19 / 34
4章 気づいたフィリス
幕間2 望まれぬ襲撃者 in サディロ街
しおりを挟む『必要冒険者ランク:B
カテゴリー:調査
場所:アルゴリアと思われる
内容:行方不明者の数が増えている。原因を調査し報告せよ』
依頼書の内容を見ただけでは、何故アルゴリアという名前が出て来ているのかてんで分からない。
しかし、これはいつものことである。
というのは、依頼書に書き込むことができる文字数が非常に少ないことが原因だ。
紙が勿体ないというのも一つの理由だけど、冒険者ギルドは同じ紙を何枚も準備する必要があるのだから仕方ない。
最低でも依頼ボード、各窓口受付の担当、依頼を受けた冒険者に渡す分が必要なのだ。
冒険者に渡す分が何枚まで膨らむか分からないし、渡すたびに書き写しているという話をパウルから聞いたことがある。
つまり、何が言いたいのかというと「依頼の内容を説明するために、パウル達が常駐している」ってわけだ。
そんなわけで、彼へ質問を投げかける。
「パウルさん、人さらいって今にはじまった話じゃないですよね?」
「その通りです。衛兵達が治安維持にあたっておりますが……」
「街中での行方不明者が増えているのですか?」
「いえ、郊外に出た者の数が増えています」
「それがアルゴリアと繋がるんですか?」
「はい。再度調査をすることをお勧めいたしますが、ギルドが掴んだ情報によりますと、アルゴリアへ連れ去られた者が増えていると噂されています」
ふうむ。
アルゴリアはかつて栄えた街の跡地だ。現在は廃墟になっていて、人が暮らしていくには難しい。
何しろ、過去に作られた広大な地下にモンスターが住み着いていて危険度が高いんだよね。
冒険者にとってはお世話になる場所で、彼らが夜を明かす為に地上部分へ簡易的な小屋が準備されていたりする。
「んー。野盗がアルゴリアに巣くうとは考え辛いですね」
冒険者は野盗より屈強だ。それにモンスターもいるわけだし……野盗がわざわざアルゴリア遺跡に居を構えるメリットがない。
「そうですね。ひょっとすると(野盗が)深層にいるのかもしれませんが……冒険者の方々でも進むのが困難な場所に野盗など考えられません」
ん、待てよ。
「ねーねー。難しいお話はよく分からないぞー」
「あ、すまんすまん」
「アルゴリアってところに行けばいいんでしょー。じゃあ、すぐに向かおうよー」
「ちょっと待ってくれ。今やっと考えが整理できたんだよ」
「えー」
「この調査依頼。相当な危険が伴うかもしれない」
「別にいいよー。バルトロとわたし……ついでにイルゼもいるもん」
あ……。
すっかりいつもの冒険者モードで物事を考えていたよ。
地形を易々と変えてしまうプリシラとイルゼがいて、強いモンスターが出るんじゃないかなんて危険性を懸念する必要なんてどこにもなかった。
でも、一応聞いておくか。
「パウルさん。今回で調査に向かう冒険者パーティは何組目ですか?」
「さすがバルトロさん、鋭いですね。あなた方で十組目です」
冒険者ギルドの職員は聞かれなければ何も語らない。
聞いても教えてくれないこともあるけどね。
「帰った人達は?」
「五組です。当初どこに原因があるか探って未発見に終わったパーティ。アルゴリアに原因があると突き止めたパーティ。そしてアルゴリアの浅い層だけを探索したパーティです」
「無難にこなした人達と自分達の実力以上に深い階層に入らなかった人たちが戻ったってわけかな」
「はい。冒険者とは自らの実力を正確に把握する能力が求められますから。バルトロさん、あなたはそういう意味で一流と私は思っています」
「ありがとう。聞きたいことはだいたい聞けたよ。行ってくる」
「ご武運を」
パウルは深々と礼を行う。
右手をあげて彼に応じ、俺とプリシラは冒険者ギルドを後にするのだった。
◆◆◆
冒険者ギルドを出た俺は、冒険者向けの服屋や武器屋を巡りアルゴリアと行方不明者のことについて店主や店に来ていた冒険者達に聞いて回った。
ダメ元で聞いてみたけど、いくつかの情報を得ることができる。
最も、プリシラ用の少しお高めのローブを購入したから……情報料としては高くついた。
でも、彼女が喜んでいたから良しとしようじゃないか。
この後、露天を回って噂話の収集にあたるが、情報が錯綜していて却って混乱してしまう。
「次はどこにいくのー?」
青と赤のピアスを購入しご機嫌なプリシラが俺の服を引っ張る。
ピアスは鳥の頭をモチーフとしていて、首元に当たる部分に赤色の綺麗な石が取り付けられていた。
青色のピアスもデザインが同じで、石の色だけが違う。
「そうだなあ。そろそろ酒場に行くか」
陰ってきた日へ目を細め呟く。それと同時に腹がぐううと鳴った。
そんなこんなで、いつもの行きつけの酒場でも情報収集を行う。
経験上、ここでいろいろ聞いて回るのが一番情報が集まるのだ。
グインはいるかなあと少し期待していたんだけど、残念ながら会うことはできなかった。
でも、そのうち彼は俺の自宅を訪ねて来てくれるはずだ。
俺の畑が短期間で完成したことを驚く彼の顔を見る時まで、会うのを楽しみに待っておくとしよう。
料理を注文し、酒場のマスターに話を聞いてみると予想通りまとまった情報を聞くことができた。
マスターにすかさずお酒を注文しようとしたプリシラへ「めっ」してリンゴジュースを頼む。
俺? 俺はもちろんエールを飲むよ?
だって、一日中歩きまわったんだもの。汗をかいたらエールだろ。
「バルトロだけずるーい」
「我慢してくれ。魔族の社会ではどうか分からないけど、ここでは君くらいの年齢だとお酒は出せないんだよ」
「ぶー」
膨れているプリシラだったけど、料理が到着すると目を輝かせる。
「おいしそー」と口元から涎が出そうになって、スプーンとフォークを握りしめ俺が料理を取り分けるのを待っていた。
「ほら」
「やったー」
ちょうどその時、リンゴジュースとエールも運ばれてきてプリシラが料理より先にジュースに口をつける。
「おいしー」
「そいつはよかった」
「うんー」
にへえと口元を緩めながら、プリシラがシチューにパンをつけてほうばった。
「これもおいしー」
「そうか」
「これもー」
「そうか」
「これもこれもー」
「そうか」
なんて会話を交わしていたら、あっという間にお腹いっぱいになる。
「よっし、じゃあ。イルゼとの合流場所に行くか」
「うんー」
イルゼとは宿で落ち合う約束をしていたんだ。
依頼のことも彼女に伝えないとな。
◆◆◆
「え……ここに泊るの……?」
「いっぱいお部屋がありそうだけど、イルゼはどこにいるのかな」
あんぐりと口を開けたまま上を見上げる。
この街にこんな宿があったなんて驚いた。
建物は六階まであり、赤レンガの洒落た外装にアーチがふんだんに使われた窓。
窓にはちゃんとガラスがハマっていて高級感をアピールしている。
一階部分の窓はステンドグラスになっていて、宿の前を通る人の目を楽しませていることだろう。
一言で言うと、この宿は超高級店だ。
こんなところに宿泊するととんでもないお金を取られてしまうぞ。
払えないことはないだろうけど、生活費が一気に吹き飛ぶ。断固拒否だ。
ある種の決意をもって、宿の扉をくぐる。
カテゴリー:調査
場所:アルゴリアと思われる
内容:行方不明者の数が増えている。原因を調査し報告せよ』
依頼書の内容を見ただけでは、何故アルゴリアという名前が出て来ているのかてんで分からない。
しかし、これはいつものことである。
というのは、依頼書に書き込むことができる文字数が非常に少ないことが原因だ。
紙が勿体ないというのも一つの理由だけど、冒険者ギルドは同じ紙を何枚も準備する必要があるのだから仕方ない。
最低でも依頼ボード、各窓口受付の担当、依頼を受けた冒険者に渡す分が必要なのだ。
冒険者に渡す分が何枚まで膨らむか分からないし、渡すたびに書き写しているという話をパウルから聞いたことがある。
つまり、何が言いたいのかというと「依頼の内容を説明するために、パウル達が常駐している」ってわけだ。
そんなわけで、彼へ質問を投げかける。
「パウルさん、人さらいって今にはじまった話じゃないですよね?」
「その通りです。衛兵達が治安維持にあたっておりますが……」
「街中での行方不明者が増えているのですか?」
「いえ、郊外に出た者の数が増えています」
「それがアルゴリアと繋がるんですか?」
「はい。再度調査をすることをお勧めいたしますが、ギルドが掴んだ情報によりますと、アルゴリアへ連れ去られた者が増えていると噂されています」
ふうむ。
アルゴリアはかつて栄えた街の跡地だ。現在は廃墟になっていて、人が暮らしていくには難しい。
何しろ、過去に作られた広大な地下にモンスターが住み着いていて危険度が高いんだよね。
冒険者にとってはお世話になる場所で、彼らが夜を明かす為に地上部分へ簡易的な小屋が準備されていたりする。
「んー。野盗がアルゴリアに巣くうとは考え辛いですね」
冒険者は野盗より屈強だ。それにモンスターもいるわけだし……野盗がわざわざアルゴリア遺跡に居を構えるメリットがない。
「そうですね。ひょっとすると(野盗が)深層にいるのかもしれませんが……冒険者の方々でも進むのが困難な場所に野盗など考えられません」
ん、待てよ。
「ねーねー。難しいお話はよく分からないぞー」
「あ、すまんすまん」
「アルゴリアってところに行けばいいんでしょー。じゃあ、すぐに向かおうよー」
「ちょっと待ってくれ。今やっと考えが整理できたんだよ」
「えー」
「この調査依頼。相当な危険が伴うかもしれない」
「別にいいよー。バルトロとわたし……ついでにイルゼもいるもん」
あ……。
すっかりいつもの冒険者モードで物事を考えていたよ。
地形を易々と変えてしまうプリシラとイルゼがいて、強いモンスターが出るんじゃないかなんて危険性を懸念する必要なんてどこにもなかった。
でも、一応聞いておくか。
「パウルさん。今回で調査に向かう冒険者パーティは何組目ですか?」
「さすがバルトロさん、鋭いですね。あなた方で十組目です」
冒険者ギルドの職員は聞かれなければ何も語らない。
聞いても教えてくれないこともあるけどね。
「帰った人達は?」
「五組です。当初どこに原因があるか探って未発見に終わったパーティ。アルゴリアに原因があると突き止めたパーティ。そしてアルゴリアの浅い層だけを探索したパーティです」
「無難にこなした人達と自分達の実力以上に深い階層に入らなかった人たちが戻ったってわけかな」
「はい。冒険者とは自らの実力を正確に把握する能力が求められますから。バルトロさん、あなたはそういう意味で一流と私は思っています」
「ありがとう。聞きたいことはだいたい聞けたよ。行ってくる」
「ご武運を」
パウルは深々と礼を行う。
右手をあげて彼に応じ、俺とプリシラは冒険者ギルドを後にするのだった。
◆◆◆
冒険者ギルドを出た俺は、冒険者向けの服屋や武器屋を巡りアルゴリアと行方不明者のことについて店主や店に来ていた冒険者達に聞いて回った。
ダメ元で聞いてみたけど、いくつかの情報を得ることができる。
最も、プリシラ用の少しお高めのローブを購入したから……情報料としては高くついた。
でも、彼女が喜んでいたから良しとしようじゃないか。
この後、露天を回って噂話の収集にあたるが、情報が錯綜していて却って混乱してしまう。
「次はどこにいくのー?」
青と赤のピアスを購入しご機嫌なプリシラが俺の服を引っ張る。
ピアスは鳥の頭をモチーフとしていて、首元に当たる部分に赤色の綺麗な石が取り付けられていた。
青色のピアスもデザインが同じで、石の色だけが違う。
「そうだなあ。そろそろ酒場に行くか」
陰ってきた日へ目を細め呟く。それと同時に腹がぐううと鳴った。
そんなこんなで、いつもの行きつけの酒場でも情報収集を行う。
経験上、ここでいろいろ聞いて回るのが一番情報が集まるのだ。
グインはいるかなあと少し期待していたんだけど、残念ながら会うことはできなかった。
でも、そのうち彼は俺の自宅を訪ねて来てくれるはずだ。
俺の畑が短期間で完成したことを驚く彼の顔を見る時まで、会うのを楽しみに待っておくとしよう。
料理を注文し、酒場のマスターに話を聞いてみると予想通りまとまった情報を聞くことができた。
マスターにすかさずお酒を注文しようとしたプリシラへ「めっ」してリンゴジュースを頼む。
俺? 俺はもちろんエールを飲むよ?
だって、一日中歩きまわったんだもの。汗をかいたらエールだろ。
「バルトロだけずるーい」
「我慢してくれ。魔族の社会ではどうか分からないけど、ここでは君くらいの年齢だとお酒は出せないんだよ」
「ぶー」
膨れているプリシラだったけど、料理が到着すると目を輝かせる。
「おいしそー」と口元から涎が出そうになって、スプーンとフォークを握りしめ俺が料理を取り分けるのを待っていた。
「ほら」
「やったー」
ちょうどその時、リンゴジュースとエールも運ばれてきてプリシラが料理より先にジュースに口をつける。
「おいしー」
「そいつはよかった」
「うんー」
にへえと口元を緩めながら、プリシラがシチューにパンをつけてほうばった。
「これもおいしー」
「そうか」
「これもー」
「そうか」
「これもこれもー」
「そうか」
なんて会話を交わしていたら、あっという間にお腹いっぱいになる。
「よっし、じゃあ。イルゼとの合流場所に行くか」
「うんー」
イルゼとは宿で落ち合う約束をしていたんだ。
依頼のことも彼女に伝えないとな。
◆◆◆
「え……ここに泊るの……?」
「いっぱいお部屋がありそうだけど、イルゼはどこにいるのかな」
あんぐりと口を開けたまま上を見上げる。
この街にこんな宿があったなんて驚いた。
建物は六階まであり、赤レンガの洒落た外装にアーチがふんだんに使われた窓。
窓にはちゃんとガラスがハマっていて高級感をアピールしている。
一階部分の窓はステンドグラスになっていて、宿の前を通る人の目を楽しませていることだろう。
一言で言うと、この宿は超高級店だ。
こんなところに宿泊するととんでもないお金を取られてしまうぞ。
払えないことはないだろうけど、生活費が一気に吹き飛ぶ。断固拒否だ。
ある種の決意をもって、宿の扉をくぐる。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
踏み台令嬢はへこたれない
IchikoMiyagi
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

【完結】引きこもり令嬢は迷い込んできた猫達を愛でることにしました
かな
恋愛
乙女ゲームのモブですらない公爵令嬢に転生してしまった主人公は訳あって絶賛引きこもり中!
そんな主人公の生活はとある2匹の猫を保護したことによって一変してしまい……?
可愛い猫達を可愛がっていたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった主人公の無自覚無双の幕開けです!
そしていつのまにか溺愛ルートにまで突入していて……!?
イケメンからの溺愛なんて、元引きこもりの私には刺激が強すぎます!!
毎日17時と19時に更新します。
全12話完結+番外編
「小説家になろう」でも掲載しています。
タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒―
私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。
「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」
その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。
※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる