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番外編〜新婚の悩み〜 1
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降り注ぐ太陽光線がお肌を焦がし、今日もミラに叱られた。
こんにちは、ヴィオレット・ゼノシスです!
愛の重い公爵令息、又の名を赤き甘えっ子ちゃんの、ジークハルト・ゼノシスとつい数ヶ月前に学生結婚致しました。
現在は、夫婦共に健康で仲睦まじく暮らしています。
今はそう、所謂新婚ほやほや!寝不足は標準装備!なのは、周りの皆様から聞いて知っております。
知ってはいるのですが。
皆様、本当に毎日毎日夜が明けるまでしてますか?
死にそうなんですけど!!!
毎日フラフラなんですけど!!
体力は他のご令嬢より何倍もあると自覚しております!
でもね?
「流石にそろそろ落ち着きません?」
「まぁー、無理…でしょうねぇ…」
「マリア!?恐ろしい予言はやめて?」
「予言っていうか、事実っていうか…」
「嘘って言って…」
はぁぁと大きな溜息を1つ。
愛しの夫、ハルトに不満があるわけじゃないの。
ただ、2日に1回くらいはゆっくり寝たいの。
それは贅沢な事なの!?
「ミラが毎日呪詛を吐いてるのよ…。お肌が…髪の毛が…って。もう私、居た堪れなくて」
「寝不足はモロに出るからねぇ…」
「どうすれば睡眠時間を確保出来るかしら…」
「そりゃ、寝室を別にする!が一番だけど、それやっちゃうとお宅の赤き甘えっ子ちゃんが暴れるわねぇ」
「考えるだけで面倒臭いわ…」
結婚してからというもの、ハルトはずっと私にくっ付いている。今まであんまり一緒に居られなかったから、反動だ!と言われればそうなんだろうけど。私は1日、2時間程度の1人の時間が欲しい。
ぼーっとしたり、訓練メニュー考えたりしたい。
「あぁ、何も前に進まないって何てストレスなの…」
ハルトは前から甘えてくる人だった。
でも、最近はタガが外れているように見える。
マリアに″赤き甘えっ子ちゃん″という不名誉なあだ名をつけられてもニヤニヤしながら許しちゃうくらいには。
「いっそ、ウチに泊まりに来る?明日は休みだし」
「え!そんな手アリなの!?マリアに皺寄せ行かない?」
「来てもどってことないわよ。それに、妻が友人と語らう時間すら与えてくれないようなちっさい男は、どの道捨てられるわよ」
「マリア様、神…!!」
私はマリア様に熱心にお祈りを捧げた。
尊い!何て尊いの!!
「早速、今日のお昼にハルトに言ってみる!」
私はウキウキしながら、お昼になるのを待った。
「ダメ」
ハルトにマリアの家に泊まりに行くと告げたら、バッサリ一言で終了のお知らせ。が出た。
予想以上にちっっさい男がここにいた。
「一日くらいいいでしょ?」
「ダメ。ヴィーは、毎日俺と寝るんだよ」
「たまには女子で話もしたいのよ」
「昼間すればいいだろ。何で泊まりなんだよ」
あんたが寝かせてくれないからでしょ!!!
口からぼろん!しちゃう直前で止めた。
むむむぅ…これはオッケー出ないやつ!!
私はただ、眠りたいだけなのに!!
睡眠不足すぎて、いつもみたいに頭が回らない。
頭痛もしてきて、イライラしてきた。
「泊まりは絶対ダメ」
「……そう、絶対ダメなのね…」
「俺達は新婚だから、毎日一緒に寝るのが普通だ」
「……普通ね…そう、じゃあ寝るわね」
「うん…ヴィー?どうした?何か顔が…」
ハルトが私の頬に触れた。
顔が、何だっていうんだ。
毎日毎日、このクマに気付かないのか!!
日に日に増えて、動物園開けそうだよ!!
確かに化粧で誤魔化してるけど!!
「ハルト、今日から1週間、寝室を別にします」
「は?何言ってんだ!ダメに決まってるだろ!!」
「いいえ、決定事項です。私の事を思うならば承諾して下さい!」
「ヴィーを想ってるけど、寝室は別にはしない!」
「じゃあ、実家に帰ります!」
「は…?」
ハルトが唖然とした様子で固まっている。
もう限界だ!!
私にだって、体力の限界はあるんだ!!
「実家に帰られたくなかったら、寝室を別にする事を承諾なさい」
すっと立ち上がり、冷たい目と言葉をハルトに突きつける。
「………わかっ…た…」
ハルトは呆然としたまま、光を失った瞳をしてフラフラと校舎に帰って行った。
私も荷物を片付けて、校舎に戻る。
教室につくなり、怪訝な表情を浮かべたマリアが一言爆弾を落とした。
こんにちは、ヴィオレット・ゼノシスです!
愛の重い公爵令息、又の名を赤き甘えっ子ちゃんの、ジークハルト・ゼノシスとつい数ヶ月前に学生結婚致しました。
現在は、夫婦共に健康で仲睦まじく暮らしています。
今はそう、所謂新婚ほやほや!寝不足は標準装備!なのは、周りの皆様から聞いて知っております。
知ってはいるのですが。
皆様、本当に毎日毎日夜が明けるまでしてますか?
死にそうなんですけど!!!
毎日フラフラなんですけど!!
体力は他のご令嬢より何倍もあると自覚しております!
でもね?
「流石にそろそろ落ち着きません?」
「まぁー、無理…でしょうねぇ…」
「マリア!?恐ろしい予言はやめて?」
「予言っていうか、事実っていうか…」
「嘘って言って…」
はぁぁと大きな溜息を1つ。
愛しの夫、ハルトに不満があるわけじゃないの。
ただ、2日に1回くらいはゆっくり寝たいの。
それは贅沢な事なの!?
「ミラが毎日呪詛を吐いてるのよ…。お肌が…髪の毛が…って。もう私、居た堪れなくて」
「寝不足はモロに出るからねぇ…」
「どうすれば睡眠時間を確保出来るかしら…」
「そりゃ、寝室を別にする!が一番だけど、それやっちゃうとお宅の赤き甘えっ子ちゃんが暴れるわねぇ」
「考えるだけで面倒臭いわ…」
結婚してからというもの、ハルトはずっと私にくっ付いている。今まであんまり一緒に居られなかったから、反動だ!と言われればそうなんだろうけど。私は1日、2時間程度の1人の時間が欲しい。
ぼーっとしたり、訓練メニュー考えたりしたい。
「あぁ、何も前に進まないって何てストレスなの…」
ハルトは前から甘えてくる人だった。
でも、最近はタガが外れているように見える。
マリアに″赤き甘えっ子ちゃん″という不名誉なあだ名をつけられてもニヤニヤしながら許しちゃうくらいには。
「いっそ、ウチに泊まりに来る?明日は休みだし」
「え!そんな手アリなの!?マリアに皺寄せ行かない?」
「来てもどってことないわよ。それに、妻が友人と語らう時間すら与えてくれないようなちっさい男は、どの道捨てられるわよ」
「マリア様、神…!!」
私はマリア様に熱心にお祈りを捧げた。
尊い!何て尊いの!!
「早速、今日のお昼にハルトに言ってみる!」
私はウキウキしながら、お昼になるのを待った。
「ダメ」
ハルトにマリアの家に泊まりに行くと告げたら、バッサリ一言で終了のお知らせ。が出た。
予想以上にちっっさい男がここにいた。
「一日くらいいいでしょ?」
「ダメ。ヴィーは、毎日俺と寝るんだよ」
「たまには女子で話もしたいのよ」
「昼間すればいいだろ。何で泊まりなんだよ」
あんたが寝かせてくれないからでしょ!!!
口からぼろん!しちゃう直前で止めた。
むむむぅ…これはオッケー出ないやつ!!
私はただ、眠りたいだけなのに!!
睡眠不足すぎて、いつもみたいに頭が回らない。
頭痛もしてきて、イライラしてきた。
「泊まりは絶対ダメ」
「……そう、絶対ダメなのね…」
「俺達は新婚だから、毎日一緒に寝るのが普通だ」
「……普通ね…そう、じゃあ寝るわね」
「うん…ヴィー?どうした?何か顔が…」
ハルトが私の頬に触れた。
顔が、何だっていうんだ。
毎日毎日、このクマに気付かないのか!!
日に日に増えて、動物園開けそうだよ!!
確かに化粧で誤魔化してるけど!!
「ハルト、今日から1週間、寝室を別にします」
「は?何言ってんだ!ダメに決まってるだろ!!」
「いいえ、決定事項です。私の事を思うならば承諾して下さい!」
「ヴィーを想ってるけど、寝室は別にはしない!」
「じゃあ、実家に帰ります!」
「は…?」
ハルトが唖然とした様子で固まっている。
もう限界だ!!
私にだって、体力の限界はあるんだ!!
「実家に帰られたくなかったら、寝室を別にする事を承諾なさい」
すっと立ち上がり、冷たい目と言葉をハルトに突きつける。
「………わかっ…た…」
ハルトは呆然としたまま、光を失った瞳をしてフラフラと校舎に帰って行った。
私も荷物を片付けて、校舎に戻る。
教室につくなり、怪訝な表情を浮かべたマリアが一言爆弾を落とした。
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