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おもたせのカヌレ
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お天気、よし。
春の暖かな空気、太陽の光がさんさんと降り注いでいる。
若葉のグリーンが目に心地よい。
格好、よし。
カジュアル過ぎず、でもカッコつけすぎないカジュアル。
お花模様の刺繍がお気に入りのリネンのシャツと、春らしいカラーのミモザカラーの入ったスカート。
お気に入りのラウンドパンプスを履いて。もちろんストッキングがデンセンしてないのも確認済み!
そして持ち物、よし。
紙袋をちらりとのぞいて、うふふとなる。
まれぼし印の手土産はいつだってハズレなしなのだ。
今日のわたしは結構気合いが入っている。
というのも、今日は桜庭先輩のおうちにお呼ばれの日だからなのだ。
ちょっと緊張するけど、その何倍も楽しみ。
先輩のおうち、どんなところなのだろう?
道案内の連絡を見ながらやってくると、そこは小綺麗で新しそうなマンションだった。
「いらっしゃい」
「こんにちは! お邪魔します、先輩」
ベルを鳴らすとドアが開き、柔らかい笑顔が迎えてくれる。
出会った頃は、笑顔なんてないのかもしれないと思っていた桜庭先輩。でも本当はこんなにも素敵な人なんだと今は知っている。
「おもたせですがコレ」
「あら、まれぼしのお菓子? 嬉しいな」
「定番は外せないなって思いまして」
二人で笑いあうのも普通になった。それがまた嬉しい。
ふわふわのスリッパをお借りしてお部屋にあがると、すごく素敵な空間が広がっている。
何となく垢抜けないわたしの部屋とは違って、なんて言うんだろう……クラシックな感じだけど温かみがある。家具とかのセンスがいいし、物が少なすぎず多すぎずで綺麗で、今座らせてもらったこのソファとかもとても可愛い。
早速淹れてくれたコーヒーのカップも、ぽってりしたフォルムで愛嬌があった。
「最近、ドリップコーヒーに凝っていて」
「すごい良い香りです! コーヒー美味しく淹れられるのは尊敬しちゃいますよ。ケトルも先が細いので本格的ですね!」
「この方がうまく入るの。と言っても星原さんには及ばないけど」
そもそもポットでいきあたりばったりにいれているわたしの十倍は繊細だと思う。その違いを考えていて、普段の先輩とわたしのことも思い出されてちょっと笑ってしまった。
手土産のつつみをあけながら先輩は、
「持ってきてくれたのは……カヌレ? 可愛い! ありがとう。一緒に食べましょう」
「はい! 実はカヌレははじめて食べます、わたし」
「私もよ。楽しみね」
そしてわたしたちのコーヒータイムが始まったのだった。
カヌレはもともと、フランスのお菓子らしい。最近ブームなのか、コンビニでも売り切れているのを見かけたことがあるし、お菓子屋さんならあちこちで取り扱われているようだ。
溝のある円柱みたいな形が特徴的。小ぶりで、美味しそうな焼き色をしていて、なんとなーく可愛さを感じる。
「ええっと〝秘めた想いの〟カヌレですね。いただきます」
「ふふ。相変わらずちょっとキザ。いただきます」
まず、ガリリという食感が第一に来る。外側の硬さが思ったよりしっかりしているのだ。少し驚きながらも食べ進むと、中はもっちり、ぎゅっと詰まっている。
お酒の風味が少しして、ほろ苦く、そして甘い。
素朴でやや無骨かも……と思う外見の中に隠されている、甘くて少し大人な魅力。
なるほど、これがカヌレというお菓子!
「ラム酒が入っているのね」
「なるほど! ラム酒かあ。これ、おいしいですねえ。食感が特に好きです」
「私も。癖になっちゃうわね」
微かな苦味と香ばしさ。それと対比するように存在する、まろやかで確かな甘み。
少しミルクを入れたコーヒーとともにいただく。カヌレの香りとコーヒーの香りの相性が良くて、またおいしいさが増幅されるのだ。
「先輩のコーヒーも最高です……! カヌレ持ってきて良かったなあ!」
「喜んでくれて嬉しいわ」
他愛ないおしゃべりをしながら、緩やかな時間が過ぎていく。
ふと、会話が途切れた。
でもその沈黙も決して怖いものではないのはわかっている。
ふと、口を開いたのは先輩からだった。
「……あのね。あなたも今年から後輩を持つようになったでしょう。大丈夫かしら、悩みごとはないかしらって、少し心配していたの。後輩にもかなり付き合ってあげているみたいだったし」
でも、と彼女はわたしの目を見て、微笑む。
「安心した。その……あなたはあくまであなたらしく、頑張っているのね。すごく成長を感じるし、私も誇りに思うわ。あなたが私の後輩で良かった」
「先輩……。」
桜庭先輩は強い人だから、いつも毅然として、気を張って頑張ってきたのだろうけど。彼女がわたしの先輩になった時は、わたしと同じようにきっと不安がいっぱいだったのだろう。
わたしは先輩のこと誤解していたのに、先輩はわたしにたくさんのことを教えてくれて、ミスのカバーもしてくれて。
不意に込み上げてくるものが抑えられなかった。
「先輩……わたしもですっ……」
「……もう。泣かなくても良いのよ」
「だって……なんか嬉しくて……」
先輩がそんな話をしてくれたのが嬉しくて。
決して多弁ではない先輩の秘めた想いを聞いて、胸がいっぱいになってしまった。
……わたしの想いは、秘めるということを知らないようだ。
いつもすぐ、心の中からあふれ出てしまう。
「そういうところも……好きよ。あなたの良いところだわ」
「ありがどうございまず……」
「コーヒー、おかわり持ってくるから」
「わたしも先輩すきですう……」
「わかったから、泣かないで」
秘められた想い。秘めることが出来ない想い。
どちらもどちらで良いものなのかもしれない。
桜庭先輩とわたしがそうであるように。
テーブルの上。カヌレがちょこんとわたしたちを見つめている。
先輩が運んできてくれたコーヒーのおかわりが、ほかほかと白い湯気をたてている。
窓の外。陽光がどこまでも柔らかい。
涙を拭う。照れくさくて笑う。
時間はたっぷりある。わたしたちの話題はまだまだ、尽きそうになかった。
春の暖かな空気、太陽の光がさんさんと降り注いでいる。
若葉のグリーンが目に心地よい。
格好、よし。
カジュアル過ぎず、でもカッコつけすぎないカジュアル。
お花模様の刺繍がお気に入りのリネンのシャツと、春らしいカラーのミモザカラーの入ったスカート。
お気に入りのラウンドパンプスを履いて。もちろんストッキングがデンセンしてないのも確認済み!
そして持ち物、よし。
紙袋をちらりとのぞいて、うふふとなる。
まれぼし印の手土産はいつだってハズレなしなのだ。
今日のわたしは結構気合いが入っている。
というのも、今日は桜庭先輩のおうちにお呼ばれの日だからなのだ。
ちょっと緊張するけど、その何倍も楽しみ。
先輩のおうち、どんなところなのだろう?
道案内の連絡を見ながらやってくると、そこは小綺麗で新しそうなマンションだった。
「いらっしゃい」
「こんにちは! お邪魔します、先輩」
ベルを鳴らすとドアが開き、柔らかい笑顔が迎えてくれる。
出会った頃は、笑顔なんてないのかもしれないと思っていた桜庭先輩。でも本当はこんなにも素敵な人なんだと今は知っている。
「おもたせですがコレ」
「あら、まれぼしのお菓子? 嬉しいな」
「定番は外せないなって思いまして」
二人で笑いあうのも普通になった。それがまた嬉しい。
ふわふわのスリッパをお借りしてお部屋にあがると、すごく素敵な空間が広がっている。
何となく垢抜けないわたしの部屋とは違って、なんて言うんだろう……クラシックな感じだけど温かみがある。家具とかのセンスがいいし、物が少なすぎず多すぎずで綺麗で、今座らせてもらったこのソファとかもとても可愛い。
早速淹れてくれたコーヒーのカップも、ぽってりしたフォルムで愛嬌があった。
「最近、ドリップコーヒーに凝っていて」
「すごい良い香りです! コーヒー美味しく淹れられるのは尊敬しちゃいますよ。ケトルも先が細いので本格的ですね!」
「この方がうまく入るの。と言っても星原さんには及ばないけど」
そもそもポットでいきあたりばったりにいれているわたしの十倍は繊細だと思う。その違いを考えていて、普段の先輩とわたしのことも思い出されてちょっと笑ってしまった。
手土産のつつみをあけながら先輩は、
「持ってきてくれたのは……カヌレ? 可愛い! ありがとう。一緒に食べましょう」
「はい! 実はカヌレははじめて食べます、わたし」
「私もよ。楽しみね」
そしてわたしたちのコーヒータイムが始まったのだった。
カヌレはもともと、フランスのお菓子らしい。最近ブームなのか、コンビニでも売り切れているのを見かけたことがあるし、お菓子屋さんならあちこちで取り扱われているようだ。
溝のある円柱みたいな形が特徴的。小ぶりで、美味しそうな焼き色をしていて、なんとなーく可愛さを感じる。
「ええっと〝秘めた想いの〟カヌレですね。いただきます」
「ふふ。相変わらずちょっとキザ。いただきます」
まず、ガリリという食感が第一に来る。外側の硬さが思ったよりしっかりしているのだ。少し驚きながらも食べ進むと、中はもっちり、ぎゅっと詰まっている。
お酒の風味が少しして、ほろ苦く、そして甘い。
素朴でやや無骨かも……と思う外見の中に隠されている、甘くて少し大人な魅力。
なるほど、これがカヌレというお菓子!
「ラム酒が入っているのね」
「なるほど! ラム酒かあ。これ、おいしいですねえ。食感が特に好きです」
「私も。癖になっちゃうわね」
微かな苦味と香ばしさ。それと対比するように存在する、まろやかで確かな甘み。
少しミルクを入れたコーヒーとともにいただく。カヌレの香りとコーヒーの香りの相性が良くて、またおいしいさが増幅されるのだ。
「先輩のコーヒーも最高です……! カヌレ持ってきて良かったなあ!」
「喜んでくれて嬉しいわ」
他愛ないおしゃべりをしながら、緩やかな時間が過ぎていく。
ふと、会話が途切れた。
でもその沈黙も決して怖いものではないのはわかっている。
ふと、口を開いたのは先輩からだった。
「……あのね。あなたも今年から後輩を持つようになったでしょう。大丈夫かしら、悩みごとはないかしらって、少し心配していたの。後輩にもかなり付き合ってあげているみたいだったし」
でも、と彼女はわたしの目を見て、微笑む。
「安心した。その……あなたはあくまであなたらしく、頑張っているのね。すごく成長を感じるし、私も誇りに思うわ。あなたが私の後輩で良かった」
「先輩……。」
桜庭先輩は強い人だから、いつも毅然として、気を張って頑張ってきたのだろうけど。彼女がわたしの先輩になった時は、わたしと同じようにきっと不安がいっぱいだったのだろう。
わたしは先輩のこと誤解していたのに、先輩はわたしにたくさんのことを教えてくれて、ミスのカバーもしてくれて。
不意に込み上げてくるものが抑えられなかった。
「先輩……わたしもですっ……」
「……もう。泣かなくても良いのよ」
「だって……なんか嬉しくて……」
先輩がそんな話をしてくれたのが嬉しくて。
決して多弁ではない先輩の秘めた想いを聞いて、胸がいっぱいになってしまった。
……わたしの想いは、秘めるということを知らないようだ。
いつもすぐ、心の中からあふれ出てしまう。
「そういうところも……好きよ。あなたの良いところだわ」
「ありがどうございまず……」
「コーヒー、おかわり持ってくるから」
「わたしも先輩すきですう……」
「わかったから、泣かないで」
秘められた想い。秘めることが出来ない想い。
どちらもどちらで良いものなのかもしれない。
桜庭先輩とわたしがそうであるように。
テーブルの上。カヌレがちょこんとわたしたちを見つめている。
先輩が運んできてくれたコーヒーのおかわりが、ほかほかと白い湯気をたてている。
窓の外。陽光がどこまでも柔らかい。
涙を拭う。照れくさくて笑う。
時間はたっぷりある。わたしたちの話題はまだまだ、尽きそうになかった。
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