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第一章 病弱皇女と血のつながった他人
皇帝たる彼は思い知る
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己の娘が目の前で意識を失う姿を見てカイザーは柄にもなく慌てる。
「アリスティア!!!」
奇しくもそれがカイザーが初めてアリスティアを呼んだ瞬間だった。
カイザーは急いでアリスティアの元へ向かい、抱き起す。
初めて触れた。
憎き女の娘で、かつ己の娘であるアリスティアの目は固く閉じられ、血の気が引いているのにも関わらずその体は熱かった。
そう、この子は自分の娘なのだ。
それを自覚するのが遅すぎた。
もうカイザーとアリスティアの間には埋めることができない深い、深い溝が存在していた。
それでも、
それでも、
カイザーは諦めたくはなかった。
後悔はもう充分した、させられた。カイザーとアリスティアの関係改善はこれからだ。大切にしよう、遅すぎるかもしれないが大切にしよう。今までしなかった分、この子を愛そう。
青い顔で力の抜けたアリスティアを慎重に、刺激を与えないように抱え、カイザーは真っ直ぐに術院へ向かう。
玉座の間を出た瞬間、控えていた騎士がぎょっとしたような目で自分を見ようが、道中すれ違う騎士や貴族たちが信じられないものを見るような目でこちらを見ようが今の彼にはそれに反応する余裕などなく、ひたすらに術院に向かいそっと走るという器用な事をする。
術院のドアをアリスティアの身体を揺らさないように蹴破り、術院長のフェルマを呼ぶ。
「フェルマ!!フェルマはいるか!?」
「陛下っ、一体どうなさっ……!?皇女殿下っ!?」
「いきなり倒れたのだ!!熱も出ている!」
「これは……かなりの高熱ですね。処置をいたします、こちらに」
フェルマはアリスティアを抱えたカイザーを処置室を案内し、ベットにアリスティアをそっと置き、己の光精霊を呼び出し、処置を始める。なおこの時アリスティアをカイザーから受け取ろうとしたのだが、カイザーが断固として譲らなかったのは余談である。
「お珍しいですね」
「何がだ」
「陛下がここまで慌てるのが、です」
「そう、だな」
______事の発端はつい数日前に遡る。
その日はいつものような日常を送る筈だった。
何の変哲もない一日になる筈だった。
カイザーはその日宰相と部下達と一緒にいつも通り職務に励んでいた。
コンコンコンと扉を叩き伺いを立てたのは皇族専門の光精霊術師であり、国で最高峰の光精霊術院の術院長であるフェルマだった。
随分と暗い顔をしている。いや、何だろうか…後悔しているような、罪悪感を感じているようなそんな顔だ。
「皇帝陛下、ご報告がございます」
「何かあったのか」
「……皇女殿下のご病気について」
「病気…?アレは身体が弱いだけであろう?」
「…………精霊の悪戯にございます」
「は」
フェルマが言ったその一言に思わず手を止める。カイザーだけでなく、その場にいた誰もが動きを止め、フェルマを見る。
「光精霊を用い、私が念入りに検査いたしました。間違いはございません。既に心臓に小指ほどの精霊石も確認いたました。……皇女殿下も心当たりがあった様子で…取り乱されることなく、それどころか笑顔を浮かべ、取り乱した侍女を諌めておりました。自分の寿命を悟りながらも他人も慮る皇女殿下に私は…」
フェルマは不自然に言葉を切りながらも、何かを後悔する様に目を伏せつつ、混乱するカイザーたちに構わず話を続ける。
「……皇女殿下は確かに第二妃であったカレンの娘ではございますが、貴方様の子でもあるのです。カレンの面影は多少ありますが、皇女殿下が似ておられるのは陛下…いえ、亡き皇太后陛下にございます。
……陛下、我々は本当に大切にすべきことを見誤っているのではないでしょうか。
……陛下、本当に残り5年の月日をこのまま何もせずにいるおつもりですか」
フェルマは揺れる瞳でカイザー達を見つめ、語りかけるように問う。
そういえば、とカイザーは考える。
あの子に、アリスティアに最後に会ったのはいつのことだろうか。
カイザーは分からなかった。気にも留めていなかった。侍女が熱が出た、倒れたとの報告を定期的に聞き、またかと思うだけだった。
「……そういえば3日ほど前に皇女殿下の侍女であるエマが青い顔で皇女殿下が血を吐き、高熱を出して寝込んでいるとの報告を受けましたね」
逸早く混乱から抜け出したであろう宰相が顎に手を当てながら呟く。
カイザーはその報告を「そうか」の一言だけで済ませた。
言いようもない後悔のようなものがカイザーを襲う。
もう少し詳しく聞いていれば、もう少しアリスティアを気にかけていれば、もう少し…___もう少し…___。
歪みそうになる顔をグッと堪え、口を開く。
「数日後、皇女の体調が安定し次第皇女と話をする」
それは皇帝としての矜持か……、それとも……。
カイザーはその答えをまだ知らない。
だからだろうか。
カイザーは瞬時に悟った。
これは今までの自分の、自分達の行いに対しての罰だということを。
今まで自分に対して何の我儘を言ってこなかった娘が願いがあると言った時、驚いたと同時に嬉しいと思った。だが、自分はあくまでも皇帝としてこの場にいる為、感じた嬉しさを隠し再度アリスティアに願いを問う。
……アリスティアの願いは想像の何倍も心に来たが。
それ以上に、
それ以上に、
それ以上に!!!
他でもないアリスティア自身に〝いつ死んでもいい〟などと思わせたことがカイザーの心に深く暗い影を落とした。
自分の死が願われ、そして無価値なものであることをさも当然かのように話すアリスティアにこの時本当の意味でカイザーは後悔をした。
故に、カイザーは今までやって来なかった父になろうとした。
なりたかった。
自分に父などいないと泣きそうな顔で叫ばれ、その後に続いたアリスティアの言葉にハッとするまでは。
そういえば、自分はこの子の名前を呼んだことがあっただろうか。
アリスティア、と呼んだことだあっただろうか。
記憶の限り一度だってない。
それに思い至りカイザーは呆然とした、愕然とした、竦然とした。
カイザーは青い顔で眠っているアリスティアの手を恐る恐る握りながら、治療にあたっているフェルマに静かに問う。
「フェルマよ。私はこの子の父親になれるだろうか」
「陛下……。正直に言ってしまえば、難しいと言わざるを得ません。しかし、それを決めるのは我々ではなく、皇女殿下ではないでしょうか」
「そうか…そうだな。この子に認めてもらえるようにこの子に寄り添える父となる努力をしよう。
して、フェルマよ。其方に勅命を言い渡す。
何としてでも精霊の悪戯の治療法を見つけ出せ」
「はっ、御意に」
皇帝たるカイザーは思い知る。
自分とアリスティアの深い、深い、埋めようもない溝を。
果たして、アリスティアがカイザーを父親と慕う日が来るのだろうか。
アリスティアがカイザーを〝皇帝陛下〟ではなく、〝お父様〟と呼ぶ日が意外と近いことをこの時はまだ誰も知らない話。
それに至るまで頑張って父親になろうとするカイザーの姿を見て「皇帝へい……んん??」と二度見した後に首を傾げる者が多くいたことをアリスティアはいつかの未来で笑って語る。
「アリスティア!!!」
奇しくもそれがカイザーが初めてアリスティアを呼んだ瞬間だった。
カイザーは急いでアリスティアの元へ向かい、抱き起す。
初めて触れた。
憎き女の娘で、かつ己の娘であるアリスティアの目は固く閉じられ、血の気が引いているのにも関わらずその体は熱かった。
そう、この子は自分の娘なのだ。
それを自覚するのが遅すぎた。
もうカイザーとアリスティアの間には埋めることができない深い、深い溝が存在していた。
それでも、
それでも、
カイザーは諦めたくはなかった。
後悔はもう充分した、させられた。カイザーとアリスティアの関係改善はこれからだ。大切にしよう、遅すぎるかもしれないが大切にしよう。今までしなかった分、この子を愛そう。
青い顔で力の抜けたアリスティアを慎重に、刺激を与えないように抱え、カイザーは真っ直ぐに術院へ向かう。
玉座の間を出た瞬間、控えていた騎士がぎょっとしたような目で自分を見ようが、道中すれ違う騎士や貴族たちが信じられないものを見るような目でこちらを見ようが今の彼にはそれに反応する余裕などなく、ひたすらに術院に向かいそっと走るという器用な事をする。
術院のドアをアリスティアの身体を揺らさないように蹴破り、術院長のフェルマを呼ぶ。
「フェルマ!!フェルマはいるか!?」
「陛下っ、一体どうなさっ……!?皇女殿下っ!?」
「いきなり倒れたのだ!!熱も出ている!」
「これは……かなりの高熱ですね。処置をいたします、こちらに」
フェルマはアリスティアを抱えたカイザーを処置室を案内し、ベットにアリスティアをそっと置き、己の光精霊を呼び出し、処置を始める。なおこの時アリスティアをカイザーから受け取ろうとしたのだが、カイザーが断固として譲らなかったのは余談である。
「お珍しいですね」
「何がだ」
「陛下がここまで慌てるのが、です」
「そう、だな」
______事の発端はつい数日前に遡る。
その日はいつものような日常を送る筈だった。
何の変哲もない一日になる筈だった。
カイザーはその日宰相と部下達と一緒にいつも通り職務に励んでいた。
コンコンコンと扉を叩き伺いを立てたのは皇族専門の光精霊術師であり、国で最高峰の光精霊術院の術院長であるフェルマだった。
随分と暗い顔をしている。いや、何だろうか…後悔しているような、罪悪感を感じているようなそんな顔だ。
「皇帝陛下、ご報告がございます」
「何かあったのか」
「……皇女殿下のご病気について」
「病気…?アレは身体が弱いだけであろう?」
「…………精霊の悪戯にございます」
「は」
フェルマが言ったその一言に思わず手を止める。カイザーだけでなく、その場にいた誰もが動きを止め、フェルマを見る。
「光精霊を用い、私が念入りに検査いたしました。間違いはございません。既に心臓に小指ほどの精霊石も確認いたました。……皇女殿下も心当たりがあった様子で…取り乱されることなく、それどころか笑顔を浮かべ、取り乱した侍女を諌めておりました。自分の寿命を悟りながらも他人も慮る皇女殿下に私は…」
フェルマは不自然に言葉を切りながらも、何かを後悔する様に目を伏せつつ、混乱するカイザーたちに構わず話を続ける。
「……皇女殿下は確かに第二妃であったカレンの娘ではございますが、貴方様の子でもあるのです。カレンの面影は多少ありますが、皇女殿下が似ておられるのは陛下…いえ、亡き皇太后陛下にございます。
……陛下、我々は本当に大切にすべきことを見誤っているのではないでしょうか。
……陛下、本当に残り5年の月日をこのまま何もせずにいるおつもりですか」
フェルマは揺れる瞳でカイザー達を見つめ、語りかけるように問う。
そういえば、とカイザーは考える。
あの子に、アリスティアに最後に会ったのはいつのことだろうか。
カイザーは分からなかった。気にも留めていなかった。侍女が熱が出た、倒れたとの報告を定期的に聞き、またかと思うだけだった。
「……そういえば3日ほど前に皇女殿下の侍女であるエマが青い顔で皇女殿下が血を吐き、高熱を出して寝込んでいるとの報告を受けましたね」
逸早く混乱から抜け出したであろう宰相が顎に手を当てながら呟く。
カイザーはその報告を「そうか」の一言だけで済ませた。
言いようもない後悔のようなものがカイザーを襲う。
もう少し詳しく聞いていれば、もう少しアリスティアを気にかけていれば、もう少し…___もう少し…___。
歪みそうになる顔をグッと堪え、口を開く。
「数日後、皇女の体調が安定し次第皇女と話をする」
それは皇帝としての矜持か……、それとも……。
カイザーはその答えをまだ知らない。
だからだろうか。
カイザーは瞬時に悟った。
これは今までの自分の、自分達の行いに対しての罰だということを。
今まで自分に対して何の我儘を言ってこなかった娘が願いがあると言った時、驚いたと同時に嬉しいと思った。だが、自分はあくまでも皇帝としてこの場にいる為、感じた嬉しさを隠し再度アリスティアに願いを問う。
……アリスティアの願いは想像の何倍も心に来たが。
それ以上に、
それ以上に、
それ以上に!!!
他でもないアリスティア自身に〝いつ死んでもいい〟などと思わせたことがカイザーの心に深く暗い影を落とした。
自分の死が願われ、そして無価値なものであることをさも当然かのように話すアリスティアにこの時本当の意味でカイザーは後悔をした。
故に、カイザーは今までやって来なかった父になろうとした。
なりたかった。
自分に父などいないと泣きそうな顔で叫ばれ、その後に続いたアリスティアの言葉にハッとするまでは。
そういえば、自分はこの子の名前を呼んだことがあっただろうか。
アリスティア、と呼んだことだあっただろうか。
記憶の限り一度だってない。
それに思い至りカイザーは呆然とした、愕然とした、竦然とした。
カイザーは青い顔で眠っているアリスティアの手を恐る恐る握りながら、治療にあたっているフェルマに静かに問う。
「フェルマよ。私はこの子の父親になれるだろうか」
「陛下……。正直に言ってしまえば、難しいと言わざるを得ません。しかし、それを決めるのは我々ではなく、皇女殿下ではないでしょうか」
「そうか…そうだな。この子に認めてもらえるようにこの子に寄り添える父となる努力をしよう。
して、フェルマよ。其方に勅命を言い渡す。
何としてでも精霊の悪戯の治療法を見つけ出せ」
「はっ、御意に」
皇帝たるカイザーは思い知る。
自分とアリスティアの深い、深い、埋めようもない溝を。
果たして、アリスティアがカイザーを父親と慕う日が来るのだろうか。
アリスティアがカイザーを〝皇帝陛下〟ではなく、〝お父様〟と呼ぶ日が意外と近いことをこの時はまだ誰も知らない話。
それに至るまで頑張って父親になろうとするカイザーの姿を見て「皇帝へい……んん??」と二度見した後に首を傾げる者が多くいたことをアリスティアはいつかの未来で笑って語る。
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