟が僕の言うこと聞かないせいで怒鳴ってしまったり当たってしま】

って入力していると、
さいごに先手を打たれた。

【佐藤!話がある!日曜日の17時に市民体育館こい!お前とシングルス3セット勝負する!俺が勝ったらおちびもらってお前を1週間いいなりにしてやる!お前が勝ったら1週間俺がお前のいいなりになってやる!これは決定!】

え?弟をもらう??いいなり???
また勝手に物事決めちゃって...って弟もらうってなんだよ。折角謝ろうとしたのに、これはもう謝っても曲げない性格なのわかってるから、この果たし状は受け取るしかなかった。弟の気持ちは無視してw
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