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05 大魔女さんと火吹山
シーサーペントの海鮮なべ 前編
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「これが僕たちの乗る船なんだ? 結構大きくて立派なんだねえ……!」
港町。その船着場に行って立派な帆の着いた船を見た時、僕は思わずそんな声を上げていた。
船はいかにも頑丈そうな見た目で、大きさだって相当なものだ。船首には女神のような像も飾られている。
船に乗った経験なんてほとんどない僕だけど、それでも良い船だってわかるくらいちゃんとしている。
「でしょう。アルゼン公の秘蔵の魔法船だからね。私も以前乗った経験があるけど、他の船とはちょっと比較にならないくらい高性能なのよ」
「魔法船! 普通の船とはそもそも違うんだね。余計にすごいなそれは」
トッティも僕の横に立ちながらそう教えてくれる。
魔法船って言うけど、どの辺に魔法が関わっているんだろう?
そう思って僕がしげしげと船を眺めている傍らでは、エリーチカとルジェが目を輝かせている。
「エリーチカ、お船に乗るのは初めてですう!」
「魔法船、噂には聞いてたっすけど……。風がなくても人が漕がなくても進めるんっすよね? すごいっすねえ」
風紋の神殿から出発したあと何度か魔物との戦闘はあったものの、僕たちは無事に港町へと到着した。
港町ではまず船に赴き、アルゼン公の船の乗組員たちに面会した。
船の名前は暁の女神号。
帆を張れば風の力で、風がない時には魔法力で動くらしい。
驚いたのは、乗組員というのが全員でたったの五人だったことだ。大きな船を動かすのだから大人数だとばかり思っていたけど、船の方が特別製なので五人で足りるのだそうだ。
人間が三人、獣人が一人、そして竜人が一人。竜人は二足歩行の鱗のあるトカゲみたいな見た目で、とても大柄な種族だ。身長が二メートルくらいある。
乗組員たちとは会って早々に船や旅のことについて打ち合わせた。旅程や船での役割分担はもちろん、出発する前に船に積む食料や水の手配、他にも必要な積荷の準備をする。
荷物が揃うまでには少し時間が要るので、天候次第でもあるけどひとまず出航は一週間後ということで決まった。
ちなみに船での調理はそのまま僕が引き受けることになった。
大魔女さんのお料理番。兼、暁の女神号のお料理番にもなる。
今までよりはるかに大人数の分の調理。それに船旅も初めてだから、なかなか大変そうだ。
出発までにメニューをよく考えておく時間があって助かった。
ともあれ出航までの間は街の宿に泊まるので、お料理番の仕事もしばしのお休みだ。
その晩も宿の食堂でみんなで食事の席を囲んでいた。
自分の作ったものじゃないごはんというのも結構楽しいものだ。この宿の食事は、海の近くらしく海産物が豊富だった。
献立の参考になりそうだなんて考えながら白身魚のソテーを味わっていると、不意に向かいに座っていたルジェが口を開いた。
「そういえばなんすけど、カイさんとトッティさんってどういう関係なんっすか?」
ルジェがあんまりにも真っ直ぐなキラキラした目で、思いがけないことを聞いてくるから、派手にむせてしまった。
ちょうどエールの入った木製のビアマグに口をつけていたトッティも吹き出しかけていた。
その横では、色恋沙汰が大好きなエリーチカの目がキラリと光る。
「エリーチカ調べによると、この二人はですねえ、友達以上恋人未満ですう! うぷぷー!」
「エリーチカ。からかおうって言うのならペチンって叩き潰すわよ? 関係か。そうね、カイは私の大切なお料理番よ」
「はい。カイさんがトッティさんのお料理番なのは知ってるっす」
ルジェが聞きたいのはトッティの答えとはどうやら違うことのようだ。
僕の方でも補足してみる。
「トッティはこの世界に来たばかりの僕が初めて出会った人で、助けてくれた人でもあるよ。だから命の恩人でもあるね。一緒にいた時間も長くなってきたし、大切な人だよ」
ね、とトッティの方を振り返ってみると、トッティもうなずいてくれる。
それを見たルジェが、なるほどと言うようにひざを打った。
「命の恩人で大切な人で、それで料理番と魔女で友達以上恋人未満なんすね? わかりました」
「疑問は解消した? なら良かったけど」
「はい! つまり今ならカイさんにアプローチしても全然大丈夫ってことっすよね!」
「……はい?」
すごく良い笑顔でルジェがガッツポーズをした。
え? アプローチって何の?
僕とトッティの目が点になり、エリーチカだけ拍手しながら飛び回っている。
「そうなんっすね、良かった~! そしたら自分、腹ごなしの走り込み行ってくるっす!」
「あ、うん、気をつけて……」
ホッとした様子のルジェは、そのまま駆け足であっという間に食堂を出て行ってしまった。
あとには圧倒されたままの僕とトッティ、やけに嬉しそうなエリーチカが残された。
「トッティ様あ! 良いんですか、良いんですかーっ!? ボヤボヤしてたら元気娘のルジェにカイを持ってかれちゃいますよお!?」
「ええと……ちょっと頭が追いついてないわ、待って。つまりルジェはカイのこと……?」
「えっ、あの? 僕もよくわからないんだけど……」
トッティはびっくりした顔で僕のことを見つめてくるけど、僕だってたぶん同じくらいびっくりしている。
ルジェは確かに可愛い子だと思う。でも恋愛なんて少しも考えてもみなかった。妹がいたらこんな感じなんだろうなってくらいで……。
「いやいやいや! 面白くなってきましたねえ!」
ひたすら混乱している僕とトッティの間で、エリーチカだけがとんでもなく張り切ってテンション高くブンブン飛び回っていた。
そしてそれから出航までは、幸か不幸か詳しく話をする間もないくらいみんな忙しかった。
船出の日、帆を張って風に乗る船の甲板。
遠ざかる街を眺めながらエリーチカときゃっきゃと騒いでいるルジェからは、恋愛ごとに興味がありそうな気配なんて全然ない。
ハーフエルフ特有の童顔なのもあって、無邪気に騒いでいる学生みたいに見える。
そんな二人から少し離れたところに僕とトッティ。
トッティは魔法杖を掲げて言う。
「風の精霊の力を借りて船を走らせるわ。炎赤の大地まではしばらくかかるけど、カイはひとりで甲板に出るのは避けてね。海の上でも魔物が出ることがあるから」
「わかった。そこそこ長い旅だろうし、トッティも疲れすぎないように気をつけてね」
「ええ。……」
「……」
「……寒くない? 風が強いけれど」
「大丈夫だよ。トッティこそ」
「私も平気よ」
なんとなく微妙な空気の僕とトッティだけど、何とか気を取り直さなきゃと努めて普段どおりにする。
順風満帆。船はスルスルとなめらかに海上を走り始め、港はだんだんと遠くなっていく。
かくして僕たちは、はるかに広がる群氷海に旅立った。
この時の僕には、このあと異世界の大海原の洗礼を早速受けることになるなんて知る由もなかった。
港町。その船着場に行って立派な帆の着いた船を見た時、僕は思わずそんな声を上げていた。
船はいかにも頑丈そうな見た目で、大きさだって相当なものだ。船首には女神のような像も飾られている。
船に乗った経験なんてほとんどない僕だけど、それでも良い船だってわかるくらいちゃんとしている。
「でしょう。アルゼン公の秘蔵の魔法船だからね。私も以前乗った経験があるけど、他の船とはちょっと比較にならないくらい高性能なのよ」
「魔法船! 普通の船とはそもそも違うんだね。余計にすごいなそれは」
トッティも僕の横に立ちながらそう教えてくれる。
魔法船って言うけど、どの辺に魔法が関わっているんだろう?
そう思って僕がしげしげと船を眺めている傍らでは、エリーチカとルジェが目を輝かせている。
「エリーチカ、お船に乗るのは初めてですう!」
「魔法船、噂には聞いてたっすけど……。風がなくても人が漕がなくても進めるんっすよね? すごいっすねえ」
風紋の神殿から出発したあと何度か魔物との戦闘はあったものの、僕たちは無事に港町へと到着した。
港町ではまず船に赴き、アルゼン公の船の乗組員たちに面会した。
船の名前は暁の女神号。
帆を張れば風の力で、風がない時には魔法力で動くらしい。
驚いたのは、乗組員というのが全員でたったの五人だったことだ。大きな船を動かすのだから大人数だとばかり思っていたけど、船の方が特別製なので五人で足りるのだそうだ。
人間が三人、獣人が一人、そして竜人が一人。竜人は二足歩行の鱗のあるトカゲみたいな見た目で、とても大柄な種族だ。身長が二メートルくらいある。
乗組員たちとは会って早々に船や旅のことについて打ち合わせた。旅程や船での役割分担はもちろん、出発する前に船に積む食料や水の手配、他にも必要な積荷の準備をする。
荷物が揃うまでには少し時間が要るので、天候次第でもあるけどひとまず出航は一週間後ということで決まった。
ちなみに船での調理はそのまま僕が引き受けることになった。
大魔女さんのお料理番。兼、暁の女神号のお料理番にもなる。
今までよりはるかに大人数の分の調理。それに船旅も初めてだから、なかなか大変そうだ。
出発までにメニューをよく考えておく時間があって助かった。
ともあれ出航までの間は街の宿に泊まるので、お料理番の仕事もしばしのお休みだ。
その晩も宿の食堂でみんなで食事の席を囲んでいた。
自分の作ったものじゃないごはんというのも結構楽しいものだ。この宿の食事は、海の近くらしく海産物が豊富だった。
献立の参考になりそうだなんて考えながら白身魚のソテーを味わっていると、不意に向かいに座っていたルジェが口を開いた。
「そういえばなんすけど、カイさんとトッティさんってどういう関係なんっすか?」
ルジェがあんまりにも真っ直ぐなキラキラした目で、思いがけないことを聞いてくるから、派手にむせてしまった。
ちょうどエールの入った木製のビアマグに口をつけていたトッティも吹き出しかけていた。
その横では、色恋沙汰が大好きなエリーチカの目がキラリと光る。
「エリーチカ調べによると、この二人はですねえ、友達以上恋人未満ですう! うぷぷー!」
「エリーチカ。からかおうって言うのならペチンって叩き潰すわよ? 関係か。そうね、カイは私の大切なお料理番よ」
「はい。カイさんがトッティさんのお料理番なのは知ってるっす」
ルジェが聞きたいのはトッティの答えとはどうやら違うことのようだ。
僕の方でも補足してみる。
「トッティはこの世界に来たばかりの僕が初めて出会った人で、助けてくれた人でもあるよ。だから命の恩人でもあるね。一緒にいた時間も長くなってきたし、大切な人だよ」
ね、とトッティの方を振り返ってみると、トッティもうなずいてくれる。
それを見たルジェが、なるほどと言うようにひざを打った。
「命の恩人で大切な人で、それで料理番と魔女で友達以上恋人未満なんすね? わかりました」
「疑問は解消した? なら良かったけど」
「はい! つまり今ならカイさんにアプローチしても全然大丈夫ってことっすよね!」
「……はい?」
すごく良い笑顔でルジェがガッツポーズをした。
え? アプローチって何の?
僕とトッティの目が点になり、エリーチカだけ拍手しながら飛び回っている。
「そうなんっすね、良かった~! そしたら自分、腹ごなしの走り込み行ってくるっす!」
「あ、うん、気をつけて……」
ホッとした様子のルジェは、そのまま駆け足であっという間に食堂を出て行ってしまった。
あとには圧倒されたままの僕とトッティ、やけに嬉しそうなエリーチカが残された。
「トッティ様あ! 良いんですか、良いんですかーっ!? ボヤボヤしてたら元気娘のルジェにカイを持ってかれちゃいますよお!?」
「ええと……ちょっと頭が追いついてないわ、待って。つまりルジェはカイのこと……?」
「えっ、あの? 僕もよくわからないんだけど……」
トッティはびっくりした顔で僕のことを見つめてくるけど、僕だってたぶん同じくらいびっくりしている。
ルジェは確かに可愛い子だと思う。でも恋愛なんて少しも考えてもみなかった。妹がいたらこんな感じなんだろうなってくらいで……。
「いやいやいや! 面白くなってきましたねえ!」
ひたすら混乱している僕とトッティの間で、エリーチカだけがとんでもなく張り切ってテンション高くブンブン飛び回っていた。
そしてそれから出航までは、幸か不幸か詳しく話をする間もないくらいみんな忙しかった。
船出の日、帆を張って風に乗る船の甲板。
遠ざかる街を眺めながらエリーチカときゃっきゃと騒いでいるルジェからは、恋愛ごとに興味がありそうな気配なんて全然ない。
ハーフエルフ特有の童顔なのもあって、無邪気に騒いでいる学生みたいに見える。
そんな二人から少し離れたところに僕とトッティ。
トッティは魔法杖を掲げて言う。
「風の精霊の力を借りて船を走らせるわ。炎赤の大地まではしばらくかかるけど、カイはひとりで甲板に出るのは避けてね。海の上でも魔物が出ることがあるから」
「わかった。そこそこ長い旅だろうし、トッティも疲れすぎないように気をつけてね」
「ええ。……」
「……」
「……寒くない? 風が強いけれど」
「大丈夫だよ。トッティこそ」
「私も平気よ」
なんとなく微妙な空気の僕とトッティだけど、何とか気を取り直さなきゃと努めて普段どおりにする。
順風満帆。船はスルスルとなめらかに海上を走り始め、港はだんだんと遠くなっていく。
かくして僕たちは、はるかに広がる群氷海に旅立った。
この時の僕には、このあと異世界の大海原の洗礼を早速受けることになるなんて知る由もなかった。
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