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魔女、騎士に出会う

side:エルート

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 柔らかな陽射しの中に座り込む若い女性。暗い色のワンピースに陽射しを暖かそうに含ませ、ふくふくと平和な雰囲気を醸している。はらりと垂れた髪を耳に掛け、その手で花を摘み取る。不思議な色の髪だ。日が昇る直前の空に似た、複雑な藍色。もっと不思議なのは、顔の下半分を隠す水色の布だ。あんな装飾を着けている女は、今まで見たことがない。
 顔を隠すのは、顔を見られたくない悪人だ。そう相場が決まっている。ところが、彼女の放つ空気からは悪い企みなど微塵も感じられず、だからこそ不思議だつた。
 気を取られたせいで、がさっと足音を立ててしまった。普段なら、森の中で余計な足音を立てることなんてないのに。彼女の視線がさっとこちらを向くのと、俺が目を逸らすのは同時だった。

 俺は、エルート・ザトリア。この国の騎士である。身に纏った黒の服こそ、騎士の証。
 巷には、騎士をモチーフにした夢物語が溢れている。姫を助ける騎士だの、華麗に魔獣を打ち倒す騎士だの、一般女性を救い出して恋に落ちる騎士だの。現実の騎士なんて、淡々と魔獣を倒し、人知れず人々を守れればそれで良い職業だ。なのに、作られたイメージのせいで、騎士というだけで妙に期待され、変に騒がれる。
 残念ながら俺は人目を引く容姿をしているため、顔を見られたら余計に騒ぎになる。騒ぎを避けてフードを被るようにしているが、それさえも黒いので、ひと目見れば立場が識別できる。厄介なものだ。声をかけられては面倒なことにある。
 顔を背けたまま、一歩踏み出した。視界に入っていない素振りを見せれば、声はかけてこないだろう。

「あの、騎士様」

 予想を裏切り、こちらを呼び止める声。怪しげな見た目に反して、風に乗って流れてくる声が綺麗だったので、つい顔を向けてしまう。正面から見れば、ますます不思議な装いだった。鼻から口まで隠している布のせいで、顔つきがよくわからない。髪と布の隙間から覗く肌が、妙に白く目に刺さった。

「お探しのものは、あちらにありますよ」

 しかもそんな、予言めいたことまで言い放つ。さすが「カプンの魔女」だ。いや? 違う。彼女が「魔女」と呼ばれていることは、もっと後に知ったはずだ。魔獣への案内を頼もうとしたら、いつもの空き地にいなくて……そう、もっと後のはずだ。
 彼女が呼ぶ俺の名は、耳馴染みが良い。「騎士様」なんて仰々しい呼び方より、ずっと良い。そう思ったのは、また別の時だ。表情が乏しいくせに目に感情が出ることに気付いたのも、宝玉に関心を示さない一面に驚いたのも、どれも別の時だ。
 時系列が乱れ、自然と眉根が寄る。何だろう──夢?

 肩が軽く揺すられ、目を開ける。自分の脚が見え、そのまま瞬きをした。黒い靴の下には、暗い褐色の床。俺はベッドに座っていた。顔を上げると目の前にニーナがいて、俺はやっと事情を思い出す。

「すまない……寝るつもりはなかったんだ」

 寝ぼけて掠れた声は、妙に低く響いた。
 今日俺は団長の命を受け、ニーナを騎士団に迎え入れるためにここへ来た。彼女の「魔獣を探し出す勘」とやらは、騎士団にとっては素晴らしいものだ。その能力が本物だと証明された今、ニーナを囲い込む以外の選択肢は、騎士団には用意されていなかった。
 俺がいる時に偶然訪れた来客は、ニーナが恩人だと話した町長であった。町長と言葉を交わしたニーナは、そのまま外へ行ってしまったのだ。
 恩人は彼女の心がかりらしいし、急ぐわけでもない。彼女の憂いがなくなるのならその方が良かろうと、俺は快く待つことにした。
 台所に置きっぱなしの軽食を見ていると、急に腹が減って来たから、それを食べた。薬草を常食にするなんて発想はなかったが、彼女の作る質素な料理は、さっぱりとした味わいで好みだ。腹が満たされ、静かな部屋でぼんやり座っていると、眠気が襲ってきた。寝るつもりなんてなかったのに、いつの間にか寝ていたらしい。
 恩人との話を済ませて帰宅したニーナは、すっきりした目をしている。ベールで顔を隠した彼女は、目に表情が出るのだ。それに気付いてから、表情を見取るのに大した苦労は要らなくなった。

 それにしても、妙な夢だった。ニーナと出会った頃の夢を見るなんて。まだ頭のぼんやりとする俺の鼻を、独特な香りがくすぐる。どこかで嗅いだような香りだ。ニーナに聞くと、彼女は壁に掛かった白い花を見せてきた。俺と彼女が出会った空き地に咲いていた花。香りに触発されて、あんな夢を見たのかもしれない。
 花の香りは眠りを誘発するということで、俺は少し分けてもらった。道理で、深い眠りに落ちてしまった訳だ。驚いたが、短時間で心地良い眠りを得られるならば悪くはない。騎士団の寮では常に誰かが活動しているから、人の気配で眠りが浅くなるのだ。ニーナに説明すると、彼女は眉尻を垂らした。

「たまに昼寝しに来ないと、寝不足になってしまいそうですね」

 思わず、笑ってしまった。そんな冗談まで言うようになったか。最初は警戒していたくせに、ずいぶんと心を許している。笑い声に驚いたように、ニーナは目を丸くした。
 やはり、目に表情が出る。思ったことをそのまま指摘すると、ニーナの瞳には動揺の色が浮かんだ。目を伏せる彼女の、藍色の髪から覗く耳は、僅かに赤く染まっている。照れるとすぐ耳を赤くするのも、彼女の特徴のひとつ。素直な反応がおかしくてにやけている自分に気付き、気持ちを切り替えるために、軽く咳払いをした。

 ニーナはあれこれと支度をしていたが、結局完成した荷物はたったの袋ひとつだった。
 貴族の女性は、ちょっとした移動でも使用人に多くの荷物を持たせている。俺が知っている類の女性とは異なる一面を知る度に、面白い、と思う。
 興味深いのだ。それだけ。俺の周りの騎士は「ついにあの『命知らず』にも大切なものができたか」などという言い方をするが、間違いだ。

 「命知らず」という渾名は、本来の俺には似つかわしくないものだ。俺が何より大切にしているのは、自分の命である。命より大切なものなんて、できるはずがない。騎士としてはあるまじき発言だから決して大っぴらにはしないが、ニーナはその事実を知っている。
 この信念は、父を反面教師として築いたものだ。父は、幼い俺と母を置いて命知らずに飛び出し、命を落とした。結果として、より多くの命を魔獣に奪わせることとなった。頭の中では幾度も反芻してきた、凄惨な記憶。進んで口にしたことはないのだけれど、薬草茶の味のせいか、ニーナが静かに聞くせいか、言葉が繋がった糸のように口から出てきた。
 俺は、父のようには絶対にならない。目先の騎士道を優先し、結果として多くの人を傷つけるなど、あってはならないことだ。
 守れるものには限りがある。たくさんの人を守りたいのなら、何よりも、自分が生きていなければならないのだ。

 何も知らないニーナ相手に、つい熱弁してしまった。俺の暗い過去なんて、彼女が知る必要もないのに。自分語りを押し付けたことを謝ると、ニーナは僅かに目を細めて「話してくれてありがとう」と返答した。彼女の目は素直だ。その言葉が建前ではないとわかると、自分の信念を否定されなかった安堵と、秘密を知られた気まずさがないまぜになり、俺は誤魔化すように外を見る。
 光の射し込む窓には、蔦が張っている。外から初めてこの家を見た時、全面に蔦の張った不気味な家に、まさか人が住んでいるとは思わなかった。「魔女」などという恐ろしい渾名で呼ばれるのも致し方ない。本当は彼女は、そんなに恐ろしい者ではないのだけれど。

 二人でスオシーの待つ森の中へ戻る。賢い愛馬は、大人しく森の中で待っていた。スオシーは人の好き嫌いが激しいタイプの馬なのだが、ニーナのことは最初から気に入っていた。彼女を乗せても、嫌な顔ひとつしない。むしろ、嬉しそうに尻尾を揺らし、目を細めている。
 馬に乗れないニーナを決して落とさぬよう、背後から腕を回す。柔らかな肉体の感触と、胴体の薄さを感じる。変に力を込めると潰れてしまいそうで、この瞬間だけは、少し緊張する。緊張するのは俺だけではなく、ニーナの華奢な肩も強張っている。仕方のないことだ。慣れない間は、馬に乗った瞬間に視点が高くなり、誰でも身がすくむ。
 彼女を抱き寄せると、見下ろした先にちょうど耳が見える。耳の端が僅かに染まっているのを見て、俺はわざと彼女の緊張を指摘した。耳が一瞬で赤くなる。わかりやすい反応は、本当に面白い。

 揶揄いたくなるのも、あの瞳に浮かぶ様々な感情を見てみたいと思うのも、面白いから。それだけだ。
 俺は自分の感情を、自分でそう定義する。

 周囲の騎士たちには、俺がニーナに惚れ込んで、ついに騎士団まで連れ込んだと揶揄されている。無論、彼女の「探し物を見つける勘」に惚れ込んだと言われたら否定できないが、それだけだ。
 あくまでも、興味があるだけ。王宮騎士である俺の周りには、飾り立てた貴族の女性しかいない。遠くから憧れの眼差しを注いでくる市民の女性とは、距離がありすぎて関わりがない。たまたまニーナと関わりを持ち、その新鮮さに興味を喚起されているだけだ。
 それだけ。何に対する言い訳なのかわからないが、俺は自分の頭の中で、まるで自分に言い聞かせるように繰り返す。

 スオシーが動き出すと、ニーナの肩の力がふっと抜ける。彼女は乗馬が好きらしく、馬上での重心の取り方にもすぐ慣れた。彼女がこれから騎士団でどのように活動するかを考えたら、乗馬を覚えさせた方が良い。
 そう口にすると、ニーナがいきなり振り返った。俺は彼女を決して落とさないよう、腕に力を込めた。
 傷ひとつ、つけたくはなかった。本来なら彼女は、恩人のいるあの小さな町でささやかな「探し物屋」を営み、幸せに暮らすはずの人だった。それを、種々の思惑が渦巻く騎士団に連れて行こうとしているのは、他ならぬ俺である。

 騎士とは、自らの身を犠牲にしてでも、人々を守る崇高な使命を負った存在。それは事実だが、だからと言って騎士団が崇高な場所かというと、違う。序列、能力、家柄、昇進。それぞれの思惑があり、決して平和な場所ではない。
 ニーナはそんなこと、何ひとつ知らない。ぼんやりしていたら、彼女もその渦に巻き込まれてしまう。ニーナの「魔獣を見つけることができる」という能力は、騎士にとっては垂涎の的だ。俺に敵意を持つ連中や功を焦る連中が、彼女を手中に収めようと、何らかの働きかけをしてくるのは容易に想像できる。
 手の届く範囲にあるものは、自分の命が危うくない限り、できるだけ守る。俺の信念に照らした時、ニーナは間違いなく、守るべき存在だった。

「君を巻き込んだのは俺だ。だから俺が、君を守ると誓う」

 その責務は果たさなければならない。俺が宣言すると、なぜか彼女の耳が染まる。耳だけでなく、うなじまで桃色に染まるのを見て、自分の発言がいささか歌劇調だったことに気づいた。
 思い詰めた気持ちが、ふっと和らぐ。ひとつひとつの発言に照れる、彼女はやっぱり面白い。

 緑盛る季節の爽やかな風が、彼女の藍色の髪を優しく踊らせる。髪が日の光を受け、艶やかに煌めく。
 ニーナが、俺に対する好意を持たないことはわかりきっている。「求めるなら応える」と話していた彼女は、俺や騎士団が求めているから、俺と共に王都へ向かっているのだ。それ以上でも、それ以下でもない。桃色に染まる肌は、言葉の字面に照れているだけだ。だからこそ、面白いのだけれど。
 王都が近づくと、彼女を袋に入れる。俺と共にスオシーに乗っている様子を目撃されたら、妙な目で見られるのはニーナだ。嫌味や悪口を浴びせられて心が傷つくより、肉体的に疲弊する方がましだ。だとしても、いくら彼女のためとは言え、自分を袋に突っ込むような男に好意なんて持つはずないだろう。

 本部に到着し、袋から転がり出て呼吸を整える彼女に、そっと手を伸ばす。ニーナが騎士団にいる限りは、俺が守ろう。決意を新たにし、ニーナを起こして、本部へ向かって歩き始めた。
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