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八歳編
プロローグ① (響)
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世界各国で秘密裏に行われていた超能力開発・研究が功を奏したのは千年以上も前のこと。現代では超能力は魔術として世間に広まり、魔術は生きとし生ける者の生活の一部になっていた。科学を主流としていた時代は過ぎ去り、科学と魔術が併せ持つ技術が発達していた。
西暦二九九三年八月十日。
広大な敷地には鬱蒼とした新緑の木々が広がり、草花が彩るように咲き誇っていた。都心部から車で六時間も離れた田舎でもあるが、空気が新鮮で自然が豊かな環境だった。山々が連なり、心を落ち着かせるような絶景を眺めることができた。
自然に囲まれるように瀟洒な洋館が建ち、離れには人が寄り付かない古惚けた小屋があった。上部に有刺鉄線が厳重に巻かれた金網フェンスが小屋の周囲を囲い、魔銃を武装した警備員が厳重に警備をしていた。
警備員は定期的に無線で連絡を取り合い、何かを監視しているようだった。小屋の周囲は張り詰めたような緊迫した空気が流れ、厳戒態勢を敷いていた。まるで重要な人物が小屋に閉じ込められているかのように、緊張感に溢れていた。
洋館から小屋までの距離は歩いて二十分程度の距離にあるため、洋館から小屋の様子をはっきりと見渡せるようになっていた。小屋には地下室があり、天井に埋められた蛍光灯の光が昼夜問わず室内を照らしていた。
しかし、電気の供給が不安定なのか、蛍光灯の灯りは点滅していて薄暗かった。部屋の至るところに埋め込み式の監視カメラが設置され、二十四時間の監視体制が敷かれている。部屋の細部まで監視されているため、室内から脱け出すことは不可能だ。
コンクリートが剥き出しの床は所々がひび割れ、汚れと血だまりで黒ずんでいた。壁や天井には蜘蛛の巣が張り、随分と長いこと掃除をしていないことが窺える。鉄格子で閉ざされた空間には窓がなく、空気の入れ替えができる環境ではなかった。
汗と血が混ざり合ったような異臭が漂い、空気が淀んでいた。あちこちに埃が被り、人が住むには劣悪な環境である。閉ざされた空間で、苦しそうに肩で息をする風祭響は今年で八歳になってばかりの少年だった。
天井に固定された鎖に両腕を吊るされ、床に固定された鎖に両足を縛られ、完全に身動きが取れなかった。もう何年も立ったままの体勢を維持していた。まるで十字架に磔にされた囚人になった気分だった。
食事も儘ならない日々が続き、肋骨が薄っすらと見え隠れするほど痩せ細っていた。ここでは着させてもらえる衣服などもなく、響はパンツを一枚だけ履いている状態だった。洗濯もされていなければ、風呂に入ることもしていない。
身体は傷だらけで、火傷の痕が痛々しく腫れ上がり、擦り傷や切り傷は炎症を起していた。所々に治療をした跡も残ってはいるが、目も当てられない惨状だった。僅か八歳の少年の身体とは思えない。一目見ただけで拷問の傷痕だと理解できた。
思わず目を背けたくなるような生々しい傷跡ばかりだった。ひりひりとした痛みと吐き気を無理やり抑え込んだような空腹感に襲われ、睡眠を取ることさえも叶わなかった。目の下には隈ができ、瞳は赤く充血をしていた。
何故、こんなことになってしまったのであろうか。響は涙ながらに考える。響の家庭では三歳から英才教育が義務付けられていた。礼儀、作法だけでなく、学問から魔術、武術といった全ての教育が施された。
しかし、英才教育が始まってから五年が経過しても、成果を上げることができずにいた。特に苦手としたのが魔術だった。魔術の理論は理解できる。だが、魔術を扱うとなると、いくら鍛錬を積み重ねても習得できなかった。
教育には厳しい両親に見捨てられないように、何度も血の滲むような努力を積み重ねてきた。寝る間も惜しんで鍛錬と勉強を繰り返し、両親に見捨てられないように必死になって足掻いた。短所を補い、長所を伸ばす努力も怠らなかった。
だが、いくら鍛錬を積み重ねても成果を出せない響は、いつの頃からか見限られていた。響には三人の兄妹がいた。兄が一人。姉が一人。妹が一人。三歳上の兄は魔術を自在に操り、二歳上の姉は新たな魔術を生み出すという偉業を成し遂げていた。
響の不運はそれだけに留まらず、気付いたら二歳下の妹にも先越されていた。四人兄妹の響達を比べた時、響が悪目立ちするのは自然な流れだった。それでも八年も育ててくれた家族には感謝の気持ちがない訳ではない。
例え、どんな拷問を受けても、どのような魔術の実験台にされても、耐えてこれたのは、せめてもの償いからである。だが、それも限界を迎えていた。日々、繰り返される拷問は響の精神を蝕み、破壊していった。
「はぁはぁ……」
虚ろな瞳をした響は感情を表すことをしなくなった。無表情のまま虚空を見詰め、荒い呼吸を繰り返していた。もはや、思考しているようには見えなかった。子供の無邪気な部分や活発な部分はなく、生きる屍となっていた。
本当に八歳の少年なのか、疑いたくなるような雰囲気を醸し出していた。死期を悟った人間が死を受け入れたような哀愁さえも漂っていた。窓のない地下室では太陽の正確な位置すらも分からなかった。昼なのか夜なのか時間さえも把握できなかった。
地下室に閉じ込められてから、どれくらいの時間が経過したのか、正確な日数は分からない。一年か二年か、または三年、四年が経過しているのかもしれない。地獄のような拷問が毎日続き、気付いたら時間の感覚がなくなっていた。
身動きの取れない響に正確な日数を数える術はなく、時間だけが闇雲に過ぎ去っていった。このまま死を待つのみの生活が続くのであろうか。このまま外の世界を知らずに人生を終えるのであろうか。悲しみの連鎖はいつまで続くのであろうか。
全ての原因は己が無力だったことが招いたことだと、響は自身を責め続けた。何故、僕には魔術が使えないのだろうか。他の兄妹達は英才教育が始まって直ぐに頭角を現した。当初は三人の兄妹に追い付けるように努力を重ねていた。
努力が足りないと自分に信じ込ませ、朝から晩まで勉強と鍛錬に明け暮れ、度を越えた修練を続けざるを得なかった。それでも三人の兄妹との隔たりを埋めることはできなかった。心が折れるまで然程時間は掛からなかった。
自分は本当に血の繋がった家族なのであろうか。何度も何度も負の思考が脳裏で繰り返される。響が自己嫌悪に陥っていると、背後から足音が聞こえてきた。地下へと繋がる階段を、ゆっくりと降りてくる音だ。
足音から察するに人数は三人。それも子供である。響は今日もまた同じ一日が繰り返されると、諦めにも近い感情を露わにする。もう何年も繰り返される拷問に、響は許しを乞うことも諦めた。
地下室に閉じ込められた当初は泣きながら謝罪をして許しを乞いた。だが、両親や兄妹は響の言葉を耳に傾けるどころか、汚物を見詰めるような冷たい視線で侮蔑され、会話することでさえも嫌悪すると言われ続けた。
僅か八歳の少年が生きていくには残酷過ぎる現実だった。もはや、虐待を越えた人権侵害と言っても過言ではない。どう足掻いても逃れることのできない運命だと心の中で割り切るしか選択の余地はなかった。
「響はまだ生きているのか?中々、図太い生命力だな」
長男の風祭誠一が口角を吊り上げながら問いを投げ掛ける。冗談を言っているように聞こえるが、目は笑っていなかった。十一歳になる誠一は響よりも一回り大きい体躯で、黒髪の短髪が似合う少年だった。
奥二重の瞳で、角度によっては一重瞼にも見える瞳は鋭い眼光を放っていた。身体は鍛えているのか、十一歳とは思えない程に鍛え上げられた肉体をしていた。寝起きで地下室に来たのか、パジャマ姿だった。
「まるでゴキブリみたいですわ。さっさと死ねば良いのに」
誠一の問いに答えたのは長女の風祭紅葉だ。紅葉は黒髪を肩まで伸ばしている少女だった。十歳になる彼女は小柄で華奢な体躯をしていた。大きな瞳に、筋の通った鼻筋、ふっくらとした唇は小悪魔のよう。愛嬌のある少女であった。
紅葉を一言で表すならば響に似ている。いや、面影があると言った方が正しい。紅葉もまたパジャマ姿であった。いびつに歪んだ誠一と紅葉の背後に隠れるように、次女の風祭香澄が顔だけを覗かせていた。
響の苦悶に満ちた様子を、じっくりと観察しながら口角の上がった笑みを浮かべていた。今年で六歳になったばかりの香澄は、どちらかと言うと紅葉よりも誠一に似ている。小顔で黒髪をボブヘアーにしていた。
鋭い瞳が響を睨み付ける。完全に敵意を持った瞳に、響は困惑を覚える。響が悪事を働いた訳ではない。失言もしていなければ視線を合わせることもしていない。いつも理不尽な感情をぶつけられる。不条理だと思わずにはいられない。
毎日のように地下室に訪れる三人の兄妹は、いびつに歪んでいた。響は誠一達が地下室に訪れたことで朝になったことを理解する。毎日、早朝と深夜になると、三人の兄妹は地下室に訪れ、響を傷つけていく。
西暦二九九三年八月十日。
広大な敷地には鬱蒼とした新緑の木々が広がり、草花が彩るように咲き誇っていた。都心部から車で六時間も離れた田舎でもあるが、空気が新鮮で自然が豊かな環境だった。山々が連なり、心を落ち着かせるような絶景を眺めることができた。
自然に囲まれるように瀟洒な洋館が建ち、離れには人が寄り付かない古惚けた小屋があった。上部に有刺鉄線が厳重に巻かれた金網フェンスが小屋の周囲を囲い、魔銃を武装した警備員が厳重に警備をしていた。
警備員は定期的に無線で連絡を取り合い、何かを監視しているようだった。小屋の周囲は張り詰めたような緊迫した空気が流れ、厳戒態勢を敷いていた。まるで重要な人物が小屋に閉じ込められているかのように、緊張感に溢れていた。
洋館から小屋までの距離は歩いて二十分程度の距離にあるため、洋館から小屋の様子をはっきりと見渡せるようになっていた。小屋には地下室があり、天井に埋められた蛍光灯の光が昼夜問わず室内を照らしていた。
しかし、電気の供給が不安定なのか、蛍光灯の灯りは点滅していて薄暗かった。部屋の至るところに埋め込み式の監視カメラが設置され、二十四時間の監視体制が敷かれている。部屋の細部まで監視されているため、室内から脱け出すことは不可能だ。
コンクリートが剥き出しの床は所々がひび割れ、汚れと血だまりで黒ずんでいた。壁や天井には蜘蛛の巣が張り、随分と長いこと掃除をしていないことが窺える。鉄格子で閉ざされた空間には窓がなく、空気の入れ替えができる環境ではなかった。
汗と血が混ざり合ったような異臭が漂い、空気が淀んでいた。あちこちに埃が被り、人が住むには劣悪な環境である。閉ざされた空間で、苦しそうに肩で息をする風祭響は今年で八歳になってばかりの少年だった。
天井に固定された鎖に両腕を吊るされ、床に固定された鎖に両足を縛られ、完全に身動きが取れなかった。もう何年も立ったままの体勢を維持していた。まるで十字架に磔にされた囚人になった気分だった。
食事も儘ならない日々が続き、肋骨が薄っすらと見え隠れするほど痩せ細っていた。ここでは着させてもらえる衣服などもなく、響はパンツを一枚だけ履いている状態だった。洗濯もされていなければ、風呂に入ることもしていない。
身体は傷だらけで、火傷の痕が痛々しく腫れ上がり、擦り傷や切り傷は炎症を起していた。所々に治療をした跡も残ってはいるが、目も当てられない惨状だった。僅か八歳の少年の身体とは思えない。一目見ただけで拷問の傷痕だと理解できた。
思わず目を背けたくなるような生々しい傷跡ばかりだった。ひりひりとした痛みと吐き気を無理やり抑え込んだような空腹感に襲われ、睡眠を取ることさえも叶わなかった。目の下には隈ができ、瞳は赤く充血をしていた。
何故、こんなことになってしまったのであろうか。響は涙ながらに考える。響の家庭では三歳から英才教育が義務付けられていた。礼儀、作法だけでなく、学問から魔術、武術といった全ての教育が施された。
しかし、英才教育が始まってから五年が経過しても、成果を上げることができずにいた。特に苦手としたのが魔術だった。魔術の理論は理解できる。だが、魔術を扱うとなると、いくら鍛錬を積み重ねても習得できなかった。
教育には厳しい両親に見捨てられないように、何度も血の滲むような努力を積み重ねてきた。寝る間も惜しんで鍛錬と勉強を繰り返し、両親に見捨てられないように必死になって足掻いた。短所を補い、長所を伸ばす努力も怠らなかった。
だが、いくら鍛錬を積み重ねても成果を出せない響は、いつの頃からか見限られていた。響には三人の兄妹がいた。兄が一人。姉が一人。妹が一人。三歳上の兄は魔術を自在に操り、二歳上の姉は新たな魔術を生み出すという偉業を成し遂げていた。
響の不運はそれだけに留まらず、気付いたら二歳下の妹にも先越されていた。四人兄妹の響達を比べた時、響が悪目立ちするのは自然な流れだった。それでも八年も育ててくれた家族には感謝の気持ちがない訳ではない。
例え、どんな拷問を受けても、どのような魔術の実験台にされても、耐えてこれたのは、せめてもの償いからである。だが、それも限界を迎えていた。日々、繰り返される拷問は響の精神を蝕み、破壊していった。
「はぁはぁ……」
虚ろな瞳をした響は感情を表すことをしなくなった。無表情のまま虚空を見詰め、荒い呼吸を繰り返していた。もはや、思考しているようには見えなかった。子供の無邪気な部分や活発な部分はなく、生きる屍となっていた。
本当に八歳の少年なのか、疑いたくなるような雰囲気を醸し出していた。死期を悟った人間が死を受け入れたような哀愁さえも漂っていた。窓のない地下室では太陽の正確な位置すらも分からなかった。昼なのか夜なのか時間さえも把握できなかった。
地下室に閉じ込められてから、どれくらいの時間が経過したのか、正確な日数は分からない。一年か二年か、または三年、四年が経過しているのかもしれない。地獄のような拷問が毎日続き、気付いたら時間の感覚がなくなっていた。
身動きの取れない響に正確な日数を数える術はなく、時間だけが闇雲に過ぎ去っていった。このまま死を待つのみの生活が続くのであろうか。このまま外の世界を知らずに人生を終えるのであろうか。悲しみの連鎖はいつまで続くのであろうか。
全ての原因は己が無力だったことが招いたことだと、響は自身を責め続けた。何故、僕には魔術が使えないのだろうか。他の兄妹達は英才教育が始まって直ぐに頭角を現した。当初は三人の兄妹に追い付けるように努力を重ねていた。
努力が足りないと自分に信じ込ませ、朝から晩まで勉強と鍛錬に明け暮れ、度を越えた修練を続けざるを得なかった。それでも三人の兄妹との隔たりを埋めることはできなかった。心が折れるまで然程時間は掛からなかった。
自分は本当に血の繋がった家族なのであろうか。何度も何度も負の思考が脳裏で繰り返される。響が自己嫌悪に陥っていると、背後から足音が聞こえてきた。地下へと繋がる階段を、ゆっくりと降りてくる音だ。
足音から察するに人数は三人。それも子供である。響は今日もまた同じ一日が繰り返されると、諦めにも近い感情を露わにする。もう何年も繰り返される拷問に、響は許しを乞うことも諦めた。
地下室に閉じ込められた当初は泣きながら謝罪をして許しを乞いた。だが、両親や兄妹は響の言葉を耳に傾けるどころか、汚物を見詰めるような冷たい視線で侮蔑され、会話することでさえも嫌悪すると言われ続けた。
僅か八歳の少年が生きていくには残酷過ぎる現実だった。もはや、虐待を越えた人権侵害と言っても過言ではない。どう足掻いても逃れることのできない運命だと心の中で割り切るしか選択の余地はなかった。
「響はまだ生きているのか?中々、図太い生命力だな」
長男の風祭誠一が口角を吊り上げながら問いを投げ掛ける。冗談を言っているように聞こえるが、目は笑っていなかった。十一歳になる誠一は響よりも一回り大きい体躯で、黒髪の短髪が似合う少年だった。
奥二重の瞳で、角度によっては一重瞼にも見える瞳は鋭い眼光を放っていた。身体は鍛えているのか、十一歳とは思えない程に鍛え上げられた肉体をしていた。寝起きで地下室に来たのか、パジャマ姿だった。
「まるでゴキブリみたいですわ。さっさと死ねば良いのに」
誠一の問いに答えたのは長女の風祭紅葉だ。紅葉は黒髪を肩まで伸ばしている少女だった。十歳になる彼女は小柄で華奢な体躯をしていた。大きな瞳に、筋の通った鼻筋、ふっくらとした唇は小悪魔のよう。愛嬌のある少女であった。
紅葉を一言で表すならば響に似ている。いや、面影があると言った方が正しい。紅葉もまたパジャマ姿であった。いびつに歪んだ誠一と紅葉の背後に隠れるように、次女の風祭香澄が顔だけを覗かせていた。
響の苦悶に満ちた様子を、じっくりと観察しながら口角の上がった笑みを浮かべていた。今年で六歳になったばかりの香澄は、どちらかと言うと紅葉よりも誠一に似ている。小顔で黒髪をボブヘアーにしていた。
鋭い瞳が響を睨み付ける。完全に敵意を持った瞳に、響は困惑を覚える。響が悪事を働いた訳ではない。失言もしていなければ視線を合わせることもしていない。いつも理不尽な感情をぶつけられる。不条理だと思わずにはいられない。
毎日のように地下室に訪れる三人の兄妹は、いびつに歪んでいた。響は誠一達が地下室に訪れたことで朝になったことを理解する。毎日、早朝と深夜になると、三人の兄妹は地下室に訪れ、響を傷つけていく。
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