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06 大魔女さんと世界樹の森
巨人のコーンの焼きとうもろこし 後編
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「人間、遅れるとはぐれるぞ」
「すみません、遅くて……。あのう、もうちょっとだけスピード落とせませんか……?」
「まったく、仕方ないな。これだから人間は……」
ため息をつきながら言ったのは森人の戦士の部隊長、リヒャルトさんだ。
夜が明けてすぐに村を出発した僕たちは、今はエルフの戦士たちとともに世界樹へ向かっている途中なのだ。
エルフたちが先導してくれるので、大陸鳥に乗って追いかけているんだけど……。
どうしても僕が遅れ気味になってしまうのだ。冒険に慣れているみんなと違い、少し経験がある程度の一般人なのだ。もっともといえばもっともだ。
とはいえ申し訳なくて頭を下げようとしたら、リヒャルト隊長を横目で見ながらルジェが言った。
「謝らなくて良いっすよ、カイさん。土地勘のない人間に無理を言う奴がおかしいんっす。思いやりがないんっすよ」
「生意気な小娘が。侮辱するつもりか?」
「ま、まあまあ! あと少しだけゆっくり行ってもらえたら僕はそれだけで十分にありがたいので! ルジェもかばってくれてありがとう、ね?」
僕が慌てて二人の間に入ったので事なきを得たけど、ちょっと困っている。
ルジェとリヒャルト隊長は元々顔見知りだったみたいなんだけど、終始この調子なのだ。
ルジェは隊長を「頭の固いおっさんっす」と言うし、隊長はルジェを「生意気で未熟な小娘」と言っている。
途中で魔物に出会った時はぴったり息のあった動きで魔物を倒していたから、戦いには支障がないんだけど、どうにも落ち着かない……。
ハラハラしている僕を見て、トッティが声をかけてくれる。
「大丈夫だと思うわよ? そんなに気にしなくても。隊長は態度は硬いけどしっかり私たちを気づかってくれてる。ルジェだってそうよ。お互いの昔を知ってる分、素直に接するのが難しいだけなんじゃないかしら」
「でもねえ……。なんかやっぱり、できるだけ打ち解けてほしくなっちゃうんだよね。僕のわがままなのはわかってるんだけどさ」
「そうねえ、それはそうよね。私は好きよ、カイのそんな優しいところ」
「う、うん。ありがとね。僕、優しいのかなあ……」
ちょっとドキッとして、もごもごと答えを返すのがやっとだった。
好きなんて言われたからかな。そういう意味じゃないのに、自意識過剰すぎる。
そんなこんなの道行だったけど、森の奥へは順調に進めていた。
お昼頃には休憩をとる余裕がありそうだとわかり、大きな木の下を選んでみんなで休むことにした。
ちょうどその時のことだった。
僕とエリーチカが思わぬものを発見したのは。
「あっ、カイ、向こうの木からなんかぶら下がってますよう? ちょっと黄色いのが見えてますう」
「あれ、本当だ。……あ、あれってもしかして……」
「もしかして、もしかするとぉ?」
つまり、僕たちは見つけたのだ。
ちょうど今日のお昼に良さそうな食べ物を!
勝手に隊列から離れるわけにはいかないので、エルフたちにも事情を説明する。すると彼らは渋々という顔だったけど、それを採るのを手伝ってくれた。
「どうするんだ、これを……?」
不可解そうに眉間にしわを寄せて尋ねてくるリヒャルト隊長。
どうするって食べるんですよ。
僕はにっこり笑って答える。
「休憩時間を使ってこれを焼きます。『巨人のコーン』を焼きとうもろこしにするんです」
「ヤキトウモロコシ……?」
「できてみてのお楽しみですよ!」
そう、木に実っていたのは巨人のコーン……つまりとうもろこしだったのだ。
巨人のコーンはちょっと変わったとうもろこしだ。この世界独自の穀物で、普通と違って木に鈴なりに実をつけるのだ。
収穫の大変な高いところに生えて、巨人でもなければ採れないなんてエピソードから、そういう名前になったらしい。見た目のイメージとしてはバナナに似てるかも。
そんな巨人のコーンだけど、収穫して皮を向けば普通のとうもろこしだ。
それを焚き火で炙る。持参してきた醤油を何度か塗り、そのまま焼き上げるのだ。
こんがりと焼き上がる頃には、香ばしい醤油の匂いが辺りに漂っていた。
「こんな時に携帯食ではなく料理などとは、悠長な……」
「戦いの前の良い食事は大事なんっすよ。雑なおっさんには、うちのパーティのお料理番、カイさんのすごさはわからないかもしれないっすけどね」
「まあまあまあ……。ルジェ、その辺にしておいて。焼けたよ、巨人のコーン。それでですね、いっぱい焼いたのでリヒャルトさんたちもどうぞ!」
まずは僕たちのパーティに焼きとうもろこしを渡し、そのあとでリヒャルトさんやエルフ隊のみんなにも焼きとうもろこしを配っていく。
「このソースは豆からできているし、焼きとうもろこしは巨人のコーンを使っているので、動物の肉とかが得意じゃない方でも食べられると思います」
「確かに、我らエルフはあまり獣肉は食べないので、これは助かるが……」
「食べられそうなら良かったです!」
エルフの食文化に関してはこの世界で読んだ本に載っていたのを参考にしたんだけど、どうやら間違ってなかったようでほっとした。
今回の焼きとうもろこしに使ったから、醤油の残りはだいぶ減ってしまった。あと何回使えるかな……。
でもみんなで美味しくごはんが食べられる方がずっと大事だ。
「それじゃあ、戦いの前に。みんなで、いただきます」
「いただきます!」
僕たちが手を合わせて「いただきます」をするのを見て、エルフたちは奇妙なものを見るような顔をしていたけど、やがて僕たちにならって焼きとうもろこしを食べ始めた。
ある人は戸惑いながらもそのままかじりつき、ある人はナイフでコーンの実を削いで食べる。
焼きとうもろこしと言えば、やっぱり醤油の香ばしさがたまらない。
それに加えて採れたてのコーンは身がつやつやで引き締まっていて歯ごたえも良い。
そして何より、巨人のコーンは甘い! ちょっとしたデザートに負けないくらいに、濃厚で旨みのある甘さだった。
「どうでしょう? お口に合います?」
トッティやルジェ、エリーチカは喜んで食べてくれたけど、エルフたちはみんな黙々と食べている。
感想がないのは、やや不安だな……。
でも思い悩むよりはと、思い切ってリヒャルト隊長に尋ねてみた。
隊長はじろりと睨むような眼差しを僕に向けた。
「……悪くないな」
その手元を見てみれば、コーンはきれいに食べられている。
もしかすると、悪くないというのは彼にとっては結構な褒め言葉だったりして……?
「良かったです! 戦いが無事に終わったら、またみんなでお祝いに何か美味しいものを食べましょう!」
なんだか嬉しくなって思わず笑顔で言ってから、ハッとした。
ちょっと調子に乗りすぎたか……?
おそるおそる様子を伺うと、隊長は相変わらずの仏頂面だったけど怒っている様子もない。
「……変わった奴だ。不思議な人間もいるものだな」
「カイです。リヒャルト隊長」
「カイよ。我らは必ず勝つ。その後の祝宴の用意は、お前に頼むぞ」
「……! はい!」
少しだけ笑ったように見えたのは気のせいだったのかな?
でも彼に頼みごとをされるなんて、なんだか信頼してもらえたみたいで嬉しかった。
「……あのおっさん、可愛げのない男っすけど。カイさんのことを認めたところだけは評価できるっすね」
「気難しそうだけど、頼もしい人だよね」
「確かに実力は間違いないっす」
複雑そうな表情ながらも、傍らのルジェは確かにそう言った。
休憩を終えたらもうすぐ世界樹にたどり着く。
そこでは魔族との戦いが待っているわけなんだけど――。
……うん。きっと今回の戦いも、うまく行く気がする。
なんだかそんな気がしてきた。絶対うまく行く気がしてきた。
僕は戦いでは直接役に立てないかもしれないけど、戦いが終わったらきっと彼らを労うための美味しい料理を作ろう。
それで必ず全員無事で食卓を囲むんだ。
思いを新たに、僕は世界樹に向けて出発したのだった。
「すみません、遅くて……。あのう、もうちょっとだけスピード落とせませんか……?」
「まったく、仕方ないな。これだから人間は……」
ため息をつきながら言ったのは森人の戦士の部隊長、リヒャルトさんだ。
夜が明けてすぐに村を出発した僕たちは、今はエルフの戦士たちとともに世界樹へ向かっている途中なのだ。
エルフたちが先導してくれるので、大陸鳥に乗って追いかけているんだけど……。
どうしても僕が遅れ気味になってしまうのだ。冒険に慣れているみんなと違い、少し経験がある程度の一般人なのだ。もっともといえばもっともだ。
とはいえ申し訳なくて頭を下げようとしたら、リヒャルト隊長を横目で見ながらルジェが言った。
「謝らなくて良いっすよ、カイさん。土地勘のない人間に無理を言う奴がおかしいんっす。思いやりがないんっすよ」
「生意気な小娘が。侮辱するつもりか?」
「ま、まあまあ! あと少しだけゆっくり行ってもらえたら僕はそれだけで十分にありがたいので! ルジェもかばってくれてありがとう、ね?」
僕が慌てて二人の間に入ったので事なきを得たけど、ちょっと困っている。
ルジェとリヒャルト隊長は元々顔見知りだったみたいなんだけど、終始この調子なのだ。
ルジェは隊長を「頭の固いおっさんっす」と言うし、隊長はルジェを「生意気で未熟な小娘」と言っている。
途中で魔物に出会った時はぴったり息のあった動きで魔物を倒していたから、戦いには支障がないんだけど、どうにも落ち着かない……。
ハラハラしている僕を見て、トッティが声をかけてくれる。
「大丈夫だと思うわよ? そんなに気にしなくても。隊長は態度は硬いけどしっかり私たちを気づかってくれてる。ルジェだってそうよ。お互いの昔を知ってる分、素直に接するのが難しいだけなんじゃないかしら」
「でもねえ……。なんかやっぱり、できるだけ打ち解けてほしくなっちゃうんだよね。僕のわがままなのはわかってるんだけどさ」
「そうねえ、それはそうよね。私は好きよ、カイのそんな優しいところ」
「う、うん。ありがとね。僕、優しいのかなあ……」
ちょっとドキッとして、もごもごと答えを返すのがやっとだった。
好きなんて言われたからかな。そういう意味じゃないのに、自意識過剰すぎる。
そんなこんなの道行だったけど、森の奥へは順調に進めていた。
お昼頃には休憩をとる余裕がありそうだとわかり、大きな木の下を選んでみんなで休むことにした。
ちょうどその時のことだった。
僕とエリーチカが思わぬものを発見したのは。
「あっ、カイ、向こうの木からなんかぶら下がってますよう? ちょっと黄色いのが見えてますう」
「あれ、本当だ。……あ、あれってもしかして……」
「もしかして、もしかするとぉ?」
つまり、僕たちは見つけたのだ。
ちょうど今日のお昼に良さそうな食べ物を!
勝手に隊列から離れるわけにはいかないので、エルフたちにも事情を説明する。すると彼らは渋々という顔だったけど、それを採るのを手伝ってくれた。
「どうするんだ、これを……?」
不可解そうに眉間にしわを寄せて尋ねてくるリヒャルト隊長。
どうするって食べるんですよ。
僕はにっこり笑って答える。
「休憩時間を使ってこれを焼きます。『巨人のコーン』を焼きとうもろこしにするんです」
「ヤキトウモロコシ……?」
「できてみてのお楽しみですよ!」
そう、木に実っていたのは巨人のコーン……つまりとうもろこしだったのだ。
巨人のコーンはちょっと変わったとうもろこしだ。この世界独自の穀物で、普通と違って木に鈴なりに実をつけるのだ。
収穫の大変な高いところに生えて、巨人でもなければ採れないなんてエピソードから、そういう名前になったらしい。見た目のイメージとしてはバナナに似てるかも。
そんな巨人のコーンだけど、収穫して皮を向けば普通のとうもろこしだ。
それを焚き火で炙る。持参してきた醤油を何度か塗り、そのまま焼き上げるのだ。
こんがりと焼き上がる頃には、香ばしい醤油の匂いが辺りに漂っていた。
「こんな時に携帯食ではなく料理などとは、悠長な……」
「戦いの前の良い食事は大事なんっすよ。雑なおっさんには、うちのパーティのお料理番、カイさんのすごさはわからないかもしれないっすけどね」
「まあまあまあ……。ルジェ、その辺にしておいて。焼けたよ、巨人のコーン。それでですね、いっぱい焼いたのでリヒャルトさんたちもどうぞ!」
まずは僕たちのパーティに焼きとうもろこしを渡し、そのあとでリヒャルトさんやエルフ隊のみんなにも焼きとうもろこしを配っていく。
「このソースは豆からできているし、焼きとうもろこしは巨人のコーンを使っているので、動物の肉とかが得意じゃない方でも食べられると思います」
「確かに、我らエルフはあまり獣肉は食べないので、これは助かるが……」
「食べられそうなら良かったです!」
エルフの食文化に関してはこの世界で読んだ本に載っていたのを参考にしたんだけど、どうやら間違ってなかったようでほっとした。
今回の焼きとうもろこしに使ったから、醤油の残りはだいぶ減ってしまった。あと何回使えるかな……。
でもみんなで美味しくごはんが食べられる方がずっと大事だ。
「それじゃあ、戦いの前に。みんなで、いただきます」
「いただきます!」
僕たちが手を合わせて「いただきます」をするのを見て、エルフたちは奇妙なものを見るような顔をしていたけど、やがて僕たちにならって焼きとうもろこしを食べ始めた。
ある人は戸惑いながらもそのままかじりつき、ある人はナイフでコーンの実を削いで食べる。
焼きとうもろこしと言えば、やっぱり醤油の香ばしさがたまらない。
それに加えて採れたてのコーンは身がつやつやで引き締まっていて歯ごたえも良い。
そして何より、巨人のコーンは甘い! ちょっとしたデザートに負けないくらいに、濃厚で旨みのある甘さだった。
「どうでしょう? お口に合います?」
トッティやルジェ、エリーチカは喜んで食べてくれたけど、エルフたちはみんな黙々と食べている。
感想がないのは、やや不安だな……。
でも思い悩むよりはと、思い切ってリヒャルト隊長に尋ねてみた。
隊長はじろりと睨むような眼差しを僕に向けた。
「……悪くないな」
その手元を見てみれば、コーンはきれいに食べられている。
もしかすると、悪くないというのは彼にとっては結構な褒め言葉だったりして……?
「良かったです! 戦いが無事に終わったら、またみんなでお祝いに何か美味しいものを食べましょう!」
なんだか嬉しくなって思わず笑顔で言ってから、ハッとした。
ちょっと調子に乗りすぎたか……?
おそるおそる様子を伺うと、隊長は相変わらずの仏頂面だったけど怒っている様子もない。
「……変わった奴だ。不思議な人間もいるものだな」
「カイです。リヒャルト隊長」
「カイよ。我らは必ず勝つ。その後の祝宴の用意は、お前に頼むぞ」
「……! はい!」
少しだけ笑ったように見えたのは気のせいだったのかな?
でも彼に頼みごとをされるなんて、なんだか信頼してもらえたみたいで嬉しかった。
「……あのおっさん、可愛げのない男っすけど。カイさんのことを認めたところだけは評価できるっすね」
「気難しそうだけど、頼もしい人だよね」
「確かに実力は間違いないっす」
複雑そうな表情ながらも、傍らのルジェは確かにそう言った。
休憩を終えたらもうすぐ世界樹にたどり着く。
そこでは魔族との戦いが待っているわけなんだけど――。
……うん。きっと今回の戦いも、うまく行く気がする。
なんだかそんな気がしてきた。絶対うまく行く気がしてきた。
僕は戦いでは直接役に立てないかもしれないけど、戦いが終わったらきっと彼らを労うための美味しい料理を作ろう。
それで必ず全員無事で食卓を囲むんだ。
思いを新たに、僕は世界樹に向けて出発したのだった。
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